幼い頃に暗い裏路地でミカンせいじんに襲われる夢を見て以来ミカンせいじんが苦手です。
今回はキャラ崩壊注意(今回も?)
「ほーらジョニーにスミス、餌だぞ~かまぼこだぞ~。」
おぉ~、ガツガツ喰うなぁ。見ていて気持ちいいくらいだぜ。
ん、今オレが何をしているかだって?鎮守府の食堂で朝食の前にジョニーとスミスに餌やりをしてるところさ。
え、ジョニーとスミスって一体誰かだって?そりゃあのタコとイカのことだよ、タコがジョニーでイカがスミス。ちなみに命名したのはどっちも龍田。
最初は捕まえたオレが名付けるって話になったから、
そもそもの発端は昨日連れて帰ったこいつらをどうするか悩んで神通に相談したところから始まるんだが……。
「珍しい生き物みたいですし、頭が良くてしかも天龍さんに懐いているのでしょう?せっかくですから鎮守府で飼育してみてはいかがでしょうか?」
「そりゃ別にいいんだけど、コイツらどこに置いとけばいいんだ?それにオレがずっと世話するのか?」
「食堂に使ってない水槽が置いてあるので、そこで鎮守府の皆さんで世話をしましょう。きっと他の狩娘の皆さんも喜ぶと思いますよ?」
「使ってない水槽?昔何か飼っていたのか?」
「えぇ、以前は鎮守府の皆さんで釣ってきたシンドイワシの世話をしていたんですよ。」
シンドイワシ?何か嫌な名前の魚だなぁ……。
「ですがある日酔っぱらった提督が生のまま食べてしまったんです。翌日二日酔いと極度の疲労で水槽の前に倒れていた提督を見つけたときは大騒ぎでした。あっ、罰として提督は逆さ吊りにしましたよ。」
二日酔いと疲労で動けない人を看病どころか逆さ吊りって……よく死ななかったな。
「それでイワシがいなくなってみんながっかりしたのですが、勿体ないので水槽はそのまま残してあるんです。なので水槽は洗えばすぐにでも使えますよ。」
……ってなワケでお言葉に甘えてその水槽を使って世話をすることにしたんだよ。
それにしても本当にすごい喰い付きだな。何喰わせていいのかサッパリ分からねぇから試しに厨房で余った食材を貰ってそれをやってみたんだが、こんだけ食うのなら厨房の生ゴミが減るかもな。
オレが水槽を眺めていると食堂につながる廊下の方から複数の足音が聞こえてきた。
「あら天龍ちゃん、部屋にいないと思ったらもう食堂に来ていたのねぇ。」
まずは龍田が入って来た。オレは龍田と同じ部屋を使っているんだが、今朝は早く目が覚めたからまだ寝ている龍田を起こさないようして部屋を出てここに来たからな。
でも足音は1つじゃなかったよな、神通か川内でもいるのか?もっともまだ川内とは1回も会ったことないんだけどな。あいつ陽が出ている間は部屋でずっと寝てるから見たことないんだよ。夜中に部屋で寝てると廊下の方からドタドタうるさい足音と「夜戦ーーーっ!!」っていうやかましい声がするから、いるのは間違いねぇんだろうけどさ。
つーかよく考えたらオレここの鎮守府に来てから妖精さんや連装砲くんを除くとまだ提督と龍田と神通以外に会ったことねーじゃん。ひょっとしてオレって他の狩娘に避けられてる?
オレが若干ブルーになっていると、龍田の後ろから2人の小柄な狩娘がひょっこりと姿を現した。
「天龍さんですね、初めまして。電なのです、よろしくお願いします。」
「私は雷よ!何かあったらどんどん私に頼っていいからね。」
現れたのは駆逐艦の電と雷。礼儀正しくペコリとお辞儀をする電と、元気よく手を振りながら挨拶する雷にオレのダダ下がりだったテンションもようやく回復する。
「おう、オレが天龍だ。よろしくな。」
オレが雷電姉妹に挨拶を返していると今度はズカズカと大きな足音が聞こえてくる。程なくしてオレや龍田よりも大きな人影が現れた。
「酷いじゃないか、先に行くなんて。んっ?おおっ、お前が新入りの狩娘か?初めましてだな、私は長門だ。よろしく頼むぞ。」
「お、おう。どうもよろしく……。」
次に入って来たのは戦艦長門。戦艦だけあって背も高いし、力も見るからに強そうだ。
だけど龍田は狩娘のスペックは艦種問わず同じだって言ってたな、じゃあ装備と経験の差はあってもオレも長門も電も雷も基本的な能力は同じなんだよな?
