婀嗟烬我愛瑠〜assassin girl〜魁!!男塾異空伝   作:大岡 ひじき

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5・ワインレッドの心

 その日私は天動宮を訪れていた。

 例の『大威震八連制覇』の出場闘士の名前を、正式に書面にして邪鬼様に届ける為だった。

 …面倒くさい。なんでこの人たち、こんな面倒くさい関係いつまでも続けてられるんだろう。

 あと、出場闘士って本人に承諾も取らずに勝手に決めてるけどこれもなんだかなって思う。

 まあ一応コレ、邪鬼様が指名したって形にはなるらしいんだけど。

 

 (ワン)先生の依頼には、結局応じた。

 というか話をよく聞けば『驚邏大四凶殺』の時とは違い、私一人に16人の治療を全部任せるという事ではないらしい。

 王先生本人は立場上治療に携われないが、優秀な医療スタッフを抱えているそうで、要はその一員として同行しろとの事らしい。

 あと別働隊として秘密裏に救助に当たる為のスタッフもいるそうだ。

 そこまで用意してるなら、別に私、居なくていいんじゃない?とちょっとだけ思ったのだが、(ワン)先生曰く、

 

「貴様の技はいわば最後の手段よ。

 より確実に命を救う為の、保険と言ってもいい。

 それに、貴様には判らぬ事かもしれぬが、男というのは単純な生き物でな。

 可愛い女子(おなご)の目があれば、何としても良いところを見せんと、良い仕事をしようとするものよ。」

 …後半はニヤリといった表情で笑いながら言ってたので冗談なんだと思うが。

 

「富樫や虎丸は私を男だと思っておりますが。」

 あと豪学連組は私の存在すら知らないし。

 伊達臣人はあの晩に顔合わせてるけど、多分覚えてないだろう。

 かなり意識が混濁してたっぽいし。

 薬のせいか怪我のせいか、あるいは毒ガスの後遺症なのかは知らないが。

 

「闘士たちだけではない。

『驚邏大四凶殺』で貴様と行動を共にしていた三号生たちの働きを思い返してみよ。

 みんな貴様にいいところを見せようと躍起になったからこそ、あれだけの仕事ができたのだぞ。」

 彼らの命懸けの仕事をそんなもんで片付けるのは失礼な気がする。

 私がおらず彼らだけでも、ちゃんと仕事は完璧にしたと思うよ?

 彼らは邪鬼様に心酔してるし。

 私が不得要領な顔をしているのに気付いたのか、(ワン)先生は不意に質問を投げかけてきた。

 

「フフ…ならば貴様は、男とはどういう生き物だと思うておる?」

 …これと同じ質問を以前、独眼鉄からされた気がするんだが、あの時私はなんと答えたろう?

 

「生き様よりも死に様に、より高い価値を求める生き物…と、以前同じ質問を受けた時には答えた気がしますが、今は更に、女以上に見栄っ張りで、面倒くさい生き物かなという気がしてます。

 塾長と邪鬼様のやり取りを仲介する様になってからは、特に。」

「フフフ、まさにな。

 だから、男は単純という事よ。」

「単純、かなぁ…?」

 確かに以前は、その男性心理を突いて仕事をしていたわけだから、男など単純でわかりやすいと思っていたし、わかっているつもりでいた。

 けど、ここの男たちに関わっていくうちに、私の男性観などただの一面でしかない事に、否応なく気付かされ。

 結果、複雑で面倒くさく見えてしまっているのだけど。

 単純ゆえに、複雑で。

 大人なのに子供みたいで。

 子供だけど、時には大人で、それでもやっぱり子供で。

 うん。やっぱり面倒くさい。男って。

 

 ☆☆☆

 

 帰り際、こちらが提出した出場闘士の名簿を、廊下門番組に(『鎮守直廊』っていうらしい)届ける仕事を引き受けて、最後に独眼鉄にそれを渡したところ、それに目を通した独眼鉄が、そのうちひとつの名前を見て、息を呑んだ。

 

「富樫…源次?」

「先頃行われた『驚邏大四凶殺』にて、次鋒をつとめた一号生です。

 とにかく根性のある子ですよ。

 独眼鉄は、彼を御存知なのですか?」

 私の質問に、独眼鉄は押し黙ったまましばらく固まっていたが、やがてゆっくりと首を横に振った。

 

「…いや、俺が知ってるのは、似た名前の男だ。」

「ああ。それは、前回の『大威震八連制覇』の死亡者のひとり、富樫源吉ですね?

