要塞空母デスピナ出撃す。 第1篇仮初の世界   作:まはまは

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クリスマスということで、もう1話投稿。

12月24日に、第32話を投稿しています。
読んでいない方はそちらから。

今話は、第33話ですがほぼ番外編


第33話 クリスマス 聖なる夜

第4章 西方海域編

第33話 クリスマス 聖なる夜

 

12月21日 10:02

横浜市内 デパート

 

瑞鶴「ねぇ、翔鶴姉。これなんか良いんじゃない?」

翔鶴「うーん、こっちの方が良くないかしら?」

瑞鶴「デスピナさん、どっちがいいと思う?」

瑞鶴と翔鶴がふたつの大きめのクマのぬいぐるみを見せてくる。

裕一「瑞鶴の方がいいと思う」

瑞鶴の持っていたブロンド色のクマのぬいぐるみを指で指す。

瑞鶴「おっけー、朝潮ちゃんのプレゼント決定…っと。」

翔鶴「あとは、満潮ちゃんと荒潮ちゃんと霞ちゃんね。」

翔鶴さん達の担当は朝潮型のみんな。各自の欲しいものが

朝潮は、クマのぬいぐるみ

大潮が、ランニングシューズ

満潮が、小物入れ

荒潮が、コート

朝雲が、腕時計

山雲が、マフラー

霰が、本

霞が、財布

である。

その後、全ての買い物を終え(プレゼントは全て宅配で鎮守府に送りました)、デパート内を散策する。

途中、瑞鶴が貴金属店に入り、色々と見て回っている時翔鶴さんが一つのショーケースの前に立ち止まり商品を見つめていた。

「間近で見てみますか?」

翔鶴「あ、良いですか?」

店員さんがショーケースからフラワーをモチーフにし、ダイヤを使ったネックレスを見せて貰っていた。

その後、買わず瑞鶴と店にあとにした。

裕一「少しトイレに行ってくるので先に行ってて下さい。」

二人にそう告げる。二人は特に気にした様子も無く先にいく。俺は、先程の店に向かう。

裕一「すみません、これ見せてもらっても良いですか?」

店員さんに先程翔鶴さんが見ていたネックレスを出してもらう。

先程は遠くからしか見ていなかったが、近くで見てみると翔鶴さんに良く似合うものだった。

そして、値札を見て………

 

 

12月25日 00:00

横須賀鎮守府 地下司令室

 

鳥海『こちら鳥海。駆逐艦寮、異常なし』

オペレーター妖精「HQ(司令部)了解。監視を続行せよ」

鎮守府では、空襲による被害を避けるため司令室は地上ではなく地下に作られている。

そして、その司令室では、戦闘時と同様の忙しさを見せていた。

司令室にある大きな中央画面には、6分割で駆逐艦寮の周辺に潜伏している艦娘達からの映像が出ている。

大淀「提督、時間です。」

中村「これより、[クリスマスプレゼント配達作戦]を開始する。総員、出撃!」

合図と共に駆逐艦寮周辺にいた、サンタの格好をした艦娘精鋭13名が寮内部へと音をたてることなく侵入する。

駆逐艦娘は、全員で92名。今年は、海防艦の子達も入ってきたので合計で98名。

寮は3人1部屋なので全部で33部屋に配達する。

 

今年はサンタとして参加中の翔鶴。マスターキーを使って部屋の鍵を開け部屋の内部へ

瑞鶴『翔鶴姉、音をたてちゃダメだからね』

翔鶴「分かっているわ、安心して」

瑞鶴から心配だからか通信が入る。それを小声で答える。

これほど安心出来ない「安心して」はないだろう。改二になってから運が上がったとはいえ、たまにやらかすので妹の幸運の女神は心配だろう。

翔鶴は駆逐艦娘の枕元にそれぞれ名前の札が付いたプレゼントを置き、部屋を出る。

どたっっ!

