ダ・カーポ~もう一つの桜物語~   作:みっくん

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今回は夏休み前の行事の最後です

前回の渉のテストの結果はどうなったのでしょうか

それでは第18話どうぞ!

今回の話は台詞のほうが少なめとなっております


第十八話「天国か地獄か」

本日は夏季長期休暇の前日であり、学生は喜ぶことが出来る1日であるだろう

 

だが、ご存知だろうか

 

長期休暇に入るためには一つの試練が待っているという事を

 

 

朝のHRが終わると俺達はクラス全員で体育館へと向かう

 

体育館では終業式が行われた

 

壇上では学園長であるさくらさんが何か喋っていたが、休み前の俺達の耳には入ってこなかった

 

その後、俺達は休み前の最後のHRを行うために教室へと戻った

 

教室に戻ると先生はまだ来ていないようなので友人達と話す

 

「なあ、義之」

 

「ん?何だ?」

 

「これから、何が行われるか知っているか」

 

「そりゃあ…地獄の始まりだろ…」

 

義之が呟いた地獄の始まりとは悪い子がほとんどの確立で見るものだ

 

俺の友人であるI・W君はこう語る

 

「去年の夏休み前のHRでしたかね…あの日、俺達はこれからの予定を立てていたんですよ…その後、先生が教室に入ってきて、最初に渡したもの、それを見た瞬間から、俺は一つのことを悟ったんですよね…『俺の夏休みは終わりだ』と…それだけではなく先生は更に追い討ちを掛けてきました…数字が並ぶプリントが一つ手渡されたんですよ…それは同じ数字ばかりが並んでいたプリントでした。しかもほとんどが縦線の数字…あれは地獄を思わせる物語の序章に過ぎなかったことを今でも覚えていますよ」

 

と、俺の友人であるI・W君が以前に語ったこの台詞を聞いて分かるだろうが

渡されるものは、この間行われたテストの結果と成績表である

 

俺と義之が不穏の空気を漂わせていると空気を読めないバカが1人やってきた

 

「どんしたんだい?義之ちゃんと清隆ちゃん」

 

そいつは気持ち悪いことを言っていたが、今の俺達には関係はなかった

 

「え?無視?俺何かした?お願いだから無視しないでよ」

 

急にバカが俺の脚にしがみついてきた

 

「お、おい。何やってるんだよ。このバカ!」

 

ビックリしたのでつい怒鳴ってしまった

 

「!?…そんなに怒っているのね…俺のことはどうでもいいのね…」

 

「ん?ああ、そうだな。今の俺にはお前のことを構ってやれない」

 

「なんだよ~。なら最初からそう言えって」

 

「俺のせいなのか…」

 

こんな馬鹿な会話をしている間に先生が来てしまった

 

キーンコーンカーンコーン

 

最後のHRの始まりを告げるチャイムが鳴る

 

俺には、地獄の始まりのチャイムに聞こえた気がする

 

「じゃあ、皆がお待ちかねのテスト返却だ」

 

「「「「「「「「ええ~」」」」」」」」

 

クラスからは不満の声を出す者もいた

 

「今回のテスト、先生は大いに感激した…何故なら、あの板橋が全てのテストを平均点越えをしたからな!」

 

えっ?渉が平均点越え?…てことは、クラスの平均点は結構高いということになる

 

不味いぞ、このままだと俺の夏休みが危ういな

 

「じゃあ返却を始める。板橋取りに来い」

 

先生はそう言って生徒全員にテスト返却を始める

 

「次、桜内」

 

義之の番か

 

義之は俺のほうを一度向くと、笑顔でこう言った

 

『先に逝くぜ相棒!』

 

「よ、義之~」

 

と馬鹿な茶番もしてしまったが、義之がテストを受け取って帰ってくる

 

「なあなあ、義之。お前のテストはどうなんだよ」

 

渉が義之に質問する

 

渉は自分のテストを自慢したいわけではなくて、今回は夏休みに全員が揃うかの心配のためのようだ

 

義之のテスト結果

 

国語   68点

数学   57点

英語   61点

社会   73点

科学   54点

 

の様だ。科学以外がクラス平均を超えたようだ

因みに渉の結果は

 

国語   63点

数学   59点

英語   57点

社会   79点

科学   63点

 

と平均が65弱だった

 

お前らなんでそんなに高いんだよ…

 

「最後に、芳乃!お前だ」

 

「はい!」

 

俺は戦場へ赴く兵士の如く、先生の下へと歩む

 

「なかなかの点数だ。次回も期待しているぞ」

 

と先生からお褒めの言葉を授かった

 

え?俺も結果良かったの?そう思って俺は自分の答案用紙を見る

 

国語   76点

数学   61点

英語   74点

社会   83点

科学   64点

 

…………最低点が61点だと!?

