9話くらいから時を加速させていきたいですね。
あ、投稿少し遅れました(震え声)
一応予定では、10話から15話を目安に季節を変えていこうかなぁなんて思ってます( ˇωˇ )
では7話どうぞ!
今回は久しぶり?の十神さんと映姫様の絡みです!( ¨̮ )
「はぁ……疲れたでござる」
ため息と共に白い息が宙を舞う。
唐突の武士語に変な親しみを持ちながらも、自身の愛車から降りた俺は駐車場から家へと歩き出した。
現在は10時を過ぎたあたり。
いつも夜勤はこのくらいの時間に終えるのである。
(お腹減ったし眠いし疲れたよぉ)
素直な欲求が頭に次々と浮かぶ。
帰ったらとりあえず風呂に入って適当に飯食って……あっ。
(……四季映姫、流石に起きてるよな)
彼女の事を、四季映姫の事を思い出す。
完全に忘れていた訳ではない。
仕事が忙し過ぎて少し、頭から離れていただけだ。
……それって忘れてね?
とりあえず仕事を言い訳にしよう。
そうしようと誓った俺はドアノブに手をやり、家の中へと入る。
「ただいまぁ。四季映姫ぃ、帰ったよぉ」
だらしない声を家に響かせると、奥から小さな足音が一つ、こちらにやって来るのが聞こえる。
彼女の、四季映姫の足音だ。
「おかえりなさい、康一」
笑顔で迎えられる。
俺には勿体無い、世の男が羨みそうな笑顔だ。
え、何これ?
めっちゃ可愛んだけど。
疲れなんか吹き飛んだでござる。
「お出迎えありがとう。お陰で疲れが吹き飛んだわ」
「これくらいで疲れが取れるなら、何回だってお出迎えしますよ?」
それはダメだ。
萌え死ぬ。
そんなアホな事を考えながらも靴を脱ぎ、家の中へと入る。
てか家に入った時点で薄々気づいてはいたが、何だかリビングからいい匂いがする。
これは……まさか…
俺は抑えきれぬ衝動と共に、リビングへと続く扉を開け放つ。
そこには目ん玉が飛び出しそうな程、素晴らしい光景が広がっていた。
「帰ってくるのがお昼近いかなと思いましたので、オムライスを作ってみました」
「頂きます」
俺は気付けば席につき、テーブルに用意されていたスプーンを片手に頂きますの言葉を口にしていた。
脳が告げている。
これを直ちに摂取しなさいと。
「こらこら、せめて着替えてきてからにしてくださいな」
「うぅ、分かった」
渋々席を立ち、自室に早足で向かう事に。
自室に入ると、人間技とは思えない動きで愛用の寝巻きに着替え、すぐさまリビングへと戻る。
もう頭の中は四季映姫特製オムライスの事でいっぱいだぁ!!
「では再び頂きます」
再度席につき、もう一度しっかりと頂きますを述べる。
スプーンで一口掬い上げ、それを慌ただしく口へと運んだ。
「どうでしょうか? 久しぶりに作ったのであまり自信がないのですが…」
「……懐かしい味がする」
これは、子供の頃に食べた味だ。
とても懐かしくて、安心する味。
あぁ、母さんのオムライスもこんな味がしたなぁ。
「四季映姫すごいね、卵焼きは親父そっくりな味だし、オムライスも母親の作るやつとそっくりな味がしたよ」
「つまり?」
「すげぇ美味しい」
俺がそう言うと、四季映姫は静かに微笑んだ。
まぁそれから、空腹状態の俺がこの美味なるオムライスを平らげるのに、そう時間はかからなかったわけでありまして。
更に満腹感に浸っていたら…ね?
