二度目の召喚はクラスごと~初代勇者の防衛戦~   作:クラリオン

103 / 108
お久しぶりです、前回の投稿からなんと一か月以上経ってます、つまり一回投稿をすっぽかしてます。

一応理由は二つ、後書きの方に載ってます、前書きでは謝罪のみにとどめておきます。

投稿が遅れて申し訳ございませんでした。



前回、<賢者>の説明により、表面上状況のすり合わせが完了した主人公、解説を頑張るらしいです。
それでは第七十九話、どうぞ。


第七十九話  正解ではない解説

「<勇者>の役割は言ってしまえば世界にとっては<魔王>という魔族側の最大戦力及びステータスが人族を上回る魔族全般に対する調整、ただその一点に尽きる。<魔王>を倒した後となれば女神様でさえ、『転職』という誤魔化しを使わないと維持が不可能となっている。

 

つまり、竜種が来てそういったという事は、<魔王>と言える程の強さを持つ魔族が存在しないという事に他ならない。目的もなく<勇者>という強大な戦力が存在している。ついでに言えば<防衛者>もな。単純に見れば<勇者>がかなりの脅威だが、世界あるいは国家のバランスブレイカーという点においては<防衛者>程の存在もいない。外界からの脅威に対抗する<守護者>が動くには十分すぎる。

 

ただし、<勇者>として呼ばれた、という事は少なくとも女神様は許可を出された、という事になる。世界・時空を超えた魔法行使は神の領域に片足突っ込んでいるのでな。それに、召喚されてすぐの<勇者>は言っては何だが弱い。

 

この世界を守る<守護者>のトップでもある女神様が、外界から滅びの原因にもなり得る力を目的も理由もなく召喚するわけはない。しかし看過するのは<守護者>としてはどうか。何かしら対処は必要だが、突然召喚された君達とて被害者でもある。

 

ゆえに<送還>という話になったのだろう。<送還>――つまり外の世界の存在を元の世界に戻す魔法だが、その魔法陣だけであれば俺でも書く事は出来る、竜種でも可能だろう。

 

俺では魔力量が足りず発動させる事は出来ないが、竜種であれば、特に始祖竜が決断を下したのであれば、竜種の総意と考えていい。魔力量は十分だろうし女神様も無視はできない。それ相応の理由があるなら発動時に説明がなされるだろうしな」

 

 

 

あ、話題ずれちゃった。

 

 

 

「<魔王>が出現していない……?」

 

「ああ、それはほぼ確定だ。竜種はおそらく<守護者>、つまり女神の直属として動いていた。間違いなく、嘘でも誤報でもない」

 

「でも王国の人達は」

 

「ああ、語弊があったな、『出現していなかった』、だ。おそらく今は居る。とはいえ王国の人々が嘘をついたというわけではあるまい。彼らにとっての魔王を、彼らは見たのだろうよ。

 

魔族は人族よりステータスが全般的に優れる。そのうえ魔族領の魔物はこちらより強く、多い。つまりそれを相手にしている魔族のレベルもこちらより上だ。そういう連中の親玉だ、人族がまともに太刀打ちできる相手ではない事は変わらない。だがまともでなければどうにかできる程度ではある。

 

つまり王国の人々が見たのは、あるいは知っているのはそういう者なのだろう。どちらにしろ一般人では力の違いなぞ分からないだろうが。

 

ああ、なるほど、合点がいった。<勇者>が召喚されているにも関わらず各地にそこまで大きな被害が出ていなかったのが不思議だったが、そうか、そのおかげか」

 

 

 

あ、一人で納得しちまった。

 

 

 

「待ってくれ、どういうことだ、魔王は魔王なんじゃないのか」

 

 

 

絶賛混乱中か。

 

 

 

「魔王は魔王だ、それは変わらない。人より強く、闇属性に長けた種族の王だ。俺が昔……倒したのも魔王だし、君達が将来倒すべき敵も魔王だ」

 

 

 

しかもロリだ、喜べ。いやそうじゃなくて。

 

 

 

