【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。   作:炎の剣製

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更新します。


0248話『多摩の可能性と出撃任務』

 

 

 

 

多摩の改二改装から翌日、私は多摩のステータスや装備できるものを確認していた。

でも、やっぱり甲標的は装備できないのが少し惜しいとは感じていたんだよな。

多摩のフル改修の雷装には目を見張るものがあるから余計にそう感じた。

まぁ、ないものねだりはよくないな。

他の項目を挙げていこうか。

 

まず最近の改二艦の多くが載せられるようになった大発動艇。これに関しては北方輸送をしていた多摩だからこそだろうな。

 

そしてお次はカ号観測機がなぜか載せられるようになった。これは、どうしてだろうか……? まぁ、制空権を取れるのかは不明だけど対潜装備と一緒に装備すればかなりの効果を発揮できると踏んでいる。未知数だけど対戦特化にするのはお勧めかもしれない。

 

お次は艦隊司令部施設が載せられるようになった事でいざという時に旗艦を任せられるようになった。これはおそらく冬の限定作戦でもしかしたら多摩が旗艦になる任務でもでるのかもしれない。要件等だな。

 

そして驚きなのは今まで空母か航空巡洋艦しか載せられなかった熟練艦載機整備員や夜間作戦航空要員などの搭載も可能となった。これに関しては瑞雲や水上戦闘機も載せられるようになったためだろうな。

 

これ等を踏まえて考えてみると、甲標的は使えないもののそれ以外の項目で軽巡としてはかなりの強化がされた事になる。

なんていうのかな……? 航空軽巡洋艦といったところか。

こうなると、残りの球磨型の球磨はどう強化れるのか今から考えると楽しくなるな。

なんせ今の状態でさえその強さから来る軽巡のオーパーツとしての立場は変わっていないからな。

 

「多摩の活躍が楽しみではあるな」

《そうですね、提督。それではそろそろ新任務に手を付けていきましょうか》

「そうだな」

 

それで任務表を開く私。

そこにはこう書かれていた。

『北方海域警備を実施せよ!』と。

内容はモーレイ海、キス島沖、アルフォンシーノの三つの海域を軽巡を一隻含む艦隊でクリアするというもの。

なので、

 

「モーレイ海とアルフォンシーノは演習艦隊に多摩を旗風と変えてやるとしようか」

《編成を考えるのが面倒くさいんですね……?》

「そ、そんなことはないぞ? うん……」

《まぁ、大丈夫ですけどそれだと提督も出ることになりますよ? いいのですか?》

「そうだなぁ。毎度のこと長門に任せるのも気が引けるけどやってもらうしかないしな」

《はぁ……わかりました。それでは多摩さんと一緒に長門さんも呼びましょうか》

「そうだな」

 

 

そしてしばらくして多摩が執務室へと入ってきた。

 

「提督、多摩の襲撃任務をするんだにゃ?」

「そうだ。まずは北方海域に出撃してもらおうから主砲装備で準備してくれ」

「わかったにゃ!」

 

それで多摩を旗艦とした私、鳥海、加賀ちゃん、蒼、涼月の六名でまずはモーレイ海とアルフォンシーノに出撃したんだけど、

 

「……今回は運が良かったんだにゃ。どちらも一発でクリアとは幸先がよいにゃ」

 

そう言っている多摩は少し幸せそうにしている。

うーん……あんまり特訓ができなかったから私としては少し消化不足だけどクリアしたんだからいいとしようか。

 

「それじゃキス島に行ってもらおうか。念のためまだカンストしていない高練度の駆逐艦を連れて行ってくれ」

「了解にゃ」

 

それで私は多摩を旗艦にして、大潮、雪風、照月、朝霜、荒潮の六名編成で出撃してもらった。

だけど今回の多摩はとても運が良かった。

ボス前の戦艦マスでほぼ無傷で乗り切ってこれまた一発でボスにたどり着いてしまったのだから。

それで通信越しに、

 

