ハートキャッチプリキュア!~もう一人の戦士"大樹の騎士"~   作:風森斗真

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いやぁ……暑い……
そして、FGOも熱い(苦笑
……課金するかなぁ……


高校生四人組の休日

その連絡は突然やってきた。

休日、菖は普段通り、自室で次に探検に向かう遺跡がある地域の伝承や古地図を紐解いていた。

そんな時、手もとに置いていた携帯電話が着信音を鳴らした。

ちょうど書類から目を離していた菖は、それに気づき、誰からの着信か確認することなく、電話に出た。

「もしもし?」

『あ、菖くんかい?久しぶり、剣城です』

電話の相手は、最近になって知り合った剣城あきらだった。

彼女(・・)もまた、つぼみたちと同じ、プリキュアに変身する少女なのだが、彼女は菖とゆりと同じ高校二年生だ。

つまり、菖とゆりにとって、他のプリキュアたちとは違い、自然体でいられる仲間の一人ということでもある。

「あぁ、あきらか。うん、久しぶり」

『ごめんね、急に電話して。いま、大丈夫かな?』

「大丈夫じゃなかったら出てないさ。どうしたんだ?」

『うん、実はゆかりからの誘いでね。ゆりと菖とわたしたちとでどこかへ出かけないかってことになってね』

「なるほど。それであきらが電話してきたわけか」

実のところ、菖はゆかりには苦手意識を抱いている。

何しろ、捕食者の目をして菖との距離を詰めようとしてくるだけでなく、やたらとスキンシップを取ってくるのだ。

そんな彼女からの電話であれば、いくら菖でも断るだろうと考えたから、わざわざあきらが電話してきたのだろう。

「……もし断ったら?」

『ははは……わたしとしては、君の意思を尊重したいけども』

「まぁ、無理だわな……わかった。で、いつだ?」

逃げることを早々に諦め、菖はあきらに出かける予定の日を問いかけた。

『来週の日曜ってことになっているよ。すまないけれど、よろしく』

「了解。それじゃ、来週な」

菖がそう返すと、あきらはそのまま電話を切った。

通話が切れたことを確認すると、菖は携帯電話を机に置き、そっとため息をついた。

「……来週、俺、生きて帰れるかな……」

ふと、胸中によぎった不吉な予感のまま、菖はそんなことをつぶやきながら、天井を仰いだ。

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翌週。

菖とゆりはあきらとゆかりと待ち合わせしている、いちご坂駅に来ていた。

二人は、特に会話をすることなく、自分が持ってきていた文庫本に目を通していた。

数分すると。

「お待たせ」

「待たせてしまったかしら?」

商店街へ向かう方面から、紅い髪の顔立ちが整った青年(・・)とつば広の白い帽子をかぶった紫の髪の美少女が歩いてきた。

それにいち早く気づいた菖は、文庫本を閉じて、二人に手を振った。

「よっ」

「……あら、来たのね。待ってたわ、二人とも」

菖の声に気づいたゆりも、文庫本を閉じて、顔を上げた。

なお、菖は青いシャツに黒のカーゴパンツ。ゆりは紫のワンピースの上に白いシャツを着ている。

菖は普段の恰好なのだが、ゆりの恰好は普段よりも少しばかり女性らしさを意識しているようだった。

加えて、心なしか、ゆかりに敵意の視線を向けているようにも思えた。

ゆかりもまた、ゆりからの視線に挑戦的な視線を向けていた。

「「……」」

「……なぁ、あきら。俺が思ったこと、言っていいか?」

「……奇遇だね。わたしも同じことを思っていると思うよ」

ゆりとゆかりの静かなにらみ合いを見ながら、菖とあきらは陰鬱なため息をつきながら、同時に同じことをつぶやいた。

「「喧嘩はよそでやってくれ/くれないかな……」」

だが、基本的に争いを好まず、他人の意見を優先する菖とあきらは、ゆかりとゆりに強く言うことができず、二人の気が収まるまで待つことにした。

待つことにしたのはいいのだが、にらみ合いが始まってから十分。

いまだにゆかりとゆりはにらみ合いを続けていた。

「……あ、あの、二人とも、そろそろ……」

あきらもいい加減、しびれを切らし、やめるように声をかけようとしたが、それを遮るように菖の怒号が響いた。

(かーつ)っ!!」

「「「……っ??!!」」」

「お前ら、いい加減にしろ!にらみ合いをするためだけに俺らを呼んだのか?!違うよな?!だったらじゃれ合いはそこまでにしろ!!」