夜勤明けだもの、そりゃ眠くなるのは人として正常な事である。
「……ふぁ〜っ」
だらしない欠伸が一つ、俺の口から漏れ出す。
「康一、欠伸は口を押さえてしてください」
「…すまん、お腹いっぱいになったらつい気が緩んで」
「もう……そろそろ寝ないと夜起きれなくなってしまいますよ?」
うーん、確かに。
そろそろ寝ないと起きるのが夜遅くなってしまうなぁ。
ここは四季映姫の言う通り、さっさと寝てしまおう。
「そんじゃ、十八時頃に目覚ましセットして寝るとしますかね」
「それではその時間帯に合わせて夕ご飯作りますね」
うわ、何それ。
十神くんすごく楽しみなんですけど。
「それは楽しみ過ぎて早めに目が覚めそうだ」
「ちゃんと寝てくださいよ」
はい、ツッコミ頂きました。
それでは寝室へと参りませう。
(晩御飯のメニューは何かなぁ…)
ベッドに入ってすぐに眠気は襲ってくる。
楽しみな感情だけはしっかりと握りしめ、意識はそっと手放した。
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「さて、彼も眠ったみたいですし、お洗濯でもしますか」
誰に言うわけでもなくそう呟く。
これがまさに、独り言というやつですね。
(洗濯物、こんなに多かったですかねぇ)
昨日彼が仕事に行った後、実は洗濯を一回しているはずなのだが。
何だか割とある気がする。
(さては彼……溜めていたオシャレ着を出しましたね)
衣類は毎日洗濯すると寿命を縮めてしまう物もありますから、彼は恐らくオシャレ着などは数回着てから洗う派なのでしょう。
それなら洗濯物が増えたのにも納得がいく。
まぁ、いつの間に出してた感はありますが、気にせず洗濯に取り掛かる事に。
(ふふっ、この四季映姫、洗濯機の使い方はマスターしてるのですよ)
昨日はかなり苦戦しましたが、ちょっといじればこんなの朝飯前ですよ。
幻想郷に戻る時、一台買って帰るか悩みどころです。
いや、その前に電気どうしよう。
(河童に頼んで何とかしてもらいましょうか)
そんな事を考えながら、次は洗い物に移る。
ささっと洗い物を終わらせると、何という事でしょう。
暇です。
そーじきは彼が寝ているのでかけられませんし。
あ、そうだ。
(てれびでも観ましょう)
私はリビングのソファーへと腰をかけ、てれびのりもこんのスイッチを入れる。
あの黒くて結構大きめな板の正体は、てれびというものだ。
何でもこれで世の出来事を把握する事ができるらしい。
他にも色々観ることができるのだとか。
(世の中便利ですねぇ)
まずはニュースでも観ますか。
私は暫くてれびに集中する事にした。
ーー ❀✿少女TVに夢中❀✿ ーー
(…流石に目が疲れました……)
どれくらいこの黒い板と睨めっこをしていただろう。
幻想郷には無いものだから、ついつい長い事観てしまいました。
途中からニュースだけではなく、ドラマと呼ばれるものやバラエティと呼ばれるもの。
そうそう、アニメでしたっけ?
そう言ったものも観ましたね。
さながら小さな子供が新しい玩具を与えられたた時のように、恥ずかしながら楽しんでしまいましたよ。
(少しだけ……眠りますか…)
てれびの観すぎで目を酷使してしまい、少しだけ睡魔に襲われていた。
彼の起床時間までまだ少しあるので、小一時間くらい仮眠を取ろう。
正直なところ、既に意識は半分どこかへ行っていた。
(…外の世界、結構面白いですねぇ)
満足感のようなものを抱きながらも、私は完全に意識を手放した。
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「…ん〜っ、よく寝たよく寝た」
ベッドから上半身だけ起こし、腕を天井に向かって伸ばす。
予定通りの十八時起床に成功。
さてさて、今頃は四季映姫が晩御飯を作ってくれている頃だろう。
寝起きはあまり食べれない俺だが、四季映姫の作ったご飯、そう思うだけでお腹は鳴き始める。
「さて、晩御飯を作ってくれている可愛い四季映姫さんのもとへと顔を出しますか」
そう呟いて寝室から出る。
「…おっと、これはこれで中々良いものが見られたかも」
確かにエプロン姿で料理をしている四季映姫も中々のものだが、ソファーに座りながら居眠りしている四季映姫も中々萌えポイントが高かった。
素晴らしい寝顔です。
んまぁ要するに、四季映姫さんソファーで寝ちゃってます。
こくこくと、小さく首が動いててチョー可愛い。
(起こすのも悪いし、俺が晩御飯作るかね)
十神 康一、ここで男を見せるぜ。
こう見えても十神くん、かの有名な料理サイトでレシピさえ見れば割と料理できたりするのだ。
(どれどれ、四季映姫は何を買ったのかなっと)
冷蔵庫の中身を覗き込む。
ふむふむ、鯖と味噌。
それにキッチンには、四季映姫が買い足したと思われる調味料が幾つか見られる。
これは……鯖味噌作る予定だったのかな?