 私も、名前の類似性が気になって調べたのですが、どうやら2人は兄弟であるようです。

 兄の源吉が亡くなった3年後、その弟が男塾に入塾してきたわけですね。」

 過去の書類をひっくり返したら、当時の入学願書が出てきたので目を通した。

 それに添付されていた写真で見た限り『富樫源吉』は、弟の『源次』より随分年上に見える。

 亡くなった当時で一号生だったから同い年…いや、入学願書というからには写真を撮った当時は中学三年生で、今の『源次』よりも年下の筈なのだが。

 富樫自体が結構な老け顔だと思っていたけど、まだましな方だったのか。

 …まあ、私が見る限り富樫は多分、30越えて色気が出たら急にモテ始めるタイプだろう。

 或いは十代のうちに初体験を、そのくらいの年齢の大人の女性と迎える事になるか。

 少なくとも現時点で同年代の女性に、富樫の魅力はまだまだ理解できない筈だ。

 …話が逸れた。

 

「…弟?そうか…。」

 独眼鉄の声が震える。

 

「どうかしましたか、独眼鉄?…独眼鉄!?」

「うっ…くくっ……!!」

 見上げた先には、ひとつだけ残っている目から、大粒の涙を零して、嗚咽する大男が居た。

 

 ・・・

 

「…でも、それはあなたのせいではないでしょう。

 あなたは、与えられた仕事を遂行しただけです。」

 嗚咽する独眼鉄を宥めながら話を聞き終えて、私は彼にそう言った。

 話の内容は、現時点では御容赦願いたい。

 そもそも私、誰に向かって話してるのか知らないけど。

 それはともかく一応ここの塾則の中に、『親の葬式でも涙は見せるべからず』とかいうのがあるらしいが、その割にここの男たちは結構泣き虫な気がする。

 それとも私が、男は泣かないものだと思い込み過ぎなのだろうか?

 でも、断片的にしか覚えてはいないものの、今の彼らよりずっと幼かった筈の私の兄は、泣いている姿なんか私に見せた事がない。

 まあ覚えている限りで考えるに、肉体的なハンデからは信じられないくらい、兄が図太い性格だっただけって気がするけど。

 ていうより、現状をそのまんま受け止める事が当たり前になってたんだろうな。

 自分が頑張ったところでどうにもならない事態が多過ぎて、ある意味悟っちゃってたんだろう。

 

『オレは、オレが死んでも、おまえには生きてて欲しい…オレは、光が大好きだから、さ。』

 あれは、どんな場面で言っていた言葉だったろう?

 兄は、自分が死ぬという事を、当たり前のようにあっさり、笑いながら口にした。

 泣く事など、心の片隅にすらないかのように。

 

『てめえは女だ、我慢する事ぁねえ。泣け。』

 私にそう言った赤石は、明らかに自分が泣くのを堪えていた。

 あのまま置いとけば涙の代わりに、自分の身を傷つけて血を流しそうだと思った。

 だから彼を抱きしめて、彼の代わりに私が泣いたんだ。

 うん、そういう事だ。

 男が泣くって、本来それくらい大変な事だ。

 

「…それでも、俺が富樫源吉を殺したのは、変えようがねえ事実なんだ。

 その弟が入塾して、兄と同じように大威震八連制覇に挑んでくる。

 こいつはもう、運命だ。

 俺は、奴の恨みを受け止める。」

 若干まだ鼻をすすりながらも、先ほどより落ち着いた声音で、独眼鉄が言う。

 

