天龍ちゃんと狩娘   作:二度三度

20 / 106


一番好きな艦娘は叢雲さん、可愛いですよね。ドスバギィの次くらい好きです。
次に好きな艦娘が龍田ちゃん、ドスジャギィと同じくらい好きです。
そんでもって次に好きなのが比叡ちゃん、ドスランポス並に好きです。

鳥竜種が多いって?鳥竜種が好きなんだから仕方ないね。

えっ、天龍?ザボアザギルの次くらいに好きですよ。




天龍ちゃんと初めての緊急クエスト5

 

 

 

 

 

怒り状態が解除され、大人しくなったドスイ級。

パワーもスピードも元通りになり、先程までと比べて戦い易くなった。

 

「オラッ、さっきまでの勢いはどうした!?」

 

チャンスとばかりにドスイ級目掛けて攻撃を仕掛ける……が、再びあっさりと躱される。

 

「あれっ?」

 

『もうっ天龍ちゃんったら、あんまり調子に乗らないの。怒り状態が解除されただけで、弱体化したわけじゃないのよぉ。』

 

あっ、そうか。弱体化するのは疲労時のみか。

とはいえ、怒り状態を基準に考えれば通常状態になったことで弱体化したと捉えられるのも事実。

だったらやっぱり今攻めるしかないよなぁ?

 

 

 

 

 

ドスイ級の隙を見つけては骨で斬り付け、しかしこちらの隙を減らすために深追いはしない。

何とも地味な戦い方だが、先程のように一方的にボコられるようなことはなく、ちゃんと互角の勝負になっている。

 

もっとも骨から伝わる手応えから攻撃があんまり効いてないような気もするんだが……。

何というかちゃんと斬れてないというか、肉を斬った感じがしないんだよなぁ……。

いやいや、そんなことがあって堪るか!当たってるんだから効いてるに決まってる!

 

『(斬り方補正っていうのがあってぇ、斬れ味が悪い武器は降り始めと振り終わりの際に威力が下がっちゃうんだけどぉ、伝えるべきかしらぁ……?)』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「イイッ……イッ!イッ!キューーーウ!!!」

 

しばらく戦い続けると再び目の色が変わり、息が荒くなるドスイ級。

先程の焼き直しのように勇ましく咆え、そして怒り状態に突入した。

さっきは大苦戦した怒り状態、だけど今度はそうはいかねぇ!

ここをどう切り抜けるか、オレの腕の見せ所ってワケだな?

 

そう意気込んだのだが……。

 

キラキラキラ……。

 

「ん?何だ、この光る粉みたいなものは?」

 

「ワー、キレーイ!」

 

突然仄かな光を放つ粒のようなものが風に舞うようして大量に飛んできた。

いや、よく見るとこれはただの粒じゃない、小さな虫だ。

理由は分からないが、どこからともなく光を放つ小さな虫が群れを成して飛んできたんだ。

 

「イッ?」

 

光を放つ虫はまるで導かれるかのようにドスイ級の周囲に集まり出す。

怒り状態で冷静さを欠いているとはいえ、この奇妙な光景に疑問を覚えるのか流石のドスイ級も動きを止めて周囲を観察し始めた。

 

一体何が起きているんだ?そう思った次の瞬間……。

 

 

 

カッ!!

 

 

 

突如として虫の大群は一瞬視界が奪われる程の閃光を放った。

 

「うおっ、眩しっ!?」

 

「今ノハ閃光!?ダトシタラ光虫?ドウシテコンナトコロニ……。」

 

何やらノブヒコがブツブツと言っているが、今はそれどころじゃない。

 

「イ゙ッ!?イイーッ?イッイッ???」

 

何故なら一番近くで閃光を浴びたドスイ級が完全に動きを止めていたからだ。

これは一時的に視力を失ったのか?

 

怒り状態で再びピンチになると思いきや、一転して相手は棒立ちで隙だらけ。

ここで攻めずにいつ攻める!?

