【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。   作:炎の剣製

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更新します。


0243話『二人目の空母達』

 

 

私こと、二人目の蒼龍が艦娘保管庫から出されて結構経過してんだよね。

もうすぐ改二の練度に達する今日この頃なんだけど、提督は新たに二人目の加賀さんを艦娘保管庫から出してきた。

加賀さんは加賀さんでまだ練度も低いので低姿勢で演習を頑張っている感じかな?

提督に事情を聴いてみると最近まで育てていたアークロイヤルさんが練度がカンストしたのでもう一人目で正規空母や軽空母でカンストしていないのは練度97の龍鳳、練度82のアクィラさんに鳳翔さん、そして愛称がスズヤン、クマノンこと練度90の鈴谷と練度88の熊野の合わせて五人くらいらしい……。

残りの空母のみんなもそれならカンストを目指してもいいんじゃないかと言う話にもなったんだけど提督はついに加賀さんが改二になってもしコンバートしたらという時のために二人目に着手したんだって。

だから今は演習では私と一緒に頑張ってもらっている。

加賀さんが練度90くらいになったら赤城さんも育てるつもりらしいからうちの鎮守府は空母が多い事多い事。

今回の限定作戦でも雲龍と葛城の二人目もゲットしたから前の作戦で手に入れていた天城も含めて雲龍型が二人目が揃っているから育てないって事もないだろうし……。

 

「だからさー、加賀さんもそんなにムスッとした表情にならないでくださいよー。この鎮守府では二人目なんてそんな珍しい事でもないんですから」

「ムスッとなんてしていないわ……。この顔はもとからです」

「とかなんとか言って結構目つきが鋭いのは気のせいですか……?」

「……気のせいよ」

 

絶対嘘だ。

だってたまに一人目の方の加賀さんを見てはため息を吐いている事があるし。

やっぱり注目する点は二人目はケッコンしないっていう提督の方針があるからかな……?

加賀さんはたまに薬指を弄っている事があるし。

 

「はぁー……加賀さんってほんとに難儀な性格をしていますよね」

「放っておいてちょうだい……」

 

これも突っぱねられてしまった。

うーん、これは早々に二人目の赤城さんも艦娘保管庫から出て来てもらって傷心気味の加賀さんを慰めてもらいたいところだな。

そんな時に間が悪いのかなんというか、

 

「あら……蒼に私、どうしたの……?」

「あ、加賀さん……」

 

そこに一人目の加賀さんが心配になったのか話しかけてきた。

ちなみに私は加賀さんが言うように『(あお)』って愛称を貰っている。

 

「なんでもないわ。そう、なんでもないのよ……」

「そう……でもあまり無理はしないようにね。あなたはまだ目覚めてから日が浅いのだからじっくりと強くなっていけばいいのよ」

「あなたは余裕なのね……やっぱり艦隊主力の空母の人は違いますね」

「嫌味なら買ってあげるわよ……? でも、無理して強がらない方がいいわよ。私は私、あなたはあなたなんだから」

「分かっているわ……でもやっぱりあなたを見ていると自身の力不足が分かってしまって焦ってしまうのは仕方がない事なのよ」

「そう……」

 

あわわ……なにやら加賀さん達が少し暗い雰囲気を醸し出しているよ。

私はこの空気はちょっと苦手だなぁ……。

ひーちゃん(二人目の飛龍のこと)助けてー!

 

「……でも、そうね。それじゃ少し鍛錬に付き合ってもらってもいいかしら? 少しでも早く強くなりたいから」

「わかったわ。蒼、あなたもちょうどいいから付き合いなさい。もうすぐ改二の練度になるのだからそれまでに甘えている部分を矯正してあげるわ」

「うわーい……」

 

やっぱりこういう流れになっちゃったか。

二人の加賀さんが揃うとどうしても真面目空間になっちゃうからね。

それから三人で空母寮内にある弓道場へと向かった。

そこに到着すると先にいたのかひーちゃんが鍛錬している姿があった。

 

「ふぅ……あれ? 加賀さんに加賀ちゃん、蒼もどうしたの?」

「その……愛称とは分かっているとはいえ素直に加賀ちゃんはやめてもらえないかしら? まるで子供みたいだわ」

「でもこれがここの鎮守府での愛称になっちゃったんですから慣れが大事ですよ? 私もすでに諦めていますから」

 

ひーちゃんはそれで少し遠い目をしていた。

うーん、そう考えると私って結構恵まれている方なのかな……?蒼ってなんか普通の名前っぽいし……。

 

「まぁ気を取り直して……少し鍛錬をしに来たのよ。ちょうどいいからひーも付き合いなさい」

「いいですよー。私もまだまだ改二になってからそんなに練度は上がっていませんからもっと上げたいところですし」

 

ひーちゃんは特に不満はないらしいなー。

やっぱり真面目だよねー。普段は飛龍と一緒に酒飲みとかもしているけど。

 

「それじゃ演習だけでは身に着かないものもあるから気合を入れていくわよ。ただでさえあなた達は実戦の経験はあまりないのだから……」

「まぁ大体は一人目で事足りていますからねー」

「悔しいけどその通りね」

「そうですねー」

 

ひーちゃんの言う通り、最近は空母の数も増えたのもあって私達はいざっていう時の予備戦力扱いだからねー。

だから通常海域でもあまり出たことがないから加賀さんの言い分にはぐぅの音も出ない感じだ。

それから半日は加賀さんの指導のもと結構鍛錬をしてもらって少しは強くなったかなって思う感じはした。

その後に加賀さんとは別れて三人で歩いている時だった。

 

「あーあ、でもやっぱりもう少し実戦経験を詰みたいよね、ひーちゃん」

「そうだねー。でもその時が来るのを待つのもいいんじゃないかな?」

「そうね……。いつかは下剋上もしてみたいから」

「うわ、加賀ちゃんって度胸あるね」

「ふふ……それほどでもないわ。それじゃ二人目連合で鳳翔さんのところにでも行きましょうか」

「賛成です! お酒飲みたい!」

「いいですね!」

 

そのまま三人で居酒屋鳳翔でお酒を嗜んでいたのでした。

 

 

 




やっと加賀さん二人目に着手しました。
いつかは来るだろうから早めにしておくのもいいですよね。
葛城育てはいつでもできますしね。



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