【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。   作:炎の剣製

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更新します。


0201話『最精鋭「第八駆逐隊」、出撃』

 

 

 

 

満潮の第二次改装が終了したために私は新たに発生した新任務を片付ける事にしていった。

まずは『「第八駆逐隊」、南西へ』という任務から始めて行こう。

 

「というわけで……」

「というわけで、じゃないわよ! どうして私達の出撃任務なのに司令官が一緒に出撃するわけ!?」

 

満潮がさっそく噛みついてきた。

 

「まぁまぁ満潮ちゃん、落ち着いて?」

「阿武隈のいう通りだぞ、満潮。そう……ただの数合わせじゃないか?」

「提督はもう慣れたようなものですからねー……」

 

阿武隈は少し虚ろな視線をしていたのはこの際見なかったことにしよう。

私だって練度上げをしたいからな!たまには前線に出たっていいではないか。

 

「あはは……長門さんの苦労が垣間見えますね」

「今頃執務室で司令官の事を呆れているんじゃないでしょうか……?」

「そうよね~。今頃溜息を吐いているわね」

 

朝潮たちも揃って呆れているのでなにか悪い気になってくる。

 

《ま、まぁ皆さん。提督もたまには体を動かさないと鈍ってしまいますからいいのではないでしょうか?》

 

榛名のフォローが入るけどどうにも反応は悪いな。

まぁ仕方ないと諦めておくか。

 

「そうはいうけど~……最近司令官たら演習には出ずっぱりだから結構動いているんじゃないの……?」

「まぁ確かに荒潮の言い分も正しいけどな。でも実戦に勝るものはないだろう?」

「そうねー……」

 

それで荒潮も渋々と言った感じで引き下がっていった。

他の面々もそれでどうにか納得したのか後は黙って海の上を進んでいっていた。

ただ満潮は睨みを効かせたままだったけどな。

そんな感じでまずはというか南西諸島沖を攻略した私達は次はバジー島へと進んでいたのだけど、

 

「くっ! やはり進路が安定しませんね……」

 

朝潮のいう通り、今回はいつも以上にボスのエリアへとなかなか進まないのだ。

それで悪い感じにみんなの疲労も溜まっていく一方であった。

だけどそれをなんとか堪えてみんなで何度も出撃してやっとの事、バジー島の深海棲艦を倒すことが出来たんだけど……、

 

「あー、もう……疲れたわね。司令官少し休むわ。その間に遠征の方を頼むわよ?」

「わかった」

 

執務室へと戻ってきた私達は新たに出現した遠征である『南西方面航空偵察作戦』の編成に四苦八苦していた。

なんでも話によると水上機母艦を編成に入れた状態で尚且つ対空値、対潜値、索敵値の上がる装備をして万全の態勢で挑むというもの。

最近の新遠征はそんな感じのばかりだよな。

まぁいいけどな。

それで各遠征部隊のみんなに該当する遠征をそれぞれしてもらって『「捷一号作戦」、発動準備!』をクリアした。

 

さらにはもう一つの任務で『最精鋭「第八駆逐隊」を編成せよ!』という編成任務が発生していた。

これは朝潮型を順調に第二次改装してある私には何でもない事だけど意外とみんな改装練度が高いし改装設計図も必要になる子もいるからなにげに編成するにはきついかもしれないな……。

まぁ、

 

「それじゃ改めて第八駆逐隊を編成するか」

「そうですね提督」

 

私はそれでみんなを集めて編成任務をクリアしたんだけどそこで思いがけない事が発生した。

 

「はぁ……みんなおまたせ!」

「そんなに待っていないわぁ~」

「司令官! 改装八駆、全艦集合しました!」

「これでアゲアゲです!」

「第八駆逐隊、出撃準備完了」

 

という四人の掛け合いの言葉が発せられたのだ。

なんていうか新鮮味を感じた私だった。

さらには新たに出現した次の編成任務は第三艦隊を使うものだけど西村艦隊を編成する『「西村艦隊」第二戦隊随伴部隊、集結せよ!』というもの。

これは満潮、時雨、最上、朝雲、山雲の五人を第三艦隊に編成して任務を達成する物なんだけど、

 

「どうしてまた私が……」

 

と満潮が不満を漏らしていた。

 

「まぁ、いいじゃないか? すぐに終わるようなものだろう? 遠征部隊が帰ってきたらさっそくするとしようか」

「わかったわよ……」

 

私はそれで満潮以外の四人も集めておいたのだけど、時雨はなにかを思い出しているのかどこか不安げな表情だ。

満潮がそれで時雨を気遣っている姿を見れたのでまぁ時雨も笑顔を浮かべていてくれてよかった。

そして滞りなくこの編成任務もクリアしたので最後に発生した出撃任務に取り掛かろうと思う。

任務名は『最精鋭「第八駆逐隊」全力出撃!』だ。

これは今となってはそんなに難しくないだろうキス島沖とサーモン海域にそれぞれ出撃するものだ。

だけどキス島沖の方は阿武隈を旗艦に四人と霞を編成してクリアしてもらったんだけど、問題はサーモン海域だった。

サーモン海域に駆逐艦を四人も連れて行くのは結構シビアな事だから、だから随伴艦にはサラトガと大鳳を編成して四人の護衛についてもらう事にした。

 

「というわけで二人とも、頼んだぞ」

「はい。このサラトガにお任せください」

「大鳳も頑張らせていただきますね!」

 

そして六人はサーモン海域へと出撃していった。

ちなみに第八駆逐隊の面々は主砲とは別にドラム缶を積んでいる。

なにもわざわざ一戦多くする必要もないからな。

そこでやはりサラトガのカットイン攻撃は光った。

四人を護衛しながらも敵深海棲艦をほぼ先制攻撃で落としていたのだ。

これにはやはり改二の力はすごいなと感心したほどである。

そしてこれもなんなくクリアできて良かった。

最後に四人は執務室へと顔を出してきた。

 

「よし、これで最後の任務もクリアだ。お疲れさま、みんな」

「はい! 第八駆逐隊、全力出撃任務完了です!」

「ふんっ! 今の私達ならどうってことないわ」

「あらあら~? 満潮ちゃん、被弾していなかった……? ウフフフフ~」

「な、なに言ってんの! あんなの無傷よ無傷!」

「結果、オーライです!」

「司令官! ありがとうございました!」

 

朝潮が最後に元気よく挨拶して来たんだけどその後に満潮が小さい声で、

 

「あ、あの……ありがと……」

 

と言ってきたので私は嬉しくなったので、

 

「ついに満潮もデレてきたか。成長は嬉しいものだな」

「バカ言ってんじゃないわよ! そ、その……感謝の言葉を贈るくらいはしないとダメでしょうが!」

「満潮、可愛いですよ!」

 

朝潮たちがそれでやはり満潮に抱きついていたりしていたので、最後にいつも通り、

 

「ああー、もうウザいったら!」

 

満潮の怒った言葉が発せられたのであった。

やはり満潮はこうじゃないとな。

 

 

 




四人の任務での掛け合いボイスはとてもよかったですよね。
時雨との掛け合いも悲しみが含まれていましたけど、前に進もうという気持ちを感じられました。




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