第十話切り札
陸たちがブレイドの世界に着くと陸の服装が変わっていて、私服にエプロンを着ていた。
陸がポケットの中を探るとハカランダーのスケジュール表が入っている。
「今度の役割は店員だな。俺は店に行くけど理沙はどうする?」
「私は違う場所にこの世界の情報を探してくるわ」
「分かった。気をつけて」
「ありがとう!陸も気をつけてね!」
陸サイド
陸はバイクに乗りハカランダーに向かう。
ハカランダ・・・
「貴方が今日からバイトに入ってくれる神谷陸君ね!私は店長の栗原春香よ。よろしく!」
「神谷陸です。よろしくお願いします」
二人が仕事をしていると青年と少女が帰って来た。
「ただいま!」
「ただいま帰りました」
「お帰り!二人とも紹介するわね!今日からバイトしてもらう神谷陸君よ!それでこっちが私の娘の栗原天音と家に居候している相川始さんよ!」
「よろしく栗原と相川さん!」
???「始!」
「(剣崎!?)あぁ」
始は世界と自分を守った友と陸が似ていて驚く。
「よろしくね!私の事は天音で良いよ神谷君!」
「なら俺のことも陸で良いよ天音!」
三人の紹介も終わり陸たちも働きだした。
「店員さんコーヒー 1つお願いします!」
「分かりました!」
「店員さんショートケーキとホットコーヒー1つ」
「分かりました!」
「陸君これもお願い!」
「はい!」
元から客がいたが陸が働いていたのでいつも以上にお客が来ていた
「あの子カッコ良くない?」
「カッコ良いね!」
「今日はいつも以上にお客さん多いね!」
「陸君がいるからね!」
「春香さん俺も手伝います」
「よろしく始さん!天音も手伝って!」
「はーい!」
始が働く事によってまたさらに客が増え遂には材料が無くなり今日は店を閉めた。
「陸君お疲れ様!実は……明日天音の十四歳の誕生日なの。良かったら陸君も誕生日会に出ない?」
「はい、俺も参加します。だけど俺の幼馴染も誘って良いですか?」
「良いわよ。天音もお祝いしてくれる人が多いほうが嬉しいと思うし、今から明日の材料を買いに行こうと思っているんだけど陸君も手伝ってくれるかしら?」
「はい。俺も手伝います」
陸達は町に向かう。
理沙サイド・・・
陸達が働いている間 理沙は本屋によりこの世界の仮面ライダーの情報を探す。そして一冊の本を見つける。この世界のベストセラーの本 [仮面ライダーという名の仮面]という本だ。理沙はその本を読み終わると作家 白井虎太郎の家に向かって行った。
ピンポン!
「こんにちは!」
「こんにちは!どうしたの?」
「実は……」
理沙は事情を説明すると
「ふーん異世界の仮面ライダーか!興味深いね…分かった協力するよ!」
「ありがとうございます!」
「ただし取材させてもらうよ!最近話のネタが思いつかないからね!」
理沙はどうしようか考え言う。
「陸に聞いてからで良いですか?」
「聞いてからで良いよ!とりあえず姉さんの所にいる始を当たってみようよ!」
虎太郎は姉の春香に電話するが出なかった
「ごめん姉さん電話出ないやぁ。そういえば明日の天音ちゃんの誕生日会の用意を買いにいくって言ってたっけ!今から町に行ってみようよ!」
「分かりました!」
理沙は虎太郎と一緒に車に乗り、相川始に会いに行く。
陸サイド
陸達は町に着き、買い物の半分が終わると休憩していた。
陸と天音は始達より遠くで話している。
「陸君は好きな人っているの?」
「俺はいないよ」
「もったいないなぁ~ 陸君の事好きな人いっぱいいそうなのに!」
「そんな事無いよ。天音はどう何だ?」
