大好評配信中の「Fate/Grand Order」
現在イベント開催中の「Fate/EXTRA CCCスペシャルイベントピックアップ召喚」を回そうとして?
※ただのガチャ報告の話です。

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(正真正銘の)初投稿です。
メルトリリスガチャを回して、この気持ちを吐露したくなったので、書き上げました。
キャラの口調が変。地の分が安定しない。等はありますが、百円で投げ売りされてる安い1.5ℓのジュースでも飲む感覚でお読みください。


ガチャを回すなら百連分石を貯めてから

「やっとメンテ明けたか」

 

 

 俺の名は藤丸立香。どこにでもいる平凡な男だ。

 強いて特徴を挙げるなら、ソロモン王(偽)を倒して、世界を救ったってところかな?

 なに? なんのことだかわからん? この小説を開く前にみんなわかってることだから、細かいことは省くよ!

 

 

「ダヴィンチちゃんの素敵な工房に―――」

「呼符ください」

 

 

 せめて、最後まで言わせておくれよ。などと呟かれながら、呼符五枚をもらう。

 呼符がなにかって? こまけぇこたぁいいんだよ!!

 

 

「あれ? 先輩。今日はもうフレポ召喚は済ませたはずでは?」

「む、マシュか」

 

 

 召喚ルームの前にたどり着くと、俺の後輩が見咎めてきた。

 

 

「いや、今回はピックアップ回すんだ」

 

「ピックアップ? ネロさんはもう引きましたよね。 あ、今度はカルナさんですか? それともギルガメッシュ王を?」

 

 

 

 

 

「Fate/EXTRA CCCスペシャルイベントピックアップ召喚だ!!」

 

 

 

 

 

「Fate/EXTRA CCCスペシャルイベントピックアップ召喚!? 何ですか、それは!?」

 

「その名の通り、Fate/EXTRA CCCとのコラボイベントを記念したピックアップだ!

 今回初登場クラス〝アルターエゴ〟のサーヴァント〝メルトリリス〟と〝パッションリップ〟が期間限定で登場するんだ!」

 

「〝メルトリリス〟さんと〝パッションリップ〟さんが!?」

 

「それだけじゃない! あの〝鈴鹿御前〟も今回のピックアップから追加されるんだ!」

 

「〝鈴鹿御前〟さんが!? なんて素敵なピックアップなのでしょう」

 

「これはもう―――」

 

 

 

 

 

「「回すしかない!!!」」

 

 

 

 

 

「……気が済んだかい? 二人とも」

 

「ああ、満足だ」

 

「わわっ! ダヴィンチちゃん、居たのですか!」

 

 先ほど言ったように、今回のピックアップも素晴らしいものだ。

 だから爆死を気にせず、運営に投げ銭する感覚で回そう。

 

「そぉい!」

 

 まずは六枚ある呼び符一発目!

 

「我ら影の群れを従えた以上は勝利も必至。ご安心召されよ、マスター」

 

 百貌のハサン。次!

 

「宝石剣ゼルレッチですね」

 

「原作じゃ、結構なチート礼装なんだけどね。まあいい。次!」

 

 三枚目の呼符を投入。 

 

 召喚陣が回り始める。

 

 そして、この金色の輝きは!

 

「おお、いきなり来ちゃうのかい!」

 

「すごいですよ! 先輩!」

 

「来る! 来る! やはり俺はツいている!」

 

 示されるクラスカードは……セイバー!

 

「ぬ。セイバーか」

 

 残念ながら、うちのカルデアはもうセイバーは十分揃ってるのだから、できれば他のクラスが欲しかったところだが。

 

「でも先輩。〝鈴鹿御前〟さんかもしれませんよ?」

 

「そうだな。まあ星四ならまだ使い道がある―――」

 

 

 

 

「サーヴァント、セイバー。ランスロット、参上いたしました。ひとときではありますが、我が剣はマスターに捧げましょう」

 

 

 

 

 

「―――ハァぁぁ!?」

 

 なんで―――なんで!

 

「なんで、よりにもよってお前が来るんだよ!?」

 

「えっ」

 

「お、落ち着いてください、先輩!」

 

 そんな、なんでこいつが来るんだ!

