と言っても、自分は結構ダラダラと原作の中にオリジナルの会話を盛り込んでいくので話が進みにくいです。
それでは、お楽しみいただければ幸いです。
第1話 通りすがりのロクでなし
3人で家を出たはいいが、学院までの道中で忘れ物に気付いたシスティーナが引き返してしまった。
先に行ってて良いとは言われたが、時間的にも余裕があるので信一とルミアは談笑をしながら待っている。
そもそも、従者の信一にとっては主のシスティーナを置いていくという選択肢そのものが頭に浮かばなかったが。
「システィが忘れ物するなんて珍しいよね」
「そうですね。おおかた昨夜お勉強をしていて鞄に入れ忘れたのだと思いますけど……」
「真面目だからねぇ。その点で言ったらシンくんが忘れ物したところみたことないな」
「俺は自主学習ができるほどの基礎が出来上がっていませんから」
「そんなこと言って、実は本読んでたんでしょ?ちょっと隈ができてる」
「あ…ちょっと……」
悪戯っぽく笑いながらルミアが信一の顔を覗き込んでくる。
ルミアもシスティーナに勝るとも劣らない美少女であり、いくら同じ屋敷に住んでいるとはいえあまり顔を近付けられたりすると意識してしまう。
少し赤くなった信一の顔を見て、満足そうにクスクス笑いながら離れた。
「……俺以外の男にはあまりそういうことしちゃダメですよ?」
「ん?もしかして心配してくれてる?」
「いえ、された男の気持ちを考えると同情を禁じえられませんので」
きっと舞い上がって悲しい勘違いを発揮した挙句、最後には涙を流してしまうことだろう。同じ男として同情の念が溢れ返って止まらない。
「まぁ……心配をしてるのも事実ですが」
「シンくんが心配してくれるならやっちゃおうかな」
「やめて下さい。変な気でも起こして襲いかかってくるような輩がいたら……ルミアさんも自分の住む町で手足を斬り落とされて内臓の抉り出された死体が出るなんて事態は起こってほしくないでしょう?」
ルミアの両肩に手を置き、わりとマジな顔でわりとマジで怖いことを言ってお願いする。
さすがにここまで言われてしまうとルミアも無心で頭を縦に振るしかない。
それを確認した信一は優しげに微笑み、ルミアの肩から手を離す。
「わかっていただけて嬉しいですよ」
「シンくんって……たまにちょっと怖いよね?」
「フィーベル邸に住む方々を害する者に生きる価値はありませんからね」
それが当たり前といったように言い切る信一にルミアは若干引き攣った笑顔で応じる。
3年前———ルミアがフィーベル家に居候になり始めた頃、ある理由で少し荒れていた。世話係を任された信一には何か気に入らないことがあればケチをつけ、罵詈雑言を浴びせるなど日常茶飯事だった。それに対して信一はニコニコと対応していた。
しかし勢い余ってフィーベル家を蔑める発言をした瞬間、信一がキレた。
無言無表情でズルズルと屋敷の庭までルミアを引きずり出し、正座をさせてその足の上に石を乗せたのだ。しかも刀まで持ち出し、首元に当てて逃げないようにするおまけ付き。
時間にして20分程と比較的短かったが、その20分がルミアには永遠に続く地獄のように感じられた。
その折檻を受けてから信一は恐怖の対象となったのだが……ある事件を経てルミアが最も信頼できる家族に変わった。
信一も基本フィーベル家以外のことなら寛容で、相手の態度が良ければ友好的で親切な対応をするので、お互いの蟠りは案外早く解消されたのだ。
閑話休題
「痛っ!」
その後も仲良く談笑を交わす2人の近くで、何やら作業をして老人が小さな悲鳴を上げた。
心優しいルミアはすぐさまそちらに振り向き、痛そうに指を抑えている老人に駆け寄る。
「大丈夫ですか、お爺さん?」
老人の足元には落ち葉や小枝などが詰まった金属製のバケツが置いてあり、近くには血の付着した火打石が転がっていた。
どうやら火打石で火をつけようとした時に勢い余って自分の指まで叩いてしまったようだ。
「あぁ……いたたた。ははは…お嬢ちゃんに格好悪い所を見られてしもうたわい」
「少し見せてください」
信一も老人に寄り、出血をしている指を検める。少し腫れているが骨まで傷が付くようなことにはなってないようだ。
信一は刀の入った布袋を地面にいて鞄から応急処置キットを取り出し、すぐに手当てをしようとするが……
「シンくん、私に任せて」
ルミアに声を掛けられ手を止める。
「内緒ですよ、お爺さん」
ルミアは指を唇に当て悪戯っぽく老人に笑いかけて、怪我をした部分を両手で包み込む。
その様子に、信一は思わずため息をこぼして往来から包まれた老人の手を自分の体で隠す。