こうして考えてみると狩娘ってやっぱ変な存在だなぁ……。
「あーっ、水槽にタコとイカが入っているじゃない。」
「小っちゃくて可愛いのです。」
雷と電は水槽に入っているジョニーとスミスに気が付くと目を輝かせ始めた。珍しい生き物だとは思うけど可愛いか?
「その子達は昨日天龍ちゃんが海で釣ってきたのよぉ。こっちの子がジョニーでそっちの子がスミスっていうの。とっても頭のいい子達よぉ、仲良くしてあげてね。」
「ほう、ツカミダコにガロアイカか。実物を見るのは初めてだな。」
「長門さん、この生き物のこと知ってるの?」
「あぁ、と言ってもそんなに詳しくは知らないぞ。」
「それでも教えて欲しいのです。」
「そうかそうか。よし、この戦艦長門が教えてやろうじゃないか。」
雷と電に質問された途端、あからさまに長門がニマニマし始めた。駆逐艦の子に頼られたのが嬉しいのは分かるが、そのだらしない顔を何とかしてくれ。さっきまでの凛としたキャラが台無しだぞ。
「こっちのツカミダコはな、体内にガスを溜めることで空をフワフワと飛ぶことが出来るんだ。水棲生物なのに陸上への適応力も高くてな、ずっと空を飛んだまま生活し続けることもあるらしい。そして数十年、もしかしたら百年、下手したら千年以上も長生きするとされていてな、長生きしたツカミダコは40メートル程にまで巨大化するらしい。40メートルのコケに覆われた巨体が空を飛ぶ様子は空に浮く山岳と例えられるそうだ。成長したツカミダコの食欲は凄まじくてな、食事の跡にはペンペン草1本すら残らないらしい。」
「えーっ!そんなに大きくなったら水槽で飼えないじゃない、困ったわ。」
いやいやそれじゃ水槽どころか鎮守府で飼えねぇだろ!それ以前に百年も面倒見きれねーよ。
「こっちのガロアイカは骨を身に着けて生活しているんだが、体が大きく成長するにつれて食欲が増していき、より大きな獲物とその骨を求めて目に付いたものを次々と襲うそうだ。水棲生物なのに陸上生活が出来るのはツカミダコと同じでな、食料を求めて陸地にも上がってくるらしい。こちらも最終的には40メートル以上の巨体になってな、次々と他の動物を襲う骨で覆われた長大な2本の触手を見た昔の人は双頭の骸と呼んで恐れていたそうだ。」
は?何それバケモンじゃん。知らなかったとはいえ、オレはそんな危険生物を鎮守府に入れちまったのか?
「はわわ、見たものを次々と食べちゃうなんて怖いのです。」
「ははは、そう本気にするな。どっちも狩りに生きるのUMA特集回に書かれていた与太話さ。他に書いてある情報も大海に現れる雷光を放つ大渦だとか、砂漠の人食い水晶とかの胡散臭いものばかりだぞ。よく考えてみろ、こんなに小さくて愛嬌のある生き物が大きくて獰猛な怪物になるワケないじゃないか。そもそもこの島はつい最近現れたばかりだというのに昔の人が出てくるなんておかしな話だろう?つまりこれは創作話さ。それに私達の前世は艦だ、その時の私達のサイズは100メートルを超えていただろう?そう思えば40メートルなんて可愛いサイズさ。」
仮に与太話だとしてもシャレになんねぇよ。それに昔の人が出てくるハズがないって言うけど神通は昔の人がいたって言ってたじゃん?
第一いくらオレ達の前世が船でも、今のオレ達は人間と変わらない大きさだろ?全長40メートルってシロナガスクジラよりもデカいからな、光の巨人並みの巨体だぞ!!
そんな巨大生物どうしろっていうんだよ!?今からでも遅くないから海に捨ててこようかな?