「そんな…考え直してください。

 それに、大威震八連制覇は2対2、四組の団体戦です。

 あなたと富樫が戦う事になるかどうかは、わからないではありませんか。」

「いや、恐らくそうなる。

 この大威震八連制覇の組み合わせってな、直前に決まるんだが、運命っていうか縁ってやつが、本当に見事にハマっちまうんだ。

 不思議なくらいな。

 富樫源吉という因縁が、その富樫源次と俺の間に横たわる以上、奴は俺の待つ第二闘場に、間違いなくやってくるだろう。

 そうなったら俺は、運命を受け入れるぜ。

 幸いにというか、俺はこんな悪人ヅラだ。

 ゲスな発言のひとつでもしとけば、奴は遠慮なく俺を殺してくれるだろう。」

 この厳つい風貌は、確かに彼の繊細で優しい本心を覆い隠してくれる。

 悲しいほどに。

 

「…独眼鉄。決意は変わらないのですね?」

 それでも、そうして欲しくなくて、私は確認を促した。けれど。

 

「ああ。…光、この件は他言無用に願う。」

 それはどうやら、決意をより固める結果にしかならなくて。

 泣いてやめてと縋れば、決意を翻してくれるだろうか?

 

「嫌だと言ったら、私を殺しますか?」

 そう思っても、こんな言い方しかできない、可愛くない自分が恨めしい。

 私の言葉に独眼鉄は、少しだけその片目を丸く見開いた後、唇を笑みの形に歪めた。

 

「……やめとこう。全塾生を敵に回しちまう。

 おめえは喋らねえって信じるさ。

 みっともねえとこ見せちまったな。

 勘弁してくれ。」

 そう言って独眼鉄は、その大きな手を私の頭の上に乗せ、軽くぽんぽんと叩いた。

 その温もりが、今は切ない。

 これ以上は、女である私には踏み込めない領域なのだろう。

 男同士の絆というのは、なんとままならないものか。

 自分たちで、勝手に複雑にしてしまっているだけなのだろうけれど。

 もっと楽な方法がある筈なのに。

 それでも彼らは、ままならない道を進んでいくのだ。

 

 だけどね独眼鉄…最後の決意だけは、悪いが受け入れてあげられない。

 私は、あなた方全員を、生き残らせなければいけないのだから。

 そして、そうなったら富樫にも、あなたの話を聞かせなければならない。

 せめてその意地が通るよう、あなたの言う運命の闘いが終わるまでは、口を噤んでいてあげるけれど。

 

 ☆☆☆

 

 桃たちが1ヶ月ぶりに登校してきた。

 この日は豪学連の4人が編入してくる日でもあった。

 天動宮に桃たちが呼び出され(その際呼びに行った三号生が悪ふざけをして危うく廊下が火事になりかけたので虎丸と2人で消し止め、後でほとぼりが冷めてから改めて物理交えて文句言った。つか邪鬼様に進言しなかっただけでもありがたいと思え)、その間に塾長に呼ばれて、塾の門の前で豪学連組を出迎えることになった。

 

「フッフフ、塾長自らのお出迎えとは……。」

 三面拳を従えた素顔の伊達臣人が呟くように言う。

 

「既に入学手続きはとってある…特例を認め、本日をもって貴様達四人は、男塾一号生の学籍に入る。

 何故貴様等がこの男塾に召集されたかわかっておるか…?

 今ならばまだ遅くはない。

 この校門をくぐるか否かは、もう一度心して考えい。」

 そう言った塾長の言葉に、伊達臣人は瞳に力を込めて、塾長を見据えた。

 

「塾長もお年を召されましたな。

 大威震八連制覇……!!

 真の男を極めんとする者、この名を聞き引き返す道はありませぬ!!」

 その言葉を合図に、四人が校門をくぐる。

 やっぱ戦闘狂のケがあるなコイツ。

 などと私が呆れていると、

 

「…!?貴様…!」

 塾長の後ろにいた私に初めて気付いた伊達臣人(しかも二度見しやがったコイツ)が、少し驚いたような声を上げた。

 それと同時に後ろの三人も、一斉に私に注目する。

 …え?なに?