 

「何だかよく分からねぇが、これはチャンスだ!日頃の行いが良かったお陰だな!」

 

いつの間にか一匹残らずいなくなっていた不思議な虫達に内心で感謝しつつ、真正面からドスイ級に斬り掛かる。

 

 

 

ザンッ!

 

 

 

「ギッ!?」

 

よしっ、今度は間違いなくクリーンヒットだ!手応えが違うぜ!

しかも相手は未だに体勢を崩したままで、まだまだ攻撃を当てる隙がある。

 

「よっしゃ!もう1発縦斬りだ!続けて喰らえっ!」

 

ザンッ!!バキィッ!!

 

「イ゙ギアーーーッ!?」

 

何かが砕けるような鈍い音と共に、今まで以上に派手に吹き飛んでいくドスイ級。

 

それでも未だ息絶えることなく起き上がってくる。思った以上にタフなヤローだ。

これだけ攻撃したんだぞ、いい加減倒れろよ……。

 

 

 

 

 

「……ん、何か様子がおかしいな?」

 

今までどれだけ攻撃しても傷1つ付かなかったドスイ級。

そんなドスイ級の額に生えていた角が根元からポッキリとヘシ折れていたのだ。

 

『やったじゃない天龍ちゃん。狩娘人生初の部位破壊おめでとう~♪』

 

部位破壊?え、今の角が折れた状態のことか?

 

『前にも教えたけど改めてもう1回教えてあげるわねぇ。基本的に狩娘も深海棲艦もどれだけダメージを受けても外見上は傷付かないけど、中型以上の深海棲艦は特定の部位に一定以上のダメージを受けた場合、そこの部位が壊れたり脱落するの、これを部位破壊って呼ぶのよぉ。破壊した部位はクエストに成功すれば報酬として持って帰ることが出来るの。そして深海棲艦によってはこの部位破壊によって行動が制限されることもあるから積極的に狙っていくといいわよぉ。』

 

成功すれば貰えるってことは、失敗したら貰えないってことか?だとしたら尚更負けられねぇな!

それにこの戦いはオレの昇格が掛かってるんだ、ハナから負けるっていう選択肢はねぇ!

 

 

 

 

 

オレが勝利に意気込んでいると、突然足元の海面から何かが飛び出してきた。

新手の深海棲艦か?慌ててそいつに骨を向ける。

 

「待ッテ待ッテ旦那サン。敵ジャナイゾ、マサムネダゾー。回復シタカラ戻ッテ来タンダゾー。」

 

なんだマサムネか。急に足元から出て来るなよ、ビビるじゃねぇか。

 

「旦那サン、ドスイ級ヲ追イ詰メタンダナ。ナラ僕達モ取ッテ置キヲ出スゾー!」

 

取って置き?そもそもお前は戦わないんじゃなかったのか?

そんなオレの疑問を余所に何かの用意を始めるマサムネ。

やがて完成したそれは……ちっちゃなロケット?

 

「ノブヒコ、アレヲ使ウワー!」

 

「エエ、良クッテヨー!」

 

妙な掛け声と共にロケットに跳び付く2体のオトモ。

そしてロケットは2体を乗せたまま打ち上がる……って何をするつもりだ!?

 

てっきりそのまま空高く飛び去るかに思われたロケットは、3メートル程空に登ると奇妙な音を立て始め、やがて絶叫マシンもビックリの軌道を描き始める。

やがてデタラメに飛んでいたはずのロケットの先端は、狙いを定めるかのようにドスイ級の方にピタリと向くと、そのまま2体のオトモを乗せたまま物凄い勢いで突っ込んでいった。

 

「マンマルドングリバンジャーイ!!」

 

「テンリュ……モーレツマタタビバンジャーイ!!」

 

謎の掛け声と共にドスイ級へと向かう2体。てっきり日本万歳とでも言うのかと思ったら、まんまるドングリにモーレツマタタビって……それってお前らの好物じゃねえの?

……っていうかこれはまさかの自爆特攻!?やめろーっ!カミカゼは悲劇しか生まねーぞ!!