「《天使の施しあれ》」
ルミアがルーン語で一言呪文を唱えると、老人の手を包むルミアの手が淡い光に包まれてみるみるうちに傷が塞がっていく。
【ライフ・アップ】という治癒魔術———正確には被術者の自己治癒能力を高める白魔術だ。
「お、おぉ……」
「うん、よし。それから……」
「ルミアさん、ストップです」
ついでにバケツに火をつけようと再び魔術を発動しようと向けられたルミアの手を信一が降ろさせた。
「ルミアさんの後ろにI組の『なんか若いわりに生え際が後退を始めてる可哀想な』先生がいます」
「ハーレイ先生だよ、シンくん」
「あいつはちょっと規則にうるさいと記憶しています。ここで魔術を使うのは好ましくありません」
そう言って信一は火打石を拾い、付着した血液を水筒の水で落としてから普通にそれを使って火を付ける。火をバケツに入れ、燃え上がり始めたことを確認して立ち上がった。
「さっきのお嬢ちゃんの……話に聞く魔術ってやつかい?」
「はい。本当は学院以外で使うと罰則があるので……そのぅ…できれば……」
「わかっとるよ。内緒にしておけばいいんじゃろ?」
「はい、ありがとうございます」
「いやいや。こちらこそありがとう、お嬢ちゃん。そっちの坊主もありがとうな」
自然と親しみの湧く好々爺のような老人に、信一とルミアは手を振って少し離れた場所で再びシスティーナを待つ。
「ルミア!信一!遅くなってごめん!」
待ち人来たれり。やっと来たシスティーナを2人は笑顔で迎え入れる。
「先に行ってても良かったのに……」
「まぁ、時間もまだありましたし。それに……」
「しがない居候の私達がシスティーナお嬢様を置いて行くなど……旦那様と奥様にしかられてしまいます」
よよよ、とわざとらしく泣き真似をするルミアとそれを庇うよう背中をさすってあげてる信一が相まって……システィーナがルミアを泣かせてるような光景ができあがってしまう。
実に良いコンビネーションだ。実用性皆無だが。
「ちょっと……冗談でもそういうのは止めてよ。私達は家族でしょ?」
「あはは、ごめんごめん」
ニコニコと反省してるようなしてないような、どっちつかずの謝罪をするルミアだが、システィーナもちょっと頰を膨らませるだけですぐにいつもの顔に戻る。
そんな2人の様子を従者らしく一歩半後ろから眺める信一の表情は穏やかそのものだ。
このなんでもない日常を幸せと感じているどこか達観しつつも幸福感を多分に含んだ黒瞳は、優しさと慈愛に満ちていた。
「そういえばシスティ、今日からヒューイ先生の代わりの先生が非常勤講師として来るみたいだよ?」
「知ってるわ。ヒューイ先生と同じくらい良い授業してくれるといいんだけどなぁ……」
「それは難しいでしょう。ヒューイ先生は俺を進級させられる程素晴らしい教鞭の持ち主でしたし」
「う〜ん……まぁそうなんだけどさぁ」
そこは否定してほしかった信一だが、どうにもシスティーナはヒューイ先生の授業をとても気に入ってたらしく上の空といった様子だ。
学院までの距離も近くなり、噴水の設置された十字路に差し掛かった時、右方向からなにやら男の声が響いていた。
「うおぉぉぉぉぉぉっ!!遅刻だあぁぁぁぁぁぁ!!」
目を血走らせ、ちょっとお近付きになりたくない表情を顔面に貼り付けたいかにも何かキメちゃってる風の男が、こちらに向かって全力で突っ込んできて……
「邪魔だガキ共おぉぉっ!!———ごべっ!?」
システィーナとルミアに激突する瞬間、信一が2人と男の間に割り込んで男の頰に手を当て———そのまま美しい直角を描くように男の進行方向を噴水の方へと曲げた。
バシャアァァァァァァァァ!!と、全力疾走で噴水へと顔から突っ込んで行く。
「お怪我はありませんか、2人とも?」
「いや、私達は大丈夫なんだけど……」
「ちょっと信一……やりすぎじゃない?」
「……………………あ……………………っ」
いきなりの出来事で咄嗟に体が動いてしまった信一は今さらになっていくらなんでも過剰防衛だなと思い始めた。
「そもそも人間って直角に曲がれるものなの……?」
「一瞬だけ首が回らないところまで回ってた気がしたけど……」
ダラダラと冷や汗が背中を滝のように流れ出す。
家族2人の犯罪者を見るような眼差しにいたたまれなくなった信一は、逃げるように噴水で両足だけを水面上に出している男に駆け寄る。
この状況、どうしたものか?もういっそ2人を抱えて学院まで逃げてやろうか。
そんな考えが頭によぎり始めた。
「えっと……ご臨終してるところすみません」
