ダ・カーポ~もう一つの桜物語~   作:みっくん

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それでは第22話どうぞ!


第二十二話「旅行(前編)」

ピピピピピ

 

何時もより少し早く目覚まし時計が鳴る

 

俺は時計を止めるとベッドから出る

 

カーテンを開けて朝の日差しを全身で感じてやっと意識が覚醒する

 

そのまま下に降りて朝ごはんの準備をする

 

今日の朝ごはんは何にしようかな…

 

と、俺が考えていると

 

ピーンポーン

 

家のチャイムの鳴る音が聞こえた

 

こんな朝早くに誰だ?

 

そう思いながら俺は玄関のドアを開ける

 

「はい、どちら様…って、音姫さん?」

 

「うん、今日は皆で海に行くでしょ?だから、朝ごはんを作ってあげようかと思って」

 

「あっ…ありがとうございます」

 

「じゃあ、あがらせてもらうね」

 

音姫さんはそう言うと靴を脱いで家にあがる

 

そのまま台所へと一直線で歩いていった

 

「あれ?朝ごはんの準備を始めてたの?」

 

「はい、って言ってもまだ献立を考えていたんですけどね」

 

「じゃあ、一緒に作ろっか?」

 

笑顔で言われたので俺は拒否できず一緒に作ることに…

 

「清隆君、お醤油取って」

 

「はい」

 

一緒に作るからといって特に問題は無く進む

 

寧ろ息が合っていて早く作れている気がする

 

「凄いよ~清隆君と作っていると弟君と一緒に作っている時よりも早く進むよ~」

 

それは、喜ぶことなのだろうか…

 

俺と義之の料理の経験の差だというのも一つの理由だと思う

 

俺は小さい頃から親が仕事で家を空けていることが多かったので料理を覚える時間が沢山取れたのだ

 

義之は…何時頃から作っているのだろうか?

 

後で聞いてみよう

 

取り合えず朝ごはんは出来たので義之を起こしに行く

 

義之の部屋の前に着くと、ドアを一度ノックをする

 

コンコン

 

「義之ー?起きてるか?」

 

返事が無い…起こすしかないな

 

俺は考えをまとめるとドアを開けた

 

そこには案の定、寝ている義之がいた

 

「義之!朝だぞ起きろ!」

 

一度大声で言ってみる

 

「zzz」

 

それでも、寝ている…

 

こうなったら…

 

「義之!杉並が遂に生徒会を掌握したぞ!」

 

「嘘だろ!?」

 

義之はベッドから飛び起きて出てきた

 

やはり、杉並をネタにして起こすのは効果がある

 

「大丈夫だ。ただ生徒会が掌握されただけだぞ」

 

ついからかいたくなったので、更に余計なことを言ってみる

 

「それの何処が大丈夫なんだよ…杉並が生徒会を掌握したって事は俺達の比較的平和だった生活が終わりなんだぞ!」

 

「そうだな…確かに不味いな。まあ、実際になったらだけど」

 

「は?」

 

義之は若干間抜けな声を出した

 

「嘘だよ。さすがの俺も掌握なんてされたら平気なわけがないだろ」

 

「驚かすなよ…心臓に悪いんだからな…」

 

「悪い悪い。っと、朝ごはんが出来たから居間に降りといて」

 

「降りといてってお前は食べないのか?」

 

「馬鹿だろ…先輩を起こしに行くんだよ」

 

俺は部屋を出ると先輩の使っている部屋へと向かう

 

先輩の部屋は義之の部屋から少し離れた位置にある

 

コンコン

 

俺は一度ノックをした

 

ノックをすると部屋のドアが開いた

 

「おお、同志芳乃か。どうした?」

 

「同志になった覚えはありませんが。取り合えず、朝ごはんが出来たので下に降りてください」

 

「そうか、すまないな」

 

俺は先輩と一緒に居間へと降りた

 

居間には、先に降りた義之の他に、朝倉家からやって来た立夏さんと由夢ちゃんが自分の席に着いていた

 

「おはよう、清隆」

 

「おはようございます、清隆さん」

 

二人が俺を見かけるなりあいさつをしてきた

 

「おはようございます、立夏さんに由夢ちゃん」

 

二人に習って俺もあいさつを返した

 

「ほらほら、二人とも自分の席に着いてね」

 

音姫さんがご飯を運びながら言う

 

 

皆が自分の席に着いたのを確認すると音姫さんは

 

「では、いただきます」

 

「「「「「いただきます」」」」」

 

