ハートキャッチプリキュア!~もう一人の戦士"大樹の騎士"~   作:風森斗真

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というわけで、第二話。
こういうとき思うのは、「なんでもいいからとりあえずぶん殴ってだまらせりゃ終わりじゃね?、なんですが……
はい、それを言っちゃおしまいってのはわかっているんで、それ以上はなにも言いません。


世界をつなぐ虹色の花~Ep.2:蘇った敵!みんなバラバラで大ピンチ?!~

突然、プリキュアを知る謎の存在に遭遇した響と奏の二人は、緊急事態ということでプリキュアに変身した。

だが、彼女たちの前には、他にもたくさんのプリキュアの姿があった。

思わず、乗りで一緒に変身したのだが。

「……って?!えーーーーーーーーっ??!!」

「プリキュアがこんなにたくさん?!ど、どうなってるの??!!」

響と奏――メロディとリズムは動揺して叫んでしまった。

その反応に、ブロッサムたちは微笑みを浮かべていた。

「その気持ち、すごくわかります!」

「あたしたちもびっくりしたもんねぇ」

ブロッサムとピーチがそんなことを話していると、他のプリキュアたちも同じような反応をしめしていた。

「さすがに、これは……」

「全部でえっと……」

「二十一人!セイバーを入れたら二十二人!!」

ローズが数えようとしていると、ドリームが笑顔全開でそう返した。

もはや、世代を超えて戦う戦隊ヒーローやライダー戦士にも匹敵する数である。

「いつの間にかすごい数だね、プリキュア!」

ドツクゾーンの魔女、と呼ばれた女の声に、プリキュアたちとセイバーは視線をむけた。

が、少なからず動揺はしているらしい。

「なんで、あんたたちが?!」

「あなたたちは、わたしたちが倒したはず!!」

そう、かつて自分たちが苦戦の末、やっとの想いで倒したのだ。

だというのに、なぜいま目の前に彼らがいるのか。

その答えはすんなりと返ってきた。

「不思議だろう?教えてやろう……それは、邪悪の神ブラックホール様のお力なのだ!!」

『ブラックホール?!』

「ブラックホール様はこの世のすべてを呑みこむカオス!闇の意思そのものだ」

ブラックホールという存在に驚きを隠せないプリキュアたちだったが、一人だけ、やけに冷静な突っ込みを入れている声があった。

「……すべてを呑みこむ闇からブラックホールて……ずいぶん安直だな。で?あんたらの目的ってのは、そのプリズムフラワーとやらなのか?」

「ほぉ?随分と答えを急ぐね。もう少しプリキュアたちのように驚いてくれてもいいんだよ?」

「おあいにく。あんたらみたいなしつこい連中に示す礼儀は持ち合わせていないんだよ」

いつの間にか、大樹の騎士のみが持つことを許される聖剣エターニアハートを引き抜き、セイバーはその切っ先を魔女たちのほうへ向けていた。

「まぁいいじゃないか。こうして明らかな敵意を向けてくれたほうがこちらとしても都合がいい」

「それもそうだね……まぁ、いいさ。教えてやろうとも!我らの目的はプリズムフラワーを見つけ、破壊すること!!」

「プリズムフラワー?!」

フリーズン、フローズンの口から出てきた単語に、ドリームたちは眉をひそめた。

プリズムフラワーというものを、自分たちは知らない。だが、彼らが狙っているということは、おそらく、彼らにとって不都合なものであるということはすぐに推察できた。

「プリズムフラワーはココたちとプリキュアたいの世界をつなぐ、光のエネルギーココ」

「ナッツたちが人間世界に来られるのは、プリズムフラワーのおかげなんだナツ」

「プリズムフラワーの世界をつなぐ力があるから、シロップたちはのぞみたちのいるこの世界に来ることができるんだロプ」

プリズムフラワーの存在について、ココたちはそう説明してくれた。

要約すれば、プリズムフラワーというのは、人間の世界と精霊や妖精たちの世界をつなぐ架け橋であり、妖精たちを人間の世界にとどまらせるためのエネルギーであるということだ。

