ハートキャッチプリキュア!~もう一人の戦士"大樹の騎士"~   作:風森斗真

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ぶっちゃけ、展開がオリジナルと化しています。
いや、だって手に入らなかったし書籍もないので……
まぁ、そこはそれってことで許してください(汗


永遠のともだち~Ep.3:全ては我が子のため?マアムの秘めた想いと行動~

思わぬ形でドキドキ組と合流することになったセイバーだったが、その視線は一体の妖精に向けられていた。

 

「……その姿といい、さっきの変な奴を出した掃除機といい、あんたは妖精か。子供たちをこの世界に閉じ込めているのはあんたか?」

「閉じ込める?あんなに楽しそうにしているのよ?」

 

妖精の言うとおり、子供たちは楽しそうに遊んでいる。

まるで、ここが夢の世界で、自分たちが目を覚ますことなく、ずっと眠ったままでいることに気づいていないかのように。

だが、楽しければいいというものではない。

どうにか説得しようと試みるセイバーとドキドキ組だったが、妖精は聞く耳を持たず。

 

「ここから、出ていきなさい!!」

 

強制排除を開始した。

だが、出ていけと言われて素直に出ていくわけもなく、どうにか話をできないか、語りかけ続けた。

もっとも、その努力もむなしく、あっけなく夢から排除されてしまうのだった。

 

――邪魔者はいなくなった。早くユメタを安心させないと

 

プリキュアたちと白騎士が姿を消した方向へ視線を向けながら、妖精は自分の子供のもとへと急ごうとした。

ふと、その足元に見覚えのあるものがあることに気づいた。

 

「……プリキュアの教科書?」

 

それは、グレルやエンエンたち、妖精学校に通う見習いパートナー妖精たちが、将来、パートナーとなるプリキュアについて学ぶために作られた教科書だった。

開かれたページには、さきほど遭遇したドキドキ組の絵があった。

 

――もしかしたら、またプリキュアたちが邪魔をしに来るかもしれない……それなら、いっそ、ここにあるプリキュア全員を夢に閉じ込めてしまえば

 

そんな悪魔のささやきが、妖精の脳裏によぎった。

このバクの妖精、名前をマアムという。バクはその伝承の通り、悪夢を喰らい、吉夢をもたらすとされているが、マアムもまた、その役割を担っている。

そして彼女には、まだまだ力の弱い、ユメタという息子がいる。

臆病で寂しがりで、バクが立ち向かわなければならない悪夢にもおびえる始末だ。

そんなユメタを守るために、マアムは悪夢退治に奔走していた。その間、ユメタが寂しがらないよう、眠りについた子供たちに遊び相手になってもらっていた。

 

だが、いつか子供たちは夢から醒める。そうなったら、ユメタは一人になってしまう。

目の前で友達となった子が消えてしまったときのユメタの悲し気な顔を見て、マアムは一つの禁忌を犯した。

それが、子供たちを醒めない夢に捕らえることだった。

葛藤がなかったといえばうそになる。だが、マアムにとって、ユメタは大切な一人息子。

何者にも代えられないものだ。

だから、あらゆるものからユメタを守りたいと願っているし、そのためなら、どんな代償も払うつもりでいる。

 

――全部、ユメタのために……

 

そして、マアムはまたユメタのために禁忌を犯そうとしていた。

 

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一方、はじきだされたドキドキ組とグレルにエンエン、菖、そしてめぐみとひめたちはソリティアで今後の方針を話し合っていた。

なお、さきほど遭遇した二人のバクの妖精については、グレルとエンエンからすでに聞いていた。

 

「う~ん……ユメタくんはグレルとエンエンの友達なんだよね?」

「うん」

「立派なバクになるために、学校を辞めるって言ったんだよ。けど、あんなことしてるなんて……」

 

マナの問いかけに、グレルとエンエンはしょんぼりとしながら返した。

事は、マアムを倒せばいいという、簡単な話ではない。

 

「……菖お兄様、いったい、どうすればいいのでしょうか?」

「ん~……話をする間もなく追い出されちゃったからなぁ……話を聞かないことには、なんとも言えないけど」

 

亜久里の問いかけに、菖は困り顔で返した。

が、その目に、珍しく冷たい光が宿り、驚愕の言葉を口にした。

 

「下手をしたら、もうすでに退治しなきゃならないくらい手遅れなのかもしれない」

「……え?」

「それだけ強い闇がマアムから視えていた、て言っても、みんな信じないだろうけど」

 

それは、見鬼の才覚があるがゆえの勘だった。

だが、実際、マアムからは穢れと言っても差し支えないようなものが漂っていたことも事実だ。

そうでなければ、バクのいる空間で悪夢が闊歩しているわけがない。

とはいえ、菖もただ退治するだけが正しいというわけではないことをわかっている。

だからこそ。

 

「いずれにしても、このことは一度、みんなで話し合ったほうがいいと思う」

「そうですね」

「三人寄れば文殊の知恵、って言うし」

「プリキュアのみなさんが集まれば、きっといい知恵が浮かびますわ」

「そういうことなら、一度、みんなに連絡を取って今度のお休みの時に集まろう?」

「賛成ですわ!」

 

どうするべきか、仲間に相談する。

その方向で全員一致し、その場は解散となった。

だが、その翌日。

プリキュアオールスターズとセイバーはマアムの力によって、夢に囚われてしまった。

新たなプリキュアであるハピネスチャージ組と、幻のプリキュア、キュアエコー。そして、エコーを守護する戦士を残して。

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