「……………………………」
声をかけてみるが、返事がない。マジで殺ってしまったかもしれない……と顔を青ざめさせて主達2人に助けを求める視線を送るが、2人は首が引きちぎれんばかりに明後日の方を向く。
どうやらこの男の生死によって、あの2人が信一にとって他人になるか家族のままでいてくれるのかが決まるらしい。
「仕方ないか……」
最悪死んでいたら【迅雷】を使って一気に蘇生してしまおう。もし運良く生き返れば、首の可動域が常人より広いビックリ人間として生まれ変われることだろう。
あの2人が他人になるかもしれないという可能性が生まれた動揺で、少々頭の悪い未来予想図を描いた信一は未だに水面から飛び出したままの男の足を掴もうとする。
「とうっ!!」
「うわっと!?」
男は腕の力だけで飛び上がり、信一の頭上を越えてシスティーナとルミアの前に着地した。
第1印象は……なんというかだらしないと一言に尽きる男だった。
それなりに上等な生地を使っているシャツやタイを着崩していて、そこから溢れ出す紳士感を台無しにしていた。
「はは、お嬢さん達。いきなり飛び出したら危ないじゃないか」
そして服装に合わない紳士的な態度で吹っ飛ばされる直前まで視界にいたシスティーナとルミアに話しかけている。
なんか変なポーズを取っているが、そこは一旦無視しよう。
「「 …………………………… 」」
その様子に2人は呆気に取られている。
「えっと……大丈夫ですか、お兄さん」
名前も知らない男だが、よく見ると自分達より少し年上といった程度でそこまで年が離れているようには見えない。
なので、恐る恐る信一が声をかける。
「うん?君は誰かな?」
対して男は紳士的な態度のまま、変なポーズのまま信一に優しく微笑む。
シュール過ぎるこの光景に周囲の人間は動きが止まっている。
「あのう……一応お兄さんを噴水まで吹っ飛ばした者です」
「はは、そうか。君だったのか。いやいや大丈夫。怪我はないから気にしなくていいよ」
ポーズは変なままだが、どうやら性格は口調と同じように紳士的な方らしい。
信一は少し安心したように息を吐く。
「ただね、年長者として教えておくけどね、どんなに悪気がなくてもやってしまったら謝ることは大切だよ?一歩間違えれば大怪我に繋がっていたからね」
年下を優しく諭すような口調で男は信一に笑いかける。
確かにこの男の言うことは正しく、自分のやったことがどれだけ危険だったかは理解しているので信一は頭を下げた。
「あの……すいませんでした。驚いたとはいえ、どうかご無礼をお許しください」
「はっ!すいませんでした〜?す み ま せ ん だろ?謝罪の1つもできないとか……どんな教育受けて育ったんだクソガキ?あ?」
「………………………」
こんな早さで頭を下げて謝ったことを後悔したことは、信一の今までの人生であっただろうか?いや、ない。
反語表現によって怒りの沈静化を図るが、どうやら無理のようだ。
「だいたいなー、てめーみたいに謝罪1つ満足にできないクソガキが今の社会に蔓延ってるから俺が働かなくちゃいけなくなるんだよ。あ?なんだその反抗的な目は。俺なにか間違ったこと言ったか?」
間違い以前に労働という義務を自分より年下の子どものせいにするのは人としてどうなのか。拷問してでも問いただしたいところだが、ここでキレるとフィーベル家の品格が疑われてしまう。
なので信一は青筋を浮かべ、ピクピクと引き攣った笑顔をなんとか作り上げる。
「いえ、お兄さんは何も間違っていません。間違いなく、100パーセント、完璧に、完全に今のは俺が悪かったです」
「はっ!最初からそうやって素直に謝ってりゃいいんだよ、クソガキが」
チャキイィィ……と、信一が布袋の中で刀の鯉口を切る音がかすかに響く。
それでさすがにまずいと思ったシスティーナとルミアも一緒に頭を下げた。
「あの……私の家族の無礼、どうかお許しください」
「私からも謝ります。本当にごめんなさい」
「あぁ、いいよ。こっちはこれっぽっちも悪くなくて、お前らが悪いのは火を見るよりも明らかだが優し〜い俺が超特別に許してやる……ん?」
男がルミアを見た瞬間、言葉を止めてなにやら顔を近づけだした。
「お前……どこかで…………」
訝しげに眉間に皺を寄せて、ルミアのおでこを突っつく。ほっぺたをむにーっと伸ばし、肩から脇腹、腰へと手を滑らして前髪をつまみ上げる。極め付けに目を覗き込み、唇が触れ合いそうなほど顔を寄せて……
「おい、何したんだ」
冷たい声と共に肩が握り潰されそうな握力で掴まれ、無理矢理引き剥がされる。