翔鶴が扉の前で盛大にこける。

神風「うっ、うん…」

その様子は偵察機を通じて司令室の主モニターに映し出されており、その場にいた全員が固唾を飲んで見守る。

翔鶴は神風が起きないことを確認したあと、すぐさま部屋から離脱し廊下にへたり込む。

翔鶴「あ、危なかった…」

瑞鶴『何してるの!翔鶴姉!!』

瑞鶴からお怒りの通信が入る。

翔鶴「えへへ、暗くてよく見えなかった。テヘ♡」

瑞鶴『何が「テヘ♡」よ!!!!!』

その後、瑞鶴から翔鶴へのお説教が続いた。

 

蒼龍『こちら蒼龍、偵察機から入電。204号室に小さな灯りを確認!』

オペレーター妖精「緊急!204に灯りを確認!サンタは203、204、205への配達を一時停止。他の部屋への配達を優先せよ」

中村「おそらく、トイレだ。慌てずに確実に配達しろ。配達に時間がかかっている、少し巻いてくれ」

大淀「配達率70%を突破」

利根『こちら利根、配達を完了じゃ』

オペレーター妖精「HQ(司令部)了解。帰還せよ」

裕一「大忙しですね、中村提督」

中村「ああ」

色つきのグラサンをかけ、両肘を机に立てて寄りかかり、両手を口元に持ってくるゲン〇ウポーズをとる中村提督。すごくノリノリである。

こうして、大人達のクリスマスイヴは終わていった。

 

 

翌朝、各お部屋の様子

 

朝潮「わー!欲しかったぬいぐるみだ!」

 

暁「やったー!プリ〇ュアのイベントチケット!ありがとう

サンタさん!」

 

神風「ねぇ、春風。昨日何か大きな音しなかった?」

春風「いえ、してませんよ。それより、プレゼント見てみましょう」

 

レーベ「わぁ、シュタイフのテディベアだ!」

マックス「…(キラキラ)」

ビスマルク「私も欲しかった…」

プリンツ「ビスマルク姉様?」

 

 

15:42

横須賀鎮守府 食堂 調理場

 

裕一「へえー、朝潮はクマのぬいぐるみを貰ったんだ」

朝潮「はい!前から欲しいと思っていたので。サンタさんって、やっぱりいるんですね」

裕一「あぁ、そうだね」

朝潮「デスピナさんはなにか頼んだんですか?」

裕一「俺は、大人だからね。サンタさん来なかったよ。それにしても…」

調理場を見渡すといろんな艦娘がクリスマスケーキを作っていた。

裕一「みんなクリスマスケーキ作っているけど、ケーキは全部自作?」

朝潮「そうですよ。クリスマスにはみんなで作ったいろんなケーキや料理を食べるんです。特に、海外艦の方達の料理は皆さん楽しみにしてるんです」

裕一「そうなんだ、海外艦の人達…うん?待てよ。」

俺は、調理場をすぐさまある人がいないか確認する。

朝潮「どうしたんですか」

どうやら、いないようだ。ふぅ─

朝潮「デスピナさん?」

裕一「うん、大丈夫だよ。さっ、下ごしらえも終わったし本格的に作っていくよー」

朝潮「は、はい。うーん…やっぱり何かあったのかな?」

 

18:30

 

食堂には妖精さんたちが作った料理と艦娘達の料理、そしてクリスマスケーキが並んでいた

中村「それでは、グラスは持ったか?では、メリークリスマス!」

「「「「「メリークリスマス!!!」」」」」

シャンパンの入ったグラスを掲げ(飲めない人は炭酸)クリスマスパーティが始まった。

みんなクリスマスの衣装に着替えて参加している。それにしても…昨日はよく見えなかったが、

瑞鶴「ん~、クリスマスか~…」

翔鶴「瑞鶴?どうしたの、何をそんなにいらいらしているの?せっかくのクリスマス、これを食べて落ち着いて、ね?」

瑞鶴「はっ!翔鶴姉!その料理は、食べない!私ぜ~ったい食べないから。いらないってば~!」

翔鶴さんのキレイな銀髪が赤いクリスマス衣装に栄えている。

そして、スカートがひらりとめくれた時の黒タイツで覆われたその足。タイツの光沢感もまた素晴らしい。

そして、サンタクロースの帽子が翔鶴さんの可愛らしさを際だたせる

なんなんだ!これは!!画面の向こうでは、分からなかったこのなんとも言えない感動は!!!

