ダンジョンに近代兵器を持ちこむのは間違っているだろうか 作:ケット
ベート・ローガとベル・クラネルがそれぞれ巨大な黒いモンスターを倒した。
まもなく、17階層から通路が掘りぬかれた。
18階層から掘ろうとしていた者は、巨大なショベルカーのショベルに殴られた。レベル2の冒険者でなければ重傷だったかもしれない。
そのショベルカーは瞬時に消え去り、まもなく土砂もダンジョンに吸収された。
【ロキ・ファミリア】団長フィン・ディムナら精鋭が来ていた。目出し帽の瓜生も。
言い訳をするのが大変だった。瓜生の出した車のおかげで、地上まで本来一日かかるのが半日もかからない、などと言えるはずがない。
ひたすら偶然で押し通した。
問題がある。誰を車に載せるか。
少なくとも、神ふたりとベルに、これ以上18階層にいてほしくない。血肉(トラップアイテム)や瀕死のキラーアントのようにトラブルを引きつけてくれる。できれば車で急ぎたい。
だが、ヘルメスが松脂のようにベルから離れない。ヘルメスに車を見せるわけにはいかない。
というわけで、もっこで担いで集団で歩いて登るしかない。
『豊穣の女主人』のミア・グランドとアーニャ・フローメルも、別ルートで顔を隠して帰った。
多数の目撃者が出てしまった、空挺戦車や機関砲を片付けるのも一苦労だった。
(どうせ誰も信じない……)
(緘口令のついで……)
とフィンが笑っていたが、どうなるかわからない。
ベートは大急ぎで17階層の奥に運び、装甲車で地上に送った。
フィンをしんがりに、やっと18階層のキャンプをある程度片付け、遠征隊撤退を宣言することができた。
といっても19階層と17階層に『車庫』があるし、18階層に大量に置いた食糧や弾薬を守る者も、交代で常駐することになっているが。
主に【タケミカヅチ・ファミリア】の桜花・命・千草、リューとアスフィ、割と元気なビーツが戦闘を担当し、長い旅を歩き通した。
リリは手榴弾で貢献した。消音銃も持ってはいるが、ヘルメスには見せられない。
また何か起きるか、と戦々恐々としていたが、無事に地上までたどり着いた。
涙ながらに喜んでくれたエイナ・チュールが、詳しい報告を聞いた翌日どんな般若に変わるものか、ベルは幸いにも知らない。
留守の間に完成する予定の、新築のホームを見ることに頭がいっぱいだった。
ビーツのことを考えた大きいキッチン、広い風呂、運動設備……【タケミカヅチ・ファミリア】も引っ越してくるという……
と思ったが、地上についてもベルの状態が悪すぎて、『ギルド』に治療院に泊まることになってしまった。
パーティの類は翌日に持ち越しとなった。
『ギルド』は起きたことに厳しい緘口令を敷いた。
【ヘスティア・ファミリア】も【ヘルメス・ファミリア】も厳しいペナルティを受けた。オラリオには、さまざまなうわさが出まわった。
「無限大の半分は無限大だ」
とか、
「金塊でも限界を超えたら超新星爆発が起きて、この星どころか隣の星も生物がいたら死に絶える」
とか、
「オラリオの地盤が抜けてダンジョンの最下層まで崩れる」
とか、
「金価格が崩壊したらオラリオ経済がしっちゃかめっちゃかになる」
とか、意味不明な言葉があったとかなかったとか。
『ギルド』の職員の大半は、【ヘスティア・ファミリア】は500万ヴァリス支払ったと聞いている。ただ、帳簿関係の職員は、なぜか赤字どころか累積債務までいつのまにか消滅していることに首をひねっていたが、【ロキ・ファミリア】の換金額が前代未聞だからと自分を納得させた。
とかくに【ヘスティア・ファミリア】にはうわさが多いのだ。
瓜生はとんでもないことを言って、ヘスティアにそれ以上考えるなと叱られた。