ただでさえ研究に没頭できる貴重な休日を削っているのだから、無駄なことに時間を省きたくないのだろう。

だというのに、犬猿の仲同士(ゆりとゆかり)のせいで無駄な時間が過ぎ始めているのだ。

怒らない方がおかしい、というものだ。

「「ご……ごめんなさい」」

「わかればよろしい」

にらみ合っていたゆりとゆかりは、菖のあまりの形相に、少しばかり顔を青くして、素直に謝罪した。

二人の謝罪の言葉を聞いた瞬間、菖の怒りは収まり、普段通りの温和な顔立ちに戻った。

なお、この時の菖を見ていたあきらはのちに。

「背後に今にも飛び掛かってきそうなライオンの顔が見えた」

と、いちかたちに語ったそうな。

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菖がゆりとゆかりを一喝してからしばらくして。

四人は一緒に商店街を歩きながら、ショッピングをしていた。

もっとも、主に荷物を持つのは男である菖の仕事なのだが。

ちなみに、ゆかりはさきほど菖に一喝されたことへの腹いせか、次々に店をはしごして、そのたびに何かを買い、菖に持たせていた。

「し、菖くん?わたしもいくつか持とうか??」

「いや、大丈夫だ。気遣いありがとう」

さすがに見かねたのか、あきらは苦笑しながら、菖の手伝いを申し出てきたが、菖は顔色一つ変えずにやんわりと断った。

だが、ここで引かないのがア・ラ・モードチーム随一のイケメンであった。

「いや、けど……」

「女の子の買い物で荷物持ちをするのは男の仕事……あきらに押し付けられないって」

あきらだって、女の子なんだからさ。

苦笑しながら、菖はそう返した。

一見すれば、あきらも青年なのだが、よく見れば、着ている服はすべてレディースで統一されているため、見る人が見れば、あきらが女性であることは一目瞭然なのだ。

だが、中性的な顔立ちと、ボーイッシュな格好を好むあきらの性格から、あきらが男性であると勘違いする人は少なからずいる。

ちなみに、つぼみと奏は初対面のときにあきらを男性と勘違いして、あきらと最初に出会った時、ときめいてしまったというエピソードが存在している。

なお、菖が最初にあきらを見たときは同性と勘違いしそうになったが、体の輪郭の違いに気づき、下手にスキンシップを取ることはなかった。

閑話休題(それはともかく)

あきらは、同世代の男子に、女の子扱いされたことに慣れていないのか、菖からの一言で少しばかり顔を紅くした。

その様子を遠目でみていたゆかりは、面白くなさそうな顔で、あきらに近づき。

「あきら、ちょっとこれを持ってもらっていいかしら?」

と、荷物を菖ではなく、あきらに押しつけてきた。

「え?!ちょ……」

「さ、次に行きましょう」

あきらが抗議する間も与えず、ゆかりはさっさと次の店へと向かい始めた。

その背中を、あきらはあわただしく追いかけていった。

「……うわぁ、お嬢様が不機嫌だ……」

「そうね。さ、わたしたちも行きましょう?……あ、菖。これもお願いね」

「了解」

菖のつぶやきに、いつの間にか近づいていたゆりが返し、買ってきた荷物を押しつけ、あきらの後を追いかけていった。

菖は、まだ続けるのか、とため息をついて、ゆりの後を追いかけた。

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それからも数件、店をはしごして、菖たちはようやく、公園に到着した。

今回の散歩の最終目的地である『キラキラ・パティスリー(いちかたちの店)』までの中間地点なのだが、菖が休憩も惜しんで動いてくれていたので、一休みしよう、ということになったのだ。

なお、菖は現在、公園内に併設されているお手洗いに向かっているため、荷物はゆりとゆかり、そしてあきらの足もとに置かれている。

「それにしても、今日は買ったねぇ……」

「えぇ。素敵なものがいっぱいあったんですもの」

「つい、財布のひもがゆるんでしまったわ……少し、反省ね」

苦笑を浮かべるあきらの一言に、ゆりとゆかりはそれぞれ対照的な反応を示していた。

ゆかりは、モデルとしても活躍しているだけでなく、茶道の家元の生まれでもあるため、そこそこ経済力があるのだが、ゆりは父親が植物園の研究者であるといっても、給金は一般的なサラリーマンと同じくらいであるうえに、長いこと不在だったこともあり、一般的な高校生よりも財布のひもをきつく締めている。