 

しかしそんなオレの願いも空しく、2体のオトモを乗せたロケットはドスイ級に直撃した。

そしてロケットに搭載された火薬と残された推進剤が合わさり大爆発……するかに思われたが、ロケットはパキッと軽い音を立てて砕け散る。あれぇ、思ってたのと全然違う?

 

2体のオトモは素早くロケットからドスイ級の頭に飛び移ると、その身体でドスイ級の両目を塞ぎつつ、空いた手でドスイ級の頭をポカポカと叩き始める。

ドスイ級は嫌がっているのか2体を振り落とそうと頭を振り回し始めるが、オトモも踏ん張り離れない。

 

うーーーん、努力の割にあんまりパンチは効いてなさそうだが……このまま殴り倒すのか?

 

『ちょっと天龍ちゃん、何をボーッとしているの?今のうちにドスイ級をやっつけて!連装砲式突撃隊は深海棲艦の動きを止めるのが精一杯、殺傷能力は無いからこれだけじゃ倒せないわ!』

 

龍田に怒られてようやく戦闘中だということを思い出したオレは慌ててドスイ級に走り寄る。

 

ドスイ級がオトモの妨害を受けているスキに、連続斬りを叩き込む!

 

「踏み込み斬り!縦斬り!突き!斬り上げ!トォリャアアァァァーーー!!!」

 

オトモの援護でまともに前が見えていないドスイ級は回避行動を取ることが出来ず、オレの攻撃は面白いように次々とヒットする。

 

「こいつでトドメ!渾身の縦斬りだぁ!!」

 

オレが骨を振り下ろすと同時にマサムネとノブヒコがドスイ級の顔から飛び降りる。

 

 

 

 

 

ザンッ!!

 

 

 

 

 

「イ……ガ……。」

 

バシャン……。

 

縦斬りが決まると同時に崩れ落ちるドスイ級。

 

死んだのか?ピクリとも動かないが、念のために骨で軽くつついてみる。

……もう起き上がってくる様子はないようだ、ということは……。

 

「よっしゃーっ!勝った、勝ったぜェーーーッ!!」

 

「旦那サンオメデトウダゾー!」

 

「ワーイワーイ!」

 

とうとうドスイ級を倒せたぜ!

前回出会ったときは一方的にボコられて全然勝てる気がしなかったというのに、今回は時間こそ掛かったが、1乙すらすることなく勝つことが出来た。

無事に試験を合格することも出来たし、狩娘としての自信も付いた。言うことなしだ!

 

『やったわね天龍ちゃん。ドスイ級討伐おめでとう。』

 

「おう、やったぜ龍田。どんなもんだい!」

 

『喜ぶ気持ちも分かるけど、倒したドスイ級から剥ぎ取らないの?』

 

おっと、そうだった。急いでドスイ級から素材を剥ぎ取りに掛かる。

 

『小型の深海棲艦から剥ぎ取れる回数は1回から2回までなんだけど、中型以上の深海棲艦からは基本的に3回、かなり大きな深海棲艦からは4回も剥ぎ取れるわよぉ。中型以上の相手は手強いけど、その代わりに見返りも大きいってワケ。』

 

確かに3回剥ぎ取れた。見た感じはもっと剥ぎ取れそうなんだが、何故か身体が言うことを聞かず、それ以上は剥ぎ取ろうとしない。

 

「3回以上剥ぎ取れないのはなんでだよ?それと4人で狩ったら1人剥げない奴が出るんじゃないか?」

 

『それは大丈夫よ。1人が剥ぎ取れる回数が3回までってだけで、4人で行けば4人とも3回ずつ剥げるからケンカにはならないわ。それと3回以上剥げない理由は残念ながら不明よ、ゴメンねぇ。』

 

剥ぎ取りのときといい、飲食のときといい、狩娘って謎の金縛りに遭う職業なんだな……。

 

『そんなことより天龍ちゃん、勝利に水を差すようで悪いんだけど帰ったら反省会をするわよ。』

 

「えっ、反省会?何でだよ、そこは祝賀会とかだろ?」

 

せっかく勝ったんだぞ、気分のいいまま終わらせてくれよ!?