「本当に与太話かしらぁ?」
龍田はふと、思い出したように語り始めた。
「これはモガ鎮守府にいる三日月ちゃんから聞いた話なんだけどぉ……。」
それは空に三日月が輝くの夜の海のことでした。
「ふぅ、これだけ捕れればきっと司令官も喜んでくれますよね。」
私、三日月はモガの海でアワビを捕っていました。
アワビはモガの特産品の一つで、素潜りでしか捕れない食材です。本土では中々手に入らないアワビもここでは塊で一杯捕れるんですよ。
あっ、密漁ではないですよ。ここは禁漁区でもなんでもないです。
それにアワビはちゃんと岩からはがして捕ります。満月の夜に岩から剥がれて泳いだりはしません、そもそも今日は三日月です。
ちょっと話が逸れました……。このおっきなアワビ、肉厚で旨味があってみんな大好きなんです。勿論司令官も、そして私も。
それで今日は狩りをお休みしてここでアワビ漁をしていたんです。
「ちょっと遅くなっちゃった。そろそろ帰らないとみんな心配しますよね。」
お昼にアワビ漁を始めたんですが、夢中になっていたらいつの間にか夜になっていました。
夜の海はちょっと怖いです。普段は鎮守府の仲間と海に出てるから夜中の海に一人きりっていうのはちょっと不安です。
私は空に浮かぶ三日月を見上げながらも帰りの支度を始めます。
「あれ?」
ふと気付きました。とっても静かな夜の海、ですがあまりにも静か過ぎます。いつもならザァザァと聞こえる波の音すら聞こえません。流石にこれはおかしいです。
目の前に広がるのは波一つ立っておらず、不気味なほど静かな漆黒の海。明かりになるのは唯一普段と変わらない三日月の光だけです。
私は怖くなって念のためにと持ってきたメイスを構えます。
司令官が『三日月にはこれが似合う。』と言ってプレゼントしてくれた無骨なメイス。
武器としてのカテゴリはハンマーですが、実はパイルバンカーが仕込まれた必殺兵器なんです。使い方が分からないのでその機能を使ったことは一回もないんですけど……。
「………………。」
メイスを片手に四方を確認します。ひょっとしたらどこからともなく深海棲艦が襲ってくるかもしれません。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……。
その時です。あれほど静かだった夜の海、しかし今はまるで沸騰したかのように揺れています。
「な、何が起きてるの?」
あまりに揺れに立つことも難しくなり、思わず海に尻餅をつく私。
その瞬間、目の前の海が爆発しました。
『オオオオオォォォォォ!!』
私のいる場所から100メートルほど先の海面。そこが徐々に盛り上がったかと思うと突如として砕け散り、中から青白い光を放つ巨人が姿を現したのです。
その巨人は頭に三日月のような形をした一対の角を持っていました。
海面を突き破り、空へと舞い上がった巨人はまさに深海から現れた三日月の化身、見上げる私からは月が二つに増えたような錯覚を覚えました。
やがて三日月の片割れは重力に引かれて海へと帰っていきます。三日月が海面に堕ちると同時に凄まじい水しぶきが上がりました。
非常に長く感じられた深海の三日月との邂逅、ですが実際には5秒にも満たない僅かな時間だったようです。
「あ……。」
目の前の光景に呆然としていた私ですが、巨人が海に飛び込んだことで発生した大波と降り注ぐ海水の豪雨を前に正気を取り戻します。
「ひやぁっ!?」
目の前に迫る海の脅威、ですが私だって狩娘の端くれ。必死に耐えて、ようやくやり過ごすことに成功しました。
「巨人は?巨人はどこにいったの?」
慌てて三日月の巨人が現れた場所に向かいます。ですがそこに見えるのは黒い海面に映る天空の三日月だけで、深海の三日月が見えることはありませんでした。
やがて海はいつも通りの風景を取り戻します。
不気味なほどの静けさも、沸騰したかのような揺れも無く、ただただ潮騒の音が響くだけでした……。
「……ってことがあったそうよぉ。三日月ちゃんはきっと深海を彷徨う神様だって言ってたけど、それこそ未確認の巨大生物じゃないかしらぁ?この島にはまだまだ未開の地が多いから常識では想像もつかない生き物がいるかもしれないわよぉ。」
ええぇ、何だそれ海坊主か?真夜中の海で青白く光る巨人なんて見たら卒倒する自信あるぞ!?そんな化け物に遭遇してSAN値を保っていられるなんてすげぇよミカは。
それにしても三日月って言葉が連続し過ぎてゲシュタルト崩壊してきたな……。
「凄いじゃない、私も新種の生き物を見つけてみたいわ!新種の生き物って最初に見つけた人が名前を付けていいんでしょ?新しい生き物見つけたら絶対にイカヅチって名前を付けるんだから!」
「じゃあ電も新しい生き物を探すのです!雷ちゃんの名前からはライの字を貰って、天龍さんと龍田さんの名前からは竜の字を貰って、最後に電の名前をくっ付けて電竜ライゼクスって考えてみました。どうです?」
「うふふっ、素敵な名前ねぇ。新種の生き物が見つかるといいわねぇ~。」
「あれ、私は?長門の名前は使わないのか?ホラ、世界のビッグ7だぞ?スゴイぞー、カッコいいぞー!!」
電の奴め、中々粋な名前を考えるじゃねーか。新種の生き物って第一発見者に命名の権利があるんだろ?だったらオレも見つけて最高にイカした名前を付けてやるぜ!