 

「うちはもう星五セイバーが三人(青王、沖田さん、嫁王)いるんだ! お前に喰わせる種火もねぇんだよ! この穀潰し卿!」

 

「穀潰し!?(ガーン)」

 

「先輩。大丈夫ですよ。腐っても星四ですから、流れ来てますって」

 

「よし! そこをどけ、ランスロット! 次のガチャ回すぞ!」

 

 なんなのだ、いったい、とブツブツ呟きながら、召喚陣から離れる穀潰し卿(ランスロット)

 

「くっ、出ない!」

 

 が、ダメ……!

 

「えーい! 十連だ! 聖晶石をよこせ!」

 

「ほいほいっと」

 

 なけなしの聖晶石を費やして、十連ガチャに挑む。が……。

 

「くっ、当たりは〝理想の王聖〟だけか」

 

「三枚目ですね。そのうち、限界突破できるんじゃないですか?」

 

 こうなれば――――――!

 

「先輩? なにをする気ですか!?」

 

「もう一回、十連回すんだよ!」

 

「だめです! それ、来年のお正月用に取っておいた有償石じゃないですか!」

 

「HA☆NA☆SE!」

 

「もう穀潰しでも星四引いたからいいじゃないですか! それ使っちゃったら、来年どうするんですか!」

 

「また課金すればいいんだよ!」

 

「ああっ!」

 

 まるでギャンブルに取りつかれた夫から生活費を取られる妻のように項垂れるマシュ。たかがゲームに大げさなリアクションである。

 

 

 

 

 

「ぜ……ぜん…め…めつめつめつ…」

 

 

 

 

 

 

 

 そして、もう一回、十連を回したくらいで、星五鯖(当たり)が出るわけがない。

 

「ほら、もう縁がなかったと思って、あきらめましょう」

 

「―――いや、まだだ」

 

 バッ、とスマホを取り出す。

 

「こうなったら課金してやる!」

 

「先輩! だめですよ! それをやったら! 私たちは微課金勢で行こうって、決めてたじゃないですか!」

 

「うるさいっ! このまま引き下がれるか!」

 

「(課金)するかい?」

 

「するー!」

 

「ダヴィンチちゃん!」

 

 よぉし、一万パァーっとつぎ込んでやる!

 

「俺は課金するぞ、マシュ―!」

 

 

 

 

 

『購入を完了できませんでした』

 

 

 

 

 

「……」(立香)

 

「……」(マシュ)

 

「……」(ダヴィンチちゃん)

 

「……」(穀潰し卿)

 

 どうやらキャリア決済の上限に引っかかったようだ。

 

「えぇい! ならば手動(カード)で!」

 

 

 

 

 

「落ち着きなさい、マスター」

 

 

 

 

 

 その時、川が澄みわたるような凛とした声が響いた。

 

「セイバー!?」

 

カルデア(ここ)ではアルトリアとお呼びください」

 

 王よ!? と穀潰し卿の声が聞こえたが、無視して会話を続ける。

 

「マスター。冷静に考えなさい。メルトリリス、ないし、パッションリップはあなたが本当に欲しいサーヴァントですか?」

 

「ぬっ」

 

「いつものあなたなら、まず五十連から百連ほどできるほど石を貯めてから回すはずです。

 戦力の随時投入など、愚の骨頂だと言っていたではありませんか」

 

「それは、直前のネロ・ブライトのピックアップでほとんど使ってしまったからで……」

 

「ええ、その時にはもうこのピックアップの情報が出回っていたはずですね?

 ですが、あなたはそれを知りながらもネロを回した。

 

 それはつまり、ネロの方がより欲しかったからでは?」

 

「……いや、メルトリリスの方も欲しいんで」

 

「メルトリリスはあなたの好みではないはずです。

 どうせ、どこかのSSを見て、ちょっといいな、くらいの気持ちでほしくなったのでしょう」

 

「……」

 

 図星である。自分はメルトリリス狙いだったが、彼女自身に関してはそもそもあまり興味がなかった。

 

 ただ、マルドゥさん(プライバシーに配慮し、偽名)のSS(累計七位)を見て、ふと回したくなったんだ。

 

 自分以外にも、そのような人は大勢いるはずである。

 