 

『ペイントボールのこと忘れたの?』

 

「……あっ。」

 

しまった、忘れてたぁ~。龍田に折檻を忘れさせるためにホメ殺し作戦とか考えてたのに、色々あり過ぎて肝心のオレ自身が覚えてなかった。

 

『それに太刀の使い方がまだまだなってないわよぉ!あれじゃまるで大剣の立ち回りじゃない!?その様子だと狩技や練気の使い方も分かってないんでしょう?何より勝てたのは途中で光虫が乱入してきて怒り状態のドスイ級が思うように暴れられなかったからでしょ?第一ドスイ級を倒した程度で祝賀会は開けないわよぉ。晩御飯くらいは奢ってあげるからそれで我慢しなさい!』

 

うわぁ、龍田が冷たい。せっかく勝ったっていうのに反省会かよぉ~。

 

「旦那サン、旦那サン。」

 

オレが落ち込んでいるとマサムネがズボンの裾を軽く引っ張ってきた。

 

「マサムネイッパイ採集シタンダゾー。旦那サンニアゲルンダゾ。」

 

そう言ってマサムネはオレに鉱石を渡してきた。

 

「コレハマカライト鉱石ダゾ。コノ辺ジャ珍シイ鉱石デ、コレヲ素材ニ使ッタ武具ハ強力ダゾ。ソレニコッチハ黄金石ノカケラダゾ。コレハ素材ニハナラナイケド、金ダカラ高値デ売レルンダゾ。他ニモイッパイ集メタカラ全部アゲルゾ。」

 

マサムネありがとう、お前いい奴だな。ロケット特攻の際にもドスイ級の動きをしっかりと止めてたし、役立たず扱いしてマジでゴメン……。

 

 

 

 

 

後に控える龍田のお説教に怯えながらも、マサムネとの絆が深まった天龍なのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

龍田との反省会が終わったオレは工廠にいる竜人妖精さんのもとを訪れていた。

せっかく手に入れた新素材、何が作れるか楽しみだ。

 

「狩娘サン、足ガプルプルシテルケド大丈夫カー?」

 

「ずっと正座してたから足が痛い……。」

 

龍田に怒られてた間は正座させられてた上に、時々足をつついて苛めてきたからオレの足はもう限界だよ……。

 

「今日は色々と手に入れてきたからな、これで作れるものは何かあるか?」

 

「ドスイ級ノ素材ト新シイ鉱石ダネ、ソレヲ使ッテ作レルノハコレダナー。」

 

そう言いながら小さな体に似つかわしくない大きなカタログを軽々と持ってきた竜人妖精さんは、そのまま器用にカタログのページをペラペラとめくり始めた。

 

「アッタアッタ、コレガ作レルンダヨー。」

 

そう言って見せてくれたページに載っていた装備は……。

 

 

 

 

 

『第六駆逐シリーズ』

 

 

 

 

 

……えっ、これ?ドスイ級から剥ぎ取った素材で電や雷がいつも着ているアレが作れるの?

そんでもってソレをオレが着る……?

 

 

 

 

 

『はわわわ、天龍なのです。一人前の狩娘として扱ってよね。その活躍ぶりから世界水準超えの通り名もあるよ。司令官のためにもっともっと働いちゃうわね!』

 

 

 

 

 

いやいやそれはねぇわ。っていうかそれ以前にサイズは合うのか?

 

「サイズハ狩娘ゴトニ測ッテ作ルカラ大丈夫!」

 

さいですか……。

 

「デモ素材ガ足リナイカラ全部ハ作レナイヨー。モシ全部作リタイノナラ、モットドスイ級ヲ狩ッテキテネー。」

 

それを聞いて残念なような、安心したような……。

 

「骨ノ強化モ出来ルヨー。報酬デ手ニ入レタ素材ハ防具ノ生産ダケデナク、武器ノ生産ヤ強化ニモ使エルンダ!」

 

武器のパワーアップか、そりゃいいな。攻撃こそ最大の防御!力こそパワー!

