Metal Gear Fate/ Grand Order 作:daaaper
例によって長くなったので二分割で提供……やばい、全然ストックがなくてやばい。
そんなわけで今日明日で説明会を開いたら来週までお待ち下さいm(._.)m
※改行が気持ち悪いと書かれたので調べたところ、
スマホの縦スクロールで見ると確かに変な改行で読みにくいことを発見しました。
現状ではiPadで書いてるため、自分のスマホで現在訂正作業中ですが、
もしスマホで見る際はお手数ですが横にして見るのをおすすめしますm(_ _)m
「……では、ジャンヌさんは噂の“竜の魔女”とは違う側面のジャンヌさんなのですね?」
「ええ、私も先ほど現界したばかりで詳細は分かりませんが、ここには私とは別のもう1人のジャンヌ・ダルクがいる様です」
カルデア一行は、ジャンヌ・ダルクと接触したスネークからの無線で森の中の霊脈でキャンプを張ることにした。
そして現在、カルデアのマスターである藤丸立香とそのサーヴァントであるマシュ・キリエライトの2人が
ジャンヌと情報を交換した。
「そして俺たちはこの歪んだ歴史を修正しに来たんだ」
「……なるほど、ではあなた方は聖杯戦争とは無関係なのですね」
「一応は、もっとも歴史の歪みの原因であろう聖杯の回収が目的なのでそう言う意味では全くの無関係では無いのですが……」
「お気になさらないで下さい、私はルーラー、聖杯に願いはありません。
それに聖杯戦争そのものを否定しませんが、今回の聖杯戦争は正常では無い様です、それに世界そのものが焼却されているとなれば余程のこと。
であれば、その事態に対応してるあなた方にも聖杯を得る権利も有るのでしょう」
「ご理解感謝します、マドモアゼル・ジャンヌ」
その結果わかったのが、まずジャンヌ・ダルクが2人召喚されているらしいと言うこと。
次にこちらのジャンヌ・ダルクは歴史通り、今のフランスを救いたいと言うこと、主にこの2つだ。
一見少ない様に見えるが、現地の協力者がいると居ないとでは勝手と苦労が違う。
それが今回の特異点の当事者との関係者でもあればなおさらである。
カルデアとジャンヌ・ダルクの最終的な目的は違うが、フランスを救う点では共通点がある。
故にカルデアは聖女:ジャンヌ・ダルクに協力を要請、彼女もこれを快く許諾し、立香との仮契約も結んだ。
こうして初日は、ワイバーンという予想外の敵は出現したものの、順当に特異点解決の足がかりを掴むことができた。
いま現在は、夜になったこともあり、適当な場所を見繕い無事にキャンプを張っている。
《………ところで、みんなが突っ込もうとしないから僕が言うけどさ……あの“ネコ”は何なの?》
いや、1つ問題があった。
「それが私にもわからなくて……」
いや、一匹いた。
「ドクター、ネコは直立二足歩行をするものですか?私が本で見た限りではフォウさんと同じ様に四足歩行だったと記憶してますが……」
「いや……まあ二足歩行はしないよね普通」
「私も……こんな動物は見たことがないな」
「そこの弓兵に同じだ、俺も見たことがねえ……ってどうした騎士王様よ?」
「…………………………」
全員がキャンプファイヤーを囲む中、視線の先にはその円の中に平然と紛れているヘルメットとピッケルにスコップを装備しているネコらしき動物がチョコンと立っている。
・・・若干1名はなぜかジッとそのネコらしき動物を見ているが、その視線の隣にはなぜか蛇がいた。
「スネークさんはお知り合いらしいのですが……」
《えっ、スネークはその猫の正体を知ってるの?》
「何だ知らないのか?トレニャーだ」
《・・・ウン、ごめん、僕は知らないや》
「と言うかトレニャーって名前でしょ?その……ネコみたいだけど、どう言う存在なの?」
「何だ、坊主はアイルーも知らないのか?」
「いやっマスターどころか俺らの誰も知らねぇよ!」