「ここで二万、三万と課金して、彼女が出たところで。

 あなたは後悔しませんか?」

 

「後悔……」

 

 メルトリリスは限定サーヴァントだ。

 

 今ここを逃すと、再ピックアップまでに果たして何年先になるのか。

 

 そう考えれば、コレクター魂にかけて、今手に入れておきたい。

 

 だが、アルトリア(セイバー)の言う通り、ここで二万、三万とかけてまで彼女を手に入れる価値を、俺は見出しているのか。

 

 そもそも、それだけかけても手に入らない可能性もある。

 

「あなたは今、ランスロットを引き当ててしまったことで、怒りで我を見失っている状態です。

 〝当たらなくても仕方がない〟ガチャにはその寛容さが必要だと口にしていたはずです」

 

 そうだ。ガチャとは当たらなくても当然と思わなくてはならない。

 

 例えるなら、五千円の価値のある商品を手に入れるために、一万分の福袋を買い漁るようなものだ。

 

 賢い者なら、お店で普通に単品買いすればいいのだ。

 

 福袋開封に値段以上の価値を求めてはならない。

 

 そこにある〝貴重な品物が出るかもしれない〟という〝ワクワク感〟を楽しむのだ。

 

 ガチャも同じだ。

 

 もしかしたら、いいレアが出るかもしれないという、一種の悟りの境地で回すべきであって。

 

 決してムキになって回すものではない。

 

「頭が冷えましたか」

 

「……」

 

 ……ふぅ。

 

「すまないマシュ。もう頭が冷えたよ」

 

「先輩……」

 

「ランスロット君もゴメンね? ムキになっちゃってさ」

 

「い、いえ、お気になさらず」(君付け!?)

 

「セイバーも悪かったよ。手間をかけさせちゃって」

 

「いいんです、マスター。わかっていただければ」

 

 あの時、キャリア決済の限度額に引っかかって、気分が萎えていなければ、危なかった。

 

 貴重な石を無くしてしまったが、なに、またフリクエ回るなりして貯めればいいさ。

 

 有償石も、正月の福袋用なら課金しても惜しくはない。

 

「それにマスター。見方によっては当たりじゃないですか」

 

「ん? どういうことだ?」

 

 確かにランスロットは数あるサーヴァントの中でも強力な英霊だが、見方によっては?

 

「いえ、ほら、以前言ってたじゃないですか。ボールス卿が実装されれば、マシュとランスロットと合わせて、〝マシュランボー〟ができると」

 

 ……。

 

「今、思うと、それってマシュが二人を強化素材にしているみたいだよね」

 

「そ、そうなのですか? 私にはよくわからなくて」

 

 マシュもダヴィンチちゃんも何の事だか、わからないって顔してるな。

 

 知ってる人いるのかねぇ。今の時代に。

 

「ともあれ、落ち着いてよかった。せっかくの新人がレアプリズムに変わらなくて一安心だよ」

 

「やだなぁ、ダヴィンチちゃん。さすがにそんなもったいないことしないよ」

 

 ハハハ、と笑うマスターに冷や汗を流すランスロット。

 

 かの人類悪(リヨぐだ子)なる人物は、気に入らないサーヴァントをゼリーに変換すると聞いて、自分もそうなるのではないかと不安だったが、この様子ならなんとかそれが避けられそうだ。

 

「災難でしたね。ランスロット卿」

 

「王よ」

 

「彼も普段は違うサーヴァントが出たからと言って、ああも取り乱したりはしないのですが、間が悪かったです」

 

「……どうやら、私はあまり彼に好かれていないようで」

 

「ええ、せめてガウェイン卿か。バーサーカーのあなたなら、こうはならなかったのですが」

 

「……」

 

 さりげなくディスられて、ややショックを受けるランスロット。

 

 だがアルトリアは悪気があって言ったのではない。

 

 ただ純粋な感想を述べただけである。

 

 なぜなら、王には人の心がわからないのだから!