そうだな、グレートスラッシャーネオ天龍ザウルスとかどうだ?きっと世紀の大発見となって世界中の図鑑に載るに違いないぜ。暇があったら探しに行ってみるか?
「やる気を出したらいつもよりもお腹がすいてきちゃったわ。そうだ天龍さん、せっかくだし一緒に朝ご飯食べない?」
「そうなのです、ご飯食べながら色々とお話したいのです。」
「おう、いいぜ。」
特に断る理由もないので承諾する。せっかく会えた鎮守府の仲間とオレも話をしてみたいしな。
「わ、私は?私は一緒じゃダメか?私も一緒に食べたいのだが?」
「もちろんいいわよ。一緒に食べましょう。」
「ここのテーブルをくっつけてみんなで使うのです。」
長門の奴必死過ぎる……。そんな不審な長門相手にも優しい対応をする雷電姉妹いい子過ぎるだろ。
食堂に5人で使えるテーブルは無いので2人掛けのミニテーブルを2つ並べ、片側に椅子を2つ、反対側に3つ置く。
「天龍さんは電と雷ちゃんの間に座るのです。」
「長門さんと龍田さんは私達の向かい側に座ってね。」
「えっ?私も雷と電の間に座りたいんだが……。そうだ天龍、私と席を代わらないか?妹と並んで食べたほうがいいだろう?」
「はいはい、長門さんは私の隣に座りましょうねぇ。」
「ああ~夢の駆逐艦姉妹サンドがぁ~……。」
雷電姉妹に手を引かれつつ、そのまま2人の間に座る。長門は龍田が耳を引っ張って強引に座らせた。……駆逐艦姉妹サンドってなんだよ?
「今日は天龍さんの歓迎会なのです!大したことは出来ないけど電がお食事券を使うのです。これで1グループまでなら無料でご飯が食べられるのです!」
「ええ~っ、せっかく天龍さんと出会った記念だもの。雷が出すわよ!」
ポケットからお食事券と書かれた小さなチケットを取り出して掲げる2人の少女、そしてそんな年下の少女に食事をおごられそうになっているオレ……。
気持ちは嬉しいんだけど情けなさ過ぎるだろ。っていうか今まで飯食う時にお金掛かったことねぇんだけど、お食事券を使うってどういうことだ?
「いや待てっ、ここはこの長門が出そう!それと使うのはこのとっておきの高級お食事券だ!」
「本当ですか?じゃあ長門さんに出してもらうのです!」
「わーいっ、ありがとう長門さん!」
「あら~、じゃあ私もご馳走になっちゃおうかしら?」
「あ、えーと……ゴチになりまーす。」
雷電姉妹を制しながら勢いよく黄色く目立つお食事券を取り出したのは長門。これが噂に聞くどうぞどうぞってヤツ?雷電姉妹が食券出すと見せかけて、2人にいいところ見せたい長門がそのまま乗せられたのか……。まさか雷電姉妹が狙ってやったんじゃないだろうな?いやいや、そんなことあるワケねーよ。長門じゃあないが、こんなに小さくていい子の駆逐艦の狩娘が実は腹黒くて計算高いなんてことがあるワケがない……ないよな?
「メニュー表ダヨー、ドウゾー。」
長門の残念さと雷電姉妹の腹黒さについて考えていると、いつの間にやら連装砲ちゃんがメニュー表を持って来てくれていた。
まだ数回しかここの食堂使ったことないけどメニュー表なんてあったっけ?
「そういえば天龍ちゃん、メニュー表を使うのは初めてだっけ?そうねぇ、そろそろ知っていてもいい時期だし。」
疑問が顔に出ていたのか、何やら龍田が察したように言う。
「ここの食堂には内容の決まった無料メニューと、注文が選べる有料メニューがあるのよぉ。天龍ちゃんが今まで食べていたのは無料メニュー、お金を払ったりお食事券を使って食べられるのが有料メニューよぉ。」
「へぇ~、そんな違いがあるのか。だけどそのくらいなら無料でよくねぇか?有料の飯の方が美味いのかもしれねぇけど、無料の飯だって質素だし量もちょっと少なめだけどマズくはねぇぞ?」
「そうじゃないのよぉ。無料メニューはただお腹が膨れるだけだけど、有料メニューには体力やスタミナの上限を上げる効果があるの。それに攻撃力や防御力を上げる効果まであるんだからぁ。」
えぇぇ!?ご飯食べただけでパワーアップすんの?それってドーピングじゃね?副作用とか無いよな?