「そうか、まぁ俺も最初は知らなかったからな、もっともチコの奴は知っていたが。
とりあえずトレニャー、自己紹介してやれ」
「ンニャ!ニャニャ、ンゴ〜ウーニャ、ニャーニャ、ニャニャニャッニャ!」
「だそうだ」
《『イヤッわかんねぇよっ!?(わかりませんよ!?)』》
「フォォォォォウゥゥ!!!」
フォウさんは激怒した、かの謎生物からセリフを奪わねばならぬと決意した。
そもそもネコの気持ちなどフォウさんにはわからぬ。フォウさんはカルデアの謎生物である。
マシュの肩に、胸に乗り、時折どこから現れる魔術師(笑)から逃げて暮らして来た。
けれでも、自分の立場と出番には1匹分くらい敏感だった。
このままでは自分の立ち位置とかキャラとか出番が奪われると直感した。
「……そこの小動物が、ものすごい剣幕で俺に文句を言って来てるんだが」
「フォウさん!?大丈夫ですよ!フォウさんには私がいます!!」
「フォォォォウ!フォオオォォォォォォ!!」
「……無駄に賑やかだな」
「・・・そうだ、クー・フーリン、私たち、2人は、見回りに、出た、方が、良いと、思うのダガ」
「・・・ソウダナ、すまんマスター、俺ら、2人は、少し周りを、見渡してくる」
「あっうん、じゃあお願い」
「「任せろ」」
そして若干2名はその場から早々に離脱した。
……2名とも直感スキルなど持ち合わせていないはずだが、この場にいてはダメだと何かが言っている気がした
残りの暴食王はジッとトレニャーを見つめている。
「お二人が言葉通り、目にも見えない速さで周辺を見回りに行きました……」
《うん、2人ともこの場から逃げたかったんじゃないかなぁ……》
「何か言ったか?」
《いや何も!・・・それで、本当にその……何だっけ?トレニャーについて教えてくれ》
「そうは言ってもな……俺も説明したことがないからな、少し待ってくれ」
そう言ってトレニャーの顔を見るスネーク。
それに釣られて、トレニャーも見上げる様にスネークの顔を見る。
「……そう言えばスネークさんはトレニャーさんの言葉を理解している様ですが、スネークさんもトレニャーさんの言葉を話せるんですか?」
「ん?ああまぁな、現地語調達は諜報の基本だからな」
《現地語がネコ語ってどう言うことなの……?》
「えっとじゃあ、試しに喋って頂けませんか!」
「ああ、構わんぞ……ウニャ、ウニャンニャウニャ、ウニャー」
「ニャニャ、ニャニャニャッニャニ!ニャーニャーニャーニャ、ニャニャ」
『……………………………………………………………………………………』
「ニャニャ、ウニャーニャニャニャ」
「ニャニャ」
「ニューウニャ、……ふむ、ならそう説明しよう……どうしたお前たち、俺を見て」
「いえっそのっ…………何というかっ……!」
「はいっ……ジャンヌさんが……おっしゃりたい事は私もっ……わかりますっ……!」
想像してみよう。
良い歳した40代の髭面のおじさんが真面目な顔で可愛らしいネコっぽい動物にウニャウニャ言っている場面を
……はっきり言ってシュールすぎる絵である、人によっては変人だと断じるだろう。
だがお年頃な女性陣2人にとってはこの絵面は笑いのツボだったらしい
「スネークさんってやっぱりすごいんだね」
「そうか?」
「うん、だって何を言ってるか全然わかんないし!」
「…………そうか」
《……僕からは何も言わないよ》
「ニャー」
「……………………フォウさん」
「フォウ?」
「……頑張れば私もフォウさんの言葉を……」
「ファァ!?」
想像してみよう。
良いお年頃の美少女が微笑み ハニカミながら可愛らしい生物であるフォウさんにフォウフォウ言ってる場面を
……はっきり言ってイロイロ来るものがある絵である、人によっては紳士な対応に追われるだろう
個人的にはナニかしらコスプレをした状態でやって頂けると更に良いと思うのだが、どうだろうか?
