ダ・カーポ~もう一つの桜物語~   作:みっくん

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凄い早めの更新!

それでは第29話どうぞ!


第二十九話「真実」

俺達が修学旅行から帰ってきた次の日の朝

 

俺は何時も通りの時間に目が覚めてしまい、居間で飯を食べようかと思って顔を覗かせるとさくらさんが既にご飯を食べていた

 

「さくらさん?おはようございます」

 

「清隆君だー、おはよう。今日は休みだけど用事でもあるのかな?」

 

「いえ、目が覚めたもんで」

 

「ああ、なるほど」

 

俺はさくらさんと話しながら床に腰を降ろす

 

「あ、そうだ。昨日清隆君たちが帰ってきたから、家でパーティでもしない?学園の皆でも呼んで」

 

「パーティですか……楽しそうで良いですね。じゃあ、早速皆に声を掛けてきますよ」

 

「うん。よろしく頼むね」

 

俺は立つと、電話を手に取る

 

えっと、まずは渉たちでいいか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

皆を家に招待する事が出来たので、次はパーティで食べる食事の用意だ

 

俺は寝ていた義之を起こして、一緒に買い物に出掛ける

 

「義之はサラダに使用する野菜を見てきてくれ、俺は向こうで肉を捜してくる」

 

義之と二手に別れながら買い物をしていく

 

目的の物を買い終えた頃には空が赤くなり始めていた

 

俺は義之と少し思い荷物を持ちながら帰る

 

「なぁ、清隆」

 

「ん?どうした?」

 

「今じゃ、こうして買い物をしてるが、お前は未来から来たのをすっかり忘れてた」

 

「俺も時々、不安になるよ。俺は元の時代に帰れるのかって。

 でも、今は全力でこの時代で生きる事にしている。帰り道は追々探すさ」

 

俺は自分の思っている事を義之にぶつけた

 

「まぁ、お前はそれでいいのかもしれないが、元の時代でお前の事を待っている人たちはどうするんだ?」

 

「……それを忘れてた」

 

俺の居た時代には、頼りがいのある従妹の姉、ちょっと甘えたがりの後輩、同じクラスになって仲良くなった人など沢山、大勢の人が俺達の帰りを待っているだろう

 

その事を今になって気が付かされた

 

「と言っても、肝心の帰り方が分からない以上どうしようも無いけどな」

 

俺達は今後の事を少し考えながら家へと向かう

 

 

「「ただいま~」」

 

俺達が声を揃えて家に入ると既に先客が居た

 

「食材を買ってくるのに時間掛かりすぎだよ。弟君に清隆君」

 

「そうですよ。幾らなんでも時間を掛け過ぎです。兄さんは時間を気にしてください」

 

音姫さんと由夢ちゃんだった

 

音姫さんは俺と義之に言ってきているが、由夢ちゃんは義之だけに言っているようだ

 

「まぁ、時間がかかってきたかもしれないが、多めに買ってきたから」

 

俺達は靴を脱いで家に入ると台所へ向かう

 

さて、少し頑張りますか

 

腕まくりをして料理の支度を始める

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

準備が終わりそうになった頃に皆がやってきた

 

「お邪魔しまーす」

 

玄関から元気な声が聞こえてきた

 

「よっ、お二人さん」

 

俺と義之に向かって挨拶をしたのは渉だった

 

「あれ?お前一人だけ?」

 

「ああ。女子はもう少ししたら来るって言ってたから。俺は料理を運ぶのを手伝わせてもらうぜ」

 

「悪いな。そこのテーブルの上に置いてあるのを居間のテーブルまで頼む」

 

俺達は残りの準備をせっせと済ませていく

 

 

俺達が支度を終えて一息を付く頃に皆がやって来た

 

「お邪魔します」

 

ななか、小恋、杏に茜

 

俺達に関係のある人たちが次々と集まってくる

 

10分ぐらいすると居間には皆が揃っていた

 

「では、日頃の疲れを取る為に今日は目一杯、楽しみましょう。かんぱーい」

 

渉が自分から音頭を取り、パーティは開始する

 

俺達は皆で昔話やクリスマスパーティのことを話しながら時間をすごしていく

 

此処に来て、もう数ヶ月経つのか……

 

さくらさんと出会い、皆と出会えた

 

俺は今日までの日々を思い出しながら皆とふざけあう

 

 

 

 

 

 

 

 

料理が減ってきたので、冷蔵庫に置いてある料理を運ぼうと思い席を立つときになる事があった

 

パーティ開始の時には笑顔で食べていたさくらさんがいないのだ

 

俺は気になり、家の中を探す

 

しかし、何処にも居ない

 

……確か、お隣さんの純一さんと仲が良かったっけ?

