【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。   作:炎の剣製

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更新します。


0231話『空母棲姫の攻略と伊400との邂逅』

 

 

 

いま、執務室にはシオイがやってきていた。

 

「ねぇねぇ提督。お姉ちゃんはまだかなー?」

「そうだなぁ……今日の攻略で出てくれればいいんだけどな……」

「そうですね。それでは提督、そろそろ第三海域の第三の姫級の空母棲姫攻略へと乗りだしましょうか」

「そうだな。それではメンバーを集めるか」

「お姉ちゃんを早く救出してもらいたいなー」

「出る事を祈ろうか」

「うん……」

 

そんな感じで私達はメンバーを執務室へと集めた。

第一艦隊のメンバーは旗艦は瑞鶴、そして日向、千代田、千歳、瑞鳳、秋月の六名。

第二艦隊のメンバーは旗艦は大淀、ザラ、ヴェールヌイ、江風、妙高、雪風の六名。

この編成を見てもらって分かる通り半数以上を小沢艦隊で占めてある。

これで羅針盤も安定するのは先の偵察での出撃で確認済みだ。

 

「それではみんな。まずは空母棲姫の攻略を最優先にしながらも同時に伊400のドロップを継続して実施してほしい」

「みんな、お姉ちゃんをお願いします!」

 

私の言葉にシオイが続いてみんなに頭を下げてお願いしていた。

 

「シオイよ、任せておけ。必ず伊400は救出しこよう。そして瑞雲の友の会に入れてあげるとしようか」

「はい、日向さん!」

「あははー……日向とシオイは放置しておくとして……まぁ提督さん、私達に任せておいてよ。必ずなんとかしてみせるからさー。ね、みんな?」

「うん。千歳お姉頑張ろうね」

「そうね千代田」

「瑞鳳に任せておいて!」

「秋月も頑張ります!」

 

小沢艦隊のみんながそれぞれ声を上げていたので戦意は十分だと判断した。

 

「それでは私。提督と後の事はお願いしますね?」

「はい。任せてください」

 

大淀たちもそれで二人でのやり取りをしていたので見分けは最近つくようになったので分かりやすいやり取りだよな。

 

「それでは出撃してくれ。戦果とドロップを期待しているよ」

「「「了解」」」

 

 

 

 

 

 

 

それから私達は空母棲姫へと挑んでいく感じだったんだけどどうにもやっぱり丙だと第二艦隊のみんなが手持ちぶたさな感じなんだよねー。

まぁ仕方ないと言えば仕方ないけど。

東海(九〇一空)も欲しかったなーとは思うけど完全防空がままならないうちの鎮守府では甲作戦は難しいからね。仕方がない。

それよりも小沢艦隊で出撃できるのはある意味悲願に近いものがあっていいよね。

過去に越えられなかったあの海を再現できるというのは私達としても願ったり叶ったりな状況だし。

 

「瑞鶴……少し嬉しそうだな」

「え? そうかな?」

 

日向さんにそう言われて少しだけ私も笑みを浮かべているのに気づいてちょっと反省。

これから戦いが始まるのに不謹慎だよね。

 

「でも、みんなでこうして挑めるのは少し嬉しいんだ」

「そうか……その気持ちは分かる。あのレイテだものな」

「うん……」

 

それっきり日向さんも考え事をしていたのか黙り込んでいたけど別に悪い気はしなかったのでこのまま進んでいこうか。

そんな時に、

 

「瑞鶴さん! 空母棲姫の一団が見えましたよ!」

「わかった! それじゃみんな! さっさと倒してシオイのお姉ちゃんを見つけてあげようか!」

「「「はーい!」」」

 

そして空母棲姫と接触する。

 

「ヒノカタマリトナッテ……シズンデシマエ……」

「誰が! みんな、艦載機発艦!」

「「「うん!」」」

 

私と千代田、千歳、瑞鳳で艦載機を発艦していき制空権を確保する事に成功する。

同時に、

 

「秋月! 防空頼んだわよ!」

「了解です! お任せください!! 長10㎝砲ちゃん、いくよ! てぇッ!」

 