俺達は声を揃えて言った

 

 

 

朝ごはんを食べていると、義之が俺に話しかけてきた

 

「なあ、清隆。今日って何時に集合だっけ?」

 

「確か、8時30分に家の前だから…あと1時間は時間があるな」

 

時刻は朝の7時15分

 

まだ余裕がある

 

「じゃあ、急いで食べなくても平気か」

 

義之は安心したのかさっきよりもゆっくりご飯を食べ始めた

 

俺達が話していると横から

 

「ん?集合時間?お前達は何処かに出かけるのか?」

 

先輩は確か、勉強会の時に居なかったので当然の質問である

 

「はい。今日、何時ものメンバーで本島の海に行くんですよ」

 

「ほう。本島の海か…」

 

「あっ…先輩も来ます?」

 

「そうだな…よし!俺も行こうではないか!もしかしたら面白いものに出会えるかもしれん」

 

面白いものって…何に出会うつもりなんだこの人

 

 

まあ、こんなこともあって今日の海に行くメンバーが1人増えたのである

 

 

 

「っと、そろそろ時間だな」

 

俺は時計を見ると席を立って、荷物を取りに部屋へと向かう

 

俺が部屋から荷物を取ってくると

 

ピーンポーン

 

家のチャイムの鳴る音が聞こえた

 

「清隆ー!俺は出れそうに無いから代わりに出てくれー」

 

「おーけい!」

 

義之は部屋で荷造りしているので手が離せないようだ

 

俺は玄関へと向かうとドアを開ける

 

「よっ!おはよう、清隆!」

 

渉が元気に挨拶してくる

 

「おはよう、ってか相変わらず元気だな」

 

「元気は俺の数少ない取り柄だからな」

 

お、おう

 

元気が数少ない取り柄って…

 

まあ、渉だしな。俺は納得した

 

「じゃあ、渉!お前に頼みがある。これは、お前にしか出来ないことだ」

 

「俺にしか出来ないこと!?なんだ?」

 

「他にも人が来るから、来たら入れてやってくれ」

 

「分かった。俺に任せろ!」

 

快く引き受けてくれたようなので俺は家を出る

 

「って、清隆は何処に行くんだよ?」

 

「隣の朝倉家へ」

 

朝倉家へと着くとインターホンを鳴らす

 

「はい?朝倉ですけど」

 

「音姫さん?俺です、清隆です」

 

「清隆君?どうしたの?」

 

「そろそろ、皆が来るのでその連絡を」

 

「ん、ありがとう。じゃあ、もう少ししたら行くね」

 

俺は返事を聞くと芳乃家へと戻った

 

 

俺が家に入ると既に皆が集合していた

 

「悪い、待ったか?」

 

「いや、今揃ったところだ」

 

杉並が教えてくれる

 

「じゃあ、後は音姫さんたちだけか

外で待ってないか?出てきた時向かいやすいし」

 

俺達は家を出て、鍵を閉める

 

此処に戻ってくるのは明日の夜だろう

 

今回の本島の海へは一泊二日で行くことになったのだ

 

理由としては、折角海に行くのだから日帰りではつまらないという意見と、何故か杉並が海近くのホテルに知り合いが居るらしく、安い値段でホテルを借りることが出来たからである

 

「ごめーん。遅くなっちゃった」

 

隣の朝倉家から音姫さんたちがやって来る

 

「大丈夫ですよ。それよりもその荷物…」

 

音姫さんが持っている荷物はとてもじゃないが一泊二日用の大きさではない

 

「何が入っているんです?」

 

「えっと、海行くから、日傘や日焼け止め、それに何が起こるか分からないから服を5着ほど、後は…「って、そんなに多くいりませんよ!」

 

聞いているとまだ続きそうなので止めに入った

 

「荷物を減らすこと!第一、そんなに荷物は要りません。立夏さん、音姫さんの荷物整理手伝ってあげて下さい」

 

本当なら俺が手伝ってあげたいのだが女性の音姫さんの荷物なんで触れるのはいけないので立夏さんに任せることにした

 

 

数分後、荷物をまとめて立夏さんと音姫さんがやって来た

 

「では、皆で行きましょうか」

 

俺達は本島と初音島を結ぶ船着場へと向かった

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

俺達が船着場へと到着すると出発しそうな船が在ったので急いで乗ることにした

 

乗ると中は広くて、荷物置き場に荷物を置くと俺達は探索することにした

 

船の上に出てみると海が綺麗に見えた

 

