二度目の召喚はクラスごと~初代勇者の防衛戦~ 作:クラリオン
二週間ぶりですね。
更新が遅れて申し訳ありません。
色々設定の整理と確認を兼ねてネタバレ大量の閑話を書いていたら10000字超えた上に二週間過ぎてました。
投稿する予定は無いのでご安心(?)下さいませ。
それでは第六十六話、どうぞ!
戸谷君に障壁係を代わってもらい、班分け会議に耳を傾ける。
「……毎回一斉攻撃したら、明らかに過剰攻撃じゃないか。だから三チームに分けようとしてるんだ」
「過剰攻撃で何か問題があるのか? チーム分けとか面倒な事しなくてもさ、今のところ問題は無いだろ?」
「今のところだろ。今後いつまでも敵が回復するまで待ってくれるわけ無いじゃないか」
……なんか長くなりそうだな。
「<
先の方からこちらを察知したアンデッドが来られたら話し合いの邪魔になるので障壁の直前帯状地帯に空中まで満遍なく地雷……浮遊機雷?を設置しておいた。終わったら解除すればいい。やや多めに魔力を使ったがまあ許容範囲だろ。障壁は肩代わりしてもらってるし。話し合いが終わるまで敵が来なければ解除・回収も可能だし。
「実際さっきも危なかっただろう」
「だけどどうにかなったじゃないか」
「勇人と国崎君のお陰で、ね」
「なら次からもそうすれば良いじゃないか。<防衛者>ってのは俺達<勇者>を護るために居るんだろ? 何で壁役に入ってないんだよ」
流石に今みたいな低レベルだとしても<勇者>ならスケルトンシリーズくらいは自力で何とかしてほしいんだけど。スケルトンシリーズなら現地人もどうにか出来る相手なんだし。
「……毎回本当にそれで通じると? つい数日前、国崎君が魔力酔いで倒れたのは覚えているか? <防衛魔法>という、話によれば恐ろしく効率の良い魔法ですら、連発すれば尽きてしまうような魔力量だぞ」
いやあれは何も考えずに調子に乗ってたからなんですごめんなさい。
「それに、確かに今はただの骸骨だったから、過剰攻撃しても次が来るまでに魔力の回復が出来たけど、もっと強力な敵が次々と来たらどうするつもり? いずれ魔力が尽きると思うけど。それこそ今高山君が言ったみたいに、国崎君の魔力も無尽蔵じゃなく、魔力回復薬もその後を考えると良い手段とは言えないよ」
女子<賢者>参戦。誰だっけ、前原だっけか。
「それに、国崎君は、いつまでも居てくれるわけじゃない。実際のところいつまで居られるかは女神様次第だが、彼に頼ってばかりでは、いざ彼が居なくなってしまった時に何もできなくなってしまう」
あ、そう言えば離脱する時どうやって、あるいはどう言って離脱するのか考えてなかった。まあ、どうにかなるだろ、きっと。多分。恐らく。任せたぞ未来の俺。
「<防衛者>の役割は<勇者>の防衛なんだろ? 途中で抜けるなんてそんな……」
おいおいちょっと待てお前達は鳥頭か。三日過ぎたら忘れるのか。
「勝手だとでも?」
勝手なのはどっちだ……ごめん俺もよく考えれば勝手以外の何物でもなかった。自分のために勝手に参加してるわけだし。しかも神の名を騙って。俺の方が悪役にしか見えない。
「俺は代理だぞ。いつまでも代役が居るわけにはいかないだろうが。というか話脱線させんな。今は敵が波状攻撃を掛けてきた時の対応策を練る時間だろう。高山、編制は考えてあるのか?」
「一応」
課題が提起され、その解決策も提示済みと。
じゃあ何が気に入らないんだか。
<賢者>は<勇者>の頭脳である。簡単に言えば、<勇者>の中で一番頭が良い。<並列思考>のように半分人間辞めてるスキルや<思考加速>など考え事に便利なスキルを多く持ち、全体的な指揮など頭を使う作業に向いている職業だ。さらに言うならば<思考加速><並列思考>によって<無言詠唱>しやすかったり俺やさくらのように一人で合唱魔法や儀式魔法を発動できたりする凄い職業……っと。思考が横道に逸れてた。