「神を連れて行けばものすごい経験値稼ぎができるな。だがほかの冒険者の被害もとんでもないことになるし、負けたら下手をすると、とんでもない怪物が地上まで上がってくるかもしれないな」
そんなことをされたら、
(たまったものではない……)
のだ。
また、ヘスティアは二度とするなと、ペナルティ以上に厳しく警告された。
ロキがわざわざ来て、
「次やったら『ギルド』動かして【ファミリア】強制解散にして、全員うちがもらうで。4人とも、何億出しても惜しない」
と言って帰ったものだ。
彼女も眷属が死ぬところだったのだ。……逆に自分がかかわっている事件に巻き込んだ負い目があるにせよ。
やっと動けるようになり、お礼回りに行っていたベル。
『ギルド』でエイナと会ったとき、また戦慄した。美しいいつもの微笑、だが桁外れの怒り。
瓜生が話を終えて、奥に向かった。何か上級職員と話があるようだ。
窓口にとてつもなく美しいエルフ女性と、エルフの美少女もいた。
リヴェリア・リヨス・アールヴと、レフィーヤ・ウィリディス。
以前の恐怖がよみがえった。
「ベルくん……」
エイナの美しい声は、ほとんど死刑宣告のようなものだった。
レフィーヤの表情は筆舌に尽くしがたいものだった。深い同情と恐怖、罪悪感と決意、その他……
「レ、レ……仲間なんだから……」
「ベル。もし今からウダイオスと戦おうというのなら、喜んでともに死にます。でも、でも……ごめんなさい、お墓にはちゃんと行きますっ!」
そう言ったレフィーヤは、容赦なくベルの退路をふさいだ。彼女にとっては、絶対に死ぬ敵と戦うよりリヴェリアに逆らう方がずっと怖いのだ。
リヴェリアとレフィーヤ、ほかの【ロキ・ファミリア】のメンバーや【タケミカヅチ・ファミリア】の報告も総合して、エイナはベルの所業を大方理解した。
「ベルくぅん……あなた、12個ぐらい予備の命があるのね。すごい魔法よねえ……そうじゃなかったら、あ~んなことやこ~んなこと、するわけないよねえ……初めての中層でモンスターの大群から知り合いを助けるとか、推定レベル6相当の変な階層主をやっつけるとか……」
「いやその場で復活しても助からないような行動を何度もしていたな。アイズがかなわなかった相手に挑んだそうだ……とある第一級冒険者の話では、今はレベル7以上と推定される。
今回の大遠征でもウリュウには世話になったし、レフィーヤの恩人でもある。もう他人とは思わず、同じファミリアの家族のように叱ってやろうと思う」
リヴェリアの美しい声が、とてもやさしい内容の死刑宣告を奏でる。
「ありがとうございます。冒険者として、そんなありがたいことはないですよ」
エイナは心から喜んでいるようだ。
(地獄はダンジョンではなく、ここにあったんだ……)
ベルはひたすら奈落に落ちていた。
レフィーヤはその地獄を、いやというほど理解しているからこそ、断固見捨てて自分の被害を最小にした。そんな自分を誇り高いエルフの魂が深くしかりつけるのも無視して。
(リヴェリア様と、その親友のあの方の娘……は、はは……ベル。無茶したんですねえ……安らかなご冥福を)
エイナはベルを叱るのにゆっくり時間をかけることはできなかった。別の用事があった。やむを得ず、恐れ多いにもほどがあるが、ベルを心の底から反省させるのはリヴェリアに投げた。
ギルドの上の方に、ヘスティア・タケミカヅチ・ミアハと神々をつれてきた瓜生との話に、担当として立ち会うように、と。
瓜生の提言は、実に魅力的であり……仕事が増えるものだった。
大手ファミリアで先輩に指導される者以外、中小ファミリアの駆け出しの死亡率の高さ。ランプアップに至る率の低さ。
