性質の悪い冗談だ。
俺は今まさにそれを感じている。
この金髪幼女俺から離れねーじゃねーかよ!!!!
「おい、いい加減離れろ。それに俺はお前のパパじゃねーよ。」
「ふぇぇぇぇん。パパだもん。ヴィヴィオのパパだもん。」
俺がそういうと金髪幼女事ヴィヴィオ離れるどころか子供とは思えない力を発揮し俺の体をよじ登って首に腕を回してぶら下がる。俗にいう抱っこの体勢だ。
そんな様子を面白くなさそうにというか光を失ったハイライトの目で嫉妬交じりに見ている人が居た。
というか俺の彼女であるすずかであった。
「へぇ~知らなかったよ。シキ君に娘が居るなんて・・・しかも見たところ5歳くらいだよね。シキ君今19歳だよね?と言うことは14歳の時に子作りしたの?しちゃったの?したんでしょ?相手はアリサお姉さん?それともフェイトちゃん?だってその子金髪だし・・・うっうっうわ~~~~~~~~~~んシキ君の浮気者ーーーーーーーーーーーーーー」
すずかはそれだけ言うと泣きながらどこかに走って去って行った。
後に残るのは何が楽しいのかげらげら笑っている兄と我関せずを貫いている姉と何時戻って来たのか分からない天童のアホと白い目を向ける六課の人達
空気が重いなんてもんじゃない。
そんな中はやてが残酷な事実を告げた。
「シキ君悪いんやけど・・・その子、ヴィヴィオにはシキ君の遺伝子が検出されたんや。相手が誰か分からんが責任を取るのが男や無いか?」
どうやら俺は嵌められたらしい、とりあえず未だに笑い続けている兄を発気を込めてぶん殴った。
「ガフッ痛いじゃないかシキ」
痛いというが・・・全く効いてはいなさそうなんだけど、本人が痛いというのなら実際痛いのだろう
「どうやら夢じゃないみたいだ。」
「ははっもう一回死ぬか?」
「それはかんべんしてくれ」
「まったく次は無いから気をつけろよ。じゃあ俺は地球に帰るぜ。」
シンはそれだけいうと消えた
「もはやなんでもありやなシキ君のお兄さんは・・・」
「あ、私も帰ればよかった。」
「お姉さんはまだ仕事が残っとるやろ?終わるまで帰っちゃあかんで」
しかし、はやてに道をふさがれアリサは帰ることが出来なかった。
だが、そんな中ある一人の人物がシキに近寄る
「おい、間薙あいつは一体何者だ。答えろ」
その言葉を言ったのは天道であった。
天道の言葉にはやてを除く機動六課勢ほぼ全員が頷く
しかし、頷いたからといって答えるほどシキは甘くない
「世間はお前の親じゃ無いんだぜ天道。質問したら答えるなんて思ったら大間違いだボケナス」
「ふん、所詮お前みたいな不穏分子に聞いたのが間違いだった。そんな性格の螺子曲がっているお前にその子は任せられん。俺が育てる。さあヴィヴィオそんな奴から離れてこっちにおいで」
そういうと天道はヴィヴィオに笑顔を向ける。
「ふ、ふぇぇぇんパパーーーーーーー」
しかし、ヴィヴィオが天道の顔を見ると途端に大きな声で泣き出し、シキの首に顔を埋める。
「おいおい、任せる任せない以前にお前はヴィヴィオに嫌われてんじゃん。」
「間薙お前はそんな小さい子にも洗脳を掛けたのか・・・今すぐ彼女を解放しろ!!!!」
「なんで俺がそんなめんどくさい事しなきゃいけないんだよ。相変わらず頭の中はお花畑だな。」
「なんだと!!!馬鹿にするな」
「喚くなボケナス。大体お前なんか勘違いしてないか?俺はお前の部下でも子分でもねーぞ。な・の・になんでお前は上から目線で俺に命令してんだ?アレか?喧嘩売ってんのか?いいぜ買ってやるよ。その都合の良い脳みそしか詰まってないてめーの頭に現実って奴を叩き込んでやんよ」
俺はそれだけ言うとヒノカグツチを取り出す。
それを見た瞬間に機動六課の隊長陣とヴォルケンリッターは取り乱す。
