スマイルプリキュア&時を超える桃太郎   作:紅鮭

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僕に釣られてみる?(後編)

 

看護婦さんや婦長はすっかり丸め込まれ、良々の虜にされていた。

 

 

医師「婦長!!何をやってるんですか!?君たちも!サッサと自分の仕事に戻りなさい!!」

 

 

ようやく通りかかった医師により自体は収まった。

 

 

それを見てみゆき、あかね、やよい、なお、れいかは良々のベッドに近づいてきた。

 

 

あかね「何や良々、思ったより元気そうやな」

 

なお「心配しちゃったよ」

 

 

みゆき達の存在に気付き、良々は振り向く。

 

 

良々「ごめんね。心配掛けちゃって」

 

 

ニッコリと笑顔を作り、愛想良く返す。

 

 

やよい「怪我はもう大丈夫なの?」

 

良々「全然!もう何ともないよ。ほらほら」

 

 

良々は肩を回して大丈夫な事を示す。

 

 

れいか「そう、それは何より…」

 

 

れいかもニッコリと微笑み安心する。

 

 

みゆき「そういえば、良々ちゃん。良々ちゃんって眼鏡掛けるの?」

 

 

みゆきが良々の眼鏡の事を指摘した。

 

 

良々「まあね。でも、そんなに気にしないでいいよ」

 

 

その時、キャンディは珍しく、みゆきのバックの中で眠っていた。

だが、外の話し声で目が覚めた。

 

 

キャンディ「ん?…クル?」

 

 

まぶたを開き、バックのチャックの隙間から覗く。

丁度そこには良々が見えた。

しかし、キャンディは良々を見て飛び上がった。

 

 

キャンディ「クル~~~~ッ!!」

 

みゆき「キャンディ!?」

 

良々「ッ!」

 

 

みゆきは突然キャンディがバックから飛び出した事に驚き、良々も両目を大きく見開いた。

 

 

キャンディ「みゆき!みんな!!聞いて…──ふぐっ」

 

みゆき「こら、キャンディ!」

 

 

周囲の患者がその声に反応し、こちらに顔を向けている。

キャンディはみゆきに口を塞がれモガモガしている。

 

 

あかね「何でもありまへん!」

 

なお「た…ただのオモチャです!」

 

 

他の4人は何とか誤魔化す。

 

 

良々「みゆきちゃん、その子何か伝えたいみたいだから、ひと気のない屋上にでも行って訊いてきてくれば?」

 

みゆき「そうだね。分かった」

 

 

みゆきはキャンディを連れて屋上の方へと向かった。

 

 

良々「(妖精か…、だったらこの子達が伝説の戦士プリキュアか……)」

 

 

そういえばデンオウの近くにはプリキュアがいるとハロウィッチが言っていた事を思い出した。

 

 

良々「(竿は引き際が肝心。手の込んだ餌ほど魚は食わない――折角ののんびりライフもオジャンにしたくないしね♪)」

 

 

不敵な笑みを浮かべ、青い瞳を光らせる。

 

病院の屋上に来たみゆきはキョロキョロと辺りを見回し、誰もいない事を確認して、キャンディの口から手を話した。

 

 

みゆき「もう、どうしたの?キャンディ」

 

キャンディ「みゆき!聞いてクル」

 

 

キャンディの慌て様にみゆきも怪訝な表情になる。

 

 

キャンディ「良々の身体から今まで感じた事のないバッドエナジーが溢れていたクル」

 

みゆき「それどういう事?」

 

キャンディ「前にコウモリのイマジンから感じた気配と同じクル!もしかして、他のイマジンがとり憑いているかもしれないクル」

 

みゆき「他のイマジンって…良々ちゃんの中に、モモタロスさんの他にもイマジンがいるって事!?」

 

キャンディ「そうクル!!」

 

みゆき「ええっ!!?」

 

 

みゆきは驚愕する。

 

 

みゆき「何でもっと早く言ってくれなかったの?」

 

