天龍ちゃんと狩娘   作:二度三度

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ミュウツーの逆襲EVOLUTIONを観ました。

リアル化したプクリンが怖かったです。
流石は初代で不気味と評判のポケモンの一体、あくのだいまおう、ベロベロンドゥバーフォルム。

映画で目立った記念にばくおんぱとムーンフォース習得して頂戴な。





曙ちゃんと風翔剣士5

 

 

 

 

 

BGM:トラベルナ

 

『ニャンニャン♪』

 

壮大なオープニングとは打って変わって、可愛らしい歌声と共に笑顔でコミカルなダンスを踊るコモンドとシャイナス。

シリアスな雰囲気が吹き飛んだわ……。

 

「あの鬼教官のフルルガってもしかして……。」

 

「ご察しの通り、あの人はクロオビ鎮守府の提督さんですよ~!」

 

「やっぱりね……。」

 

「あの人は番組のスポンサーの一人なんだけど、せっかくだから吾輩も番組に出たい!ってゴネたらしくてね。ついでに宣伝のために自分の鎮守府の名前の付いたクロオビソードを武器にしたんだって。一話でのやられ役っていうのには不満もあったみたいだけどね。」

 

「ワガママね、それに演じるのが大事って言ったくせに全然演じてないじゃない。」

 

「演技がヘタクソ過ぎたのと、本人のキャラが濃かったからそのままでいかせたらしいよー。お陰で棒読み演技にならなかったから結果オーライなんだぜ。」

 

「しかし本当に提督がアクターしてるのね。」

 

「漣が今朝に見ていた回に出ていた笛使いのネオウェポンズがいたでしょ?」

 

「あぁ、確かジジイ言葉で話していたあのキャラ?」

 

「あの人、ジャンボ鎮守府の提督さんだよ。」

 

「はあぁぁぁ!?」

 

ジャンボ鎮守府の提督って、いつもボーン装備一式で過ごしている青いパンツ丸出しの変態骨男じゃない!?

確かに凄腕の笛使いとして有名だけど、あの人はジジイじゃなくておっさんでしょ。

あの喋り方も演技だっていうの?かなり天然入ったアホだって聞いてるんだけど、よく演技出来たわね。

 

「さぁて、そろそろエンディングが終わるから次回予告を見るぞよ!」

 

 

 

 

 

次回予告

 

ネオウェポンズと戦うことを決意したクロス・ダオラ。

彼の前に姿を現したのは黒い鎧に身を包んだ謎の男。

闘いに不慣れなコモンドを容赦なく攻め立てる男だったが、自分に有利な状況にも関わらずその場を去るのであった。

男の正体とその目的とは?

 

次回「狂竜のブラック・マガラ」

 

オレはネオウェポンズを滅ぼしてオレ自身の力を証明する!

 

 

 

 

 

「……謎の男なのにブラック・マガラって言っちゃってるし、目的も力の証明って明言してるじゃない。」

 

「ぼのたん知らないんだ?まぁ日頃からアニメや特撮ドラマ見ないならしゃーないか。こーいうのは次回予告あるあるなんだよ、城之内死すってね。」

 

じょーのーちって何よ?

こっちが知らないのに知ってる前提で話し進めるのやめてよね。

 

「それじゃあ2話見よっか?」

 

「えっ?次の話も見るの?」

 

「そりゃそうでしょ、だってこれ30分番組だよ?今終わりにしたってまだ滅茶苦茶時間あるよ?」

 

もうかなり長い時間見たような気がするんだけど、まだ30分しか経ってなかったの???

具体的には前回から一ヶ月近く経ったような気がするんだけど……。

 

 

 

 

 

このあと滅茶苦茶観賞会した。

 

 

 

 

 

「ふーっ、ぶっ続けで見たから流石に疲れたぁ~。」

 

今朝と同じように大きな欠伸をする漣。

あたしもほとんど動いてないから全身バッキバキよ。

 

「それでぼのたん、見てみてどうだった?」

 

「そうね、思っていたよりは悪くなかったわ。」

 

「ウェヒヒヒ!も~う、ツンデレなんだからぁ。素直に面白かったって言えばいいのに!」

 

「うぐっ……。」

 

えぇ、そうよ!熱中して見ていたわ!没頭していたせいでお昼ご飯食べるのも忘れたの、悪い!?