特にトラウマを付けられたリィンフォースは顔面蒼白になりガクガク震えだし、シグナムは指を咥えて物欲しげにヒノカグツチを見ている。
「ちょっちょいまちシキ君そんなん振り回したら建物があかんことになる」
「だとよ。八神隊長もこう言ってんだ。表出ろや天道」
「ふん、偉そうに言うな。そのロストロギアが無ければお前なんて俺の敵ではない」
「おもしれぇだったら、ヒノカグツチ無しで相手してやんよ。お前がどこまで強くなったかこの俺が見定めてやる」
俺それだけ言うと天道を連れて外に出ようとした。
その時乾いた銃声の音がした。
後ろを振り向くと心底だるそうにこっちに銃だけ向けてる姉が居た
「・・・たった一度だけ言ってあげるわ。だから一回で理解してね」
その声は消して大きな声ではなかった。
しかし、不思議と誰の耳にも届いていた。
「うるさいのよ・・・・静かにして頂戴。それが出来なきゃ殺すわよ。」
アリサの一言でシキとはやて以外の全員が動く事が出来なかった。
「まぁ、アリサさんもこう言ってるんやし二人とも特に天道君は騒がんといてな。」
はやての一言に天道は頷くことしか出来なかった。
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とある研究所
「聖王を機動六課に奪われましたが本当によろしかったのですか?ドクター」
「ああ、想定の範囲内だよウーノ。」
「そうですか、わかりました。では彼のクローンの様子を見に行きます。」
そういうとウーノは部屋から出て行った。
「ふむ、バイタル共に異常無しか、クックック遂に私が作りし人造救世主が目覚める時が来た。実に愉快じゃないかあの”混沌王”が鍛えた作品と私”ジェイル・スカリエッティ”の作品どちらが上か魅せて貰うぞ。クックックハァーハッハッハッハ」
ジェイルの笑い声が部屋内に響き渡る。
その時だった。
部屋内にジェイル以外の声がした。
「ほう、我々が鍛えたメシアに挑むとは、なかなか面白そうな事を考えているではないか、しかし、この器の人格がシキのコピーでは話にならない」
その声を聞いた瞬間ジェイルは全身に悪寒が走ったと思うと、金縛りに合ったのか身動き一つ取ることが出来なかった。
しかし、声の主はそんなジェイルの様子などお構い無しにしゃべり続ける。
「だからこの器には”力を求めた渇いた魂”を入れて置いた。」
「!!!!」
「クックックこれからどうなるか見ものだな・・・ああ、安心するが良い我々はお前達の邪魔をするつもりは無いが、我等の王もこの戦いを楽しもうとしている。ああ、これは命令だが、くれぐれも無様な醜態だけは晒すな。それをした場合このルシファーが直々に貴様の魂を砕き消滅させてやろう。精々足掻くが良い狂人よ。」
声が聞こえなくなった途端ジェイルにかかっていた金縛りもとけ荒い息を吐き出す。
そんな時である。今しがた部屋を出て行ったウーノが血相を変えて部屋に飛び込んできた。
「ドクター大変です。例のクローンが・・・・とにかく見てください」
ウーノはそれだけ言うと空間ディスプレイを出してシキのクローンを見せた。
シキのクローンを見たジェイルは絶句した。
煌く銀髪は今じゃあ真っ黒く染まっていた。
そんな変わり果てたクローンを見てジェイルは先ほどの声を思い出す。
「(今この肉体の人格は間薙シキでは無くなり、代わりに別の人間の人格が宿った。そのため髪の色が銀から黒に変わったと。クックック実に興味深い現象だ。)」
この時であった、クローンの目が開き、ディスプレイ越しにだがジェイルと彼は目が合った。
そして、この時ジェイルは再度驚く
彼の目の色がオッドアイでは無く両目とも黒目になっていた事に
その様子を心配そうに見ているウーノを余所にジェイルはとうとうこらえきれなくなり遂に笑い出した。