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いつものように雪が降りしきる夕方。
私は私の大好きな人と並んで山道を家へ向けて歩いていた。
この日は二学期の終業式。これから楽しい冬休みがやってくる。
こうして、毎日のように一緒に登下校するようになっておよそ半年。
いつの間にかあなたを好きになっていた。でも、毎日一緒にいるのに、伝えられなくて。
伝えたくても、勇気がなくてずっと言えなかった。
いつもなら、学校の事とか、面白いことを話すのだけれど、今日は登校のときからずっと悩ましそうにしていて、話しかけてもいつものように返事をしてくれなくて。
私は寂しかった。
このまましばらく会えなくなっちゃうから、あなたの声が聞きたいのに。
「あのさ」
「ん?」
突然立ち止まったかと思うと、あなたがやっと口を開いてくれた。
「お前のことが好きなんだ」
「……えっ?」
「ずっと、初めてあったときから、好きでした」
「…………」
「付き合ってください」
飛び出したのは、思いがけない言葉たち。
ずっと私が言いたかった、私も言われたかった言葉たち。
私の頬を涙が伝う。
「はい。私も、好き」
そして私たちはにっこり微笑むと、手を繋いで再び歩きだした。
それから毎日、手を繋いで同じ道を歩き続けた。
数年後、私は同じ日同じ場所でプロポーズを受けた。
その日もまた、雪が降っていた。
今日はクリスマス。
ずっと幸せでいられますように……。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
私にはライバルがいる。
何年も前から競いあっている、ライバルであり宿敵であり最大の親友。
昔から意識していた君に初めて話しかけられたのが、
「テストの順位で勝負しようぜ。負けた方が勝った方の言うことを一つだけ聞くっていう罰ゲーム付きで」
だった。私と君は、いつも真ん中に固まっている、普通の成績。勝負は五分五分だった。でも、回を重ねる毎に私たちはどんどん順位をあげ、卒業前最後の今回のテストでは、学年の一位と二位を独占した。
負けたのは私。いつものように、ゲーセンとかおやつを奢らされることだろうと財布の中身を想像していた時。
「僕をお前の彼氏にしてくれ。それがお願い」
「えっ……」
「いいかな」
「……うん、いいよ」
何故かこの日だけ校舎裏に呼び出されていたのだけれど、理由はこれだったのだろう。
と、私は今になって考える。その時は頭が真っ白で、驚きと嬉しさがごちゃごちゃしていて訳が分からなくなった。
私にはライバルがいる。
何年も前から競いあっている、ライバルであり宿敵であり、そして最愛の夫だ。