「私は始さんだよ!ずーと前から好きなんだ。いつか私が大人になったら好きって言うんだ!」
「頑張れよ」
「ありがとう!」
二人の話しが終わりまた買い物を開始した。全部の買い物が終わり帰ろうとすると前から理沙と虎太郎が歩いて来た。
「陸!何でこの町にいるの!?」
陸と理沙は今の状況を話す。
「話しは終わったかな?」
「はい。確か貴方は白井さん?」
「虎太郎で良いよ!君の事は陸って呼ぶからさ!」
「分かりました」
「じゃぁ、後で君の事取材させてもらって良いかな?その代わり協力するよ!」
「大丈夫ですよ」
陸が答えると突然怪物が町を襲っていた。
「あれはアンデッド!皆隠れて!」
「カテゴリー2、カテゴリー3、何故あいつ達がいる…天音ちゃん!春香さん!」
始が持っているヒューマンアンデッドのカード以外のカテゴリー2とカテゴリー3が町を襲っていた。始は天音達を安全な所に避難させる
「理沙、安全な場所に避難しててくれ。相川さん、理沙達をお願いします」
「お前はどうする?」
「俺は戦います」
陸はバックルを取り出し腰に装着してカードを装填しバックルを閉じ
「変身!」
<<カメンライド・・・ディゴッド>>
陸は仮面ライダーディゴッドに変身
する。アンデッド達はディゴッドが危険という事が分かり襲いかかってきた。
「はぁっ!」
ディゴッドはライドセイバーで吹き飛ばしアンデッドは封印の状態になる。
(この世界のライダーはアンデッドの力を使い戦う。だから倒したらまずいな。どうするか……)
ディゴッドはアンデッドをどうするか考えていると、
始が天音達に見えない様にカードを投げ封印する。陸は変身を解き理沙達のいる所に戻る。
「神谷、お前は一体何者だ?」
陸は始達に旅の事を話す。虎太郎も自分達の戦いの事を陸に教える。
「もう一回聞いてもビックリだよ!早く旅の事や陸君の事を取材したいよ!」
「陸君も仮面ライダーだったなんてびっくりしたよ!」
陸達が話しをしていると謎の三人組が陸に話しかける。
「君が謎のライダーですか?」
「そうですけど貴方たちは?」
「僕の名前は志村純一、仮面ライダーグレイブ。そしてこっちが」
「三輪夏美、仮面ライダーラルクよ!」
「禍木慎、仮面ライダーランスだ!」
「俺は仮面ライダーディゴッド、神谷陸です」
「そして貴方がジョーカーですか?」
「それがどうした」
(始さんの事をジョーカーって言うけどジョーカーって一体何なの?)
「封印させてもらいますよ!変身
!」
<<オープンアップ>>
「虎太郎。天音ちゃんと春香さんを頼む!」
「理沙の事もお願いします!!」
「分かった!姉さんたちを避難させるよ!君たちも気をつけて!」
純一は仮面ライダーグレイブに変身し始に襲いかかるが陸がライドセイバーを使い止める
「なぜ相川さんを襲うんですか?」
「ジョーカーだからです。この人を放って置いたら世界が大変な事になります」
「話しは聞いた。だがこの人を封印したらまたバトルファイトが始まり世界が終わる」
「心配には及びません、世界が終わる前にもう一人のジョーカーも封印すればいい。君にも強力して欲しいのですが?」
「変身!」
陸はディゴッドに変身し始の前に立つ
「協力してくれますか?」
「断る」
グレイブは協力するかをディゴッドに聞くとディゴッドは始を守る様に立ちふさがる。
「なら力ずくで封印させてもらいます。夏美!慎!」
「あぁ!変身!」
「ええ!変身!」
仮面ライダーラルクと仮面ライダーランスに変身しディゴッドに襲いかかる。
「力ずくか、ならこっちも力ずくでいく」
カッキン!カッキン!