キャンディ「みゆきがキャンディの口閉じちゃったからク~ル」

 

みゆき「あはは…そっか。──とにかく、皆に知らせないと…」

 

 

みゆきはキャンディを抱えて、大急ぎで先程の病室へと戻って行った。

 

みゆき「みんな!!」

 

 

みゆきが病室に戻った時、他の4人はベッドや周りのパイプ椅子に腰掛けていた。

 

 

なお「ん?」

 

あかね「みゆき、どないしたん?そないに血相かいて」

 

みゆき「それがね…!」

 

 

みゆきが説明に移ろうとしたその時、列車のブレーキ音と共にベッドの横のサイドボードが開かれ、ハナが転がり込んできた。

 

 

ハナ「いない!?」

 

やよい「って、ええ!!?ハナさん!?」

 

あかね「一体、どっから出てきとんねん!?」

 

 

ハナはあかね達の驚きには目もくれず辺りを見回し、

 

 

ハナ「良々ちゃんは!?」

 

 

その一言でみゆきもハッとなり、気付くが、良々の姿が見当たらない。

 

 

れいか「良々さんなら、先ほど会計を済ませて来ると言い残して一階へと降りて行きましたが…」

 

みゆき「一人で!?」

 

れいか「はい」

 

ハナ「マズイ!!」

 

やよい「どうしたの?みゆきちゃんもハナさんも…」

 

 

ハナ・みゆき「「それがね!!#¥〒◇〆*£△%◇♭◎*〒〆&£▽*〒○□$」」

 

やよい・れいか

「「?????」」

 

あかね「いや、落ち着いて!!分からへんって。ちゃんと一人づつ…」

 

なお「え?それ本当なの!?」

 

あかね「って、ええ!!分かったんかい!!?」

 

 

あかねは思わず声が出た。

 

 

なお「良々ちゃんに二体目のイマジンが憑いたらしいみたい」

 

やよい「え!?二体目って…」

 

れいか「一人に二体憑くなど…そんな事が可能なのでしょうか!?」

 

ハナ「まあ、可能といえば可能なんだけど…そんな事してもメリットなんて無い筈なのよ」

 

みゆき「とにかく、良々ちゃんを追いかけようよ!!」

 

 

みゆきの言う通り、話をするより良々を見つけ確保する方が優先事項である。

 

 

ハナ「そうね」

 

皆は立ち上がり、病室を出る。

 

 

 

 

 

 

 

あかね「それと、なお。何でハナさんとみゆきが同時に喋ってても聞き取る事が出来たんや?」

 

なお「弟や妹達が同時に話し掛けてくる事なんて私とっちゃ日常茶飯事だからね」

 

れいか「……聖徳太子みたいですね…」

 

 

なおの聞き取り能力に皆は苦笑いを浮かべる。

 

良々に取り憑いたイマジンは会計を済ませるとあかね達の待つ病室には戻らず、住宅街の道を上機嫌にスキップしていた。

 

 

?良々「あ~、最高!自由ってイイよね~♪」

 

 

?良々は携帯電話を取り出し、この辺りの情報を調べはじめる。

 

 

?良々「ん~、確かこの街は七色ヶ丘だったよね。せっかくだから何か面白い所ないかな?お、このクレープ屋さん美味しそう」

 

 

たまたま通りかかったクレープ屋の売店車を覗き込んでよだれを垂らす。

 

?良々「はむっ」

 

 

?良々は良々本人の財布でクレープを購入し、ほおばる。

 

 

?良々「でも、本当は男の子に憑きたかったんだけどなぁ…。ま、この子の身体でも、楽しませて…」

 

 

 

 

調子に乗るなよ…

 

 

?良々「!」

 

 

 

?良々の中から声が響いた。

 

 

『調子に乗るなよ……調子に乗るなよ…!』

 

 

その声に ?良々は僅かに口元を上げ、可笑しそうに呟く。

 

 

?良々「早速掛かったのは──外道…かな?」

 