「色々脱線しそうだが話を戻すぞ、このトレニャー、アイルーについてだったな?」
《う、うん。僕たちの誰もが知らないからね、唯一知っている君から説明してもらわなきゃね。
そのトレニャーの言葉も当然理解できない訳で》
「それもそうだな……でだ、まず最初に俺も今さっき知った事なんだが」
「?何でしょう?」
「前にあったときは違かったんだが……おい、トレニャー」
「ニャー!オイラのニャはトレニャー、見ての通りトレジャーハンターニャ!
トレニャーはトレニャーニャ!ネコでもアイルーでもないニャ!」
「……という訳で、こいつは普通に人の言葉を話せるぞ、安心してくれ」
『………………………………………』
スネークの言葉で場が静まり帰った、パチパチと火の音だけが辺りに響く。
だが彼女たちの中では何かがバチバチ言っているらしい、ゆっくりと女性陣3人が立ち上がった。
「うん?どうしたお前たち?
・・・待てマシュ、なぜ盾を構える?そっちの聖女様はなぜ旗を構えている?
ついでにそこの騎士王はどうしてトレニャーを獲物を見る目で見ている?」
《あーこうなることをあの2人は察したんだね、多分色んな経験から》
そしてスネークとトレニャーの周りを囲んだ
「ニャニャ!?なぜにニャーたちは囲まれてるのニャ!」
「それは——」
「だって——」
「お前の——」
「「最初から喋ってくれれば良かったじゃないですかっ!!」」
「その毛並みをモフモフさせろおおおおおォォォォォォ!!」
「なぜにニャーだけが言われるのニャアー!!?」
「何故ってお前……喋らなかったからだろう……あの騎士王の方は知らんが」
「フォッフォッフォッ(ザマァ)」
「オイラの悪口が聞こえるニャァ!!」
「知らん」
こうして突如、1対3のバトルロワイヤル(?)が始まった。
付け加えると、スネークは視線がトレニャーに集中しているのを良いことに早々に離脱した
とても良くできたマスターはそれを許し、普通に座って食事をしていた
ついでにロマンからは人としてどうなの何とか言われたが、そも相手はアイルーなので多分問題ない
というかスネーク自身が気にしていない
♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢
こうして数十分の格闘の末、3対1の数の暴力によってタコ殴り……は流石にしていないが、それなりの仕返しとOHANASHIをトレニャーに対して行った3人は意気揚々に食事にありついていた
訳がなかった
「ハァ〜〜疲れたのニャハァ〜ン」
「はぁ……はぁ……はぁ……トレニャーさん………速すぎませんか…………?」
「地中に……潜る……とか、セコく…………ありません………?」
「うむ、この毛並みは素晴らしい、やはり私の目に狂いは無かったな」
「ニャハァ〜」
「そう言えないお前、トレジャーハンターなのにいつも小綺麗だな」
「ニャハハ〜」
「……しばらく自由に弄ってやれ」
「無論そのつもりだ」
《うん、それは良いんだけど……そのネコ本当に何?》
「ネコじゃないニャ!トレニャ〜にゃぁ〜(⌒▽⌒)」
「……そこら辺は俺が代わりに説明する」
そう言って、黒い甲冑を着込んだ騎士に もふもふ されているナゾ生物の解説を始めた。
「まず最初に言うが、こいつは死なん」
『・・・・・・えっ?』
「ああ、別に不死身ではないぞ?
