ハートキャッチプリキュア!~もう一人の戦士"大樹の騎士"~   作:風森斗真

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というわけで、お花見シーズンなので
ちなみに、今回、新キャラ初登場です
誰なのかは、読んでからのお楽しみ!
というわけで、一週間ぶりの日常編、どうぞ!!


神社でお花見

ある晴れた日の神社の境内。

祖父の手伝いで和装に着替えて神社の掃除をしていた菖に、来客があった。

 

「こんにちは、菖さん!」

「こんにちは。ごめんなさいね、突然」

 

その来客は、ゆりとつぼみだった。

春休みになり、数日間、春とは思えない寒い日が続いていたが、ようやく暖かな日が続くようになり、桜が花開いてきたので、お花見に来たようだ。

ちなみに、えりかといつきは用事で来れなかったらしい。

 

閑話休題(それはともかく)

 

「構わないさ……で、どうする?おすすめは、拝殿の裏くらいだけど」

「はい、大丈夫です!」

「どうせ、わたしとつぼみとあなたの三人だけだもの」

 

菖の問いかけに、つぼみとゆりはそう返した。

それなら、と菖は二人を拝殿の裏まで案内した。

そこには、菖がお勧めしたことが納得できるほど立派な桜があった。

 

「わぁ……」

「これは……たしかにすごいわね」

「だろ?俺はあと少ししたら終わるはずだから、先に始めてくれ」

 

そう言って、菖はそそくさとその場を立ち去っていった。

菖を見送った二人は、そのままレジャーシートを敷いて、持ってきたお弁当や飲み物を広げた始めた。

 

「……ちょっと作りすぎたかも知れませんね……」

「そうね。けど、いいんじゃないかしら?用事が終われば、えりかといつきも来るだろうし、それにもう少ししたら」

 

広げた弁当の多さに、つぼみは苦笑を浮かべたが、ゆりは優しい笑みを浮かべた。

その理由は、すぐにわかった。

 

「お姉ちゃ~ん!」

 

手を振りながら駆けてくる五歳くらいの女の子がいた。

女の子はゆりとつぼみの姿を見つけると、まっすぐにゆりの胸に飛び込んできた。

 

「あら、早かったわね、小百合。迷子にならなかった?」

「うん!あのね、コロンちゃんが教えてくれた!」

 

小百合、と呼ばれた女の子は満面の笑みを浮かべてゆりの質問に答えた。

その答えの通り、女の子が背負っていたリュックから、コロンが顔をのぞかせていた。

 

「そうなの。ありがとう、コロン」

「どういたしまして」

 

ゆりはコロンに向かってお礼をいうと、コロンは若干、疲れたような顔で返した。

その表情に、どうやらかなりあっちこっち行きそうになっていたらしいことを感じ取った。

何を隠そう、小百合はダークプリキュアが転生した姿なのだ。

惑星城が崩壊する中で、英明が彼女を見つけ、連れてきたのだ。

小百合にダークプリキュアとしての記憶はないため、ゆりを敵視することはなく、むしろ大好きな姉として慕っている。

ゆりもまた、小百合を実の妹のように可愛がっている。

なお、小百合のことを話すゆりに顔がすっかり惚気顔になっていることは、公然の秘密である。

 

「つぼみお姉ちゃん、こんにちは」

「こんにちは、小百合ちゃん」

 

一方、小百合はつぼみにお辞儀をして、丁寧に挨拶をしていた。

愛らしく挨拶をする小百合に、つぼみはすっかり惚気顔になっていた。

 

「それじゃ、小百合も来たことだし、先に始めましょうか」

 

ゆりの号令に、つぼみと小百合はうなずき、ゆりが用意してくれたコップを手に取った。

 

----------------------------

 

それから数分後。

ようやく仕事から解放された菖は、ゆりたちを案内した場所へと向かっていた。

 

――今年もキレイに咲いたなぁ……

 

そんな感動を覚えながら敷地内を歩いていくと、ゆりたちを案内した桜の近くまでたどり着いた。

すると、ぼふっ、と何かが菖の腹に飛びこんできた。

何事かと、菖は視線を落とすと、そこには抱き着いている小百合の姿があった。

 

「こんにちは、小百合」

「うん!こんにちは、菖お兄ちゃん!!」

 

にぱーっ、と明るい笑みを浮かべながら挨拶してくる小百合の愛らしさに、菖は若干、ほおをゆるめ、優しく頭をなでた。

頭をなでられた小百合は、よほどうれしかったのか、うれしそうな笑みを浮かべていた。

その姿を見ていたのか、ゆりの声が聞こえてきた。

 

「よかったわね、小百合。お兄ちゃんに頭なでてもらえて」

「うん!」

「菖、お疲れ様。申し訳ないけれど、先に始めていたわ」

「あぁ、ありがとう。まぁ、どれくらいかかるかわからなかったからさ、大丈夫だ」

 

そう言いながら、菖は小百合に手を引かれて、レジャーシートの上に座った。

 

「菖さん、お疲れ様です」

「あぁ、ありがとう、つぼみ。それから、これ、差し入れ」

 

つぼみにねぎらわれた菖は、手にしていた風呂敷を手渡した。

風呂敷に包まれていたのは重箱で、その中にはおそらく菖の手作りなのだろう、おかずが大量に入っていた。

 

「わぁっ!!」

「おいしそー!!」

「また随分と芸の細かい……というか、気を使わなくてよかったのに」

「これくらいは大丈夫だって。それに、えりかといつきが来たら足りなくて大暴走起こすぞ?えりかが」

 

菖のその一言に、その場面をありありと思い浮かべることができた二人は、思わずくすくすと微笑みを浮かべるのだった。




あとがき代わりのその後の話(スキット風)

~小百合はハートキャッチ組のアイドル?!~
えりか「お~い!」
いつき「遅れてしまって、申し訳ない」
菖「お、来た来た」
つぼみ「えりか~、いつき~」
ゆり「ようやく来たわね」
小百合「えりかお姉ちゃん、いつきお姉ちゃん!こんにちは!!」
えりか「お~、小百合ちゃん!こんにちは!!」
いつき「こんにちは」。今日もかわいいよ~♪」
小百合「えへへ~♪」
菖「……みんなすっかり、小百合ちゃんの虜だな」
ゆり「そうね……姉としてちょっと自慢してもいいのかしら?」
菖「いいんじゃないか?」
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