 

この点数は俺が元の初音島の風見学園でも一度も取っていない成績だ

 

立夏さんの教えの良さが分かる結果だ

 

俺は意気揚々と自分の席へと戻る

 

「おっ?清隆。その様子だと随分と良かったようだな」

 

義之が俺に話しかけてくる

 

「まあな。何はともあれ、俺達がビクビクする要因が一つ減った…後はアレだけだ」

 

「そうだな…」

 

どんなにテストの結果が良くてもアレが悪くては問題外だ

 

後一つに俺らの夏休みの全部が掛かっていると言っても過言ではない

 

「じゃあ、俺からのプレゼントをお前らに渡そう」

 

先生がそう言って別のプリントを取り出す

 

「まずは板橋からだ」

 

「ういっす!」

 

渉は元気に返事をすると先生へと歩いていく

 

この時、俺達は自分のこと以上に緊張していた

 

何せ、あの渉だ

 

授業中には平気で早弁をし、眠かったら寝る男だ

 

成績が不安で仕方が無いのは当たり前のことだろう

 

と俺が考えていると

 

「っしゃああああ!」

 

渉の元気な声が教室中に響いた

 

「どうやら大丈夫だったみたいだな」

 

「ああ」

 

俺と義之は顔を見合わせて安堵の吐息を漏らした

 

「早く受け取りに来ないか!桜内!」

 

「っ!は、はい!」

 

義之は一度驚くとすぐに返事をする

 

「まあ、いつも通りだな」

 

そう言って義之は席へと座った

 

その口ぶりからして大丈夫だったのであろう

 

「で、義之、お前はどうなんだ?」

 

まだバカが1人やって来た

 

「俺にはお前のほうが心配だ。で、どうなんだ」

 

「俺はほとんどが2だぜ!1がないから夏休みに補修は0だ!」

 

「マジでか!これで、皆で夏休み遊べるな。毎年、渉は補修だと思っていたが…こんな形で裏切られるとはな」

 

「おいおい。それはないじゃんかよー義之ちゃんよー」

 

俺は二人のやり取りを眺めていたが先生に呼ばれて席を立つ

 

先生から成績を受け取ると、席に戻り見る

 

ほとんどが3と4だったので一安心

 

「清隆はどうだ?」

 

「俺も大丈夫だ」

 

義之に聞かれたので答えておく

 

「じゃあ、夏休みに怪我をしないように過ごしてくれよ。クラス委員!号令!」

 

俺達は夏休み前のHRを終えた

 

 

帰り道に渉が

 

「なあなあ。どっか寄り道していかないか?」

 

と言ってきたので特に予定が無かったので二つ返事で答えた

 

 

 

「んじゃ~何処行くよ?」

 

「俺は別に何処でもいいんだが」

 

今俺達は商店街に3人で来ている

 

勿論俺、義之、渉の3人だ

 

俺達は得にすることも無く歩いていると知っている人が居たので声を掛けてみる

 

「音姫さん?何してるんですか?」

 

「あれ?清隆君?ちょっと生徒会の用事でねー」

 

どうやら音姫さんは生徒会の用事で来ていたようだ

 

「生徒会の用事?」

 

「うん。学校で足りないものがあったから買いに来たの」

 

「成る程。じゃあ俺は荷物持ちお供しますよ」

 

「え?弟君と板橋君が可哀想だよ」

 

「大丈夫ですよ。することがないから来てただけですので」

 

「じゃあ、頼もうかな」

 

俺は音姫さんとの用事が出来たので近くで待っていた二人に声を掛ける

 

「すまん。俺、音姫さんの用事を手伝うことにしたから、先に帰っててくれ」

 

「ん、分かった」

 

「おうよ」

 

理解が早い二人で良かったと思った瞬間である

 

その後俺は音姫さんの手伝いで色々な店に寄った

 

「今日は有難うね。荷物重かったでしょ」

 

「いえいえ。大丈夫ですよ」

 

帰りは音姫さんと二人で帰路についていた

 

「でも、清隆君って優しいんだね」

 

「え?」

 

「だって、普通の人ならあそこで声を掛けても、自分から荷物持ちに立候補する人なんていないよ」

 

「俺は当然のことをしただけですし」

 

「でも清隆君のおかげで助かったよ。今度このお礼をさせてもらうね」

 

「お礼なんて…あっ!そういえば音姫さんって夏休みに何か用事ってあります?」

 

夏休みに暇なら俺達と一緒に遊ぼうと考え付いたので聞いてみることにした

 

「ん~。生徒会の用事ぐらいかな?それ以外は特に無いけど」

 

「なら、俺達と一緒に遊びませんか」

 

「迷惑じゃない?」

 

「迷惑だなんて。寧ろ、皆喜びますよ。それに保護者役って感じの人が居なかったから誰かストッパーにと思っていましたから」

 

「そう?じゃあ一緒に遊ばせてもらおうかな」

 

こうして俺達の夏休みのメンバーに1人加わったのである

 

 

 

 

 

 

 

 




これで、音姫さんも夏休みメンバーに加えることが出来ました

夏休みの予定としては

①夏祭りに行く

②花火をするor見る

③肝試しをする

④海に行く

となっています

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