 

「ねぇ、竜とかその力を借りる戦士とか喋るネコとか異世界とか、そもそもウェポンズの伝説とか色んな設定が出てきたけどこれって元ネタあるの?オリジナルにしては思った以上に設定がしっかりと作り込まれていたのが気になったのよね。」

 

「あー元ネタね。元ネタはモチのロンでありますよ~。」

 

「本当!?ねぇねぇ、じゃあウェポンズって実在したの!?」

 

「えらい喰いつきよう……、もう誤魔化せてないよ。」

 

「あっ……。」

 

「えっと、それでね。流石にウェポンズが実在したかどうかまでは知りませんよ?でもね、この島にある遺跡や古文書、たまに発掘される錆びた武器や風化した武器、そして断片的に見つかる謎の生物の化石。これらの事実からかつてこの島には巨大なモンスターがいて、それを狩っていた狩人がいたんじゃないかなーって考えられてるの。そしてそれを補助したネコのような存在についてもね?今でもこの島には不思議な生き物がどんどん新発見されているし、漣達が使っている武器防具も竜人妖精さんの知識で当時のものを再現したものだったら辻褄が合うっしょ?この番組はそんな研究と考察を元に作られているから、同じように深海棲艦を狩ってる狩娘には受け入れられやすいのかもしんないね~。」

 

なるほどね。モンスターを狩る狩人と、深海棲艦を狩る狩娘。

設定に違和感を感じにくいと思ったら、あたし達が普段からやってることと似たところがあったから自然と受け入れられたのね。

 

「それにこの島はある日突然現れたっていうし、異世界も実在するかもしれないね。もし異世界があるのなら、そこでは今でも狩人がモンスターと戦ってたりして?うーん、実にロマンを感じちゃいますよ!」

 

「じゃあクロス・ダオラみたいな戦士も本当にいる可能性があるのね!……あっ。」

 

「ハァ~、なんも言えねぇ……。」

 

漣の呆れ果てた目線がただひたすらに痛い。

 

「まぁぼのたんが気に入ってくれたのならそれでいいや、そんで気に入った登場人物はいた?」

 

「気に入った登場人物ねぇ。」

 

「気に入った登場人物がいると視聴が更に楽しくなるよ~!その入れ込んだキャラが作中から永久退場しちゃうとクッソ凹むけどねぇ……。」

 

ネオウェポンズの信奉者にして、ネオウェポンズ最高戦力の一人でもある超絶のフルカイザー。

演技がへたっぴでどう見ても役者本人そのものの鬼教官のフルルガ。

まだ戦闘に不慣れなクロス・ダオラを追い詰めたものの、ブラック・マガラのかませ犬となってしまった轟咆のフルレックス。

その強い精神力でネオウェポンズの支配に打ち勝ったものの、敢えてクロス・ダオラに戦いを挑むことで、己の命と引き換えにクロス・ダオラに闘いの覚悟を伝えた老兵、型落ちのフルクック。

卑怯な手段を使ったことでクロス・ダオラの怒りを買った狡猾のフルゲリョス。

盾と矛のコンビで襲い掛かってきた鉄壁のフルザザミと切断のフルギザミ。

最強の太刀と名高い鬼斬破を狙い、クロス・ダオラに挑んだ影縫いのフルラギア。

高い素質を持っていたものの、己の力を過信して努力することを知らず、未熟な自分を認められなかった磁斬鎚のフルルコ。

愛するフルカイザーを組織の王にしようとするが、組織への反逆行為としてフルカイザー自身に粛清され、絶望しながら散っていった渇愛のフルエンプレス。

己の運を味方につける能力を武器にクロス・ダオラに挑んた激運のフル夜叉。

 

そしてこの作品の主人公であるクロス・ダオラと、ライバルのブラック・マガラ。

可愛らしいだけでなく、謎が多いマスコット枠のシャイナスとヴェルガイン。

 

この他にも数多くのキャラクターが登場した、そしてこれからも新しいキャラクターが続々登場するのだろう。

 

「そうね。あたしが一番気に入ったのは……やっぱりコモンドかな。」

 

「おぉ~、主人公が好きだなんて王道中の王道!だけど王道をニワカ扱いして認めないへそ曲がりよりは、よっぽど好感が持てますねぇ!普段はへそ曲がりな態度をしてるけど、本当は素直なぼのたんらしい選択だね~!」

 

「誰がへそ曲がりよ!?あたしは普通よ、普通!」

 

「ほーん?まぁいいや。それで、コモンドのどの辺が気に入ったの?顔かぁ?長身でスタイルのいいイケメンだもんね。それともアクション?バリバリ動けて格好いいよね。はたまた演技力?演技も一流で、これだけ持ってんのに本業は俳優じゃないとか、本職の人間に喧嘩売ってんじゃねって思わない?それにクールなように見えて、熱血漢で情に厚いところもいいよねぇ。まさに主人公ってカンジ!」

 

「それもあるけど、あたしが一番気に入ったのは声かな?聞いてるとなんか落ち着くっていうか、何故かずっと聞いていたいって思っちゃうのよね。」

 

「声、声ねぇ。ふぅーん。そっか~、声ですかぁ……。」

 

「何よ?声が気に入ったことになんか文句あんの?」

 

「べっつに~、うふふふふ~。」

 

コモンドの声が好きって言ったら何故か漣に笑われたわ、ムカつく!