 

(やはり不貞の騎士など、好意的に受けられるわけではないか)

 

 ランスロットはそう考えているが、別段、立香はそれが原因で彼に悪印象を持っているわけではない。

 

 立香が不満に思ってるのは第六特異点での彼の行動だ。

 

 

 

 

 

 

 ―――よくわかる第六特異点のランスロットの行動。

 

 

 

 

 

 ―――はあ、憂鬱だなぁ。アグラヴェインはグチグチ言うし、王は生前(まえ)とは全然違うし。嫌だけど仕事するしかないなぁ。

 

 ―――私が剣を預けたのは騎士王のみ。断じて獅子王ではない。でも、それはそれとして、お前たちと敵対するで。

 

 ―――息子(むすめ)に倒されたのなら仕方ない。君たちに協力するよ。

 

 ―――避難民と、王に不満がある騎士たちを匿ってました。

 

 

 

 

 

 とても忠義のある騎士とは思えない。

 

 いや、獅子王の行いを考えたら、行動自体はともかく、それ以前の嫌々な態度とか問題ありありだし。

 

 あえて、獅子身中の虫として動くつもりでもなく、人類を救うためなら最悪よりマシという、半ば妥協で獅子王に下ったようなものである。

 

 こんな奴に裏切られた騎士王の円卓涙目である。

 

 

 

 

 

「じゃあ、さっさと仕事(素材集め)に行くか」

 

 そうだ。今は仕事に行く前のモチベーションアップの準備運動だったのだ。

 

「はい。エミヤさんが食堂で明日のパーティーの準備をしてくれてますから、早く終わらせて、一緒に行きましょう」

 

「ん? パーティー? 明日ってなんかあったっけ?」

 

 ブリーフィングルームじゃなくて、食堂でやるってことは、部隊(パーティー)じゃなくて祝い事の方の意味だよな。

 

「いやだねぇ。忘れたのかい? 明日は君の誕生日だろう」

 

 ……。

 

「あっ、そっか」

 

「先輩。忘れてたんですか?」

 

 ジト目を向けてくる後輩(マシュ)。いやね、年を取ると自分の年齢なんて興味がなくなってくるわけですよ。

 

 

 

 

 

「なるほど。つまり私はちょっとだけ早い、誕生日プレゼントというわけですね」

 

 

 

 

 

「ごめん。それはない」

 

「穀潰し卿は黙っててくれませんか?」

 

 一瞬、リボンで全身を包まったランスロットを思い浮かべてしまった。ゲェッ。

 

「そ、そうですか。いえ、冗談だったのですが」

 

 ハハハ、と乾いた笑みを浮かべるランスロット。

 

 あまり慣れないことはするべきではない。

 

「ほら。話なら帰った後でいくらでもできるだろう? さっさと行って済ませてきたまえ」

 

「よし。早速、素材狩りに出かける。後に続け、マシュ!」

 

「は、はい。ご一緒します。マスター」

 

 

 

 

 

 その後、日付を跨いで仕事を終わらせた後、食堂でカルデアの職員やサーヴァントたちと誕生日のお祝いをしてくれた。

 

 エミヤの料理に舌を打ち、各々からプレゼントを貰い受け(一部重いものや、リボンに包まった自分がいるが)楽しいパーティ―を過ごした。

 

「あ、寝る前にスタミナ消費しないと」

 

 スマホを取り出して、今日更新されたカルデアゲートに……行く前にフレボ召喚を回そうとすると、

 

「……」

 

 召喚の文字をタッチして出てくる最初の画面に、ピックアップキャラの〝パッションリップ〟と〝メルトリリス〟が目に入ってくる。

 

 とっくに縁がないと諦めたはずなのに、画面越しに「引かないの?」とこちらに目で話しかけてくるような錯覚に陥る。

 

「……あれか。男が何で元カノの写真とか捨てられないのか、わかった気がする」

 

 本来なら手に入れられてたはずの、諦めたくても諦めきれない、〝未練ある魂〟が叫んでくる。

 

 

 

 

 

 ―――単発なら、一回だけなら痛手じゃない。

 

 

 

 

 

 そう思って、単発召喚へと指を伸ばし―――

 

 

 

 

 

「うん。先にイベント進めてからにしよう」

 

 なに、まだピックアップ期間に時間はある。

 

 引くかどうかは、イベント攻略して、石を貯めた後からじっくり考えればいいさ。

 

 

 

 

 




「あ、メルトリリス、イベントで使えるんだ」

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