 

『調子に乗るなって言ってんだよ!!!』

 

 

声の主――モモタロスは元いたイマジンを押し出し、モモタロスは良々に取り憑いた。

 

 

M良々「俺、参上ォッ!!」

 

 

おしゃれメガネが外れ、後ろ髪がポニーテールの様に一つに纏まり、前髪が赤く染まる。

 

 

M良々「オイてめぇ!!何勝手に人ん家に土足で入り込んでんだよ!!一体いつ良々に取り憑きやがった!!?」

 

 

すると今度はイマジンの方が良々に取り憑いた。

 

?良々「あれ?先客がいたんだ」

 

 

また、入れ代わり取り憑く。

 

 

M良々「見りゃあ分かんだろ!!」

 

?良々「間抜けな魚に餌はいらない──この身体イイよね。僕にも使わせてよ?」

 

M良々「はあ?何勝手な事言ってやがる!!」

 

みゆき「良々ちゃ~ん」

 

ハナ「そんなに遠くへは行ってない筈なんだけど…」

 

 

辺りを見回し、6人は住宅街を手分けして捜す。

そして、集合。

 

 

あかね「おった?」

 

ハナ「いや、まだ…」

 

れいか「何処へ行ったのでしょうか?」

 

やよい「今度はこっち探してみようか?」

 

 

また、捜しに行こうとした時、なおが何かに気付いた。

 

 

なお「! ねえ、何か聞こえてこない?」

 

 

みゆき「向こうから?」

 

 

 

 

 

 

 

M良々「いいか!この身体は俺のモンなんだ!てめぇが好き勝手使っていいモンじゃねぇんだよ!!」

 

?良々「へぇ、それは初耳だねぇ。この身体に名前でも書いてあるの?」

 

小馬鹿にする様に揚げ足を取る。

 

M良々「だいたいてめぇなぁ、後から来て生意気なんだよ!!こういうのは早い者勝ちに決まってんだろ!!分かったらさっさと出てけ!!」

 

?良々「君ってホント、乱暴だねぇ。この子の身体も乱暴に扱ってるんじゃないの?その点、僕は女の子には優しいから、僕の方が有効的に使える。だから、引っ込むのは君の方だ」

 

M良々「とにかく、出ろ!」

?良々「いや、出るのは君の方だ」

M良々「出ろ!」

?良々「いやだよ」

M良々「出ろってコンチクショーめ!!!」

 

 

みゆき達が到着した時には、はたから見れば独り芝居をしている様にしか見えない奇行を良々はしていた。

 

 

そして、ついに……

 

 

 

良々『いい加減にしろぉぉぉぉぉぉぉぉぉっっっっっ!!!!』

 

 

本物の良々の意識が2体のイマジンを追い出した。

 

 

良々「一体…何なのよ……ハァ…ハァ……人が気絶してる間に………」

 

 

良々はその場にバタリと倒れてしまった。

 

 

ハナ「良々ちゃん!!」

 

ハナやみゆきが駆け寄り、良々を起こす。

 

やよい「大丈夫?」

 

良々「なんとか…」

 

 

ようやく立ち上がった良々。

しかし、この場の7人にゆっくりする暇はなかった。

 

 

「うわあっ!!」

 

 

突如聞こえて来た悲鳴。

7人は声のした方に向かって走る。

 

 

 

 

 

???『ふ~ん…』

 

 

一方、良々から追い出されたイマジン2体はデンライナーの食堂車にいた。

新しく入ってきたイマジンは身体か水色、目はオレンジ。

身体には亀甲のような亀裂がはいっており、よくみると“URA”という文字。

青いイマジンは自分の体をマジマジと見ると微妙な声をだす。

 

 

青いイマジン『取り憑いた人間のイメージで実体化するって聞いたけど──ふっ、コレはなかなか…』

 

 

青いイマジンは鼻で笑いながらモモタロスをみる。

 

 

