それでは第22話どうぞ!
俺達はお風呂から出ると部屋に戻って一休みすることにした
「いやー。いい湯だったな」
「ん~。そうだな~」
俺達がゆっくりとくつろいでいると
コンコン
ドアを叩く音が聞こえる
「はい?開いてますよ」
「お邪魔します」
一言言って入ってきたのは音姫さんだった
「あれ?音姉?どうしたの?」
「そろそろ、食事の時間だから皆で集まろうって」
「もうそんな時間か…」
俺達は簡単に身支度を済ませると音姫さんと一緒に部屋をでる
「なぁ、清隆、義之」
「ん?なんだよ」
「夕飯って何だろうな」
「美味いもんじゃね?」
「それは、当たり前だろ。俺が言っているのはメニューであってさ…」
渉が義之に夕飯のメニューに対して熱く語り始めたので他の人と話すことにした
「ねえ、清隆君」
「はい?どうしたんです音姫さん」
「立夏がね、今日夕飯食べ終わったら皆で清隆君たちの部屋に行って遊ぼうだって言ってるんだけど」
「いいんじゃないですか?人が多いほうが楽しいですし」
「それもそうだね。じゃあ、ご飯を食べ終わったら皆でお邪魔させてもらうね」
音姫さんと会話している間に皆が揃ったらしいので、皆で移動することにした
ホテル内にあるレストランで食事をすることに決めているので移動は簡単だった
レストランの中に入ると従業員に席を案内されて座る
座って少しすると、他の従業員がメニューとお冷を持ってきた
俺は隣に座った義之とメニュー表を見ることになった
さて、何にしようか
このホテルは海沿いにあるので海で採れたものの料理が食べたいと始めから決めていたので海鮮系のメニューを見てみる
俺が考えている間に義之は決まったようだ
なら、俺も早めに決めないとな
よし、これにしよう
『直ぐ近くの海で採れた新鮮海鮮丼』
無難だしいいだろう
「俺はメニュー決まったけど皆は決まった?」
「お前が最後だぜ」
あれ?結局俺が最後まで悩んでいたようだ
立夏さんが近くを通った従業員の人を呼ぶと皆が自分の食べるものを口にしていく
料理が運ばれてくるまでの間、皆でこの後は何をして遊ぶのかを考えていた
結局やることになったのは…
おっと、料理が運ばれてきたのでこの話は部屋に戻ってからすることにする
皆で運ばれてきた料理の感想を口にしながら食事の時間を楽しんだ
食事をした後、俺達男5人は女子に飲み物を買ってくるように言われたのでホテルの1階にある自動販売機で買うことにした
自動販売機で人数よりも少し多いペットボトルや缶を買って俺達は部屋に戻ることにした
「飲み物買ってきたぜ」
そう言って俺は部屋を開けた
「ん、ありがとう。飲み物はそこに置いておいて」
指を指された場所に飲み物を置くとゲームの開始だ
「さて、始めますか」
「だな」
そう言って渉は事前に持ってきた割り箸を取り出すと番号を書いていく
これで分かるだろうが
あえて言っておく、俺達がするゲームは『王様ゲーム』だ
ここで『王様ゲーム』を知らない人のために簡単な説明をしよう
①割り箸を参加人数の数だけ用意(今回は12人の為12本)
②割り箸に数字と王様を書いておく(王様は1本だけに書いておく)
③その割り箸の中から1本だけ引く(入れ物に入れるのも良し・誰かが持っていても良し)
④引いた割り箸に書いてある名前の人が『王様』
⑤『王様』は他の参加者(数字の番号)に何でも一つだけ命令することが出来る(社会的に抹殺されない程度の範囲で)
⑥命令をされた人は命令を守らなければならない
以上、簡単な説明でした
「俺達がするゲームは王様ゲーム」
「王様の命令は」
「「「「絶対」」」」
渉の言葉に合わせて俺達男4人で声を揃えて言う
「では、ゲームスタートといこうではないか」
杉並の言葉によりゲームが開始された
『第1回戦』
今回、俺達は雪村に割り箸を持ってもらいそれを皆で引くことにした
「「「「「王様だーれだ」」」」」
俺は自分の割り箸に書かれている文字を確認する
俺の文字は『6』だ
「ふっ…どうやら王様はこの俺のようだな」
杉並が言う
どうやら最初のゲームでは王様は杉並のようだ
