いつも頑張るお前の傍に。いつも支えてくれる君と一緒に。   作:小鴉丸

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今日当たってなかったつぐの星2が当たって星2をコンプしましたw
つぐ可愛いよつぐ(ハァハァ)

……それでは二話です


第二話 泊まり

~総士side〜

 

 

携帯の音が鳴った。

 

「ん、ちょっとすいません」

 

鈴波さんの話を遮る理由が出来て内心嬉しく思いながら携帯を操作する。どうやらLINEだったらしい。

 

『今日用事で帰ってこれないからつぐちゃんの家に泊まって~。つぐちゃんの親には言ってあるから大丈夫よ〜』

 

母さんからのLINEだ。内容は家に帰ってこないからつぐの家に泊まってくれ、というのだった。

昔からこういう事はあった。俺は前に「もう高校生だから別に」と言ったら「ろくにご飯作れないくせに何を言ってるの」と論破されてしまった。

それとは別に好きな子と同じ屋根の下で暮らすのは精神的と身体的にやばいものがある。主に寝る時とか……。

 

『分かった』

 

考えても仕方ないので一言返して携帯を閉じる。

 

「――終わった? それなら話の続きをするわね」

 

話の続き、それは恋愛に関する話だ。まさに今から再開される――と思っていた、がその未来は崩れていった。

 

「ただいま〜!」

 

「あら」

 

鈴波さんが扉の方を見る。そこには一人の少女が立っていた。

 

「(待ってた! 超待ってたよ!)おっ、おかえりつぐ!」

 

思わず声が大きくなる。

 

「? う、うん……ただいま?」

 

何故か喜んでいる俺に首を傾げる。それはそうだろう、帰ってきたらいきなり喜ばれるのだ。

 

「もう……つまらないわねぇ」

 

そう言いながら鈴波さんは席を立ち扉に向かう。

 

「あれ? 鈴波さん帰るんですか?」

 

「ごめんねぇつぐちゃん、また今度話しましょうね」

 

そう言って店を出ていった。

 

「……どうしたの?」

 

つぐが俺に近づいて聞いてくる。内容は今のことだろう。

 

「つぐが帰ってくるまで話すー、なんて事になってた」

 

「あぁ……」

 

あれか、というふうに頷かれる。

つぐに聞いた話自分も前にされたらしい、その時は今の状況と逆だ。

 

「ま、まあお店閉めよっか。後は私がやっておくから帰る準備してていいよ」

 

「いや、今日は泊まるから手伝うわ。俺の母さんからつぐの親には言ってあるらしいからなー」

 

鍵をしながら話すと「え?」という声が聞こえた。

 

「どうした?」

 

「う、ううん! 何でもないよ!」

 

「? 変なやつだな」

 

店を閉める準備が終わって外にかけてる看板をopenからclosedにひっくり返す。

 

「じゃ俺は一応親に挨拶してくるから先に戻るぞ」

 

「う、うん。私ももう少ししたら行くね!」

 

いくら俺らが親しくて親が言ってても言わないと、そう思い俺はつぐの親に挨拶に向かった。

 

 

 

 

〜つぐみside〜

 

 

総士くんが店の奥に行く姿を見ていた。

 

「(ど、どうしよう!? モカちゃんのせいで変な事を考えちゃうよ~!)」

 

私はみんなと別れる前にモカちゃんに言われた事を思い出していた。

 

『ふむふむ……今夜はお楽しみだね〜』

 

冗談だと分かっていてもドキドキしてしまう。

 

総士くんが泊まること自体は何回もあった、だけど高校になってからは今日が初めてだ。片思いの好意を寄せている私は好きな人と一つ屋根の下で過ごすなんて寝れるかどうかが心配だ。

 

「(それに総士くんが泊まるってことは……)」

 

さっきも言ったが心配なことは寝る時だ。何も起きないとは思うが緊張する。

それと総士くんが私の部屋で寝る理由は空いている場所がそこしかないからだ。

 

「(うん、大丈夫。いつも通り、いつも通りにすればいいもんね)」

 

そう自分に言い聞かせながら奥の部屋へと向かった。

 

 

 

 

〜総士side~

 

 

つぐの親に挨拶が済んですぐにご飯となった。親さん達は店で俺に話しかけるように話してくれる。

 

「学校はどうだい?」

 

「楽しいっすよ、普通に」

 

「彼女はどう?」

 

お父さんに続いてつぐのお母さんが聞いてくる。

 

「いないですよ。……ま、片思いはしてますけどね」

 

つぐの方を見ないようにして言う。

 

「へぇ~、総くんが目を付けるなんてよっぽどなのね。私にこそっと教えてくれないかしら」

 

耳を近づけて耳打ちをしろと言わんばかりにしてくる。そんな馬鹿正直に「あなたの子です」などとは言えない。

その場は適当に流す事にした。

 

「とりあえず可愛いとだけ」

 

「あら、それは残念。でも恋愛で悩んだらいつでも相談してね――」

 

そして俺の隣に座ってるつぐのお母さんが今度は俺に耳打ちをして。

 

「あの子の親なのだから」

 

「なっ――」

 

思わず食事中にも関わらず立ちそうになる。

つぐは何があったのか分かってない表情で見ていて、お父さんの方は……うん、あれは知っている顔だな。笑いをこらえてるのが分かる。

 

「……ま、まぁ悩んだら頼ります。いえ頼らせてくださいお願いします」

 

気付かれてるなら開き直ってやる。

 

俺は苦笑いしながら食事を続けた。

 

 

 

そして食事が終わった後に風呂に入った。上がった後は二階にあるつぐの部屋に行き自分の布団を床に敷いた。

なぜ布団が? と思われるかもだがこれは昔によく泊まっていた事が関係する。

男女なので同じベッドに寝るわけにもいかない、そこでだいぶ前に家から余ってる布団を持って来ていたのだ。

 

「ふう……」

 

布団の上に横になる。

 

「(つぐの部屋に上がるのも久々だな……)」

 

俺の部屋とは違い女の子(つぐ)のいい匂いがしてドキドキしてしまう。

 

「(今頃あいつは風呂か……)」

 

つい想像してしまう。だが頭を横に振り考えを振り払う。

 

「(ダメだ、変に考える前に寝よう。正直色々とやばい……、心とか)」

 

眠気はないが目を閉じておけばそのうち寝れるだろう。そんな考えを持って目をつぶっておくことにした。




一話を投稿した時点での高評価ありがとうございます! どちらの作品も読んでくださる方にも感謝です!

感想は気軽にどうぞ〜。
向こうでも言ってますけどやる気やら何やらに繋がりますので。(勿論こうした方がいいなどのアドバイスもありがたいです!)

今回も読んでもらいありがとです!

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