だが銃を撃とうが大剣で切られようが貫通矢を食らおうが死なん、一旦地中に退避して回復して戻ってくる」
《いや待て待て待て、そんな超生物がいるわけ無いだろう!?》
「何なら今見せてやろうか?」
《もっと嫌だよ!?》
「……まぁ俺もここであまり発砲はしたくない、それに死なんだけで痛くない訳じゃ無いしな。
次にこいつはちょっと特殊でな、トレニャーはさっきも言ったがトレジャーハンターだ、それも別の世界からはるばるやって来てな、俺も一度水先案内を頼んだ、そして宝を見つけるのが得意だ」
《ああもう滅茶苦茶だ……って言うかスネーク自身もその別の世界に行ったのかい!?》
「いや、俺は怪物の島に案内されただけだ、そこで色々と戦って素材を調達したがな。
そこはある意味で宝の島だったな、聞く話じゃアンとメアリーの2人も上陸したらしい」
《お宝探しっておとぎ話じゃあるまいし………それで宝って一体どんな?》
「確か……轟竜の重牙や核竜の粘液、あとお前がとってくるのは大竜玉とか言っていたか?」
「そうニャ……というかオイラ、ポッケ村から出発したはずニャのにいつの間にかここに居たのニャー、隣にはそのお姉さんがいたニャ」
「そう……ですね、私も召喚された場所がフランスだとわかっておどろきましたが、それ以上にこのネコさんが居たのでびっくりしました……というか!喋れるなら喋れるって言ってください!!」
「……オイラが言うのもあれニャンだけれど、今まで人の言葉を喋れなかったのに、突然喋れるようにニャったら普通ビビると思うのニャ……知らない事だらけなのに何故か知ってる事にニャってるし……」
《・・・とりあえず、順番に。
まず、トレニャー自身は聞く限り別の世界から来たみたいだけど、“聖杯”そのものの存在は“もう”知ってる事なんだね?》
「そうニャー……まぁオイラ、戻ってもポッケ村じゃ仕事あんまりないから願いなんてそんないにゃ……」
《なんてリアル過ぎる話なんだ……!》
「お前、まだ仕事ないのか」
「……ぜんぶオイラの自業自得なのニャ……モンニャン隊なんて作らなきゃ良かったニャ……」
「……とりあえず私が慰めてやる」
「ンーニャー」
《……どこの世界でも、世知辛いのは変わらないんだね……》
「その様ですね……」
まずネコもどきが働いてる事に既に驚くことをやめた状況に驚くべきだろうが、そんなツッコミを入れられるのはこの場には居なかった、見回り(本気)の2人も戻ってくる気配がない。
だが、まだ時代を超え無線でやり取りを勝手に聞いて居た天災はトレニャーとスネークの言葉を聞き逃さなかった。
《ところで、大竜玉って聞こえたんだけど私の気のせいかな!》
《なっレオナルド!?君部屋に篭ってなんかやってたんじゃないの!?》
《この天才が珍しいものをみすみす見逃すと思うかい?》
「・・・オイラ、この声の主は知らニャいけど、関わりたくニャいニャ!」
「流石だな、実際あいつに捕まったら解剖されるぞ、お前」
「その時は遠慮なく相手にピッケルを突き刺すニャ」
《私はそんなにマッドサイエンティストじゃないよ?》
《確かにそんなレベルの研究者じゃないね、それでご用件は?》
《そうそう、まずそのネコ》
「だからオイラはトレニャーニャァ!!」
《まあトレニャーが言って居たことが本当だとして。
まあ君がトレジャーハンターだから貴重な素材は手に入れられるとしてだ。
そこの聖女、ジャンヌ・ダルクが唐突に召喚されたことを踏まえると、私としてはそこのトレニャーがこの時代に召喚された理由の仮説が立てられるんだ》
唐突にビシッと画面越しに指をトレニャーに向けるダ・ヴィンチちゃん。
それを見て呆れながらロマンが口を出す。
《召喚された理由?それは聖杯によって……あれ?どうして召喚できたんだろ?》
「……確かに、聖杯があったとしても召喚者、つまりマスター無しでの召喚は本来不可能なハズ。