声が好きなことが可笑しいというよりは、あたしがあの声を好きってことが可笑しいって感じね。

 

「さぁて、次はどうしよっか?クロス・ダオラ以外にも録画した番組は多いからねぇ~。狩猟少女なるが・クルガ見る?低年齢の女の子向けアニメに見えるけど、めっちゃ重いストーリーで話題になった名作だよん。」

 

「今日はもう見ないわよ。」

 

「だったらおぱんちゅ大天使モモロウ見る?かなり人を選ぶ怪作アニメだけど、ハマる人はどっぷりハマるらしいよ。まぁ漣はそこまでハマってなくて、惰性で見てるだけなんだけどね。」

 

「だったら見るのやめればいいじゃない!それにあたしはもう見ないって言ってるでしょ!二人揃ってお昼ご飯食べてないんだから、いい加減切り上げてさっさと早めの夕ご飯に行くわよ!」

 

「ぶぅ~。分かったよぉ、曙ママン。」

 

だぁれが曙ママンよ!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今朝と同じように漣と一緒に食堂にやって来た。

今朝と違うのは漣だけじゃなくて、あたしもお腹が空いているということ。

夕食の時間としては少し早めだけど、昼食を抜いたから二人ともお腹ペコペコよ。

 

「あ、二人とも来たんだ。」

 

食堂に着くと既に朧がテーブル席に座っていた。

 

「ぼーろ、帰ってきてたんだ!一緒座りまっせ!」

 

返事も聞かず、朧の向かい側の席に遠慮なくドカッと腰掛ける漣。

朧は気にしていないようなので、とりあえずあたしも漣の隣に座る。

 

「それでナントカカントカに行ってきたんだよね?どうだった?」

 

「うん、バッチリだったよ。」

 

漣の適当極まりない意味不明な質問、しかし意味が理解出来たのか朧はサムズアップを見せる。

 

「ザザミソいっぱい集まったから、それで料理を作ってもらってるんだ。せっかくだから漣ちゃんと曙ちゃんにも分けてあげるね。」

 

そういえば一人ザザミソ祭りとかいうのに行くって言ってたわね。

てっきりその場を逃れるためのでまかせかと思ったけど、この様子だと本当に行ったみたいね。

 

「そういえば潮たんは?」

 

「さぁ?そろそろ帰ってくる頃だと思うんだけど……。」

 

 

 

ドカドカドカドカ………………。

 

 

 

何よ、騒がしいわね?廊下の方から誰かが走り回っているような音がするわ。

下品ね。廊下を走るなとまでは言わないけど、もうちょっと静かに出来ないものかしら?

 

「きゃああぁぁぁ!待って、止まって!そっち行っちゃダメだよぉ!」

 

今聞こえてきたのって潮の声?

 

 

 

ドカドカドカドカドカドカドカドカ!!

 

 

 

足音が近づいてくる?

潮の声が聞こえてきたことといい、この足音ってもしかして!?

 

 

 

ドカドカドカドガンッ!!!

 

 

 

「「ワンッワンッワンッワンッ!!」」

 

食堂の扉を体当たりで強引に開き、中に突入してきたのは白と黒の大きな二頭の犬……のようなナニか。

体高だけで1メートルを超えており、体長に至っては最大の犬種として有名なグレート・デーンをも上回っている。見た目は犬や狼に似ているが、ハッキリ言ってトラやライオン並みの巨体である。

そんな巨大な二頭が勢いそのままにこちらへ向かって一直線に走ってくる……ってこっち来んな!!!

 

「ぎゃあああぁぁぁ!!!???」

 

「ハッハツハッ!」

 

「ワウワウワウ♪」

 

二つの巨体に飛びつかれて椅子ごと倒れるあたし。ちょっ、顔っ!舐めないでっ!!