信一が今までの平謝りの態度から一変、絶対零度の声と眼差しでルミアにお触りしまくっていた男———改め変質者を射抜いていた。
「え……いや…………」
変質者も今までの見下し果てていた少年の雰囲気が変わったことに寒気を覚える。
そして生物的本能で感じ取った……こいつはヤバい、と。
「選ばせてあげるよ、変質者。原形を留めたままだるまになるか、指先から少しずつ刻まれて失血死するか」
「あの…えぇっと………」
「羞花閉月のルミアさんに触れ合いたいと思う気持ちは理解を示すよ。でもね、俺の前のやったのは悪かったね」
自分の出身国で使われていた特殊な言い回しの熟語を駆使し、布袋から刀を二本とも取り出して男にゆらりゆらりとにじり寄る信一。
その様子に、男は目を見開いてなにやら既視感に囚われていた。
「お、お前……名前はなんていうんだ?」
そしてあろうことか、信一に名前を尋ねてくる。
「朝比奈信一です」
「朝比奈……ひぃっ!?」
信一の名前、正確には姓名を聞いた男は顔を真っ青に染めて素早く立ち上がった。
それに対して信一はなんの感慨もなく眺め、よしじゃあ斬るかと鞘から刀を抜こうとした瞬間……男は飛び上がり誰もが賞賛するであろうムーンサルトを空中で決め、両膝、両手、額の順番に着地を決めてみせる。
「本っっっ当に申し訳ございませんでしたあぁぁぁっ!!」
所為、土下座という謝罪の姿勢だ。
なぜ自分の名前を聞いて先ほどまでの尊大で、えらそうで、超うざい態度を翻したのか理解できない。信一はこの男の真意を掴みかねていた。
「マジすんませんしたあぁぁぁ!ホント、ボク調子乗ってましたあぁぁぁ!」
泣きそうな……というか既に大粒の涙をボロボロ零して男は恥も外聞もなく年下の少年に何度も額を地面に叩きつけるが如く下げる。
「ですからどうか!どうかぁぁぁ!!お父上様にはこの事はご内密にお願いします!!」
ガンガンガンと地面にヒビが割れ始めたあたりで、さすがに信一もこの男の頭が2つの意味で心配になり始めてきたので刀を納める。
「あのぅ……分かりました、大丈夫です。最初に非があったのは自分ですので」
「ありがとうございますっ!!それでは、失礼しますぅぅぅ!!」
信一が許したと見るや、男は全力疾走で学院の方角へと走り去ってしまった。
「「 …………………………… 」」
いきなり態度を急変させた男の状況にシスティーナとルミアは唖然として、開いた口が塞がらないという様子を見事に体現している。
かくいう信一も、正直状況についていけてなかった。
「えっと……2人とも、学院に参りましょうか?」
「「 う、うん…… 」」
とりあえず信一が2人の手を引き、少し歩かせる。
2人が我に帰ったところを見計らって手を離し、先程と同じように一歩半後ろについた。
「信一、あの人と知り合いなの?」
「いえ、あのような変な人は知りませんよ」
「でも信一が名前を言ったら態度が一変したわよ?」
「『お父上様にはご内密に』とか言ってたよね?」
「あぁ、そういえば言ってましたね。てことは父さんの知り合いかな……」
顎に手を当て、それなりに交友関係の広い父親を思い浮かべる。あの人なら確かに変人や変わり者の知り合いがいてもおかしくないな、と妙に納得してしまう。
「確か信一のお父様って……」
「『帝国宮廷魔導士団』の団員兼白兵戦戦術顧問です」
帝国宮廷魔導士団———アルザーノ帝国が抱える最強の魔術師集団。
一騎当千の化け物が名を連ねる、魔術警務官だ。
基本魔術師は白兵戦を必要としない。剣術や拳闘術を使うよりも魔術を使ったほうが相手の無力化が容易だからだ。
しかし、出来ないよりは出来たほうがいいということで【迅雷】を扱い白兵戦を得意とする団員の1人である信一の父親が白兵戦戦術顧問役という任を受けている。
「まぁ、さきほどの男性とはもう関わることもないでしょうし、気にしなくてもいいんじゃないですか?」
「そうね。じゃあ信一、早く学院に行って勉強するわよ!」
「え〜……俺、本の続きが読みたいんですけど?」
「あはは。私も教えられるところは手伝うから一緒に頑張ろう?シンくん」
「そうですね。ルミアさんがいるなら心強いです」
「ちょっと!なによ、そのルミア贔屓は?」
そう言いながらも、3人は仲睦まじく学院に向かう。
今日も1日、長く楽しい学院の時間が始まるのだ。
はい、どうでしたか?
チラッと出てきた信一の父親。まぁいずれ出てくるでしょう(すっとぼけ)
【迅雷】については、一応ボカしています。
使えば人の蘇生が出来て、白兵戦にも使える。一体どんな魔術なんでしょうね?