って、言っても海の上に居るのでおかしい気もするが

 

俺が海を見ていると、隣にななかがやって来た

 

「綺麗だね」

 

「そうだな」

 

ななかが俺と同じ感想を口にしたので同意する

 

ななかの髪が風に吹かれていて一瞬、綺麗だと思ったのは胸にしまっておこう

 

ん?ななかの髪…何か付いている…

 

確かあれって…

 

「ななかが付けてる髪留めって、この前俺が買ってあげたやつ?」

 

「分かった?えへへ~、買ってもらったのに使わないのは勿体無いので付けて来ましたー」

 

嬉しそうにななかが言う

 

こう言われると買った本人としては嬉しいな

 

「似合ってるよ、その髪留め」

 

「本当!?良かった~」

 

お世辞でも何でも無く純粋に似合っていたのだ

 

例えるなら、あの髪留めがななかに合うように作られていたとしか思えないほどに

 

って流石に言いすぎか

 

「そうだった!」

 

ななかが思い出したかの様に声を出す

 

「ん?どうかしたのか?」

 

「丁度良いから、一緒に写真撮ろうよ」

 

「丁度良い?」

 

「新聞部の記事に載せたり、コメントするのにいいなと思って」

 

んー、俺達が写った写真を貼っても大丈夫なのだろうか

 

ななかは風見学園のアイドルだから、この写真を見られたらファンの奴は怒るだろうな

 

でも、いいか

 

皆で海に行った記念になるし、それに写真を撮るだけで貼ると決まったわけではない

 

「そうだな。じゃあカメラは…」

 

「あたしが持ってるよ」

 

「おっ、準備がいいな」

 

「実は色々と記念に撮りたいなと思っていたので持ってました」

 

「そっかぁ、じゃあ、あそこに居る人にでも撮ってもらおうか」

 

俺はななかからカメラを受け取ると、近くで海を眺めている人が居たので写真を撮ってくれないかとお願いをした

 

その人は快く引き受けてくれたのでカメラを渡すと、ななかのもとへと戻る

 

「じゃあ、撮りますよ」

 

俺達は若干密着しながら並んだ

 

「はい、チーズ」

 

ベタな言い方でシャッターを切ってくれたが、別段嫌なわけでもないので気にしなかった

 

「はい、カメラ。上手く取れたと思うよ」

 

「ありがとうございます」

 

カメラを受け取ると礼を言う

 

写真をとってくれた人は手を上げると船の中へと入っていった

 

その人の姿が見えなくなるまで立っていたが見えなくなると二人でカメラへと視線を戻した

 

「どれどれ?上手く撮れてるって言ってたからな」

 

おっ、あった

 

「確かに上手く撮れてるな」

 

「本当!?」

 

「ああ」

 

ななかに撮って貰った写真を見せた

 

「本当だ。上手く撮れてるね」

 

写真の中の俺は密着しすぎか若干顔を赤らめていたが、隣に立っていたななかは嬉しそうな顔をしていた

 

そんなに写真を撮ってもらうのって嬉しいのかね?

 

「じゃあ、みんなの所へ戻ろうか」

 

「うん」

 

俺とななかは皆が居るであろう荷物置き場付近へと向かった

 

 

俺達が荷物置き場に戻ると丁度船は本島に着いたらしい

 

荷物を手に持つと船から降りる

 

「さて、着いたな」

 

「そうだな。先に荷物を置くためにチェックインしないか?」

 

「それもそうだな」

 

俺達は宿泊先であるホテルへと向かった

 

 

ホテルが目に見えると俺達は目を疑った

 

杉並の知り合いとは分かっていたが、まさかこんなに立派なホテルだとは思ってもいなかったので驚いた

 

「ふふん。俺の情報網を舐めるなよ。これぐらい朝飯前当然なのだ!」

 

「今回はお前の手柄だな」

 

俺は素直に褒めた

 

「見ているのも良いが、チェックインをするのであろう?」

 

「あ、ああ。そうだな。あまりの凄さに止まってしまった」

 

 

俺達はホテルの中に入ってチェックインを済ませて

 

各自の部屋へと向かう

 

部屋割りは以下の通りだ

 

607号室

 

清隆、義之、渉

 

608号室

 

杉並、杉並

 

612号室

 

立夏、音姫、ななか

 

613号室

 

由夢、小恋、杏、茜

 

 

男女各自でくじを引いたらこうなったのだ

 

杉並のお陰で借りれた部屋は4部屋だったのだ

 