次々と艦載機を撃ち落としていく秋月。

成長したわねほんとに……。

 

「それじゃ第二艦隊のみんなお願いね!」

「お任せください! みなさん、まいりますよ!」

 

大淀の号令で次々と攻撃を開始するみんな。

私達も艦載機を発艦させていく空母棲姫たち深海棲艦の攻撃をほとんどさせないで進行していく。

そして、

 

「クッ……ナマイキネ……」

 

と、そんな感じで空母棲姫を倒すことに成功する。

でも、まだ伊400は出てこなかった。

まだ足りないみたいね……。

それなら何度でも叩くだけよ。

それから私達は何度も空母棲姫を叩きに同じ海域を周っていた。

試行錯誤する事20周目を迎えた頃にいつものドロップとは違った感じがしたのでもしやと思う。

光りが溢れてきて人型を形成していき、そしてそこには一人の水着を着た女の子がいた。

その子はシオイに似た顔立ちで「ああ……やっぱり姉妹なんだな」と思わせる感じだった。

目を開いて、こちらに気づいたのか笑みを浮かべながら、

 

「みなさん、ごきげんよう。潜特型の長女、一番艦、伊400です」

「やっと出てくれたか。会えて嬉しいぞ。伊400」

「はい。私もみなさんと出会えてうれしいです」

 

どうやらシオイとは違ってお淑やかな感じの子なんだね。

 

「それでだが今後はお前の事を何と呼べばいいか……?」

「そうですね。ん…。し…お……ん? そう…しおん…とお呼びください」

「わかった。それではシオン。提督とシオイが待っている。私達の鎮守府へと帰るとしようか」

「わかりました。シオイにも会えるんですね……嬉しいです!」

 

いい笑顔ね。そして空母棲姫も倒した事だからこれで第三海域も終了という事になるのね。

少しだけ良い気持ちだわ。

鎮守府に帰るとさっそくとばかりに、

 

「お姉ちゃん! 会いたかったよ!」

「シオイ! 私もよ!」

 

二人で抱きしめ合っていた。

うんうん。こうじゃないとね。私も翔鶴姉と出会えた時は嬉しかったからね。

そして提督も後から顔をだして、

 

「日向から聞いたがシオンでいいんだな?」

「はい。提督、よろしくお願いしますね」

「ああ、よろしく。そしてようこそ我が鎮守府へ。歓迎するよ」

「はい!」

「お姉ちゃん! 早くみんなのところに行こう! みんな、待っているよ!」

「そうね」

 

シオイとシオンはそう言って潜水艦のみんなのところへと向かっていった。

そんな後姿を見ながらも、

 

「提督さん、会えてよかったね」

「そうだな。そしてこれでもう後残すは最終海域だけだからな。頑張らないとな」

「そうだね!」

 

西村艦隊のみんなにも頑張って乗り越えてもらいたいな。

私はそう思うのだった。

 

 

 




装備編成さらし。


第一艦隊

瑞鶴改二甲  友永隊、江草隊、Fw190T改、彩雲
日向改    Iowa砲×2、紫雲、一式徹甲弾
千代田航改二 村田隊、岩本隊、52型(熟練)×2
千歳航改二  村田隊、52型(熟練)×3
瑞鳳改    流星(六〇一空)、52型(熟練)、烈風(六〇一空)、熟練艦載機整備員
秋月改    10㎝連装高角砲+高射装置×2、13号対空電探改

第二艦隊

大淀改    SKC34 20.3㎝連装砲×2、夜偵、照明弾
ザラ・ドゥエ 20.3㎝(3号)連装砲×2、零観、探照灯
ヴェールヌイ 五連装(酸素)魚雷×2、熟練見張員
江風改二   10㎝連装高角砲+高射装置×2、13号対空電探改
妙高改二   20.3㎝(3号)連装砲、四連装(酸素)魚雷×2、熟練見張員
雪風改    五連装(酸素)魚雷×3


なんとかシオンちゃんとも邂逅できました。ひとまず良かったです……。



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