 

「フッ。どうかしたか?こやつは、わしの息子よ。

 訳あって秘書として側に置いておる。」

「息子…?」

 塾長の言葉に、伊達の側にいた月光が、思わずといったていで小さく呟く。

 ん?…この男、目線は私を捉えてはいるが、微妙に焦点が合っていない気がするのだが気のせいか?

 

「…江田島光と申します。

 伊達臣人。そして雷電、飛燕、月光。

 あなた方4名の入塾を歓迎いたします。」

 とりあえず無難に挨拶をしてみた。

 月光は相変わらず焦点合ってなさそうに、伊達は不躾に上から下まで、飛燕はちょっとだけ不審げに、雷電は何やら微笑ましげに、それぞれの視線で私を見ている。

 

 …てゆーか雷電のこの表情ってアレだろ!

 絶対に『お父さんのお手伝いしてるんだ〜、偉いね〜』って感じの事考えてるだろ!

 どう考えても18の若者に向ける視線じゃねえわ!

 …てゆーか、Jと戦ってる間はほぼ無表情で、すごく冷たいイメージだったのに、この男、こんなに優しい顔ができるんだ。

 

 …何だか居たたまれなくなった頃、伊達が話しかけてくれた。

 なんか助かった気がした。

 

「…貴様、俺たちが寝かされてたあの家に来ていただろう。」

「…あれ?気がついていたんですね?

 ずっとうわ言で何かぶつぶつ言っていたから、目は開いてたけど意識はないかと思っていました。」

 …あの時の会話、恐らくはこの三人にも聞かれたくはなかろう。

 というか、私自身のトラウマも少し刺激されたから、私がもう、思い出すと辛い。

 なんだこの前門の虎後門の狼。

 一難去ってまた一難。

 

「…何を言ったかまでは聞いてねえってのか?」

 案の定、伊達が探るような目を向けてくる。

 自分が何言ったか、うっすらと覚えてるっぽいな、これ。

 だとすると、あの時一応会話は成立してたし、私が空惚けてる事はわかってるんだろうから、これ以上つっこまないでいただきたい。

 それとも、そんなに言ってほしいか?

 誰でもいいから側にいてくれって、初対面の私に縋り付いた事。

 私も絆されてついアタマとか撫でちゃったけど。

 

「これでも忙しいので、そんな事までいちいち気にしてられませんよ。

 …少し、髪を切ったんですね?」

 仕方ないので強引に話題を変える事にした。

 それはともかく塾長、ニヤニヤしながら見てるんなら少しでも口挟んで助けてくれませんか。

 

「あ?あぁ…。」

「男前が上がりましたね。

 その方が似合ってます。」

「…フン。俺は元々男前だ。」

 そうきたかこの野郎。

 つっこもうにも本当のことだから始末に負えない。

 まあ、誤魔化されてくれたようなのでいい事にしておく。

 

「あ…その事ですが、光さん…。」

 と、思い出したように今度は、飛燕が話しかけてきた。

 …うん、なんか無意識にきれいなおねえさんみたいなイメージで見てたけど、喋ったらちゃんと男の人だ。

 くっそ、羨ましいくらい美人だな。

 化粧もしてないのに。

 …だからだろうか、彼の他の仲間たちと同じように、制服の前を開けて肌を見せているのがすごく違和感がある。

 学ランの中に着るTシャツとか用意してあげた方が良かったかもしれない。

 制服を用意して箱詰めしてた際センクウに、替えの下着も多めに詰めておいてやれとか言われて、少なからず動揺してたんでそこまで思い至らなかった。

 ついでに言えばその際、横で聞いてた卍丸に、嫁入り前の娘に男の下着なんか揃えさせるなと怒られて、結局2人とも手伝ってくれたけど。

 

「光、と呼び捨てていただいて結構です。

 なんでしょうか、飛燕?」

「恐れ入ります、光。

 …彼の、切った髪なんですが、新聞紙には包んでますが、ゴミ箱に捨てて、そのまま来てしまいました。」

 律儀だなコイツ。

 まあ、それ以外なんか他に言いたい事あるっぽい雰囲気だけど、気付かない事にしとく。

 

「そうでしたか。申告ありがとう。

 どうぞご心配なく。

 あの家を管理しているのは、自分たちの都合であなた方を救助した三号生ですから、清掃くらい彼らで行うでしょう。

 こっちであなた方が入る寮の手配と部屋の清掃は済んでいます。

 伊達がいる事ですし、寮の場所はわかりますね?