秋雲「やべー、マジ七面鳥うまー!これデスピナさん、作ったんだろ?」

秋雲に声をかけられ現実に復帰する。

裕一「あ、あぁ。俺が作ったよ。やっぱりクリスマスはこれがあった方がいいと思って」

すると、どこからか殺気を感じその方向を見ると、瑞鶴が鬼の形相を浮かべて艦爆を飛ばしてきた。

裕一「ちょ、直上!!!」

秋雲「へ?うわあぁぁ回避ぃー!!」

 

 

瑞鶴「はぁー、はぁー」

翔鶴「こらっ!瑞鶴、何してるの!」

瑞鶴「うっ…だって!」

翔鶴「だってじゃありません!艦載機を展開して攻撃するなといったい何回言えばいいの?」

蒼龍「そうだよー、瑞鶴ちゃん」

飛龍「まぁ、とりあえず…これ食べて落ち着こ?」

翔鶴のお説教に割り込んで来た、二航戦の二人の手には…デスピナ作の七面鳥焼きがのった皿があった。

瑞鶴「…せ、先輩?」

二人の方をギギっと音がなっているかのように振り返る。

そこにさらなる追撃が、

加賀「五航戦」

瑞鶴「か、加賀さん。…なんですか?」

いつものように無表情の加賀。

加賀「これでも、食べて落ち着きなさい」

またしても、その手には、七面鳥焼きののった皿が

蒼龍、飛龍「──ブッ!プッフップッ…」

翔鶴「先輩wがた、そ、それ以上は…w」

瑞鶴「……なめやがって!野郎、ぶっ〇〇やる!!」

一目散に加賀と二航戦、翔鶴を瑞鶴は追いかけていった。

赤城「あれ?こんな所に七面鳥が残ってますね。もう、誰ですかもったいない」

4人が置いていった七面鳥は通りすがりの赤城が美味しく頂きました。

 

裕一「いてて…」

秋雲「瑞鶴さん、ひどい」

裕一「大丈夫か、秋雲」

秋雲「ええ、なんとか」

瑞鶴のやつ、通常の5倍程の威力だったぞあれ。

(空母艦娘は小型状態での艦載機も出せる。艦爆の場合、だいたい爆竹程の威力の爆弾を投下できる)

大和「大丈夫ですか?デスピナさん」

大和さんが救急箱を持ってやって来てくれた。

裕一「大丈夫ですよ、俺は。でも、秋雲のほうは一応見てやってください」

秋雲「え?私も大丈夫ですから」

と、手を横に振りながら否定する。

大和「ダメですよ、女の子が顔に傷があったら大変なんですから」

裕一「そうそう、せっかくの可愛い顔が台無しだぞ」

と、大和に便乗して言うと、秋雲が顔を真っ赤にする。

秋雲「か、か、可愛い?そんなわけ…」

裕一「それもあるし、もうすぐ多くの人の前に行くんだから」

秋雲「多くの人の前?……あっ。」

裕一「あっ。」

しまった、一言余計だった

秋雲「デスピナさん? まさか冬コミに出る同人誌貰おうと…」

裕一「ソンナコトナイヨ」

秋雲「じーー」

鳴らない口笛を吹きながら誤魔化す。結局秋雲が先に折れた。

秋雲「なんとなく、怪しかったんですよね。追い上げの時にデスピナさんからすごい差し入れ来てたから」

裕一「あれ、バレてた」

秋雲「別にいいですよ、差し入れには助けられたから。…それで、お望みの品は?」

秋雲が顔を近づけて聞いてくる。

裕一「秋雲亭から出る翔鶴本を」

秋雲「さすがは、デスピナさん。今回は、私が翔鶴本を担当させて頂きました」

裕一「これはこれは、先生。ぜひ、いい値で買わせていただきます」

秋雲「ふふ…」

裕一「ふふ…」

秋雲、裕一「ハッハハハ」

大和「あのー、どうしたんですか?」

やったね。ハッハハハ!!