尻尾は物凄い勢いで左右にブンブンと振り回されており、それに触れたイスやテーブルは簡単に吹き飛ばされていく。

 

「あっ、帰ってきたんだ。お帰りーんこっ!」

 

「この子達、妙に曙ちゃんのこと好きだよねぇ。」

 

二頭の飛びつきに巻き込まれないようにしれっと避難していた漣と朧が戻ってきて、二頭を優しく撫でる。

 

「ぜぇぜぇ……。あぁ、やっぱりこうなっちゃった。曙ちゃん大丈夫?」

 

汗だくになりながら食堂に入ってきたのは潮。

 

「ちょっと潮、わぷっ!こいつらをここまで、ひゃうんっ!入れてんじゃないわよ!クシュンッ!!」

 

顔面を舐められたり、鼻先を擦り付けられて喋りにくい。

しかもこの二頭、見た目によらず体温が低くまとわりつかれると寒いのだ。

普通動物というのは体温が高く触れると暖かいというのが普通だが、この二頭は健康体にも関わらず妙に体温が低い。

暑い日にはクーラー代わりになるが、こんなふうに押し倒されて顔を舐められると身体の芯まで冷えてくる。

毛皮を被った氷の塊のようなものだ。

 

「ごめんね、急に走り出しちゃったの。ほ~ら時雨ちゃん夕立ちゃん、こっちにおいで。」

 

手をパンパンと叩きながら二頭を呼ぶ潮。

二頭はそれに反応してあたしから離れると、潮の傍まで行きその場にちょこんと座った。

そう、時雨と夕立というのは、この白と黒の犬モドキの猛獣のことである。

言うまでもないが黒い方が時雨であり、白い方が夕立である。

 

 

 

 

 

潮が鎮守府の近くの沼地で拾ってきたこの二頭。

拾った直後は二頭とも全長20センチくらいの小さな子犬だったのだが、あっという間にここまで成長してしまった。

頭から尾に掛けて生えている鬣には二列の鋭い棘が並んで生えており、これに刺されるとかなり痛い。この棘は簡単に抜けて、そしてすぐに生えてくる。棘を周囲にばら撒くこともあり、巻き込まれた物体はあっという間にハリネズミのようになってしまう。

大声で吠えると衝撃波が発生し、ガラスのコップ程度なら一瞬で粉々にしてしまう。当然そんなものを至近距離で喰らったら狩娘もただでは済まず、骨が軋み、脳が揺れる。

更に圧倒的な肺活量を生かして、口から空気の塊を砲弾のように発射してくることもある。この空気弾は、木製の扉くらいなら簡単にぶち抜く威力がある。

鋭い牙と鉤爪も生えており、玩具として与えたサッカーボールは一日経たずしてバラバラに引き裂かれた。

当然見た目通りの巨体であり、それに見合うだけのパワーとスピードも兼ね備えている。大の大人でも押さえきれるものではない。

そして異常に低い体温。変温動物とかそんなレベルではない、文字通り冷たく寒気のする身体。

しかも未だに成長を続けているようにも見える、いずれ全長何メートルになるのか想像もつかない。

そのような猛獣が鎮守府に二頭もいるのである、油断も隙もあったものじゃない。

 

 

 

 

 

こんな手のつけようのない怪物がいるにも関わらず、鎮守府内で目立った問題が起こらないのは時雨と夕立の知能が非常に高く、また基本的に潮に対して従順だからである。

自分を拾ってくれた潮を親と思っているのか、それとも恩義を感じているのかは知らないが潮の言うことはよく聞く。

潮も自分が拾った責任を感じているのか、はたまた単純に張り切っているだけなのかは知らないが、二頭の躾に余念がない。

この二頭を拾ってから潮の部屋には犬の飼育法に関する本がたくさん増えた。この二頭が犬なのかは不明なままだが、犬と同じような感覚で躾けられるらしい。

しかしそれでも力の差は圧倒的であり、潮が二頭に振り回される光景は日常茶飯事である。

今回二頭があたしに飛び掛かってきたのも、潮が二頭を止められなかったからだろう。

二頭は鎮守府のメンバー全員にもある程度懐いたり馴れているのだが、潮の次に懐いているのは何故かあたしである。世話した記憶ないんだけど懐く要素ある?