「では、命令といこうではないか。まぁまずは軽くだな
3番が5番ビンタ」
確かに王様ゲームにしては軽くであるな
さて、俺は6番だから関係ないが3番と5番は誰だ
「おっ、俺が3番だな」
「おいおい、マジかよ」
どうやら3番が義之で5番が渉のようだ
「渉。遠慮なく叩くぜ」
「そこは遠慮しようぜ」
バチーン
義之が渾身の力を込めて渉の頬を叩いた
ってか、この音からして本当に手加減してないな
「マジで、痛いじゃねえかよ」
渉が頬をさすりながら言う
「叩く前に言っただろ、遠慮はしないと」
「じゃあ、第2回戦にいくか」
『第2回戦』
「「「「「王様だーれだ」」」」」
流石に2回連続で杉並は無いだろうな
「王様は私だね」
ななかが王様か…
「じゃあ、命令いくよー。
8番の人が1番の人をお姫様抱っこして、ホテルの1階を1周してくること」
ななかの命令を聞くと俺は自分の取った割り箸に目をやる
俺の番号は『8』
ってことは俺が抱っこする係りか
「俺が8番だ。1番の人は誰?」
「1番は私よ」
立夏さんが手を上げて言う
えっ。立夏さんをお姫様抱っこしながらホテルの1階を1周…
恥ずかしいじゃないか
「じゃあ、清隆。宜しくね」
立夏さんはそう言うと俺の首に手を回してきた
ここは恥を凌ぐしかない
俺は立夏さんの胴体と足に手を当てて持ち上げる
立夏さんの体は予想以上に軽くてビックリした
「清隆、私重くない?」
「全然、寧ろ軽すぎてビックリしました」
俺はそのまま部屋を出ると1階へと足を進める
「これ、恥ずかしいわね」
「俺もですよ。だから、急いで終わらせて戻りましょう」
俺は少し早歩きになりながらホテルの中を回る
回っている最中、他に泊まっているお客さんに変な目で見られたりしたが、俺には余裕が無くてそれどころでは無かった
「た、ただいま」
「「「「「「「おかえりー」」」」」」」
俺達が部屋に帰ってくると皆がニヤ付いた顔でこちらに振り返ってきた
俺は無言で皆の横を通り元の場所に座る
「3回戦、始めようぜ」
『第3回戦』
「「「「「王様だーれだ」」」」」
俺は手に取った割り箸を直ぐ見る
しかし書かれていたのは『1』という数字であって『王』の文字ではなかった
「王様は私のようね」
雪村が手を上げる
俺達は手の上げた方向を見ると
「「おい服ー!!それは王様じゃなくて女王様ではないか!!」」
渉と二人で盛大なツッコミを入れてしまった
雪村は王様の格好ではなく女王様の着ているような服を身に纏っていた
「あら?気付かなかったわ。それは置いておいて」
置いておくんだ…
「命令は、1番と2番、3番と4番、5番と6番
抱き合い見つめながら愛を囁く」
え?抱き合って、見つめ合って、愛を囁く!?
俺は1番だから2番は…誰だ?
「今、呼んだ数字の人は手を挙げていって」
「1番」
「はい。俺です」
俺は少し疲れた顔をしながら手を上げる
「お相手の2番は」
「わ、私みたい」
音姫さんが少し動揺しながら手を上げた
「お、音姫さん!?」
「うん。私が2番みたい」
俺の相手は音姫さんか…
これも恥ずかしいぞ
「3番は」
「おいっす」
渉が笑顔で手を上げる
あいつは女子が相手だと信じてあの笑顔なのだろう
「4番は」
「俺のようだな」
しかし、神は渉に微笑まなかったようだ
渉の相手は同じ性別の杉並だ
「マジかよ…」
「次、5番」
「わ、私だね」
月島が遠慮がちに手を上げる
「6番は」
「俺みたいだな」
どうやら義之のようだ
「じゃあ、今手を上げた人はそれぞれで命令通りにしなさい」
俺は音姫さんと向かい合う
「ちょ!おま…俺、同士だぞ…!?」
「適当に番号を言ったら、そうなったんだもん。きっと、一部の人には需要があるわよ」
「ここにその“一部”はいねえ!!」
「王様の命令は“絶対”よ」
あっちで何やら渉が揉めていた様だが雪村の一言によりおさまったようだ
そんな事よりも今は自分の方が大切だ
「えっと、だ、抱きますからね」
俺は音姫さんに許可するように促す
「う、うん。どうぞ」
どうぞって言われちゃったー!?