俺はどこでも義之と、渉とセットだと現実を見せ付けられた気分になった

 

 

各自荷物を置いて、必要なものだけを手に持つと海へと出かける

 

今は12時。昼なので腹を満たすために海で開いてる店を見たりする

 

前にプールに言った時にも思ったのだが、海もあのプールも売ってるものは大差ないよな

 

簡単な昼を済ませると海へと泳ぎにでた

 

 

「俺が一番乗り!」

 

渉が元気に声を出して海へと勢いよく飛び込む

 

「「俺達もだ!」」

 

渉の後に続いて俺と義之も一緒に飛び込む

 

 

海の中に入るとプールとは違って気持ちが良かった

 

余計かもしれないが、プールが気持ちよくないという意味ではないと言っておく

 

 

女子達もゆっくり海に入ったらしく皆が気持ち良いと声に出して言っていた

 

 

「よし!義之、清隆!あそこの島まで誰が一番先に着くか競争だ!」

 

渉が少し離れたところにある島を指す

 

「望むところだ」

 

「おーけい」

 

俺と義之は賛成の発言をする

 

「じゃあ、杉並!スタートの合図を頼む」

 

「分かった!」

 

俺達は横一列に並ぶ

 

「ではスタート!!

 

 

 

 

 

と言ったら泳ぎ始めろよ」

 

俺達は一瞬潜りそうになったが何とか堪える

 

「杉並!いいから始めろ!」

 

「人が折角説明しておいたと言うのにその態度はなんだ!」

 

「分かったから、兎に角始めてくれ」

 

「仕方あるまい

 

では、スタート!」

 

スタートの合図が出されたので俺達は一斉に泳ぎ始める

 

最初は渉が勢いよく飛び出したので差が開いただが、ずっと飛ばしていると体力が持たないのですぐ埋まっていく

 

その後は最初からゆっくり泳いで体力を温存していた義之と俺が同時にゴールをした

 

渉がゴールしたのは俺達がゴールしてから数分後の事だった

 

 

競争を終えると、俺達はゆっくり先ほどの場所へと戻っていく

 

そこには既に皆が待っていたので、急いで上がった

 

男女別に分かれて更衣室で着替えを済ます

 

女子のほうが着替えは掛かるので外で待っていることにした

 

「いやー、泳ぎましたな」

 

「だな。久々にあんなに泳いだ気がする」

 

一緒に着替えを済ませた渉と少しの間会話をする

 

「後は、ホテルに帰って浴場に行って、飯を食べて寝るだけか」

 

「は?何を言ってるんだい清隆君?」

 

「ん?」

 

「飯を食べたら寝るじゃなくて、食べたら一つの部屋に集まって遊ぶんだよ」

 

「成る程な。っと女子達のお出ましだぜ」

 

女子と合流するとホテルへと皆で帰る

 

部屋でまた別れて、各自お風呂に行くことにした

 

「じゃあ、お風呂行こうぜ」

 

「そうだな」

 

「分かった」

 

俺達は3人で部屋を出て、浴場へと向かうことにした

 

 

浴場へ着くと、服を脱ぐ

 

脱ぎ終えたら、お風呂へと入ってみたが中には俺達以外誰も居なかったので歌詞きり状態だった

 

「ふー。いい湯だな」

 

「だな」

 

義之と二人でゆっくりと湯につかる

 

「あれ?渉は?」

 

「渉ならさっきまで、体を洗っていたと思うが…」

 

二人で周りをキョロキョロして探して見たが姿は見つからない

 

俺達が浴槽から出ようとすると、何者かに足を掴まれて頭から浴槽に戻ることになった

 

「いってーな。誰だよ…」

 

「って、渉じゃねえか。何やってんだよお前は」

 

「いやー、驚かそうかと」

 

「幾らなんでも限度ってもんがあるだろ」

 

「確かに…悪いな」

 

「まあ、怪我をした訳じゃないからいいけどさ」

 

俺達はその後も少し湯につかって

 

上がることにした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




この小説を書いているとD.C.Ⅲの杉並の存在を忘れかけてしまいますww

なので、今回はきっちりと登場させました!

今回は旅行編!

って事で全部で2部か3部にする予定です

今回のお話のメインヒロインは音姫にする筈だったのにななかがメインみたいになってしまったが後悔はしていない(キリッ)

それにしても、海って良いですよね

青い空!白い雲!そして、青い海!

そんな海に一度でも行ってみたいものですね

誤字・脱字等ありましたらご連絡ください

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