漣曰く『動物っていうのは本能的にそういうのが分かるんだよ、良かったね~ぼのたん。』とのことだが全然良くない。

食事前だっていうのに顔面はベトベトで服はシワシワ、そして身体は冷え込んだわ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あーもう、酷い目に遭ったわ!」

 

「でもいつもの四人でご飯食べられたんだからよかったじゃん。ザザミソも滅茶苦茶ウマー♪」

 

あの後、潮は時雨と夕立を裏庭の犬小屋に繋いできた。

その間にあたし達は散らかった食堂の片付けをする、あたし達が散らかしたワケじゃないんだけど……。

そしてようやく落ち着いて四人で夕食にすることが出来た、朧の獲ってきたザザミソはとっても美味しかった。

食事が終わった後、潮は時雨と夕立の餌やりに行き、朧もそれに付き添った。

またしても二人きりになったあたしと漣は、お互いの自室を目指して一緒に帰っているところよ。

 

「それに当面の目標も達成出来て、漣的には大満足なんですよ!」

 

「あたしは頭がおかしくなったのかと疑われたけどね……。」

 

あたしが漣のオススメするテレビ番組を半日近く観ていたという事実に、朧と潮からは奇異の目で見られた。

それでもクロス・ダオラの面白さを熱弁する漣に根負けしたのか、多少なりともあたしが漣の肩を持つということが気になったのか、二人はクロスダオラを観てみる気になったらしく、漣は二人の次回の予定を詳しく聞いていた。

 

「それにしてもコモンド役って誰なんだろ?」

 

ふと気になった疑問。

クロス・ダオラは狩娘の関係者達で作っている番組だから、コモンドもどこかの鎮守府の提督か誰かだと思うんだけど、あたしはコモンドの顔に心当たりがない。

 

「ねぇ漣、あんたなら知ってるんじゃないの?コモンド役の人のこと。」

 

「ん~?まぁ知ってるっちゃ知ってるよ。でもね……。」

 

「でも何よ?」

 

「世の中には知らない方がいいこともあるんだよ、正体知っちゃったら面白くないでしょ?それに知らない方が想像の余地があるから、色々妄想出来て夢が広がりんぐってもんですよ!」

 

「何よそれ。」

 

あたしに妄想癖があるみたいな言い方やめてくんない?

ん?廊下の向こうからやってくる、あの独特な頭の形をした人影は……。

 

「ホッハ!」

 

「あんた、バケツ提督!」

 

「ご主人様じゃないですか、お帰りなさいませ~!」

 

こいつも帰ってきていたのね。

 

「あんた、仕事の方はちゃんと終わらせたんでしょうね?ドンドルマの提督に迷惑掛けてない?」

 

「ホッハ!ハァッ!」

 

「あああぁぁぁ!!!???やっぱり意味分かんない!!」

 

「ピャアウ!?」

 

あまりの意味不明さに頭を抱える。

 

「もう付き合ってらんない!さっさと執務室に帰りなさい!!漣、あたしは先に帰らせてもらうからね!!」

 

「あっ!待ってよ、ぼのた~ん。」

 

我慢ならず大股で歩き去る、漣の引き留める声が聞こえるけどそんなの無視よ無視!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぼのたん行っちゃった。」

 

「ホッハ……。」

 

少し落ち込んだようなご主人様の声。

 

「大丈夫、ぼのたんはご主人様のこと嫌いじゃないよ。むしろ好きだから、こうして会うたびに声を掛けてくれるんですぞ。」

 

「ホッハ。」

 

ぬっふっふっ、ご主人様ったら照れてるね♪

 

「そういやぼのたんもクロス・ダオラのファンになったんだって。特にコモンドがお気に入りで、一番好きなのは声だって~。」

 

「ホハッ!?」

 

露骨に動揺するご主人様。

 

「あ、ご主人様。ハイメタUヘルムの隙間から金髪がはみ出てますよ?」

 

「ピャアウ!?」

 

慌てて被ったままのヘルムをまさぐるご主人様、でもね……。

 

「サーセン、今の嘘!」

 

「ホハァ!?」

 

「メンゴメンゴ、許してちょんまげ♪」

 

「ピャアウ……。」

 

「でも良かったじゃないですか。こうしてコモンドにファンが増えて。今後はぼーろと潮たんにもクロス・ダオラの視聴者になってもらう予定なんだけど、二人の一番好きなキャラがコモンドになってくれるとご主人様も嬉しいですよね?」

 

「ホッ、ホッハ。」

 

「ちなみに漣もコモンドが一番好きですよ?」

 

「ピャアウ!?」

 

「ふふふっ♪」

 

 

 

 

 

しばらくは漣がご主人様を独占させてもらいましょう、役得役得ゥ!

でもいずれはテレビの中のコモンドとしてではなくて、ありのままの提督として素顔でみんなと普通にお喋りが出来るようになる日が来るといいですね。

ね、ご主人様♪

 

 

 

 

 







投稿してから気が付いたけど、狩技・風翔雷撃気刃斬ってほとんどカイザスラッシュですね。
カイザスラッシュカッコいいから仕方ないね。



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