ハートキャッチプリキュア!~もう一人の戦士"大樹の騎士"~   作:風森斗真

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台風接近情報を聞いて思い浮かんだので。
しかし……ゆりと菖の話はすぐに出てくるんだけど、なかなかつぼみとの絡みが出てこない……
いや、ほんとはつぼみとの絡みにするはずだったんですがね……
まじで、どうしようかなぁ……。
あ、それからわりと適当なので、クオリティは少し低めかもです。


ある嵐の日のゆりと菖

『続きまして気象予報。本日、大型の台風が日本列島に接近。首都圏を中心にかなりの範囲が暴風域に突入するものと思われます』

二学期の平日。

菖は朝食を終えて、カバンを持ち、学校へ向かおうとしていたのだが、仁頼が見ていたニュースから台風情報が流れてきたことを知り、眉をひそめた。

予報では、午後には希望ヶ花(ここ)も暴風域に突入する可能性があるとのことだ。

「……まずいな、これ……じぃじ、神社の方、大丈夫かな?」

「あちらは大丈夫だ。高台にあるから、浸水の心配もない……風の被害はわからんがな」

「ならいいけど……こりゃ、午後は学校、休みかなぁ……」

そんなことをつぶやきながら、菖は学校へ向かうのだった。

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案の定、その日の午後は休校となり、菖はゆりとももかとともに一緒に家路についていた。

途中、つぼみとえりかとも合流し、少しばかりにぎやかになったのだが、つぼみの顔は少しばかり不安そうだった。

「どうかしたの?つぼみ。なんだか、不安そうな顔をしているけれど」

「はい……実は、今日、お父さんもお母さんも家にいないんです」

どうやら、台風の夜に一人で留守番することが不安で仕方がないようだ。

薫子さんがいるのでは、とえりかが問いかけたが。

「おばあちゃんは三日くらい学会に出ているので、今は希望ヶ花にいないんです……」

「ありゃ……なんか、ごめん」

「なら、今晩、うちに来る?」

えりかが謝罪すると、ももかがつぼみに提案してきた。

つぼみの家である『HANASAKIフラワーショップ』と、えりかとももかの家である『フェアリードロップ』は隣同士だ。

ときどき、つぼみもえりかに誘われて夕食を一緒に食べることもあれば、休日に家族そろってバーベキューに行くこともある。

つぼみ一人だけ、というのも大変だろうから、とももかが気を利かせてくれたようだ。

「よろしいんですか?」

「大いに結構!お隣同士なんだし、困ったときはお互いさま、よ!」

ももかが胸を張ってつぼみに返すと、つぼみは安心したのか、それではお世話になります、と返した。

「よかったな、つぼみ」

「はい!……あ、でも菖さんは大丈夫なんでしょうか?おじいさんと一緒に住んでるとはいえ、いろいろ大変なんじゃ……」

「あぁ……大変なのはたぶん、明日以降かなぁ……神社の修繕とか修理とか掃除とか」

「むしろ、それ以外で大変なことが想像できないわね……」

つぼみの問いかけに返した菖の言葉に、ゆりは苦笑しながら合いの手を入れた。

不思議なことに、菖が住んでいる家は、台風や地震、大雨で何かしらの被害を被ったという話をまったく聞かない。

仁頼の話では、祖霊(先祖の霊)と管理している社の神が守ってくれているからだ、とうことなのだが、本当のところはわからない。

「大変といえば、ゆりの方じゃないか?男手が必要な時は呼んでくれよ?」

「ありがとう。けど、大丈夫よ」

ゆりは微笑みながら、菖にそう返した。

だが、このときのゆりは、まさか本当に菖を呼ぶことになるとは思ってもみなかった。

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菖が帰宅してすぐ、菖の携帯にゆりからの着信が入ってきた。

