新米バス運転手と少女達のShining Road 作:ことね
第2話です。
今回は文学少女と小動物少女との出会いの話。
2話 変わらない一日の続き
千歌ちゃん、曜ちゃんに見送られてからおよそ数分。
終着の停留所へとバスは着いた。
沼津市街地からバスを運転すること30分弱、やっと一仕事を終えたのである。
しかしこれで終わりではなく、これから十数分の休憩と出発待機を行った後に
沼津駅へと再度バスを動かさなければならないのである。
そして途中途中のバス停では、春休みと思われる学生や年配の方を乗せ、沼津駅に向けて来た道を戻る。
そして再度、30分ほどバスを動かして沼津駅へと到着したのであったが・・・
ミラーで車内を見てみると後部座席で二人の少女がぐっすりと眠っている光景が見えた。
あわててシートベルトを外し、寝ている二人を起こしに行く。
「お客様~。終点ですよ~。」
二人のうち、通路側に座っていた紅い色の髪の女の子の肩を揺さぶり声をかけた。
すると、紅い色の髪をした女の子が起きたのだが・・・
肩に手をあてたままであった為、紅い髪の女の子の顔が急に真っ青になる。
そして、次の瞬間
「・・・・・・ぴぎぃぃぃいいいいいいいいいいいいっ!!」
小動物のような悲鳴で叫ばれてしまったのであった。
その悲鳴に驚いてしまった僕はとっさにその少女から離れたのだったが、段差を踏み外してしまいこけてしまうのだった。
悲鳴を聞き目がさめた窓側に座っていた栗色の髪の女の子が慌てて僕に駆け寄ってきた。
「運転手さん、大丈夫ずら!?!?」
「ああ、なんとか大丈夫です。それよりその子は平気ですか・・・?」
僕はこうみえても頑丈なのでたいした怪我とかはしていなかった。
だが、悲鳴をあげてしまった女の子のほうが心配であった為に栗色の髪の子に聞くと
「すいません・・・あの子は極度の人見知りでして」
「あーそうなのね。なんかまずいことをしちゃったのかと思ってね・・・。」
などと会話をしていると栗色の髪の子が「むむっ!?」という顔をして名札と顔を交互に見てきたので、
どこかで会ったことあるかなぁと頭の中で考えていたら、栗色の髪の子が僕に質問をしてきた。
「もしかして・・・大樹さんずら??」
とっさに自分の名前を呼ばれ脳内の記憶を掘り起こしてみる。
語尾にずらって付ける栗色の髪の女の子の知り合いって・・・もしや!?と思い出した所で
「ひょっとして、国木田さんの所の花丸ちゃんかな??」
「そうずら!」
「久しぶりだね~。元気そうでなによりだよ!」
栗色の髪の女の子の名前は、国木田花丸ちゃん
彼女もまた千歌ちゃんや曜ちゃんなどと同じく古くからの知り合いの女の子である。
しかし、最後にあってから結構な年月が経っていたので自力では思い出せなかったのである。
そして、さっき起こした紅い髪の女の子が花丸ちゃんの後ろから小動物のようにひょっこりと顔を出していた。
花丸ちゃんが、紅い髪の子に声をかける。
「ルビィちゃん、運転手さんはオラ達が寝てたから起こしに来ただけずら。」
「ううっ・・・ルビィのせいで、ごめんなさい。」
「大丈夫ですよ!怪我はしてないから気にしない下さいね。」
しかし、涙目で申し訳なさそうな顔をする紅い髪の子を見かねて僕は自己紹介をしてみることにした。
「僕は島 大樹って言います。花丸ちゃんとは幼い頃からの知り合いなんですよ。」
「く・・・黒澤・・・る・・・ルビィです。」
紅い髪の子は黒澤ルビィちゃんと言う名前らしい。
そして騒動のうちにそろそろ車庫へと戻らなきゃならない時間であったことに気づく。
「あー二人ともごめんね。そろそろバス動かさなくちゃいけないから降りてもらえるかな?」
「あっ!ごめんなさい・・・。」
「ごめんずら・・・。」
花丸ちゃんとルビィちゃんの二人は慌ててバスを降り、僕も運転席へと戻る。
「二人ともごめんね!また時間ある時に話そうね。」
そう一言告げ、すぐにバスを走らせ車庫へと戻っていったのであった。
そして車庫に着き、車内を点検していると二人が座っていた所にかばんが置いたままであったことに気づき、一人でぼやくのであった。
「話しながらだったから忘れていた事に気づかなかったのか・・・。」
ちなみに、その数十分後に二人が忘れたカバンを取りに来たため事なきを得たのであった。
前回より長くなってしまいました。
導入部といいながらよく分からない話ですいません。
またよろしくお願い致します!