プロローグ
私の名前は
神様―――というよりは天使?―――のミスで車に突っ込まれて呆気なく死亡した漫画大好きな高校生だ。
享年16歳でまだまだやりたい事とか……は、特になかったな。強いて言うなら「漫画読みたい」だけど、今世にもあるしな。うわぁ改めて考えると凹む。
本来の寿命はまだまだ残ってたからお詫びに
チートがあれば来世は順分満帆だなぁって転生直前までは思ってましたよ、えぇ。その時の私に言ってやりたい……平穏な未来なんてなかったんや!!
3歳の頃に記憶が戻った時は、蘇った記憶とそれに付随して判明したまさかの漫画時空への転生で愕然としたよ。しても精々ファンタジーなRPGっぽい世界だと思ってたからね!よりにもよって漫画時空!こういうのって一般人とか逆に巻き込まれて危ないパターンが多いじゃん!
しかも
―――ゴホンゴホン、おっと思わず言葉遣いが乱れてしまいました。
そんな私のチートは超能力。しかも見た目的にも能力的にもあの兵部京介風!“風”なのは性別の違いね。
実は前世で兵部京介が大好きでして、よくロリコンやら変態、じじいと呼んで笑わせてもらってました。椎名先生、まじ
成りたいとは微塵も思ってなかったけど、特典に超能力(兵部京介)って望んだらまさかの容姿まで兵部京介。性別女のままでよかったよ。男だったらリアルにロリコンじじいだった、見た目的に。
だから転生した家族はなんていうか、個性が一般的になる前からSFチックな一族だったわけで。「え、これ狙われるフラグ?」ってガクブルしたよ。ちゃんと一族の家訓に「超能力は秘匿すべし」っていう文言があったから安心したけど。
それぞれの超能力を個性として扱うってことで、私も対外的には“
希望したチートも矛盾なく受け入れられて安堵していたら、次は“超能力の暴走”という大事件が起きた。
これはヤバいと思ったけど暴走しない為にリミッターを作ってくれたり、暴走して混乱した私を元気付けてくれたりと、今世の家族を改めて
その後も相棒―――人にあらず―――や転生仲間が出来たり、原作キャラと幼馴染になったり、漫画時空だったこと以外は順風満帆に成長してきた。前世の記憶がある分、学校の勉強とかは凄く楽だったしね。
そして
「ひとよー準備できたの?もう二人とも先行っちゃったわよー」
「はーい、今から出る」
母の言葉にリュックを背負い、リミッターであるリストバンドを調整しながら玄関へ向かう。
「気を付けてね!入試頑張るのよ!」
「うん、頑張ります!」
靴を履いて立ち上がる。母の応援に答え、玄関から飛び出した。
―――――今日は雄英高校ヒーロー科の入試、ヒーローへの第一歩を踏み出す日だ!