モモタロス『何だよ良々のセンスの無さなめんなよ!!』

 

青いイマジン『はははっ、そんな事ないよ。君はよく似合ってるから。ははははっ…』

 

モモタロス『なら、腹抱えて笑うのやめろ!馬鹿にしてんのか!?』

 

 

その青いイマジンを見て何か閃いたのかナオミがポンと手を叩いた。

 

 

ナオミ「もしかして、良々ちゃんの事だから…、桃太郎に続いて──“浦島太郎”かも!」

 

青いイマジン『浦島太郎…?』

 

 

確かに、顔つきは正に海亀によく似ていた。

ただ、大きな甲羅は背負っておらず、意外とスマートな体型だった。

 

 

モモタロス『へっ!こいつはいい。よし、お前は今日から“ウラタロス”だ!!』

 

(命名)ウラタロス『ウラタロスねぇ』

 

モモタロス『おい、ウラタロス』

 

 

ダンっとテーブルに足を掛け、喧嘩腰で意気揚々と喧嘩を売る。

 

 

モモタロス『決着つけようぜ!!』

 

 

一方、ウラタロスは

 

 

ウラタロス『ココで?』

 

モモタロス『他にどこがあんだよ』

 

ウラタロス『そーゆーのやめない?面倒だしさぁ…』

 

モモタロス『何だとコラ!!』

 

 

ウラタロスはどこ吹く風。

この両者は基本、温度差が違う様だ。

その態度に業を煮やし、完全にチンピラと化すモモタロス。

それを興味津々と見るナオミ。

 

悲鳴のした方向を追うと、見つけた。

 

臨海公園の芝生の上で気絶した子供が横たわっており、女性型イマジンがその子供を見下ろしていた。

 

みゆき「待ちなさい!」

 

 

5人は倒れた少年との間に割って入った。

 

 

???イマジン『ん?誰だい?アンタ達』

 

 

突然の乱入者にいぶかしむ。

 

 

みゆき「え?女のイマジン」

 

なお「珍しいね…」

 

あかね「半魚人かいな?」

 

 

初めて見る女型イマジンにみゆき達は各々感想をもらした。

 

 

???イマジン『何だか知んないけど、アタシゃ忙しんだよ。それに、アタシは半魚人じゃなくて人魚!』

 

みゆき「え!?人魚なの!?でも脚あるよ?」

 

マーメイドイマジン『知らないよ。実体化したらこうだったんだから』

 

 

この女型イマジンは『人魚姫』の人魚をイメージして実体化したイマジン、『マーメイドイマジン』。

人魚とは言っても下半身は二股に別れて、尾ビレの様な足先に、腰はヒレを模したミニスカート、胸部は二枚のヒレで隠れている。

顔はモモタロスとは違い表情があり、人間の様な整った顔つきサラサラの長い髪に、胸ビレの耳。

体色を除けば、人がコスプレをしているので納得してしまう姿だった。

 

 

マーメイドイマジン『それよりお嬢ちゃん達、今言った通りアタシは今忙しいんだ。邪魔するなら…痛い目みてもらうよ?』

 

 

マーメイドイマジンは不敵に笑い、U字ハープ型の武器をチラつかせる。

 

 

れいか「いえ、残念ながら…邪魔させていただきます」

 

 

みゆき、あかね、やよい、なお、れいかは変身アイテム・スマイルパクトを取り出し、各々のキュアデコルをセットする。

 

 

『Ready』

 

 

「「「「「プリキュア・スマイルチャージ!!」」」」」

 

 

『Go!GoGoLet’sGo!!』

 

 

皆がそれぞれの色のコスチュームを身に纏い、髪が増量し、最後にパフを両頬にあてて、変身完了。

 

 

キュアハッピー「キラキラ輝く未来の光!キュアハッピー!」

 

キュアサニー「太陽サンサン、熱血パワー!キュアサニー」

 

キュアピース「ピカピカピカリン、ジャンケンポン♪キュアピース」

 

キュアマーチ「勇気リンリン、直球勝負!キュアマーチ」

 

キュアビューティ「しんしんと降り積もる、清き心!キュアビューティ!」

 

 

「「「「「五つの光が導く未来、輝け!!スマイルプリキュア!!」」」」」

 

 

五人の決め台詞が決まり、イマジンの前に立ち尽くす!!