(実戦で斬り覚えよ……)
であり、
(天才以外は死ぬ……)
人命損失。
またギルドの側も貸与装備の多くは帰ってこないので費用がかかり、指導コストが無駄になる。
ならば、武神タケミカヅチとその眷属を師として、半月間集中指導して武の基礎を叩きこみ、貸与装備もより良いものにして、生存率を高めよう……
というものだ。
試しにやってみよう、最初の半年は、必要な費用は【ヘスティア・ファミリア】……瓜生が出す、ギルドに損はさせない……。
ベル・クラネルのような、どこの【ファミリア】からも弾かれた地方出身の冒険者志望者。
リリルカ・アーデのような、所属ファミリアで冷遇されている冒険者。
後輩を指導するノウハウが乏しい弱小ファミリアの新人。
それら野垂れ死ぬか、ダンジョンですぐ死ぬかするしかないような弱者たちのために。
またその武術は、冒険者でないフリーの一般市民にも公開するという。
武術道場で、体系的な新人指導がない中小ファミリアの駆け出しと、一般市民の両方が学べるということだ。
それによって、冒険者の暴虐になすすべがない、リリを世話した花屋の老夫婦のような存在を減らしたい……と。
それに加え、
「駆け出し冒険者が一人ではなく、経験者と組むことができるよう、紹介仲介に力を入れる」
「貸与装備の改善」
この二つも提言された。
後者は単に、受け入れなければ瓜生が無料で提供するので、
「抵抗は無意味だ、業者の利権を守りたければ言うとおりにしてくれ」
と言われ、エイナの胃は余計ひどいことになった。
大遠征から帰還した【ロキ・ファミリア】。主神ロキは、ステイタス更新におおわらわだった。
その結果は、覚悟以上だった。
フィン・ディムナ団長とリヴェリア・リヨス・アールヴ副団長がランクアップ。レベル7。都市最強の『猛者』オッタルに肩を並べた。
レベル5の、ベート・ローガ、ティオナ・ティオネ姉妹の3人がランクアップ。
うれしいのは、二軍中核のレベル4、アナキティ・オータムとラウル・ノールドの2人がランクアップしたことだ。
さらにレベル3から、レフィーヤ・ウィリディス、リーネ・アルシェら4人がランクアップ。レフィーヤは少し昇格を見送ることにしたが。
レベル2の者も、普通の大遠征3回分の経験値を得ている。
「やっぱあれだな」
フィンがため息まじりに結果を見る。
「そういうことやろうな」
「ウリュウの火器で倒したモンスターも普通に経験値になる。新しいことを学んだ努力が偉業として評価される」
リヴェリアが指を折る。幹部たちがうなずきあう。
フィンが少し姿勢を変え、ものすごく勇気が必要な表情で言った。
「さらに、彼がいるだけでも全員経験値が増える。……加えて、彼は金を要求しない。無限に出せるから」
「……チートにもほどがあるやろ」
ロキがあきれかえっている。
「経験値が増えるだけでも、ソファごとケージに入れて厳重に守ってかついで行って、稼いだ金の半分を渡していいぐらいじゃな」
ガレスも呆然としている。
収益もすさまじい。ドロップアイテムは【ヘファイストス・ファミリア】への報酬だが、何台もの大型トラックいっぱいの魔石がある。しかも、今回の遠征は道具を買っていく必要がほとんどなかった。事実上ポーションと魔剣だけ。百億以上の丸儲けだった。
たとえ別に瓜生の出した金塊を渡しても、
「オラリオの貨幣価値が崩れて物価が爆発するので、信用にしてくれないか……」
と言われるほどの収益だった。
瓜生はそれも考えており、その余剰信用を資本として、大規模な公共投資を提言した。それが通るよう後ろ盾になり、有力者に紹介したことが、【ロキ・ファミリア】の払った報酬だ。