ということは。

「もし、プリズムフラワーに何かあったら……」

「世界を結ぶ力が乱れてしまうですぅ/ですっ!!」

そうなっては一大事、とばかりに、ポプリはココにプリズムフラワーのありかを問いかけた。

だが、返ってきた答えは。

「それはココたちにもわからないココ」

「プリズムフラワーはその力を守るため、この地球のどこかに隠れているナツ!!」

「そうさ!だから私がいるのさ!!」

妖精たちにもわからない、プリズムフラワーのありか。

それを探し出すために、魔女が占いで見つけ出すということのようだ。

「さぁ、水晶よ!プリズムフラワーの姿を映し出せ!!」

魔女が持っている水晶に命じると、水晶に巨大な金色の光を放つ球体が映し出された。

それは、まぎれもなくプリズムフラワーの姿だった。

その球体に、ピシリ、とひびが入った。

その光景に妖精たちは悲鳴を上げた。

「やっぱり弱っているナツッ!!」

「どうして?!まだあいつらに奪われてないんでしょ?!」

近くにいたアクアが問いかけた瞬間、地面が、いや、空間が激しく揺れ始めた。

いったい、何が起こっているのか。

周囲を見渡すと、空が闇に覆われ始めていた。

「ぶ、ブラックホールの力が地球全体を覆い始めているココ!!」

「そんなことになったら、プリズムフラワーは地球と一緒に枯れてしまうナツ!!」

仮に、ブラックホールの力が地球を覆いつくしてしまえば、すべてが闇に飲まれ、地球上に存在するすべての生物は息絶え、闇の世界となってしまう。

それこそが、ブラックホールの狙いであり、導きである。

まるで歓喜に打ち震えるかのように、ドツクゾーンの魔女が高笑いした。

その言葉と、地球を覆いつくせるほどの巨大な存在に、リズムとメロディは恐怖を抱き、身をすくませてしまった。

だが。

「まだです!まだプリズムフラワーはあの人達に奪われていません!」

「それに、まだ枯れてない!」

プリズムフラワーはまだ枯れてない、ならば、まだ希望は残っている。

その希望に気づいていたからこそ、プリキュアたちは戦う意思を見せていた。

「わたしたちの世界をめちゃくちゃになんて、絶対に許さない!!」

「プリズムフラワーは、必ず」

『守ってみせる!!』

プリキュアたちの宣言に、妖精たちの目から絶望の色が消えて、希望の輝きが現れた。

だが。

「面白い……いいだろう、お前たちには特別に味わわせてやる。バラバラに交じりあった世界をね!!」

プリキュアたちの意思を聞いた魔女は、水晶に自分の魔力を込め始めた。

なにをするつもりかはわからないが、とにかくしかけてくる。

そう感じたセイバーは、古代語の祝詞を唱えた。

水の執行者(アクリア・ルズローシヴ)!!」

その瞬間、エターニアハートは青い輝きを放つ弓へと変わった。

セイバーは一切の躊躇なく、弓を引き、魔女の水晶めがけて心の花の光を矢に変えて放った。

だが、一瞬だけ遅かった。

矢が水晶に届く前に、水晶から魔女の魔力があふれだし、まばゆい光を放った。

その光に動揺するプリキュアたちにさらなる追い打ちをかけるように、トイマジンが飛び上がり、プリキュアたちの前にむかって急降下した。

落下の衝撃と、着地時に振り下ろした拳の勢いで、地面に巨大なクレーターが発生した。

さらに、クレーターができた衝撃で、プリキュアたちはバラバラに吹き飛ばされてしまった。

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サンシャインとムーンライト、そしてセイバーが目を開けると、目の前にはすごろくのようなマス目があった。

「……ここは、すごろく?」

「サイコロもありますし、たぶんそうかと」

「なぜに、すごろく……」

目の前に広がっているすごろくのマス目に、呆然としていると、上空からトイマジンとサラマンダー男爵の声が聞こえてきた。

「ようこそ!ぼくのすごろくへ!!」

「さあ、サイコロを振ってゴールを目指せ!さもなくば、ここからは出られんぞ?」

どうやら、すごろくでゴールしなければ外に出ることはできないらしい。

かといって、素直にその言葉に従うはずはない。

「あのね!どこの誰が『はい、そうですか』って……」

サイコロを振ると思っているのか。

ルージュがそう突っ込もうとした瞬間、サイコロを持っていたレモネードが思いっきり、サイコロを投げた。

「って、あんた!なにやってんのよっ?!」

突っ込みを入れるや否や、トイマジンたちは、ゆっくり楽しんでいってね~、とのんきなことを言って消えてしまった。

その瞬間、その場にいた全員が光につつまれ、マス目の上を飛んでいった。

サイコロの出目と同じ、六個目のマスに到着すると、目の前に「スーパーモグラたたき 百点でクリア」という文字が浮かび上がった。

文字が消えると、ムーンライトたちは先ほどのすごろくとは別の光景が目に入ってきた。

ついでに、なぜか手には巨大なピコピコハンマーが握られていた。

一体全体、なにがなんなのか、困惑していると、上空にトイマジンが現れた。

「スーパーモグラたたき!百点取ったらクリアだよ!」

「だから、ゲームなんかしてる場合じゃ……」

「よ~い、スタート!!」

ルージュが突っ込んでいるにもかかわらず、トイマジンは一方的にゲームスタートを宣言した。

すると、モグラが出てくる穴から。

『ウザイナ~ッ!!』

かつて自分たちが戦ってきた敵が飛びだしてきた。

あまりに突然、敵が出てきたものだから、ムーンライト以外のプリキュアたちはその場から逃げだした。

だが、残ったムーンライトとセイバーは。

「「ふっ/せやっ!!」」

地面を蹴って宙に飛び上がり、ハンマーを振るい、出てきた(もぐら)に容赦なくたたきつけた。

「とにかく叩きなさい!そうすればここから出られるわ!!」

「止まってたって何にもならないぞ!だったら、行動あるのみだ!!」

二人の鼓舞に、プリキュアたちはやる気を出したのはいいのだが。

上空から大量の敵が降ってきた。

『イッパイイルヨ~!!』

『多すぎっ!!』

その多さに、突っ込まずにはいられなかった。

とはいえ、数分後。

「九十五っ!」

「九十六、九十七っ!!」

「九十八!!」

「九十九!!」

(ひゃ~く)っ!!』

いつの間にかハンマーを二つ手にしていたセイバーの協力もあって、無事に百点を取ることができた。

だが、クリアしてもやはりすごろくのマス目に戻ってきてしまった。

「あぁ……やっぱここかぁ」

「あぁ、もう!!遊んでいる場合じゃないってのに!!」

と、ルージュが叫ぶ横で。

「そ~れ!」

やはりレモネードがサイコロを振ってしまった。

しかも出てきた目は一である。

こうして、しばらくの間、ムーンライトたちとセイバーはすごろくに縛りつけられるのだった。

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