それなのにジャンヌさんは召喚されましたし、そもこのトレニャーさんは……英霊では無いですよね……」
「……冬木の場合は先にマスターが居たんだったか?」
「その通りですスネークさん、その後何らかの原因でああなった様ですが……」
「……生憎、お前たちと戦った記憶はしっかりと残っているが、どうしてああなったかの理由は私の知った事では無いぞ」
「うん、じゃあ立てられる仮説って何?」
《ようやく全員、私の話を本気で聞く気になったね》
「そも、お前のいつもの振る舞いが原因だが……まぁ良い、続けてくれ」
《それでは私から簡単に説明しよう、もっともあくまで仮説であって断定できる代物じゃ無い。
それを証明する証拠もあまり無いしね》
そう言いながらも全員が自分の話を聞く事おかげで機嫌が良さそうに、万能の天才が解説を始めた。
《まずは通例通りの召喚だ。
マシュが言った通り、マスターがいて初めて英霊召喚が行える、そこに付け加えて英霊召喚のために必要な膨大な魔力を賄うもの、私達ならカルデア、普通は聖杯がこれに該当する》
「さらにそこに聖杯戦争が本来なら加わるんだよね?」
《その通りだ藤丸君。
だが今回発生し、君が巻き込まれたこの人類史修復という作業は聖杯戦争とはかけ離れている。
何せ既に“何者か”によって聖杯が用意されそれが既に利用されている、その結果私達が動いてる訳だからね》
「人類史の焼却……ですか?」
《もっとも本来の聖杯を降ろすための戦いでは無いだけで、別の意味では聖杯戦争とは言えるだろうけどね。
まっ、それは個人の認識によるだろうから話を戻すよ。
さっきの兵士たちが言ってたことから恐らく、というか間違いなく黒ジャンヌは聖杯を使ってサーヴァントを召喚してるんだろう、使役していたとかいう目撃談を含めてね」
「なるほどな、そのジャンヌ・オルタはどこぞの魔術師に召喚でもされた訳だ」
《もっともレフの言い方からして協力者がいるのも確かだ、レフがやったとは決めつけら無いけどまあ、その線で問題は無いだろう。
むしろ問題なのはまず1つ、どうやってそこにいるジャンヌダルクが召喚されたか、だ》
「…………どうして、でしょう?」
「召喚された本人ですら理由がわからない訳だが……ジャンヌ・オルタの逆か?」
「? 逆とは?」
「単純だ、お前を召喚したのがこの異常事態を解決しようとしてる奴……まぁ少なくとも俺たちの敵ではない第三者による召喚の可能性だ……が、ほぼ無いな」
「えっ、だってそれだったらほとんど説明が付くと思うんだけど……」
「・・・あのなぁ坊主、人理焼却でほぼ人類は完全に消えた状況で、一体誰が動けるんだ?」
「・・・確かに」
「……まぁどこぞかにいるのかもしれん神様ならどうにかしてくれそうな物だと信じたいが、それなら焼却される前に動いてくれって話だ」
「それを言われると耳が痛いですね……」
「なに、あんたが気にすることじゃ無い、ただ単にいるかもしれない味方は存在しない、それだけだ」
《その通りだ、私もスネークと同じく第三者による実質的な私たちへのフォローによる召喚では無いと考える》
「それじゃあ何なの?」
《単純さ、聖杯そのものによる召喚さ》
その言葉に一瞬フリーズする立香の頭、だがすぐに再起動しおかしいと指摘する。
「っけど普通、召喚者が居ないとそもそも召喚できないんじゃ無いの?」
《そうだよ、“普通なら”》
「……まぁ普通じゃ無いだろうな、この状況は。
何せごく一部の年代以外全てが消失、いや焼却されてるんだからな、それに加えて聖杯戦争と銘打っておいて既に聖杯の担い手は決まってる訳だしな」
《ああ、その結果特異点が発生してる訳だ、時代の修復力では敵わないほどの時代の歪み。
だが“敵わない”だけで修復力自体は今も働いている訳だ》
「えっと……結局、ダ・ヴィンチちゃんはなにが言いたいの?」
「…………時代の修復力に聖杯そのものが関わることはあるのか?」