俺は内心、冷や汗を異常なほどに掻きながら命令通りにする
ギュッ
俺は意を決して音姫さんを抱きしめた
音姫さんは俺よりも小さいので俺の腕の中にすっぽりと収まった
「えっと、このまま愛を囁くんだよな」
「そ、そうみたいだね」
俺達は動揺しながら事を進めていく
「てか、愛の言葉って何にすればいいんだ」
俺は雪村に質問をする
「まあ、無難に『愛してる』とか『好き』で良いわよ」
「そうっすか」
俺は視線を雪村から音姫さんへと向ける
「じゃ、じゃあどうします?」
「す、好きだよで良いんじゃないかな」
「そ、そうですね」
動揺のせいで何時もみたいにはっきりと喋ることが出来ない
「じゃ、じゃあ俺からいきますよ」
「は、はい!?」
「えっと、音姫さん好きです」
「は、はいぃぃ」
音姫さんは顔を真っ赤にするとそのまま後ろに倒れそうになる
俺は音姫さんが頭をぶつけない様に支えて部屋のベッドの上に置く
「えっと、これ以上は続けられそうにないから…いいよな?」
雪村に一か八かで質問する
「…芳乃がしたし、仕方ないわね」
「良かったぁ…」
あのまま、音姫さんに言われてたら俺も同じように後ろに倒れていただろう
俺は胸を撫で下ろして他の人に目をやる
義之の所は…
義之が愛の言葉を囁こうとした瞬間、月島が突き放したのでそこで終わりのようだ
では、渉のところは…
渉が白くなって床に横たわっていた
俺は胸の中で合掌した
『第4回戦』
俺は2回連続で辱めを受けているのでここらで一矢を報いたかった
「「「「「王様だーれだ」」」」」
俺は自分の手元に目をやる
割り箸に『王』の文字が
「王様は、俺のようだな」
俺は自信満々に立ち上がる
「こ、ここらで一気にテンション上げていこうぜ…」
床に横たわっている渉が力なく言う
そうだな…
「じゃあ、2番が9番の下着を脱がす」
「きたあああああああああ」
渉が急に立ち上がる
「わ、渉君のテンションが一気に最高潮に」
「まあ、2番でも9番でもないけどね」
花咲と雪村が厳しいことを言う
「2番は俺のようだな」
「9番は私みたい」
杉並とななかが手を上げる
「安心しろ白河
すぐ終わる」
杉並は言い終えると既にななかの後ろに立っていた
「お、おおおおおお!?」
杉並が手に持っているななかの下着を見ると渉は杉並のほうへと走っていく
「ななか、大丈夫か?」
「う、うん」
「そっか、あまり無理するなよ」
杉並がななかに下着を渡すと着替えるため少しの間、時間が空く
「ふぅ、疲れるな」
「だなー」
義之が俺の言葉に賛成の意見を口にする
俺は近くに置いてあったペットボトルの中身を口に入れた
中身は普通のコーラで疲れている体には美味しかった
「お、お待たせ」
ななかが洗面所から出てきたようなので再開だ
『第5回戦』
「次は俺が王様になって下着を…」
渉が凄く真剣な目つきで割り箸を見ている
「これだ!」
渉は雪村の手から勢いよく割り箸を取った
「きたああああああああああ」
渉が嬉しさのあまり吼える
五月蝿いので始めるように促すことにする
「いいから、命令は」
「勿論、王様が6番の下着を脱がす」
同じ命令か
さて、6番の人は誰だろうか
「6番は俺のようだな」
義之が手を上げる
ここから後のことは本人達のために言わないでおこう
唯、一言言うと
渉のテンションが一気にガタ落ちした
と
「さて、これで最後だな」
渉が最後に割り箸を手に持って言う
俺達は割り箸を引く
「「「「「王様だーれだ」」」」」
「どうやら、王様はこの俺のようだな」
先輩のほうの杉並が立って言う
「命令は…そうだな、5番と4番が今夜一緒のベッドで寝る」
俺は命令を聞くと自分の割り箸に目をやる
「俺が4番のようだな」
俺は自分の割り箸に書いてあった数字を口にする
「わ、私が5番…」
音姫さんが遠慮がちに言う
「えっ?…」
「では、芳乃と朝倉姉が今夜一緒のベッドで寝ることになった」
………
俺は無言になってしまった
だって、先程愛を囁く無理をやったし…次は一緒に寝ろと!?
「ね、寝るにしても何処のベッドで…」
「それは決まっているだろう?朝倉姉のベッドだ」
「はあ!?」
音姫さんのベッドって事は立夏さんやななかの居る部屋で寝ることという事だ
その女子の中で男である俺が寝ろと?
「じゃあ、今夜は此処までにしておこうか。解散だな」
杉並が言うと皆はそれぞれの部屋に戻って行った
俺達の部屋に残ったのは男である渉たちと今回の事に呆然と立っている俺達だけだった
今回は王様ゲームでお話を埋めました
王様ゲームは学生だけでの旅行の定番
他に定番といえばトランプで大富豪とかですが、それだと面白味が無かったので王様ゲームにしました
しかし、清隆は自分で書いておきながら本当にラッキーですね
俺もそうなりたいと思うこの頃
ベタな展開ですがどうか温かい目で見てください
誤字・脱字等ありましたらご連絡ください
感想・要望お待ちしております