「多摩……今回はかなり神がかっているな。これが改二になった恩恵なのか?」

『それはわからないにゃ。でもとてもいい気分だにゃ……』

「そうか。それじゃ次の任務内容が出たから一旦帰投してくれ」

『了解にゃ』

 

それで多摩との通信を終えたんだけど、

 

「この調子だと次の出撃任務も結構早い段階でクリアできそうだな」

《それでも油断は禁物ですよ、提督》

「わかっているさ」

 

それで多摩が執務室に帰ってきたのを確認して、

 

「それじゃ次の任務なんだけど『北方海域戦闘哨戒を実施せよ!』とあるがその中身は北方AL海域に二回出撃してS勝利を取ってくるというものだ」

「なんだ。それなら簡単にゃ」

「いや、艦の指定が入っている。軽空母、軽巡、水上機母艦を最低でも一隻入れて出撃するみたいだ」

「そうなのかにゃ? でも、それなら別に苦でもないにゃ」

「そうだな。うちの水上機母艦も育ってはいるからな」

 

それで編成を考えることにした。

まず多摩の旗艦は当然として、軽空母は鈴谷でいこうか。水上機母艦はまだ瑞穂は練度が低いので必然的にちとかちよとコマンダンテストの三人に絞られるけどここは今回は四スロットのコマンダンテストに行ってもらおうか。

残りは瑞鶴に翔鶴に涼月の三人だ。

 

「よし。至急このメンバーで出撃してきてくれ」

「了解にゃ」

 

多摩はそれで出撃していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

多摩はこたつで丸くなりたいにゃ。でも多摩の出撃任務だから張り切っていくにゃ。

 

「多摩っちも改二になって結構いろいろと立派になったねぇー」

「? スズヤン、なんのことにゃ?」

「あら? 無自覚だったかぁ。これは大変そうだね」

 

なにが大変かわからないけどなんか馬鹿にされた気分にゃ。後でスズヤンは絞める。

 

「私が出撃させてもらえるのでしたら対空を頑張りますね」

「涼月、よろしくー。それじゃ翔鶴姉、やろっか!」

「そうね、瑞鶴」

「わたくしは制空権確保に努めていますね。戦闘機しか載せていませんから」

「了解にゃ」

「それじゃいっくよー!」

 

スズヤンの掛け声で海域に突入していった。

そしてやっぱり姫級の北方棲姫—――ほっぽちゃんが待ち構えていたにゃ。

 

「カエレ!!」

 

そう言ってくるほっぽちゃんは、やっぱり冬の海を楽しんでいるのかサンタの格好をしている。

うちのみんなの手前言えないけど結構大概だにゃ。

とにかく、

 

「進ませてもらうにゃ!」

 

戦闘が始まってタコヤキがいっぱい艦載機を飛ばしてくるけどなんとか掻い潜って凌ぐことに成功する。

ほっぽちゃんは悔しそうな子をしながらも多摩達は先に進んでなんなくボスを倒して鎮守府へと凱旋にゃ。

 

「提督、任務終了にゃ」

『よくやった。それじゃ帰投してくれ』

 

うーん……やっと終わったから軽くお風呂に入ったら後はこたつで過ごしていようにゃ……。

 

 

 




『北方海域戦闘哨戒を実施せよ!』出撃メモ。


多摩改二     20.3㎝(3号)連装砲×2、零観
瑞鶴改二甲    村田隊×2、岩本隊、52型熟練
翔鶴改二甲    橘花改、噴式景雲改、52型熟練、F6N-3N
鈴谷航改二    友永隊、江草隊、52型熟練、彩雲
涼月改      10㎝連装高角砲+高射装置×2、13号対空電探改
コマンダンテスト 強風改、二式水戦改(熟練)、二式水戦改、Ro.44水上戦闘機



多摩も強くなりましたよね。


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