 

22:45

 

パーティは、料理を楽しんだあと(七面鳥は大好評でした)、多くの艦娘が作ったクリスマスケーキをみんなで食べた。

特に、凄かったのは大和さん。4段もあるクリスマスケーキだった。てか、ウェディングケーキでは?と思ってしまった。でも、やっぱり美味しいかった。

程よい甘さで、口の中にあまり残らないので食べやすい。甘いのが苦手な人人でも食べやすいケーキだった。

 

ケーキを楽しんだあと、軽巡艦娘(一部を除く)、駆逐艦娘(一部を除く)、海防艦娘と一部潜水艦組は、はトランプや人生ゲームなどを。

雪風「雪風、またまたトップです!」

 

呑んべぇ艦娘は、二次会のノリで酒の追加。ここからは高い酒(アルコールと値段)が出始めた。

ポーラ「今日はー秘蔵のヴィンテージ持ってきましたよ~」

千歳「私も、ボトル持ってきたよー」

隼鷹「ヒャッハー!!」

那智「今夜は飲み明かすぞ!」

伊14「それじゃあ」

「「「かんぱーい!」」」

 

残りは、年末恒例の麻雀大会が始まった。

神風「ツモ!50符14翻で16,000、8,000です」

扶桑「親かぶり…」

中村「ち、清老頭だと…。」

裕一「これが、幸運艦の実力…」

扶桑が親かぶりで手持ちの点棒すべて持っていかれて終了。

扶桑「ふ、不幸だわ…」

こんな感じで、麻雀を楽しんでいる。ちなみに、麻雀は初めてまだ1、2ヶ月程だ。

おっと、忘れるところだった。まだやらなければならないことがあった。

裕一「中村提督少し席外しますね」

中村「うん?トイレか」

裕一「えぇ」

断りを入れて、翔鶴さんのもとへ。

裕一「翔鶴さん、少し付いてきてもらってもいいですか?」

翔鶴「えぇ、大丈夫ですよ」

翔鶴を連れて外へ出た。

 

翔鶴さんにブランケットを渡しておく。

翔鶴「寒いですね」

裕一「えぇ。少し歩きませんか」

薄暗い埠頭沿いを工廠エリアに向かって翔鶴さんと歩く。

聞こえてくるのは、歩く音と波の音だけ。

工廠エリアと食堂の中間辺りで俺は少し前に出て立ち止まり、翔鶴さんの方を向く。

裕一「翔鶴さん」

翔鶴「はい」

緊張しているのか、少し声が上ずっている。

俺は、赤いリボンが結ばれた白い箱を取り出した。

裕一「翔鶴さん、開けてください」

翔鶴さんは、リボンをほどき箱を開けると…

翔鶴「え…、これって…」

裕一「メリークリスマス、翔鶴さん。俺からのクリスマスプレゼントです」

箱の中には、この前翔鶴さんが見ていたプラチナのネックレスに同じくプラチナの花形の台座に五つのダイヤが輝く、ネックレスが入っていた。

翔鶴さんは、感動でなのか涙目になっていた。

俺は、翔鶴さんの後ろに回り、ネックレスを付けてあげ再び前に立って、確認する。

裕一「やっぱり、よく似合ってます」

翔鶴「デスピナさん…、ありがとうございます…。」

涙を流しながら、少し鼻声になりつつであった。

俺は、翔鶴さんを優しく抱きよせた。

そして、俺と翔鶴さんは顔を近づけていき……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドタドタドタ

翔鶴「………。」

裕一「………。」

中村「いてて…」

蒼龍「もう、押さないでって言ったじゃない」

朝潮「これが…大人の情事…」

霞「お姉ちゃん、それ誰から聞いたの?」

山風「……すごかった」

瑞鶴「う~ん、もう少しだったのに」

青葉「いや〜、いい写真が撮れちゃいました。号外[横須賀の英雄と銀の女神の情事]!これは、とくダネですよ!」

大和「そんな…ぐすん、デスピナさん…」

俺と翔鶴は物陰から出てきた観客に目線がいき、再び見つめ合う。

すると、恥ずかしさがこみ上げてきて互いに顔が真っ赤になる。

そして、恥ずかしさに耐えられず翔鶴さんはどこかへ走っていってしまった。

それを、俺は体が動かず追いかけることが出来なかった。いや、追いかける勇気は恥ずかしさで出なかった。

 

その後、体の硬直が解けすぐに

翌朝の青葉ネットワークによる鎮守府新聞に昨日の記事が出ないように手を打つのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




翔鶴さんのクリスマスグラフィック可愛い過ぎる。
やっぱり、翔鶴は女神だった。
今話が今年最後になるかな…。
次話は、おそらく年明けになります。
それでは、皆さんメリークリスマス。
そして、良いお年を

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