 

俺は考え付いた場所へと向かう事にした

 

朝倉家の前に着くと、インターホンを鳴らして尋ねようかと思ったら庭の方から声が聞こえた

 

「本当に……これでいんだろうな?」

 

「うん、バッサリやっちゃって。女の子が失恋をした時ぐらい」

 

さくらさんの髪を純一さんが切っていた

 

ハサミの音とともに、金色の髪が散っていく

 

「あの……お兄ちゃん」

 

「ん?」

 

「……理由を聞かないの?」

 

「聞きたいが、さくらはあまり言いたくない事だろう?それに、ある程度の予測は付いている」

 

「え?」

 

「これだけ初音島で謎の事件が起きているんだ。昔の事を考えれば自然と答えが出る」

 

「そうだけど……」

 

「桜の木が暴走をしているんだろ?さくらはそれを止めに行く。

 だから、髪を切ってと突然頼みに来たのだろう?」

 

桜の木が暴走?俺は意味が分からないまま二人の話を聞く

 

「うん。ボクは色々な人に迷惑を掛けてしまった」

 

「最近起きている変な事故。あれを引き起こしたのも……止める事が出来なかったのも……全てボクの責任なんだ」

 

「でも、さくらはそうしなければいけない理由があったんだろう?」

 

「うん……ボクと義之くんのため。義之くんはボクの希望なんだ。

 ボクはとても弱くて、一人きりで居る事が辛くて……本当はダメなのに……あの子に、桜の木に……頼ってしまったんだ」

 

……俺は整理が追いつかないまま、さくらさんの言葉に耳を傾ける

 

「改めて、あの子を紹介するね……ボクの家族の義之くんだよ」

 

「そうか……」

 

純一さんは、何か納得したような声を出す

 

「驚かないの?」

 

「ん、まあな……そんな気がした」

 

「それと……ボクの我侭によって連れて来られた、清隆くん、姫乃ちゃん、立夏ちゃん、杉並くん……時間は少なかったけど、皆ボクの大切な家族なんだ」

 

「ボクが運命を捻じ曲げてまでしたボクの願い……ボクは義之くん達のおかげで幸せだったんだ。

 本当にごめんなさい」

 

さくらさんの我侭によって、俺達はこの時代に呼ばれた……

 

桜の木の暴走だと言う事に気が付くのは時間が掛からなかった

 

「責任を今から取りに行くつもりだろ?」

 

「うん……」

 

「……もう義之とは一緒に居てやれないのか?」

 

「うん、できることなら、これからもずっと見ていたかったんだけどね。

 時間が許してくれないみたい」

 

「そうか……」

 

「桜の木のところへ向かう前に清隆くん達に言っておかないと」

 

「何をだい?」

 

「桜の木を枯らせば、元の時代に帰る事が出来るってことをね」

 

「そうか……」

 

「あ、お兄ちゃん。頼まれついでに、もう一つお願いをしてもいいかな?」

 

「なんだい……?」

 

「桜の木を枯らすことを失敗するかもしれない。だから、その時はーー」

 

「もしかしたらの事なんて……考えなくていい。

 どんな結果になろうとも……任せてくれ」

 

「お兄ちゃん……」

 

俺は居ても経っても居られなくなり、草むらの影から飛び出た

 

「清隆(くん)!?」

 

「すいません、さくらさん。話を聞いてしまいました」

 

「そっか……」

 

「桜の木を枯らすのを俺にも手伝わせてくれませんか?」

 

「え?」

 

「桜の木を枯らせば、俺達は元の時代に帰る事が出来るんですよね……なら、俺達にも手伝いをさせてください」

 

「……魔法は思いの力……だから、皆が居てくれると成功するかな?」

 

「さくらさん……」

 

俺は二人に一度礼をすると、芳乃家へ急いで戻る

 

「立夏さん、姫乃、先輩。ちょっとこちらへ」

 

俺は食事をしていた三人を呼ぶと、廊下へと連れ出す

 

俺はさくらさんの話を大雑把に説明した

 

「桜の木を枯らせば戻れるのね……じゃあ、手伝うしかないじゃない」

 

三人は顔を見合わせて、手伝う事を決心してくれた

 

ならば、俺がする事を後一つだ

 

俺はななかを家の外に連れ出す

 

「わわっ……どうしたの?清隆君?」

 

「この間の返事をさせてもらうことに」

 

この間……修学旅行の間に告白されたのでその返事を俺はしなければいけなかった

 

「……俺は本来、この時代に居る人間では無いんだ……その事を伝えるのに時間が掛かった……すまん。

 だから、ななかには申し訳が無いが……けど、ななかが嫌いな訳は無い。

 一緒に居て楽しいし、元気を分けて貰える……でも……」

 

「そっか……

 でも、私は諦める事はしないから……清隆君のことを忘れないから」

 

「ありがとう」

 

俺はななかと家に戻る

 

「渉……俺達、ちょっと出かけてくるから」

 

「ん?何でだ?」

 

「飲み物が切れそうだから、買ってこようかと」

 

「ああ、成る程。じゃあ、俺達は待ってるから行って来い」

 

俺は友人に嘘を付いた事に罪悪感を抱いた

 

だが、義之だけは、俺の調子がおかしい事に気が付いたようだ

 

「何かあったのか?」

 

「……世話になった義之には言っても良いか……」

 

俺は再び、説明をした

 

「桜の木が事故の原因だったのか……それに、お前らも元の時代へ帰れる……

 俺もその手伝いをさせてもらおうじゃないか」

 

「悪いな……」

 

「何、未来の俺にでも、怠けないで働けと言ってくれればいいさ

 それと、俺達は家族だろ?助けなくてどうする?だから、音姉と由夢も呼ぶからな」

 

義之は一度家の中へ戻って行った

 

俺はさくらさん達と共に、桜の木の元へ向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次の話でD.C.Ⅱの物語は終わる予定です

ここまで書くのは長かったような短かったような……

D.C.シリーズのSSのサイトを探していたら同じような内容のお話があって驚いたww

誤字脱字等ありましたらご連絡下さい

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