だが、こうして同い年のプリキュアと一緒にどこかへいくということがいままでなかったためか、つい、羽目を外してしまったらしい。

ため息をついてはいるが、その顔はあまり後悔はしていないようだった。

そんなこんなで、菖が来るまでの間、歓談をしていると。

「ねぇ、君たち。もしかしなくても暇?」

「よかったら、俺たちと遊ばない?」

「俺たちも暇だからさぁ」

典型的なセリフで、ナンパ男の三人が声をかけてきた。

いい加減、この手の男たちを相手することに飽きてきたゆりは、そっとため息をついて、文庫本を開き、そこに目を落とした。

徹底して無視するつもりのようだ。

だが、ナンパ男どもが諦めるはずもない。

「ねぇ?どう??」

「黙ってないで、何か答えてほしいな」

「どうせ暇なんだし、いいでしょ?」

一方的に暇であると決めつけられ、さすがにゆりは苛立ちを覚え、顔を上げた。

それは、ゆかりとあきらも同じだったようで、ゆりと一緒になって抗議してきた。

「……なら、一言だけ。さっさとどこかへ行ってくれないかしら?わたし、あなたたちのような無粋な人は嫌いなの」

「いい加減にしてくれないかしら?」

「こちらが迷惑なんだ。帰ってくれないかい?」

「「「わぁお!厳しぃ~」」」

しかし、ナンパ男たちは同じような反応を返し、一向に引き返す気配がない。

その後も、ナンパ男たちはゆりたちと行動しようとしていたが、その顔は徐々に青ざめていった。

その変化に気づいたゆかりとあきらが振り返ると、そこには笑顔を浮かべている菖の姿があった。

だが、その笑顔の裏には、威圧感が流れていることに、ゆりたちは気づいた。

「俺の連れに、何か用か?」

「え……いや、その……」

「何か、用か??」

「「「し、失礼しました~~~!!」」」

菖の笑顔の裏にあった威圧感に気圧され、蜘蛛の子を散らすように逃げていった。

その背中を見送ると、菖から放たれていた威圧感はなりをひそめた。

「……まったく、どこにでもいるんだな、無粋な連中ってのは」

「そうね……ところで、何かあったの?ずいぶん、遅かったじゃない」

「どこかの誰かさんたちが、休む間もなく大量に買い物をするもんだからねぇ」

「あら……それはごめんあそばせ」

ゆりの文句に、菖がそう返すと、今度はゆかりが悪びれずにそう返した。

その様子を、あきらはただ苦笑を浮かべて眺めているだけだった。




あとがき代わりのその後の話(スキット風)

~キラパティにて~
いちか「そんなことがあったんですか……」
ひまり「大変でしたね、あきらさんもゆかりさんもゆりさんも……」
あおい「一番大変だったのは、菖さんじゃない?」(-▽-;
あきら「そうかもね……菖くん、すまなかった」
菖「いや、俺もけっこう楽しかったよ。誘ってくれてありがとう、あきら」(^^*
あきら「……あ……うん……」(・・///
ゆかり「あら?どうしたの、あきら?少し顔が赤いわよ?」
あおい「……もしかして、菖さんの笑顔に照れちゃった?」
あきら「そ、そんなことないよ!!」
いちか「ま、まさかあきらさんが菖さんに……」
ひまり「ふぉ、フォーリンラブですかぁっ??!!」
中学生組「「「キャーーーーーーーーーッ!!」」」(///▽///
あきら「な?!そ、そんなこと……」
ゆかり「あらあら……それじゃ、あきらに取られる前に、わたしが菖をいただいちゃおうかしら?」(^^
ゆり「あら、そんなことさせると思っているの?」(^言^
ゆかり「うふふ……」
ゆり「ふふ……」
あきら「……ね、ねぇ、菖くん……止めなくていいのかな?」(^^;
菖「ほっときゃいいでしょ、もう……つか、俺のどこがいいんだよ、ほんとに……」(--;
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