太刀の力……斬れ味のパワーがてめえをブッつぶす!!

それに強い防具を着るよりも、強い武器を使った方が自分が強くなった実感が湧くってもんだ。

そういや龍田も骨は色んな武器に生まれ変わる可能性があるって言ってたな。

 

「よし、じゃあ骨を強化してくれ。」

 

「カシコマリー。」

 

受け取った素材を骨の上に乗せて、そのままハンマーで叩き始める妖精さん。

前も思ったが、よくこんなやり方で装備が作れるな。正直言ってぶっ壊してるようにしか見えん。

さて骨よ、お前の可能性をオレに見せてくれ!

 

「骨2ガ出来タヨー。攻撃力ガ少シ上ガッタヨー。」

 

「えっ?」

 

色んな武器に生まれ変わる可能性がある。(絶対に生まれ変わるとは言っていない。)

見た目も同じで名前もほとんど同じの骨2って……。

このまま強化し続けても骨3、骨4、骨5になるばっかりで、いずれオレが神通並みに強くなった頃には骨200とかになってんのかな?

……まぁいいか、強くなったことには違いないんだし。

 

ついでに余った素材で防具も1つ作ってみるか。

怒ったドスイ級のタックルは滅茶苦茶痛かった、あれを軽減出来るなら無駄にはならないだろ。

今のオレの装備は上から『竜王の隻眼』、『ユクモノドウギ』、『クンチュウアーム』、『チェーンベルト』、『チェーンパンツ』。

そして残った素材で作れそうのは『第六駆逐ハット』、『第六駆逐スーツ』、『第六駆逐スリーブ』、『第六駆逐スカート』、『第六駆逐ソックス』の中からどれか1つ。

現状じゃどうせスキルも発動してないんだし、どれか1つを第六駆逐シリーズと取り換えるとすれば……。

 

 

 

 

 

……分かってる、本当は防御力が1番低いパーツを取り換えるべきなんだって。

でもいつまでも腕にダンゴムシを着けていたくねぇ、出来ることならこれと取り替えたい。

 

「第六駆逐スリーブヨリモ、クンチュウアームノ方ガ防御力ハ高インダヨ。」

 

替られない。現実は非情である。

いくらなんでも性能で劣るものに替えたら損をするっていうのは子供でも分かることだし、何より龍田にまた怒られる。

仕方がない、防御力の低い胴、腰、足のどれかを替えるとするか。

 

「下半身3パーツの中で1番手持ち素材に優しいのを1つ作ってくれ。」

 

「アイヨー。」

 

そう言うや否やドスイ級の皮や鉱石をまとめてハンマーで叩き始める妖精さん。

そして出来上がったのは……。

 

「第六駆逐ソックスガ出来タヨー。」

 

よりによってそれかよ!素材をケチらずスーツかスカートを作りゃよかった!

いや待て、これは靴下だ。ということはチェーンパンツとは別に装備が出来るハズ……。

 

「ココデ装備シテイクカイ?イヤ、シテイケ。チェーンパンツハ部屋ノ衣装タンスニ送ットイテヤルカラナ。」

 

気が付くとオレはいつの間にかチェーンパンツを脱がされていて、代わりに第六駆逐ソックスを履いていた。あれぇ?一体何が起きたんだ?