情報も多く入った。59階層の『穢れた精霊』。神に対する刺客。調査しきれなかった、18階層からの抜け穴らしきもの。赤い調教師女が、レベル7以上になっているという報告。
どこまでが自分たちの関わる問題なのかもわからない。
さらに【ヘスティア・ファミリア】と、『豊穣の女主人』まで巻き込んでしまったのだ。特に瓜生とミアに、どこまで伝えるかという問題になる。
またヘルメスの動きもある。ヘルメスが叫んだことから推測できる、ゼウスとベル・クラネルの関係がまた恐ろしい。瓜生がヘスティアの、ベルのところに現れたのも、
(偶然ではないのではないか……)
とも思えてしまう。
考えればいくらでも疑心暗鬼、とんでもない事態は考えられる。
それから【ロキ・ファミリア】の女性陣は港町にバカンスに向かった。銃器も一応持っていったが、そこでの戦いではほとんど出番はなかった。人間相手に対物ライフルや対戦車ロケットを撃つのはさすがにためらわれる。
リリルカ・アーデは瓜生に、『青の薬舗』……主神ヘスティアの神友であるミアハの店の商品について訴えた。別の業者に検品させて。
その夕方、瓜生とリリはいくつもの証拠とともにヘスティアやベルを説得する。
「明日もダンジョン探索は休みにして、全員で」
と、ヘスティアも連れて『青の薬舗』を訪れた。
リリは三人ほど、別々の【ファミリア】から『調合』スキルがある人を連れてきた……ナァーザは即座に観念した。
ミアハが激怒し、土下座したことは言うまでもない。
「ベル様たちは、危うく殺されかけたんです。まさに九死に一生でした。
【ヘファイストス・ファミリア】のヴェルフ様もです。ヘファイストス様はお忙しいとのことでしたが、本来は呼ぶべきでした」
リリが厳しく糾弾する。
「あ、ああ……あああ、そうだ、どうされても当然だ。【ファミリア】を潰されるのも。だが、だが、頼む、頼む、ナァーザだけは、彼女だけは助けてくれ」
ミアハは身も世もなくヘスティアに泣きすがっていた。
「もう、気にしないでください。ミアハ様に相談したことで神様は助けてもらったそうですし、それに救助隊もたくさんポーションをいただいたそうですし」
とベルは言うが、
「ということは、救助隊の神ヘスティア様、ヘルメス様たち、タケミカヅチ様の眷属のみなさま、リュー様も殺されかけた、と」
「殺されかけたのはヴェルフ・クロッゾもだ。いや、他にも殺された冒険者がいるかもしれない」
瓜生が容赦なく言う。
「ウリュウさん……」
「ウリュー、頼む。大事な神友なんだ」
ヘスティアも瓜生にすがりついた。
そして、ディアンケヒトが乱入してきたことをきっかけに、ナァーザがダンジョンで片腕を失い、その義手で莫大な借金を負ったことも聞かされた。
「な、なら、大切な人のためになんでもするのは当然ですよ。ぼくは責めません」
「そうとも、それにソーマの時にも神自らが危険を冒してくれた。その恩を思えば」
ふたりは必死で瓜生とリリに訴える。
ビーツは無関心だった。
「……どんな事情があろうと、これがあった以上二度と商売はさせない。この店は潰す」
瓜生の言葉に、絶望が広がる。リリだけははっきりうなずいた。
「だが、神ミアハ……あなたの技量を失うのは惜しい。今後は、こちらの研究に専念してもらいます。借金は全額おれが払います。
今ある特許やアイデアは渡してください、ディアンケヒトとは別の製薬ファミリアから商品化させ、返済に充てます」
その言葉に、ミアハが崩れ落ちた。
その帰り、買い物もして夕暮れの新築ホームに帰った時だった。
瓜生が出現した祭壇前の空いた場所……そこは中庭としていじらずにおいた。