《流石だね、もっとも私の答えとしてはアリ、だ。
ロマンが事前に説明してたと思うけど、ぶっちゃければ人1人が死んだところで特異点は発生しない。
タイムパラドックスとかは起きるだろうけどそれはあくまで関わった当事者の時間軸においてだけだ。
だって地球からすれば、他の人間からすれば未来永劫関わることがほとんど無いだろう?時間も殺された人物が関わらない様に流れていき、やがて殺された人物が生きて居た場合と同じ運命を辿らせる。
もちろん、百年単位の話にはなるだろうけど》
「しかし、歴史的に重要な人物であればそうとは限らない、という事ですよね?」
《その通りだマシュ君。
それも国家滅亡、文明破壊といった物であれば人類の未来自体も消せるだろう、それこそ15世紀のフランスに大量のワイバーンを召喚したりね》
「という事は・・・ごめん、全然ジャンヌさんが召喚された理由に繋がらないや……」
「先輩、恐らくですがその時代の修復力とも言える力が聖杯に働きかけてジャンヌ・ダルクを召喚したんだと思います」
《もっとも、聖杯自体が召喚したと私は思うけどね、その修復力自体が特異点という状況によってあまり上手く働いて居ない可能性が高いから》
「じゃあジャンヌさんが召喚されたのは……ジャンヌさん自身を止めるためってこと?」
「…………そうなる、のでしょう」
「随分な運命だなこれは、まるで聖杯に意思があるみたいだが」
「聖杯自体に意思はあると思います、実際の聖杯戦争でも聖杯自体がマスターを選び令呪を渡しますから」
「自分のツケは自分で払え、という訳か」
だとしたら、だとしても、当事者としてやりにくい。
何せ自分自身、それも自分の醜い部分と戦う必要がある訳だ、それも自分自身にもまた存在する相手と。
その心中を察することが出来るのは……この場では過去を変えようとした暴君位だろう。
「・・・つまり私が来たのは私自身のカウンター、という事ですか」
《そうだろうね、でなければ聖杯戦争の調停者であるルーラーなのにこの場に召喚された説明が難しい。
もっとも単独顕現のスキルでもあれば別だけど》
「……まさかとは思うが、トレニャーが来たのは何らかのカウンターか?」
「ニャ?」
《そういう事だと私は思うよ。
もっとも君の話を聞くと、過去には自分からこの世界にやって来たこともあるみたいだから何とも言えないけれどね》
「おいおい、ここでモンスターハントをする羽目になるのは勘弁だぞ……」
「オイラは素材が取れればいいニャ……けどウラガンキンはだけは勘弁して欲しいニャ……」
「安心しろ、現場監督はここには居ない、それに火山がここらには無い、何ならオーヴェルニュにでも行くか?」
「あそこは火山ではありませんよ?それにここからだいぶ南ですし……」
「勘弁ニャ!」
(((なんで地元の人が知ってる火山の名前を知ってるんだろう)))
この手の知識(世界中の地理や言語)に関しては意外と博識なスネークである。
もっとも、組織の中に詳しい奴がごまんと居て、酒をかわしながら散々聞いた話でもあるが。
というか、無駄にトレニャーとその筋の人間から聞いたおかげでモンスターの知識まで備わってる。
「……それはそれとして、本当にそうなら俺は火力不足だな」
「それは………」
「本当にモンスターが現れるニャ?」
「モンスターってワイバーンみたいな奴のこと?」
「何を言ってるニャ!あんなのザコだニャ、数がいると面倒だけど一匹一匹は大したことないニャ」
「だな、問題なのは大型が出て来た時だ」
《大型ってスネークが言っていたドラゴンのこと?》
「ああ、正しくは竜種だがな」
「せめてドスランポスニャらまだオイラでもどうにかニャルけど……」
「まぁその時はその時だ……もっともランチャーやロケット系が今の俺には無いが黒い聖剣に紅い呪槍、それに加えて宝具使いまでいる、全体としての火力は申し分ない、そうだろ?」
