気が付くと俺は機動六課の訓練室に来ていた。
そこには4人の訓練生を笑顔でぼこっている高町なのはが居た。
「(なんていうか高町はどこまでいっても高町だよな。なんだってあんなに生き生きと部下をボコれるんだか)」
現実逃避をしているシキをよそに高町なのははこちらに気付いて笑顔で手まで振っている。
その隣では部下四人が大の字で寝ているのだからシュールである
そんなことを考えていると高町がシキに接近してきた。
「あれ~何で間薙君がここに来ているの?」
「ああ、それは・・・」
「これから私と一緒に模擬戦を行うからだ」
高町が質問しシキが答えようとしたところで目を爛々と輝かせ頬赤く染めているシグナムが答えた。
「へ・へぇ~そうなんだ~」
「だから高町訓練所を借りるぞ」
「え!?うん、まぁいっか。じゃあみんな今日の訓練はここまで、後これからシグナムと間薙君が模擬戦を行うから隅っこに移動するよ」
「「「「了解」」」」
大の字でぶっ倒れている部下に笑顔で言う高町
「(俺の所為じゃないけど、なんだか申し訳ないな。なんかあったら庇ってやるか)」
内心申し訳ない気持ちで一杯になるシキ。その正面に立つシグナムはいつの間にかバリアジャケットを着てレヴァンティンを構えていた
「さて、私は準備できた。シキお前はどうだ?」
やる気満々のシグナムにシキはほんとにめんどくさそうに懐から一枚のカード取り出した。
「デュランダルセットアップ」
シキがそれだけ言うとバリアジャケットが展開された。
黒い三度笠に赤い忍び装束その上に黒の羽織の姿
そして手には定価1000円で販売されている物干し竿が握られていた。
間薙シキを知る高町なのはやシグナムは相変わらずだな~と思い、部下四人は
「「「「何で物干し竿?」」」」
部下四人の疑問に答えたのは高町であった
「さあ?まーとりあえず間薙君は格下相手じゃあ基本玩具で遊ぶからね。」
「シグナム副隊長が格下!?」
「じゃあ以前は何で相手していたんですか?」
ティアナが信じられないと言わんばかりに驚き、スバルが興味本位に高町に尋ねる
「えーっとたぶん最初に闘った時だから私と天童君とシグナムさんにヴィータちゃんにシャマルさんとザフィーラさんの時は素手だったよ。しかも魔法も使わないで私たちを圧倒していたんだけどね。その次は確か扇子でシグナムを一瞬で投げ飛ばして、それからはずっと扇子だったけど・・・・この前シグナムの紫電一閃で燃やされっちゃったんだよね。」
ティアナはそれを聞いて間薙を睨みつけた。
「(やっぱりここには凡人でしかない私の居場所なんて無いじゃない。)」
ティアナの内心とは裏腹にシグナムとシキの戦いが始まった。
この十年間シグナムはシキにより敗北に敗北を重ねる日々だった。
最初は騎士にあるまじき多人数でたった一人を倒そうとするも膠着状態でうやむやになった。
次は扇子で相手にされ訳も分からない内に投げ飛ばされ敗北
それから最近まではほぼずっと扇子で敗北していたが、ついこの前ようやく扇子を燃やすことに成功したが、そのあとどこから取り出したのか分からない黄金のはりせんにより敗北
そして今回は物干し竿である
ようやく武器らしくなって来たことにより、シグナム自身の胸の鼓動が高まってきた。
「(ああ、この感覚たまらないな)」
そして、我慢が出来なくなったシグナムはシキに向かって飛び出していった。
その様子をぼけ~っと眺めているシキは視線一つ動かさない
シグナムはそんなシキにお構いなしに突っ込む。
そしてシグナムはシキの間合いに入った。
しかし、シキはまだ動かない。
そこでシグナムは魔力による高速移動を行い一気にシキに近づこうとしたときである。
