よろしくお願いします!
7月24日。名古屋市某所、俺の在学する私立天ノ川高校は、終業式を迎えた。
今、校長のありがた〜〜いお話(21分44秒(俺調べ))を終え、皆それぞれが校長ハゲ、校長なんでサングラスかけてたんだろ……と言ったり、
夏休みの予定などを話しながら教室へと帰っていく。
そいつらを横目にやりつつ、俺も教室へと向かった。そして担任から成績表を渡され、SHRを終了し下校となった。
「暑い……暑いー……」
アスファルトが日光を反射し、熱を溜め、フライパンと化した歩道の上。一人シャツを汗に濡らし、気だるそうにトロトロ歩く。
すると、演技かと思うほどに肩を落とした、俺とお同じクラスであり幼馴染、
「
「おわっ、びびった。そんなにひどかったのか? 因みに俺は安定のオール3。平均オブザ平均」
「しかもこのせいで補習だよ〜? もう嫌になる〜。はぁ、私の夏休みが。まさにしゃちくだね」
「おいおい、そんなこと言ったって学校の補習なんて2、3時間ぐらいしかやらんじゃねぇか。つーか社畜の意味わかってんの?」
「嫌だ嫌だ遊びたい〜。今こうしている間にも私の青春は1分1秒過ぎていってるんだよ〜?」
「子供か、お前は。」
「大廈だってまだ成人じゃないし〜」
なんだこいつ、小学生か。
そう、さっきから俺が子供か、とか小学生か、などと言っているが決して俺がボキャ貧という訳ではない。
マジで舞彩は脳みそが小学生レベルなのだ。
どうやってこの高校入ったんだよ……。
「そんな大廈君に大人の世界の厳しさってもんを教えてあげるよ〜」
「なんだそりゃ、知らねぇよんなもん」
俺の返事を聞かずに彼女は鞄を漁っていた。
俺の言葉は聞かないんですねわかります。
そして彼女は鞄から成績表を出し、俺に見せてきた。
……が、その内容は目を疑うようなものだった。
なんと、ななななんと、全項目赤点ッ……!!!
まるで紅生姜!!!わあ、比喩が下手!
はい。一人コントでした、どうもありがとう!
と、俺は一人脳内コントをして気を保つ。目眩がするような成績表だ……。
「あまりにも酷い……なぜこうなる。成績表なのかアート作品なのか見分けつかねぇぐらい酷い」
「うーん、授業は聞いてるんだけどね〜、なんでだろうね〜、テストかな?」
「そりゃ定期テストの配点は結構高いしな。まあいい機会だ。しっかり補習して脳みそ入れ直してこい。」
「え〜ん、勉強教えてよ〜、大廈〜」
「っ知るか、それは今まで勉強してこなかったお前が悪い」
「も〜、すぐそんなこと言う〜。じゃ〜あ~、教えてくれたら……」
何故か舞彩が近づいてきた。え?なに?めっちゃいい匂いする!じゃねぇ、俺が変態みたい!
でもみんな思うよきっと。
彼女は唇を人差し指で妖美になぞり、俺の耳元で囁いた。
「一緒に1夜を明かしてあげるよ♡」
おわああああああああ、何いってんのこの人ーーーー!!!
脳みそとかされるーーーッ!!!つーか、なんでお前そんなこと言ってんの?赤点オールスターズじゃないの?
暑さで脳みそ溶けたの?
「な、ななな何言ってんだコンニャローー! 意味わかってんのか!」
「ふふっ。恥ずかしがる大廈かわい〜。じゃあ〜明日、大廈の家に行くから待っててね? ばいば〜い」
「ちょ、お、おい! 勝手に決めんな!」
ここで俺と舞彩は別れた。くっ、いつもあのペースにはついていけねぇな。あいつ、ば、馬鹿のくせに。
お、おい、動揺し過ぎとかいうなよ!
そして俺はマイホームへ到着した。
うむ、やはり我が家が一番!
自室に来た俺は鞄を投げ捨て、膝ぐらいのジーパンと、以前ネットで間違えて購入したXLのぶかぶかの白Tシャツに着替えた。
終業式で午前中に帰り、腹が減っていた俺は、適当に机の上に置いてあった小銭を握り、コンビニにでも行こうかと思う。
また灼熱地獄に戻るのは気が進まないが、腹が減っては戦はできないので、しょうがないだろう。
ふと、机の上の何かが怪しく不自然な光り方をしたように見えたが、そんな事を気にかける余裕もなくフラフラと家を出て行った。
だがこの時、涼風大廈は何も知らない、いや、知ることも出来なかった。
これから長い長い夏が始まるということを………。
ありがとうございました!
これからも頑張って行きたいと思います。