タイトルの通り、暁ちゃんの進水日を祝いたいがためだけに書かれた短編です。クソ短いです。
一番最後にお祝いイラスト載せておきました。

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タイトルの通り、暁ちゃんの進水日を祝いたいがためだけに書かれた短編です。クソ短いです。
最後にお祝いイラスト載せております。



暁ちゃん進水日がめでたすぎて書いた小説

 

「はっぴばーすでーとぅーゆー」

「はっぴばーすでーとぅーゆー」

「はっぴばーすでーでぃああかつきー」

「「「はっぴばーすでーとぅーゆー!」」」

 

5月7日

柱島泊地鎮守府食堂

 

「皆......何で?」

「暁、進水日おめでとう。それとも、もしかして忘れてたのかい?」

 

響がニヤついた笑顔で私を小突く。そう、今日は私の進水日。

 

「忘れるわけないでしょ。でも......この鎮守府では私の誕生日は7月4日のはずじゃない!」

 

そう、この鎮守府の艦娘には“誕生日”がある。それは本来、艦娘が持ちえないもの。他の鎮守府の艦娘には有り得ない特権。

司令官...柱島泊地鎮守府を管理する山村提督は、艦娘を完全に人とみなして接してくれる。深海棲艦を倒す兵器としてでもなく、身体が吹き飛んでも回復する化物としてでもなく、ただ普通の、1人の人間として、女の子として扱ってくれるのだ。そんな彼は、“艦娘に誕生日がない”という事が常々気になっていたらしく、去年の夏、とある事をきっかけに鎮守府のルールにある“規則”を追加した。それは、「自身が建造及びドロップによって鎮守府に着任した日をその艦娘の誕生日として扱う」、というもの。だから、私の誕生日は彼の着任一週間前の7月4日。電はもっと早くて6月22日、雷は7月1日、響は司令官の着任と同日の7月11日。

 

「誕生日でもないのにハッピーバースデーって......」

「そうだね、まだ説明が足りない。司令官、直々に頼むよ」

「えっ、俺?」

 

驚いたように自分自身を指さす司令官。

 

「あー......その、なんだ。進水日ってさ、艦艇にとっては初めて海を走る、人間でいう誕生日みたいな感じじゃないか」

「ええ」

「だから艦時代のお前達を祝う。そういう事だ」

「え?それってつまり......」

「まあ誕生日2つ持ちって事になるな。まぁ構わないだろ、別に誰かに迷惑がかかる訳でもないし」

 

いやいや、そういうものではないだろう。

 

「でも......なんで私に突然?進水日なら電とか雷の方が先じゃない。何で2人にはしなかったの?」

「それなんだがなぁ......」

 

そう言って司令官は制帽を脱ぐとがしがしと頭をかいた。彼の困った時の癖。もう1年近く一緒に過ごしているのだ、互いの癖もだいぶわかってきた。

 

「つい最近だ、6月26日は隼鷹の進水日だったろ。あの日に隼鷹と飲んでたんだが......」

 

端の机で頬杖をついている隼鷹さんが司令官の語を継ぐ。

 

「アタシ酔ってたみたいでさ、なんだかよく覚えてないんだけど、眠りこける前に一言“進水日”って呟いたらしいんだよ」

「で、実は皆艦時代の自分のことも心の奥底では大切にしてるんじゃないかなーって思ったわけ。これから艦娘が増えていったら余裕がなくなるだろうけど、今なら充分祝ってやれる。そういう事だ」

「でも......私、艦の頃の記憶はほとんど残ってないし、祝われるのは......」

「何言ってるんだ、お前も祝うんだよ。話聞いてたのか」

「えっ?」

「いいか、これから祝うのは“駆逐艦暁”の進水だ。暁と“暁”は違うだろう?」

 

信じられない、この人は一体どこまで私達のことを考えているのだろう。私たちは艦娘、艦の力と記憶を受け継ぎこそすれ、以前の“身体”はもう消滅、あるいはばらばらになって沈んでしまっているというのに。沈んでしまったかつての私たちの“身体”に敬意を払おうと言うのだ。それなら、私だって遠慮はいらない。今ここに暁として存在できていることを、素直に、誠実に、“暁”に感謝しよう。

 

「それじゃあ乾杯の音頭はお前に任せるぞ、暁」

「うん!」

 

陽が落ちかけた、暁色の海に向かって叫ぶ。

 

「“暁”!進水日おめでとう!」

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

 


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