「……やはりバレてたか」
「まだあんたの方が化け物ぽいがな」
「俺は蛇だからな、あながち間違いではないかもしれんが」
そう言いながら自分の背後から現れた男2人に当然のように声をかける。
他のサーヴァント達も気付いていた様だが、気付いていなかった立香とマシュは素直に驚いた。
「……あーマスターあれだが、嬢ちゃんはやっぱまだまだだな」
「仕方あるまい、つい最近まで文学少女だったろうからな、だがマスターの盾としては頂けないな」
「うっ、すいません……」
「そこまでにしておけ脱兎二匹、マシュマロに対するそれ以上の圧力は、このピッケルの制裁が下ると思え」
「ウサギにするな!!」
「つうかこいつと同じとかありえねぇっ!!」
「お前らさっきまで見回りしてだだろうが、2人で」
「「一体誰が原因だと思ってる(やがる)……?」」
「……思うけど、エミヤさんとクー・フーリンさんってそこまで仲悪くないよね」
「そうですね、これが男の友情……という奴でしょうか?」
「フォーン」
「ただ単に反りが合わないだけニャ、というかオイラのピッケル!!」
人どころかフォウ君とトレニャーにまで突っ込まれるウサギ二匹。
……片方一名は犬のような気もするが。
「…………ところで、上空から何か降りて来ているのだが大丈夫かね?」
『上空?』
突然、弓を取り出し空を指差すエミヤ。
つられて全員が上を見ると……そこには確かに、僅かに漏れる月明かりの中、何かがゆっくり降りて来ているのが見えた。
「ドクター、周辺の反応は何かある?」
《周辺?……あっ、今反応した!ってこれ上空3000mからだって!?》
「……あの、気のせいじゃなければここに向かって来てる気がするんですが」
《えっちょっと待って……計算完了!あと90秒でちょうどそこに到達する!》
「まさか敵にでもバレちまったか?」
「それより、あれの中身が爆弾なら面倒だぞマスター」
「そうだよね……仮にそうじゃなくてもこのままこっちに来るのは不気味だし、先に落とした方が——」
「待て待て、今確認した、悪いがあれは恐らく俺の宝具だ」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はあ!?』
「……そう言えばまだ確証が得られず言ってなかったな、まぁ説明が面倒だ、直に見てくれ」
そう言って何事もない様に座り騎士王の上で再び にゃーにゃー(⌒▽⌒)していたトレニャーに餌付けするスネーク。
その光景自体は微笑ましいものだ、が周りは何とも思いきれない思いをしていた。
とりあえずアルトリア(黒)がトレニャーを再びいじって90秒を過ごした
〈90秒後〉
生身のいたって普通の人間でもわかるくらいそれは近付いてきた。
それはパラシュートが付いていた段ボールだった、しかも人一人が入れる位の余裕はある。
バサっという音とともに段ボールは投下され、そのまま地面に着くかと思われたパラシュートは空中で燃えて消えた。
《なっ魔力反応が無いのに消えただって!?》
「そりゃあこいつは科学的なものだからな、魔術も何も関係ない、というか俺の仲間に魔術関係者はいなかったな」
「魔術師は身分を隠すのでわからなかったのでは?」
「うーん、よく知らないけど知られたく無いならまず傭兵にならないと思うけど……?」
「あっ……///」
「……しかし、魔術使いの一人くらいは紛れてそうなものだがね」
「俺のところの諜報班の諜報能力を知らんから言えることだな……はっきり言って俺自身、俺の部隊は一体どうやってるかの詳細を知らんところの方が多い、あのパラシュートの仕組みも詳しい事は俺も知らない」
《科学は行き過ぎると魔法と変わらないって言うけど、本当にそうなのかも……》
「そいつはブーメランだな、俺から言わせてもらえれば英霊だとかレイシフトの方がよっぽど魔法に思えるが俺の思い違いか?」
「あっそれは俺も思う」
