【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。   作:炎の剣製

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更新します。


0225話『戦艦棲姫を率いる軽空母』

 

 

 

 

それではあきつ丸たちにボスまでの羅針盤を解放してもらったので攻略艦隊を組む事にするか。

今回は志摩艦隊が活躍する事になっているのでメンバーは大半を志摩艦隊にするつもりである。

だから私はこの子達を呼ぶ事にした。

 

「というわけだ。ほぼ志摩艦隊で固めたメンバーだから話もしやすいだろう。みんな頼むぞ。まずは那智と足柄」

「うむ!」

「ええ!」

 

それで元気よく言葉を返してくる二人。

 

「那智には志摩艦隊の旗艦を務めてもらいたい。できるな?」

「当然だ。いつでもいいぞ!」

「それでは頼む。足柄はそんな那智を支えてやってくれ」

「任せておいて! 存分に活躍してあげるんだから!」

 

那智は握りこぶしを作って余裕の笑みを浮かべ、足柄はニシシと笑みを浮かべていた。

うんうん。やっぱりこの二人が揃うと頼もしいよな。

 

「次だ。昨日の編成から引き続き初霜と三隈、頼んだぞ」

「お任せください」

「必ずお役に立ちますね」

 

二人はそれで強気に言葉を返してくれた。

初霜は唯一の対潜係で三隈も制空権を獲得するための戦闘機運搬要員だ。

だから二人ともそれぞれ頼りにしてもらっている。

 

「うん。そして霞。今回は対空掃討を一人ですることになるけどよろしくな」

「ふんっ! それくらい余裕だわ。任せておきなさい!」

 

霞はいつも通りな感じで強気な態度で応じてくれた。

やはりこの調子がとうどいいよな霞には。

 

「そして最後に殿は阿武隈、頼むぞ」

「お任せください! 一人目のあたしに負けないくらい活躍するんだから!」

 

そう、今回は多分大丈夫だろうけど一応練度93の二人目の阿武隈を使用する事になった。

由良が改二になった事で甲標的要員が三人になったけど夏とかの運用を思い出すと胃が痛いからな。なるべく本戦力の阿武隈は温存しておきたい。

 

「今回の敵編成には戦艦棲姫が含まれているが無理して倒す必要はないぞ。旗艦の軽空母を倒すだけでいいんだからな」

「だが、倒せれば倒した方がいいのだろう?」

「まぁできるならやってくれ、那智」

「ふふ。このメンバーで戦艦棲姫を倒すか。なかなか骨が折れそうではないか。楽しみだな」

「もう、那智姉さんたらまたそんな負けフラグを立てるんだから……」

「何を言う。必ず勝って見せるさ」

 

そう言って那智と足柄の二人は少しだけ言い争っているのを見ていると霞は案の定溜息を吐いていたのは見なかったことにしよう。

 

「それでだけど、今回は三隈だけが唯一の制空権のかなめだからおそらく制空権は確保は出来ない事を予想できる。なんせ軽空母があちらには三隻もいるからな。

だから少し辛い戦いになるだろうことを予測するけどなんとか勝ちを拾ってくれ。航空基地隊もできるだけ援助をするから」

「「「了解!」」」

「それでは出撃してくれ」

 

私はそう指示をするとみんなはそれで港へと出て行って艤装を展開して出撃していった。

みんな、頼んだぞ。最初の難関の攻略を。

 

 

 

 

 

 

 

「それではみなさん。先日から出撃しているこの初霜と……」

「三隈が道中の説明をしていきますわね」

 

初霜と三隈がそう言って移動しながらも口を開いてきた。

うむ、助かるな。前情報がある分警戒が出来るからな。

この那智、必ずみんなの役に立って見せるぞ。

 

「道中はやはり潜水艦が多めですので先日はリベッチオさんとともになんとか対処していましたが今回は対潜係は私だけですので少し辛いものがあると思います。ですができるだけ頑張りますね」

「そして空襲される位置ですがもう他のところへは行かない都合でボス前での空襲が予想されますわ。ですからわたくしもできるだけなんとかしますけど初霜さん以外の皆さんは対空装備も持っていますので各自防衛をお願いしますわ」

「わかったわ!」

 

足柄がそれで元気よく言葉を返していた。

強気な足柄らしいな。おともの霞が相変わらず溜息を吐いているけどな。

 

「はぁ……でも肝心なのはボスの敵編成なんでしょう?」

「そうですわね。皆さんもすでに提督から情報を会得していると思いますけど敵には軽空母が三隻も存在しますので制空権は取れない事を覚悟していてください。わたくしとしましても悔しいところですができるだけ制空権の喪失だけは避けてみせますから」