 

 

 

 

 

竜人妖精さんが装備を着替えさせるタイムは、僅か0.05秒に過ぎない。ではお着替えプロセスをもう1度見てみ「人様の着替えを2度も見るんじゃねーーーっ!!」

危ねぇ、謎の力で2度も辱められるところだった……。

 

 

 

 

 

「コレデ防御力ガ上ガッタヨ、ヨカッタネ。ソレト靴下ダカラッテ他ノ足装備ト組ミ合ワセヨウトシテモ、不思議ナ力デ出来ナイシ、ソレデモ無理ニ履クト不正装備扱イサレテ頭ガパーンッテナルカラ気ヲ付ケナー。」

 

また金縛りか!?そんでもってズボンと靴下を履いただけで不正装備扱いされるとは……。

狩娘って艦娘に比べて安全で自由で気ままな仕事だと思ってたけど、実はスゲー恐ろしい職業だったんだな……。

 

「ソレジャア新シイ装備デ次ノ狩リモ頑張ッテネ。マタノゴ利用ヲ、オ待チシテマース。」

 

そう言うと竜人妖精さんは工廠の奥の方に引っ込んでいってしまった。

 

1人残されたオレは改めて自分の格好を確認してみる。

眼帯とユクモノドウギはいいとしても……腕に金色ダンゴムシ!ズボンも履かずにパンツの上に直接着けた金属ベルト!そして暁型仕様の黒ニーソ!最後に背中に背負ったデカい骨!

 

 

 

 

 

自分の変態度指数が上がり続けていることに頭痛すら感じるオレだった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ、やっと今日の分の執務が終わりました。結局提督は目覚めませんでしたね……。」

 

どうも皆さま、秘書艦の神通です。

今日はあれからずっと仕事をしていました、なので体が凝って仕方がありません。

流石にもう出撃する気は起きませんね、食堂で気晴らしに甘い物でも食べましょうか?

 

「……おや、あれは?」

 

執務室から出て食堂を目指して歩いていると、フワフワと宙に浮かぶ野球ボールくらいの大きさの物体がゆっくりと食堂の中に入っていくのが見えました。

 

「コォォォォ……。」

 

あれは天龍さんの釣って来たツカミダコ?

空中に浮いて移動出来るというのは知っていましたが、どうやら水槽から出て外を自由にうろついているようです。

ツカミダコ、未だ謎の多い生物とはいえ、タコも散歩をするんですね。初めて知りました。

 

「あらっ、廊下に光虫が落ちている?」

 

ふと足元を見ると一匹の光虫が落ちています、もう少しで踏み潰すところでした。

光虫といえば閃光玉の材料として有名で狩娘からの需要も高い昆虫です。

とはいえ鎮守府の中に光虫が捕れるスポットなんてあるワケがありません。

 

「……空いている窓から入って来たんでしょうか?」

 

そう思ったのですがよく見ると廊下に点々と、まるで一本の道のように光虫が落ちています。

 

「これは一体?」

 

 

 

 

 

食堂から引き返し光虫を一匹ずつ拾っていくと、やがては鎮守府の玄関に着きました。

それにしても凄い数ですね。雷光虫は大群で集まって大きな塊を形成すると聞きますが、ひょっとして光虫も群れで行動をする習性があるんでしょうか?

そして状況から察するにこの光虫は玄関から入って来たということになりますね。

とはいえ鎮守府の玄関ドアは閉まっています。鍵は掛けていませんが、開けっ放しにはしていません。

だとしたら光虫の大群が鎮守府のドアを開けて入って来た?そして何らかの理由で一匹ずつ脱落し、最終的に食堂付近まで続く道となったということでしょうか?

 

「いえ、そんなことあり得ません。そもそも虫がドアを開けるなんて……。」

 

きっと執務のやり過ぎで疲れているんですね。

ハァ……私も久々に頭を空っぽにして、ただひたすらに狩りがしたいものです。

 

 

 

 






ドスランポスポジションの相手を1匹倒すだけで、ここまで尺を使うのは我ながら想定外。
でも天龍ちゃんは初心者ハンターだから大目に見てね。
みんな人生で初めてモンハンをプレイした時にはドス鳥竜相手にも大苦戦したでしょ?
えっ、してない?(´・ω・`)そんなー。



良い子の諸君、チェーンパンツを脱いで代わりに第六駆逐ソックスを履いた天龍ちゃんの下半身は、ベルト系防具とセーラーソックスを同時に装備したハンターみたいになってるぞ!どう見てもただの変態だな!

次回は番外編。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。