シグナムは嫌な予感を感じ、何とか踏みとどまったすると自身の顔面すれすれに物干し竿が横薙ぎに振られていたのである。
「(な、なんて速さだ!!!しかし、隙が出来がぁ)」
シキは一発目をわざとシグナムに当てないようにギリギリで空振りし、本命の返しの一撃を高速でシグナムの顔面にぶち込んだ。
「俺に隙なんてある訳ないだろシグナムぅ~まだまだあまいね。今回はこれでおしまいだーね。」
シキはそれだけ言うとシグナムにディアを掛けて去って行った。
「ねぇティアアレ見えた。」
「ええ、見えたわ(一撃を与えるためにわざと空振りしてそのあとに本命の一撃を高速で入れる。才能だけじゃないわね。)」
「す、すごいシグナム副隊長に勝っちゃったよ。あの人」
「私もあれくらい強くなれるかな?」
上からスバル、ティアナ、エリオ、キャロがそれぞれ感想を言う
「大丈夫だよ。みんな才能有るから強くなれるよ。(シキ君並みには無理だけど)」
それに答えるのは高町なのは
しかし、彼女にこの後悲劇が訪れる
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「じゃあ、シキの方も終わったから今度は私の方ね」
「ええ、そうやね。(それにしてもシキ相変わらず化物並みに強いなぁ~あれでリンカーコアがBランクって詐欺も良いとこやな)」
そんなことを考えるはやてだが、なのはに連絡するのを忘れているあたり彼女もいろいろと疲れているのだろう
そして、訓練室に入ったアリサ
「あれ?アリサさんどうしたんですか?ってそれ質量兵器ですよね!?」
高町なのははアリサの手に握られているメギドファイヤを見て内心嫌な予感を感じる
「そうだけど何か問題有るの?あなたの上司には許可は取ってあるわよ」
「!!!!!!ちょっとまってくださいね」
高町はそれだけ言うとはやてに念話をし始めた。
『アリサさん質量兵器持ってきてるけどはやてちゃん一体どういうこと!?』
『ああ、しもうた完璧に伝え忘れてた。悪いけどなのはちゃんこれからアリサさんと模擬戦頼める?』
『それは構わないけど質量兵器は違法だよ』
『なのはちゃん例外って怖いなーあ、ちょっと対応入るわ』
はやてはそれだけ言うと一方的に念話を切った。
「その様子だと確認はとれた見たいね」
今現在高町なのはの目の前に金髪の悪魔が行く手を遮る
「(うう~なんでこんな目に~(泣))」
高町は涙目でレイジングハート起動する
そして純白のバリアジャケットを着こむ
「ふぅ~んこれが管理局の白い魔王ねぇ~なんだか貫禄だけはあるわねシキ」
「これで魔王って呼ばれるんならロキクラスは大魔王になるわな」
「違うもんなのは魔王じゃないもん!!!」
魔王と呼ばれてプンスカ憤慨するなのはしかし
「そうなの?でもあなたの部下達見てると全員引きつっているけど?」
「うう~とりあえず模擬戦はじめます。行くよアリサさん」
そういうと高町は自身の周りに魔力弾を生成しアリサに飛ばそうとするも
「あら、おそいわねぇ」
「嘘!?」
一瞬で撃ち落とされ
「ディバインバスター」
「よっと」
ジャンプで躱され、そのままメギドファイヤが火を吹いた
弾丸は吸い込まれるようにレイジングハートの先端に六発当たり、レイジングハートは機能停止
「えええ!!!!!!!」
「はい、私の勝ちね。白い魔王さん♪」
「うう。魔力無い人に負けちゃった」
「魔力じゃない、ましてや才能じゃ無いの。強い人が勝つのは古来より当たり前なのよ。」
アリサは銃口をなのはの米神に突き詰めて模擬戦終了
そんな光景を見ていた部下四人は信じられなかった。