つまり何が言いたいかと言うと、<賢者>は<勇者>パーティー全体の舵を取る存在であるという事だ。絶対にとは言わないが、<賢者>の指揮には従うべきである。少なくとも各自の勝手な判断で動くよりはマシだ。
とはまあ経験者だからこそ言える事ではある。とはいえ職業名からして<賢い者>なのだ、もう少し彼の意見を尊重したらどうだろうか。一応彼も多分この前俺に言われたりした事をどうにかしようと努力してるみたいだし。まあ前衛組の我が強すぎて音頭取れてないみたいだけどまあそればっかりはどうしようもない。
「何か問題でもあるのか? あるなら言ってくれ。意見は多い方が良いはずだ」
「だから何でそいつが壁役になってなくて俺が壁役になってるんだ!」
「俺が最後の楯だからだ。危ない状況で確実に楯を作れる便利な職業だからな」
だからこの辺りでちょっとだけ介入させてもらう。俺に責任はないけれど、まあこれも手っ取り早い王道勇者伝説に持って行くため。助言までは大丈夫だから。
「どう考えても俺よりお前の方が壁役適任だろうが」
「だからだ」
「は?」
「今のお前が壁役に向いていないからこそ、だ。高山、説明してやってくれ。篠原は分かるか?」
「ん? ああ。いくつか分からない事はあるけど、後回しで良いよ」
「良いか、水山君。君に楯役を任せるのは、いくつか理由があるんだ。国崎君が言ったように、彼が予備戦力かつ最後の楯だという事もその一つ。だけど他にも理由がある」
「今出て来ているのは、どれも低級のアンデッドで、現地人でもどうにか出来るレベルだ。数はちょっと多いけど」
「……ああ」
「だから、楯役の練習台にはぴったりなんだ。<剣聖>である水山君にはここで楯役の立ち回りを理解してもらいたい」
「だから何で俺が。楯役なら谷塚もいるじゃねえか」
「楯役を今後とも続けてもらおうとは思っては無いよ。あくまで一時的に、楯役の動きを理解できるだけで良い。<剣聖>は基本的には剣だけで戦う職業だ。必然的に配置は前衛になる。リーチの関係上、敵に攻撃する時は最前線だ。つまり配置は楯役と一緒なんだ」
「でも攻撃を受けるわけにはいかない。防具は付けるだろうけど楯が無いから。だから君が前衛に立ち続けるには、楯役と上手く協力する必要がある。その時に楯役の動きを理解できていれば、連携も取りやすくなると思ってね」
「勿論、同じ理由で途中から桑原君と代わってもらおうと思っている。彼の攻撃手段は拳だから、君よりリーチが短くなるからより連携は難しい。でも、今の相手は低級アンデッドで、連携に失敗して攻撃を受けてもそこまでダメージは無い」
「ましてや後衛には<聖女>に<回復術師>まで居る。危なくなったら確実に<防衛者>である国崎君が防御してくれる。つまり今はこれ以上ない程恵まれた訓練場に居るような物なんだ。勿論模擬訓練とは違って敵は敵だし攻撃されれば痛いし出血するしHPも減るけどね」
使いやすい回復手段があって、最終安全装置もある。何とも恵まれた戦闘環境。実戦方式の練習をするにはぴったりだと思う。
もう一個お節介焼くべきか……いや、いずれ<剣聖>と会った時に分かるから良いか。
「納得してくれたかな。二人とも、今度強くなって活躍するための布石だと思って引き受けてくれるとありがたい」
「俺からも頼んで良いか? 俺としては、肩を並べて戦える仲間は一人でも多い方が良い」
「……わかった」
<勇者>のお願い強いな。とりあえずこれで説得は完了か。
以上です。
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次はまた二週間以内に!
そういえば更新からしばらく経った後のUAは一体どこから……?