「もしもし?どうしたんだ……」

『菖、お願い、助けて!』

普段とは違う、かなり動揺したゆりの声に、菖は電話を切らず、すぐにゆりの家へと向かった。

菖の家と、ゆりが住んでいる植物園の職員宿舎からはあまり距離はないため、徒歩五分もしないうちにゆりの家に到着した。

本来ならマナー違反だが、電話口のゆりの様子から察するに、あまり悠長なことを言っていられないため、菖はドアを開けて、ゆりを呼んだ。

「ゆり?!」

「菖……ごめんなさい、突然」

「それはいいけど……どうしたんだ?」

菖の声を聞いてか、私服姿のゆりが駆けつけてきた。

少しは落ち着いたようだが、それでもまだ、少しばかり青い顔をしていた。

「……笑わないで、聞いてくれる?」

「ん?まぁ」

「……急に電気が切れて、びっくりしちゃって……」

どうやら、運悪く停電してしまったらしい。

あまりに突然だったため、普段は冷静なゆりも動揺してしまい、菖に助けを求めたようだ。

「……コロン、お前がついていながらどういうこったよ」

「いや、ごめん。僕も落ち着かせようとしたんだけど、あんまり突然でびっくりしちゃって」

どうやら、コロンもあまりのことに動揺してしまったらしい。

菖はそっとため息をついて、ブレーカーが落ちていないか確認しに向かった。

幸いなことに、ブレーカーを戻すと、家の電気系統はすべてもとに戻った。

「よかった……これで大丈夫」

「ありがとう……ところで、菖。申し訳ないんだけど、しばらくいてくれないか?」

「かまわないけど……どうして?」

ついてきたコロンにそう頼まれ、菖は疑問符を浮かべた。

当然といえば当然のその問いかけに、コロンは苦笑を浮かべた。

「ゆりが腰を抜かしちゃったみたいで、動けないみたいなんだ」

「……わかった」

コロンの返しに、苦笑を浮かべた菖は、二つ返事でうなずき、ひとまず、ゆりが落ち着くまで滞在することを仁頼に伝えた。

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それから少しして、ようやく、ゆりも元に戻り始めていたのだが、ここにきて追い打ちがかかった。

菖が淹れてくれたお茶でティータイムをしていると、突然、轟音が鳴り響いた。

「きゃっ??!!」

「おっと!……でかかったな、いまの」

「……そ、そうね……」

突然の雷に驚いたが、すぐに平静さを取り戻した菖に対し、ゆりはまだ動揺が残っているらしく、どこか落ち着きがなく、コロンをずっと抱きしめていた。

「……それにしても、珍しいな。ゆりがここまで動揺を引きずるのは」

「自分でもびっくりしてるわ……わたし、ここまで弱かったかしら……」

「俺から見たら、ようやくゆりらしくなってきたって感じだけどな」

ゆりがあまり感情を表に出すことがなくなってきたのは、実はここ最近のことだ。

原因は、英明氏(父親)の失踪と、プリキュアとしての使命を背負ったことだということは、菖もわかっている。

だが、それ以前のゆりはいまのように冷静沈着ではあったものの、感情を表に出すことは多かった。

それこそ、薫子が淹れてくれたダージリンが飲めない、という理由だけで不機嫌になってしまうほどに。

「そうかしら……」

「そうだよ」

「……なら、きっとそれはつぼみたちと、菖。あなたのおかげね」

微笑みを浮かべながら、ゆりはそう返した。

その言葉に、菖は何も答えず、ただ微笑みを返すだけだった。




あとがき代わりのその後の話(スキット風)

~春菜、帰宅後~
菖「それじゃ、俺はこれで」
春菜「あら、大丈夫なの?外、すごいことになってるけど」
菖「いやいや、むしろ女性だけのところに男が一人ってのもまずくないですか?」(-_-;
春菜「あら、菖くんなら大丈夫ってわかってるわよ?それに、むしろ将来的にもそうなるかもしれないし?ね、ゆりちゃん」(^∀^
ゆり「ちょっ?!お、お母さん??!!な、何を言って……」Σ(///□///
春菜「それに、こんな中を引き止めもしないで歩かせて風邪を引かれたり、怪我でもされたら、それこそ申し訳ないわ。せめて風が収まるまでいてもいいわよ?」
菖「う~ん……それじゃ、お言葉に甘えさせていただきます」
春菜「よかったわね、ゆりちゃん。菖くんに手料理をごちそうできるわよ」
ゆり「……だから、なんでそっちに話を持っていこうとするの?お母さん」(-_-;
春菜「うふふ♪」(^^♪
コロン(……菖、今回は君に同情するよ……)
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