「何といえばいいか……魔王にも種類があるという事だ。実を言うと、大抵の、平均クラスの魔王であれば、この世界の人族・亜人族でどうにかなってしまうらしい。とんでもない被害が出るらしいがな。これも魔族の王、という意味で魔王だ。おそらく王国の人間が魔王と呼んだのはこれだろう」

 

 

 

魔法に長けたエルフなどが後衛、肉弾戦に長けた獣人が前衛、人族はサポートがメインだが、人によっては主力や補欠に混じる事も出来よう。

 

 

 

「ただ、ある時、理由は不明ながら恐ろしいほど強大な力を持った魔王が現れた。魔神が手を加えているのか、単純な突然変異か、別の生物学的理由か、おそらくは後者だが。まあ理由はともあれ、人族や亜人族では手の届かないようなレベルの強さの魔王が出現した。ゆえに女神は外の世界から来た人間に力を付与し<勇者>となし、魔神と

戦う自分の代理として魔王と戦わせる事にした。

 

俺、あるいは氷帝などの<守護者>が特に<魔王>と呼ぶのは、この種類の個体に限られる。世界の条理から外れるような理不尽な力を持つ個体。まさしく我々異世界人がゲームなどから考える魔王像そのもの、そうだろう?

 

基本的に、人族のいるところに侵略してくるときの魔王はこのタイプであるらしいが、今回は違った、という事なのだろう。俺はともかく、<守護者>の連中は基本的に自分のスケールで物事を考えるからな。人族サイドではあるが、人族とは物差しが根本的に異なるが故の物言いだな。

 

一般人から見れば、どうにかすれば打倒出来るのか、あるいは外からの力が要るのか、なんて違いは分からない。どちらも彼らにとっては脅威には変わらない」

 

 

 

つまりはまあ、何だ。

 

 

 

「分かりやすさを求めれば、最終的には『その魔王の対処に<勇者>が必要か否か』という話になる。

 

忘れてはいけないのは、我々とて、『この世界』にとっては『異分子』でしかないという事だ。例えるならば、劇薬だな。扱いを間違えば毒にもなりうる薬品だ。できれば使いたくないが、使わなければ世界そのものが滅びる。

 

<勇者>が必要な事態、<魔王>とはつまりそういうものだ。そしてどうも今回は、途中からそういう個体が出現したらしい。現実はおとぎ話ではないのでな、そういう事もあり得るのだろう。

 

この流れであれば、王国の人間が嘘をついていない事と氷帝竜の言動に矛盾は無くなる。王国の人間は自分の判断によって女神、ひいては<勇者>に縋ったにすぎず、氷帝は自らの義務を若干曲げてはいるが全うしようとした。どちらにも悪意は無い。

 

疑問は解決したか?」

 

 

 

まあこれは正解じゃないんだけども。

 

 

 

「……はい」

 

「他にはあるか?」

 

「いえ、大丈夫です」

 

「なら良かった。ああ、俺からも一つ質問して良いか」

 

「なんです?」

 

「<防衛者>と<支援者>は、なんで氷帝に同意したのかとか言ってたか?」

 

「あぁ……えっと、氷帝の発言、それに元の世界に戻った時の事を考えてと言っていました」

 

「……なるほど。分かった。ありがとう」

 

「いえ」

 

「……もう若干遅い時間帯だな、そろそろ部屋に戻った方が良いだろう」

 

「ありがとうございました」

 

「気にするな。おやすみ、良い夢を」

 

「ええ、おやすみなさい」

 

 

 

 

 

 




以上です。

今回もほぼ説明回でしたね、一応次回からゆっくり動き出します。

投稿が遅れた理由は箇条書きします
・自動車免許の勉強をしていた
・PCがwifiを拾わなくなった(サイトに一切アクセスできなくなった)

現在では既にどちらとも解決済です、同時に学校が既に始まってるので投稿ペースが上がる事はないです……orz

今後もどうにかこうにか最低でも一か月に一回は更新していきますので、読んでいただければと思います。

最後になりますが、感想批評質問などありましたら感想欄へよろしくお願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。