 鍵は寮長から受け取って下さい。

 でもまずは三号棟、天動宮へ行ってくださいね。

 そこで三号生筆頭大豪院邪鬼より、『大威震八連制覇』についての詳しい説明がある筈です。」

 場所は校舎裏の東側です、と付け加えて、手で方向を指し示した。

 

 ☆☆☆

 

「伊達殿、あの、光と申す者…。」

「なんだ、月光?」

「私の感覚に狂いがなければ、あの気配、『驚邏大四凶殺』の闘いの最中、ずっとどこかに感じていたものです。

 恐らくは隠れたところからずっと、我らの戦いを見ていたものかと。」

「そうか。

 てめえがそう言うなら間違いねえだろう。

 あのひょろくてちんまいのが、わざわざそんな事をしてたって事は、ヤツにしかできねえ仕事があったって事なんだろうな。

 …十中八九、俺やおまえらの怪我の治療をしたのは、ヤツだろう。

 あの夜中に様子を見に来てた理由も、それで説明がつく。」

「まさか、あのような子供が…!?」

「見た目に惑わされるな、雷電。

 あの者の氣は、決して子供のものなどではない。

 むしろ……」

「…月光?」

「……いや。何でもない。」

「てめえらしくねえな、月光。

 何かヤツの事で、気になる事があるんだろ?

 言え。」

「……あれは子供ではなく、妙齢の女ではありますまいか、と。」

「お、女!?」

「あ…なるほど。

 先程江田島塾長から『息子』と紹介された際、妙な違和感を覚えたのはそのせいでしたか。

 男性にしては、可愛らし過ぎると思っていたんですよ。」

「飛燕、貴様もだ。

 見た目に惑わされるなと言った筈だ。

 あれが女だとしたら、男である場合以上に、とんでもない怪物という事になる。」

「どういう事だ、月光?」

「…あの者、恐らくは年齢の3倍以上の人数を、これまでに殺してきているでしょう。

 そうでなくば説明がつかない凄みが、あの者の『氣』にはある。」

「フッ…そうか。なかなか面白え。」

 

 ☆☆☆

 

 桃たち一号生と邪鬼様との初対面の場は『大威震八連制覇』の説明という建前からは程遠い、なかなかに物騒な展開になっていたらしい。

 というのも、鎮守直廊の試練を桃以外の三人で突破した後、いよいよ邪鬼様と対面って場面で富樫が暴走して、一人で邪鬼様の命を狙い特攻したのだという。

 どうも富樫は兄の死の状況を勘違いしているらしく、兄の仇が邪鬼様だと思い込んでいるらしかった。

 どうしてその時点で否定しなかったか、後で邪鬼様に訊ねたら、

 

「独眼鉄は俺の命令に従ったのだ。俺が仇でも、別に間違いではないだろう。」との事。

 邪鬼様は独眼鉄を庇ったのだろうが、それはそれでどうなのかと思う。

 独眼鉄のあの決意の固さを考えたら、こんな事をしたところで、勝負の場面にいざなれば、彼は自分で言っちゃうんだろうし。

 何はともあれ、豪学連組が桃たちと合流し、決戦は三日後と相成った。

 

 その三日間で、私ができる事ってなんだろう。




雷電の微笑ましげな表情云々て話の時に、入れようとしたが泣く泣く諦めてカットした文章。
自分的にはヒットだったので裏話的に晒す。

『塾長の別宅に居た時期に幸さんが『わたし、この番組大好きなの♪』って言ってて、よく分からぬまま観せられた、小さい子供にちょっとハードル高いおつかい頼んで、その一部始終を撮影するって企画のTV番組で、ゲストのタレントが一様に浮かべていたのと同じ表情じゃねえか!』

…念の為調べてみたら『はじめてのお○かい』はこの時代まだ放送されてなかったよ…。

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