 

 

マーメイドイマジン『スマイルプリキュア!?』

 

 

マーメイドイマジンが驚きの声を上げる。

 

 

 

ハッピー「はあっ!!」

 

マーメイドイマジン『うわっ!!…とっとっとっ』

 

まずはハッピー。

その場から一気に跳躍し、マーメイドイマジンに拳を食らわす。

しかし、マーメイドイマジンはそれを回避する。

 

 

サニー「だあぁっっ!!」

 

マーメイドイマジン『おうっ!!』

 

 

今度はサニーの蹴りをハープ型の武器で防ぐ。

 

 

マーメイドイマジン『ちょ、ちょっと…!何するんだい!?』

 

 

5人の連携攻撃を必死で避け続けるマーメイドイマジン。

 

 

マーチ「あんた、やる気ないの!?」

 

 

マーチは反撃しないマーメイドイマジンにもどかしさを感じ、言う。

 

 

マーメイドイマジン『私の目的はアンタ達と争う事じゃないの!分かる?』

 

 

ハッピー「え!?そうなの?」

 

ピース「なんだ…」

 

 

ハッピーやピースはあのイマジンが自分に敵対していない事を聞き、驚き、ホッと警戒を解いてしまった。

 

 

マーメイドイマジン『それじゃあね』

 

 

その隙にマーメイドイマジンは手を振って逃げ出した。

 

 

サニー「あ!逃げるで!!」

 

ビューティ「二人共、しっかり!!相手は戦う気は無くとも、過去へは跳ぶつもりです!!それだけは何としても阻止しなければなりません!!」

 

ハッピー「あ!そうか!!」

 

 

今回の敵はあまり戦いに乗り気ではなく、過去へ跳ぶことを目的としている。

ハッピーも含め、プリキュア達は戦いは常に相手もヤル気でいるのだが、戦う気のない敵を相手にするのは何か気が引けていた。

 

 

 

ハナ「もうみんな戦っている!!」

 

 

 

そこへ遅れて登場して来たハナ、良々、キャンディ。

5人が既にプリキュアに変身して、戦っているのを見ると良々もベルトとパスを手にとり、ベルトを腰に巻きつけようとした。

しかし、良々はフラつき近くのフェンスにもたれかかった。

 

 

ハナ「良々ちゃん!!」

 

キャンディ「良々、大丈夫クル?」

 

 

グッタリとする良々をハナとキャンディは気にかける。

 

 

良々「ありがとう、キャンディ。でも、私も…戦わないと……」

 

ハナ「そんな、無理しないで」

 

良々「大丈夫です。この位、何ともありません」

 

 

ハナの心配も他所に良々は腰にベルトを巻き、赤いボタンを押すとバックルが光り、変身メロディが鳴り響く。

 

 

 

 

 

 

モモタロス『あん?』

 

完全にチンピラ化したモモタロスの頭に、突如ベルトのメロディが響いてきた。

呼び出しだ。

よく臭うとウラタロス以外の臭いもしている。

せっかく目の前のいけ好かない野郎を相手しようとしていたのに、急がなければならないことが悔しい。

不戦敗のようなムシャクシャを抑えるように振り向き、宣戦布告を放った。

 

 

モモタロス『チッ。テメェとの決着は後だ。――逃げんじゃねぇぞ!』

 

 

良々の元へ向かうモモタロスを、ウラタロスは冷めた目つきで見送る。

 

 

ウラタロス『ばいば~い』

 

良々「変身…」

 

 

 <SWORD FORM>

 

 

電子音がなり、ライダースーツに、陣羽織、リボンが素早く装着され、髪と瞳の色が赤く染まる。

 

 

デンオウSF「俺、…邪魔だな。俺、参上!!」

 

 

妙にポージングにこだわり、フェンスをよけるデンオウSFはさて置き、ポーズを決めた後はその場からひとっ跳びで、マーメイドイマジンの前にとびだす。

 

 

マーメイドイマジン『なっ!?デ、デンオウ!?』

 

デンオウSF「女相手は乗り気じゃねえんだが、ソッコーで終わらせて貰うぜ!!」

 

 

デンオウSFはデンガッシャーを組み上げ、突撃開始!!