ディゴッド達はは斬り合う。ディゴッドはカードを装填する
<<アタックライド・・・スラッシュ>>
「はぁっ!」
ディゴッドはスラッシュでラルクとランスを吹き飛ばし二人は変身が解けた。
「今です!」
そのスキにグレイブがディゴッドに斬りかかった
「くっ!」
ディゴッドは倒れ、グレイブが始に斬りかかろうとすると……
「止めろ!」
ディゴッドは直ぐ立ち上がりライドセイバーで受け止める。
「しつこいですよ!」
「絶対にこの人を封印させない。変身!」
ディゴッドはカードを一枚装填する
<<ファイナルカメンライド・・・キバ>>
ディゴッドはディゴッド・キバエンペラーフォームに変身した
「姿が変わった!?」
「はぁっ!」
ディ・エンペラーはグレイブに殴りかかる
「くっ!」
グレイブに拳が当たり、グレイブは怯む。その隙にディゴッドはカードを一枚装填した
<<アタックライド・・・ザンバットソード>>
魔剣・魔皇ザンバットソードを呼び出し装備する。
「はぁ!」
「はぁ!」
二人は斬り合っていると、グレイブの剣が割れる。ディ・エンペラーはザンバットソードをグレイブの身体に当てて止める。
グレイブ達は変身を解きディエンペラーも変身を解いた。
「参りました。今回は封印するのを諦めます。行こう二人とも」
そう言い純一たちは何処かに消えて行ったのだった。
「神谷すまない」
「貴方は悪い人には見えない。何故なら貴方は人間が好きだから。あの二人が大切だからそうですよね?’’始’’さん」
陸は始に笑いかけると始は剣崎と似ている事にびっくりした。
「始お前は人の中で生きろ!俺は運命と戦う!そして勝ってみせる」
「(この子は剣崎に良く似ている。この子なら剣崎を助けれるかも知れない!)そうだな陸」
二人が話をしていると隠れていた天音と春香出てきた。
「始さんは人間じゃないの?」
「天音ちゃん!何でその事を!?春香さんも!?」
「ごめんね。天音が始さんの所に戻るって言うから着いて来たら話が聞こえて」
陸と始が話をしている時に天音と春香は聞いていた。始は自分の事を全て話しそして始は何処かに去ろうとする。
「すみません。俺は人間じゃないだから貴方達を巻き込みたくないので家を出ます。」
春香が止めようとすると、天音が始に抱きつく
「待って始さん!私は始さんが人間じゃなくても気にしないよ!今は始さんの事を知れて凄く嬉しい!だから一緒にいて!」
「私も天音と同じ気持ちよ」
「ありがとう。天音ちゃん、春香さん」
二人は始を受け入れた。そして陸達は避難していた理沙と虎太郎と合流する。
「陸お疲れ様!」
「ありがとう理沙」
「始これからどうするんだい?」
「橘と睦月を呼んで協力してもらう」
「二人は僕が呼んどくよ。だから君は姉さんと天音ちゃんと一緒にいてあげてよ!」
「あぁ、すまないがそうさせてもらう」
陸と理沙は始達と別れ家に帰った
「今からご飯を作るから待っててね!」
「分かった」
陸は待っている間に食べる用意をしてしばらく経つと料理が出来た
「今日はカレーなのか」
「今日はカレーにしてみたのよ!味はどう?」
ぱっく
陸は一口食べると
「凄く美味しいよ!」
「良かったわ 陸の口にあって!」
陸はカレーの感想を言い理沙は頬を赤くしながら言う。
「ご馳走様!」
二人はご飯を食べ終わり陸は後片付けをする。
「お休み」
「お休み!」
二人は部屋を別れ別々の部屋で眠る。
二人が眠っている間別の場所では純一達が話をしていた。
???・・・
「チーフあの謎のライダーとの交渉は残念ながら決別しました」
???「あぁ俺も見ていた。だがあの子の力は絶対に必要になる。だからまた明日交渉してきてくれ。」
「分かりました。明日夏美、慎ともう一度交渉してきます!」
???「頼む。後始には手を出さないでくれ」
「何故ですかチーフ?ジョーカーを倒したら世界は平和になるのに!」
???「命令だ」
「…分かりました」
こうして一日は終わった。