《それを言われると僕は何とも言えないけれど……それより、君の宝具の方が気になるかなぁ?》
「ああ、そうだな」
そう言ってスネークは落ちてきた段ボールに近寄り
そのまま体ごと入った
『・・・・・・・・・・・・・・・・は?』
一瞬の間
その次には先ほどまでは装備していなかったライフルを背負ったスネークがいた
ついでにダンボールは土となって消えた
「おお、カズのやつわざわざM16のロングバレルにサプレッサーを着脱式にしたか。
出来ればロケット系も欲しかったが……まぁ潜入するときの邪魔にもなるか、それにスタンを新調できただけも十分だろう、これから先必ず必要になる」
そのままライフルを前へ持ち替え、何かをブツブツ言い始めた。
……この場ではスネークがどんな感想を抱いてるのかがわかるものは誰1人としていなかった。
「えっと……スネークさん、とりあえずマスターの俺や他の奴にもわかる様にも説明してくれないかな?」
「……そうだったな、つい柄にもなく興奮してしまった」
((柄には合ってると思うがな……))
若干犬猿の仲なはずのウサギ2匹が全く同じ心情を抱いていたが、誰にもわかる事なくスネークの宝具(?)解説が始まった。
「まあこいつはさっき言った通りだが俺の宝具の…………まあ使用法の一種だ。
この間、解析で不明だった顔の部分の宝具は、俺の組織・部隊の運用を宝具化した物だ」
《君の組織……と言う事はMSFかい?》
「……まあ俺が作った軍隊ではあるがな」
「つまりあんたの私兵ってことか?」
「そうなる……そしてあいつらは随分と優秀みたいでな、こっちの無線で今まで連絡を取れなかったが情報はくれるらしい」
そう言って手から白いものを取り出す、それは数枚に分けて書かれている手紙らしい。
……らしいが文字が無い。
「スネークさん、その紙には私がお見受けする限り文字が書かれて無いのですが……」
「そうだな、だが遊び心溢れた連中だ、大方こうするんだろ」
ヒラヒラとなびく紙をキャンプファイヤーに近付け、そのまま紙が焦げないよう紙を炙る。
「あっ、炙り出し!」
「そう言うことだ、どうやらそれなりの遊ぶ暇さえあるらしい」
そう言いながらもどこか嬉しそうに手紙を炙っていくスネーク。
同じく昔、お婆ちゃん家でやった懐かしい光景に嬉しそうに観ている立香。
ついでにエミヤもどこか懐かしそうである……が他の英霊たちはこう言う炙り出しには縁がなかったのか驚いている、特にマシュとジャンヌは全く同じ顔をしていた。
具体的には何故文字が浮かび上がって来るのかと、手紙を下から見上げ観察していた。
そんなこんなで。
キャンプファイヤーの周りは一旦顔芸大会にもなっていたが誰にも気付かれることなく終わった
「……良し坊主、読め」
「えっ俺?スネークさん宛ての手紙じゃないの?」
「わざわざ〈拝啓、俺たちのBOSSのマスターとそのサーヴァントへ〉と書かれてるなら俺はついでだろう」
「……ホントだ、一番最初にそう書かれてる」
《ハァーわざわざご丁寧にどうも・・・って何で藤丸君や召喚したサーヴァントのことまで知ってるんだい!?》
「それも含めて書いてるだろ、良いから読んでくれ坊主」
「うん……じゃあ失礼して」
p.s
お気に入り登録者がいつの間にか1000人を超え、UAは40000人を超えました。
いつの間に!?
……本当にありがとうございますm(_ _)m
本当に本当にありがとうございますm(_ _)mm(_ _)m
だからと言って何もお返し出来ないのですが……どうしよう。
・・・とりあえず、八月までに書き上げよう!
・・・ウン、書き上げたい、書き上げられたら……イイナァ。
そんなこんなで、未だ不定期更新ですが、これからも楽しんで頂けたら幸いです(`_´)ゞ
何かご意見・ご感想があれば作者の参考にも励みにもなります。
何かありましたら感想欄にてお知らせ下さいm(_ _)m