「何より凄いのは連装スキルっていう特別なスキルが発動することがあるの。連装スキルは普通のスキルに比べたら地味かもしれないけど、意外と侮れないものも多いのよぉ。今回は長門さんが高級お食事券を使ってくれたから無料で食べられる上に体力とスタミナの上昇率も高くなって、更には連装スキルも確実に発動するわよぉ。」
「ちょっ、ちょっと待てっ!そもそもスキルってなんだよ、そんなの説明されてねーぞ!?」
聞いたことがない単語が飛び出して来て少し焦る。連装スキルって何?家事スキルとかコミュニケーションスキルとかの親戚か?
「あらごめんねぇ。昨日までほぼ裸だったし、今もキメラ装備だからスキルについて説明するのを忘れてたわぁ。」
キメラって……。確かに統一感の無いチグハグな装備だけどキメラ扱いとか酷くね?
「むぅ~、龍田さんいつまでも天龍さんと喋ってないで電とも代わって欲しいのです。」
「そうよ、天龍さんだって龍田さんだけじゃなくて雷にも頼ってくれていいんだからね!」
「そうねぇ、じゃあこの後の説明は電ちゃんと雷ちゃんにお願いしようかしらぁ。」
「その前に料理を注文しないか?連装砲ちゃんも待っているし、私もいい加減お腹が空いてきた。話は食べながらでも出来るだろう?」
「それもそうねぇ、まずはメニューを見ましょうか。」
「なのです!」
「何を注文しようかしら?」
「ちょっと待ってくれ、そもそもこのメニューの読み方が分かんねーんだけど!?肉とか野菜とか食材の名前しか書いてねーじゃん、料理はどこだよ!?」
自分の歓迎会のハズなのに有料メニューだの連装スキルだのキメラ装備だの、新展開の連続に置いてけぼりをくらってしまう天龍なのであった。
動物に人間の食べ物を与えちゃダメだぞ!ましてや生態も分からない未知の生物に適当な物を食べさせるなんて言語道断、クック先生との約束だ!
ここの鎮守府の長門はながもん。駆逐艦姉妹サンドとか言い出す変態女はギルドナイト……じゃなくて憲兵に通報しちゃおうねぇ。
ジョニーとスミスの名前の由来はみんなご存じあの穿龍棍。
ツカミダコ:体中にコケや海藻を生やしたタコに似た不思議な生物。
未知の生物であり暫定的にタコの一種として扱われてはいるが、明らかに頭足類には見られない身体的特徴があり、爬虫類に近い生物ではないかとの見解もある。しかし非常に珍しい生物でありサンプルの数が少なく研究自体が進んでいない。
顎板は持たず、代わりに全ての歯が臼歯になった異様な大口を備えており、これに噛まれると指程度なら簡単にちぎられる。
大食漢であり普段は海藻に擬態して身を隠し、油断して近付いてきた獲物を吸い込み噛み潰して捕食する。
体内には夜光虫やウミホタルが共生しており、ピンチになるとスミの代わりにそれらを吐き出して相手の気を逸らし、その隙に逃げ出す。
たまに空中をプカプカと浮遊する様子が見られるが原理は不明。一説によると体内に消化の際に発生したバイオガスを溜めており、それにより浮くらしい。
まるで知性が感じられない顔をしているが、タコっぽいだけあって意外と頭はいい。
現在の大きさは10㎝ほどだが、巨大な姿に成長するとのウワサもある。
古代人の遺跡にてツカミダコと酷似した謎の生物の壁画が発見されており、『古龍』なる謎の単語も記されていたが関連性は不明。
ガロアイカ:全身に骨をまとったイカのような奇妙な生物。
イカの一種として扱われているが、やはり頭足類としてはあり得ない身体構造が見られる。しかし爬虫類に分類しようにも、爬虫類とも異なる身体構造を持つ謎の生物。こちらもサンプルが少なくこれ以上の研究は現状不可能となっている。
獲物から手に入れた骨を身に纏い、柔らかい身体を守りながら生活している。
大食漢であり普段は海底に身体を埋めて触腕だけを出して獲物を誘い、近付いた獲物に青白い粘液を浴びせて絡めとり捕食する。
外敵に襲われた際にもこの粘液で抵抗するが、それでも相手が諦めない場合は赤黒いスミを吹き掛けて攻撃する。このスミには未知の成分が含まれており、触れると鋭い痛みが走る。
頭は良さそうに見えないが、用途に応じて骨を使い分けるなど知的な行動が見られる。
現在の大きさは10㎝ほどだが、信じられない大きさにまで成長するらしい。
古代人の遺跡にてガロアイカと酷似した謎の生物の壁画が発見されており、『古龍』なる謎の単語も記されていたが関連性は不明。