そこに、また小さな旋風が上がった。
ヘスティア、ベル、ビーツ、リリ、瓜生が見ている前で。
光が去ると、そこにはとんでもなく重厚な全身鎧をまとった巨漢と、その腕の中の13歳ぐらいの少年がいた。
厚すぎる鎧には多数の傷があった。少年にも。
「あ」
ベルが目を見開く。
「ま、また?」
ヘスティアが驚いた。
「え、また……まさか、ウリュウさまは」
「しーっしーっ、ないしょだって!」
巨漢は静かに目を開く。
「逃げきれたか、危険すぎる賭けだったが……あんなものを使う羽目になるとは。ここは、どこだ?」
深みのある声、冷静な口調。だが、わかる。即座にここの人の実力を見抜き、
(いつでも殺せる小虫……)
と見て、少しでも情報を得ようとしていることが。
「いいか?ベル」
瓜生がベルに聞く。団長はベルなのだから、自分が勝手に動けば、
(ベルの権威を損ねる……)
と、いうわけだ。
「あ、あ……あ、おねがい」
「ここはオラリオ。下界に降臨した神々と人が築いた、ダンジョンの真上にある都市です。ご存じないですか?」
瓜生は落ち着いて話しかける。拳銃に手をかけようとして、やめている。
巨漢は静かに首を振った。
「ナチスとアメリカ、どちらが勝ちましたか?そちらは、人は月にどうやって行きましたか?」
瓜生の言葉は、ヘスティア達にとって意味不明だ。
「人世の事にはさして興味はないが。アメリカが勝った。月にはロケットを用いて行った」
巨漢の物静かな、慎重な口ぶりは安心感を与えるものだ。
「おまえたちは敵ではないか?」
「そちらが攻撃しなければ」
「賞金稼ぎや、復讐者ではない?」
「違います。ここは、日本やアメリカがある地球とは違う異世界です。人間と、力を封じて人間の体で降りた神々が共に暮らしています」
巨漢は静かにうなずく。
「そなたは」
「おれは地球の日本出身で、異世界に転移することが多い者です。名は瓜生。こちらはその神々の一柱、女神ヘスティア」
「よろしくなっ」
巨漢の風貌におびえながら、ヘスティアがあいさつをする。
「武威」
「そ、その……よかったら、ボクの眷属(ファミリア)にならないか?」
瓜生すら突然誘ったヘスティアが言ってしまった。
瓜生が言い添える。
「ここに属すれば、身分を得られる。稼ぐこともできる。ただし、改宗(コンバージョン)は一年に一度しかできない。この女神ヘスティアは、異界から出現した異常な存在であるおれを即座に受け入れた」
「その、一応団長は僕なんですが……よかったら、歓迎します」
ベルも恐る恐る言った。巨漢の、黒いゴライアスやあの赤い髪の女、アイズやガレス以上と感じる強者の気配におびえながら。
「一時様子を見て、情報を集めたいというのなら、ここにおとどまりになりませんか?」
リリが慎重に言い添える。武威がうなずいた。
「……しばらく、世話にならせてほしい。できることがあればする」
「まずその子にごはんだねっ」
ヘスティアが明るく言い、ベルがうなずいた。
武威の腕の中の子の腹が鳴り、同時に鳴ったビーツと目を見合わせた。
「その子の名前も聞いていいかな?」
「とぐ」
言いかけた子を武威がさえぎった。
「いや、言いたくないならいいんだ」
ヘスティアがあわてる。
「追われているとしても、別世界であるここは安全だと思うが……まあ万一はあるか」
瓜生が軽くため息をついた。
原作では【ロキ・ファミリア】の大遠征は大赤字でしたが、ここでは大黒字。
二人目のクロスオーバー。
トーナメント後なので、出番がない彼を別世界に引っ張っても原作には干渉しません。
子の母親はだれか…原作には登場しない女、と言っておきます。