「よろしくお願いしますね、三隈さん!」

「ええ、阿武隈さん」

 

そんな感じで説明も終わり私達は敵陣地へと突入していった。

そしてなんとか潜水艦や空襲もかろうじて避けていきボスへと挑んでいく。

 

「さて、ボスマスへと接敵したが……どうなることやらな?」

 

私はそう呟きながらも攻撃を始めようとする。

だけど先に航空基地隊が攻撃を開始し始めたんだがな、

 

「これは……ひどいな」

 

思わずそう言ってしまった。

それはというと陸攻達が半分以上が落とされてしまっているからだ。

それほどに敵軽空母の対空力が高いという事なのだろうな。

 

「那智姉さん! ボーっとしていないで! 行くわよ!」

「ああ。わかっているさ!」

 

敵編成には一体戦艦棲姫の姿も見えたために少しだけ辛い戦いになるだろうことを予測した。

だが制空権の喪失だけは三隈のおかげで避けることが出来たのでなんとか戦艦棲姫のカットイン攻撃だけは避けている感じだな。それだけがありがたい……。

そんな調子で何度も苦戦をしながらも何回か倒していった。

そんな最中で提督から通信が入ってきた。

 

「提督か、どうした……?」

『ああ。陸攻なんだがラストダンスには出せられないところまで消費してしまったから最後は話によると軽空母は一隻になるという話だから艦戦を積んで制空権の確保だけに集中させてもらうよ』

「なるほど……だがそれはつまり戦艦棲姫の数が増えるという事だな?」

『ああ。二隻になるな。だから出撃する時にも行ったけど無理に倒す必要はない事を先に行っておくぞ?』

「わかっているさ。無茶はしない」

『それならいいんだけどな。頑張ってくれ』

「了解だ」

『それではな』

 

それで提督との通信が切れる。

そしてみんなに顔を向けて、

 

「だそうだ。無理しないで行くぞ」

「「「了解」」」

 

私達はそれで挑んでいく。

途中で足柄が中破してしまったが「まだ大丈夫よ!」と言ったので進撃していく。

そして到着してみれば確かに軽空母は一隻になっていたけど代わりに戦艦棲姫が二体になっていた。

うむ、辛そうだな。

だけど運がこちらに味方したようだ。

まず艦戦でほぼ軽空母の艦載機を落としきって、続いての決戦支援のみんなの攻撃によって軽空母だけに中破のダメージを追わせられた。

さらには、

 

「制空権、確保いたしましたわ!」

 

三隈がそう叫んだ。

よし、これならいける!

最後になんと阿武隈が甲標的でうまく軽巡を射抜いてくれた。

おまけにT字有利を会得できたのも大きい。

 

「行くぞ!」

「「「おう!!」」」

 

そして攻撃を開始する。

前回から登場した駆逐ナ級もいたがそれもなんのその、簡単に落ちていくのでこちらの攻撃が貫通しているのだろうな。

最後に足柄を抜いた私達で魚雷を放ってついには軽空母を落とすことに成功した。

だけどな……。

 

「提督よ。戦艦棲姫が二体とも生き残ってしまっているが……夜戦をするか?」

『いや、無理に落とす必要はない。そのまま終わっていいぞ』

「了解だ。悔しいが作戦は成功したのだから欲はかけないからな」

 

私達は夜戦をせずに戦闘を終わらせた。

くっ……戦艦棲姫の二体が無言で笑みを浮かべているのが憎らしいな……。

まだまだ地獄はこれからだとでも言いたいのか……?

……まぁ、それでも作戦は成功した。

これでいいんだ。

私はそう無理やり納得したのであった。

 

 

 




編成装備さらし


那智改二  20.3㎝(3号)連装砲×2、零観(MAX)、Bofos
足柄改二  20.3㎝(3号)連装砲×2、紫雲、FuMO25レーダー
霞改二乙  10㎝連装高角砲+高射装置×2、13号対空電探改
初霜改二  四式水中聴音機、三式水中探信儀、三式爆雷投射機
三隈改   Ro.44水上戦闘機、二式水戦改(熟練)、二式水戦改、強風改
阿武隈改二 甲標的、SKC34 20.3㎝連装砲、15.2㎝連装砲改



最後にダイソンが二体残りましたが面子的に辛かったので無視しました。
軽空母をスナイプできたんですからいいですよね。



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