ハートキャッチプリキュア!~もう一人の戦士"大樹の騎士"~ 作:風森斗真
基本的にあゆみと湊とフーちゃんだけです(おい
まぁ、次回あたりに菖は出てきますよ……えぇ、出てきます……
映画とまったく関係のない描写になるけどね!!
放課後、あゆみと湊は一緒の通学路を歩いていた。
驚くべきことに、湊はあゆみが住んでいるマンションの一つ下の部屋に住んでいるのだそうで、自然と同じ方向へ足が向いていた。
当然、その間もおしゃべりは続いていた。
が、ふとあゆみは足元の落ち葉の下に、何かがあることに気づいた。
「な、なにあれ?……もぞもぞ動いてる」
「ん?……あ、ほんとだ」
「動けないのかな?なんだか、苦しそう」
あゆみは落ち葉の下敷きになっている何かを助けようと、落ち葉をどかした。
すると、黄色い不思議な何かがぴょんぴょんとはねながら、あゆみの指先に乗ってきた。
心なしか、その顔は喜んでいるように思えた。
「もしかして、喜んでる?……ふふっ、可愛い」
「へぇ?見たことない生き物だな……」
「あなた、名前はなんていうの?」
指先からぴょんぴょんと小さくはねながらあゆみの肩に移動した黄色い何かに、あゆみがそう問いかけると、それは。フーッフーッ、という声を出していた。
「……フーフー言ってるな」
「なら、フーちゃんって呼んでいい?」
「フーッ」
「あ、うなずいた」
どうやら、あゆみの提案に賛成したらしい。
その様子が可愛らしくて、あゆみと湊は微笑みを浮かべるのだった。
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それから二人と一匹(?)は街の方へ歩いていき、商店街を散歩していた。
「フーちゃんはこの街、初めて?ひとり?」
「フー?」
「わたしも、ひとりだったんだ……お父さんの仕事で最近引っ越してきたばかりでさ……」
「ひとり
「うん、だけどいまは」
湊の問いかけに応えかけて、あゆみはショーウィンドウに飾られていたブレスレットが目に入り、思わず感嘆の声を上げた。
「……可愛い……」
「へぇ……たしかに、いいデザインだな」
二人がそんな感想をもらしていると、フーちゃんがじっとそのブレスレットを見つめた。
すると、フーちゃんの体は一瞬でブレスレット形になり、あゆみの手首に巻きつき、ブレスレットの形へと変わった。
「わぁっ!」
「おぉっ??!!」
一瞬で変形したフーちゃんに、あゆみと湊は驚愕したが、特に怖がることはなく、笑顔を浮かべていた。
「ありがとう、フーちゃん」
「すごいな、フーちゃんは」
かたやフーちゃんにお礼をいうあゆみと、かたやフーちゃんのすごさに感心する湊。
二人の間には和やかな空気が流れていたが、それは突然終わりを告げた。
あゆみの背後から、中腰になって地面に視線を向けている、ピンク色の髪を両サイドでコロネのように巻いている少女が突然、あゆみにぶつかってきたのだ。
あまりに突然だったことと、少女があゆみの後ろに隠れていたため見えなかったという二つが重なり、湊は声をかけることができなかった。
「きゃっ?!」
「わわっ?!」
「っと!」
当然、少女とあゆみはぶつかった。
が、幸い、あゆみは湊に受け止められ、転ぶようなことはなかった。
湊に支えられたあゆみは、背後を振り向いた。
そこには、呆然としながら自分を見ている少女の姿があった。
しばらく無言で見つめ合う二人だったが、あゆみは突然、頭を下げて謝り、その場から走り去っていった。
「あ、待って!!」
ぶつかってきた少女は、逃げていくあゆみのあとを追いかけ、走りだした。
その場に残ったのは、苦笑を浮かべながら、どうしたものか、と頬をかいている湊だけだった。