鯖味噌ならかなり前に作った事はあるが、その時はあまり上手くいかなかったっけか。
(リベンジも兼ねて四季映姫に良いところみせちゃいますか)
四季映姫の鯖味噌が食べれないのはかなり惜しいが、ここは良いところ見せれると思っていつもより張り切っちゃう事に。
「まずは…鯖の下処理からだな」
念のため、スマフォでレシピを観ながら料理をする事に。
鯖に熱湯をかけて霜降りし、臭みを取り除く。
臭みが残らないように、裏表にしっかりと熱湯をかけて下処理をするのがポイントらしい。
(次はフライパンに調味料を入れて火にかけるっと)
水、酒、みりん、砂糖、醤油、味噌。
これらをフライパンに分量通りいれて火にかける。
ぐつぐつ煮立ってきたら中火にして味見をするんだっけか。
スプーンでフライパンの中の煮汁を掬い、味を見る。
(あちち……お、割と上手くいってるど)
味の方は大丈夫みたいなので、鯖と刻んだ生姜を入れて蓋をする。
もちろん鯖の表面にはバツ印をしっかりと入れているのだ。
(後は時々煮汁を鯖にかけてやりながら数十分煮込むだけだな)
あ、ご飯炊いてねぇ…
これは痛恨のミスだぞ十神!!
すぐさまお米を洗い、早炊でご飯を炊く。
まぁ結構美味しいお米だし、早炊でもそこまで味変わらんと思うから別に痛恨でもねーかも。
そんなこんなで晩御飯の支度を終え、後はテーブルに食事を並べるだけとなった頃、四季映姫が目を覚ました。
「おはよう四季映姫。よく眠れた?」
「ふあぁっ……おはようございます…」
小さな欠伸と共に、まだ少し寝惚けた様子でそう言う四季映姫。
まだ目が半開きだ。
「こらこら、欠伸は口元を押さえるんじゃなかったのか?」
「…すみません、つい気が緩んでしまって」
よし、可愛いから許す。
即決も即決。
あと欠伸可愛かったしな。
「冗談だよ。あ、寝起きだけどお腹は減ってるかな?」
「えぇ、問題ないですよ」
それなら良かった。
俺は四季映姫に少し待っててと伝え、せっせと晩御飯をテーブルに並べていく。
本日のメニューは十神さん特製の鯖の味噌煮に玉子のお味噌汁。
あと白米と、冷蔵庫にたまたまあったたくあんでございます。
テーブルに食事を並べ終えると、四季映姫は目を真ん丸にして俺を見ていた。
驚きとかを通り越して、信じられないと言った表情をしている。
いや、俺どんだけ家事できないとか思われてたんだよ。
「すみません…お仕事で疲れているのに晩御飯の支度までさせてしまって」
驚きの表情から一変、本当に申し訳なさそうな顔でそう言う四季映姫。
こういうところを見ると、彼女はやはり真面目なんだなぁと思う。
「まぁそう思うんだったらさ、俺の作ったご飯をしっかりと食べるのが償いなんじゃないかな?」
この時の俺はきっと、悪戯っぽい笑を浮かべていたと思う。
そうでなきゃ四季映姫が笑うはずはないからだ。
償いなんて言葉は少し大袈裟だったかもしれないけどね?
「それでは冷めないうちに頂くとしましょうか」
「ではでは手を合わせて…」
一人暮らしには少し広い部屋に、二人の頂きますが響き渡った。
最後は割と上手くしめれたと勝手に思ってます!
次話はようやく映姫様とお買い物という名のデートが書けそうです(T▽T)
ちなみに作者は鯖味噌を作った事があります( ˇωˇ )
おいしかったけどなんか微妙でした笑
ではでは、感想などお待ちしております。
それではまた次話でお会いしましょう( -`ω-)b