 

 

マーメイドイマジン『チッ!アンタもどうして、仲間のクセに邪魔をする!!』

 

デンオウSF「テメェこそ邪魔すんじゃねえ!!こっちも取り込み中なんだ!!さっさと消えて貰うぜ!!」

 

マーメイドイマジン『チッ、問答無用ってわけね…』

 

だか、6人ですぐにマーメイドイマジンを取り囲み、攻撃のラッシュを叩き込む。

 

しかし、放たれるラッシュを時には潜り、時には飛び退き、跳ねて転がり、絶妙に回避し、逃げ続けるマーメイドイマジン。

デンオウSFの怒りに、反論をも返す。

 

 

デンオウ『こっのぉ……ジッとしてろ!!逃げるんじゃねぇっ!!』

 

マーメイドイマジン『私の目的は、アンタ達と戦うことじゃない!!』

 

ハッピー「なんか…これじゃ私たちが悪者みたいね」

 

ビューティ「た、確かに…」

 

 

確かに、今の状況を冷静に考えると、一人相手に大人数でイジメているのと大差なかった。

流石にかわいそうになってきたハッピーは攻撃の手を緩めたその次の瞬間、マーメイドイマジンの周囲、デンオウ、プリキュア目掛けてエネルギー光球を撃ち込まれた。

 

 

デンオウSF「ぐあっっ!!」

 

プリキュア達「キャアアアアアアッッッッ!!!!」

 

 

6人は一斉に吹き飛ばされた。

ただし、攻撃したのはマーメイドイマジンではない。

 

 

ハロウィッチ「悪いけど、こいつはやらせないよ…、契約を果たしてもらうまでは」

 

デンオウSF「カボチャ女、また邪魔しにきやがったな!!」

 

マーメイドイマジン『ハロウィッチ様…』

 

ハロウィッチ「とっとと行きなさい』

 

マーメイドイマジン『は、はい!』

 

デンオウSF「ま、待ちやがれ!!」

 

 

マーメイドイマジンが走り出したのを見るとデンオウもプリキュアも立ち上がり追いかけるためたち上がる。

 

 

ハロウィッチ「はあっ!!」

 

デンオウSF「うっ…、ぐおぁぁっっ!!」

 

サニー「モモタロス!!」

 

 

光球で吹き飛ばされたデンオウSFに駆け寄る。

 

 

サニー「大丈夫か?」

 

デンオウSF「何とかな…」

 

 

デンオウが顔を上げるとそこにハロウィッチの姿はなかった。

 

 

デンオウSF「カボチャ女は?」

 

ハッピー「逃げたみたい…」

 

 

ハロウィッチはマーメイドイマジンを逃がすため割り込んできたと見て間違いないだろう。

追いかけたいのはやまやまだったが、良々の体力もそろそろ限界だ。

あのイマジンは後で見つけるとして、あっちの青イマジンの事も気に掛かる。

向こうでハナが介抱している子供も病院に送っていかなければならないので、全員変身を解除し、モモタロスはデンライナーに戻って行った。

 

 

みゆき「ハナさん!その子大丈夫?」

 

ハナ「うん、でも一応病院に連れていかないと…」

 

 

デンライナーの停車時刻までまだ時間がかかる。

 

デンライナーでは、ご丁寧にウラタロスが一杯貰って待っていた。そこに到着したモモタロスが、芝居がかった脅しをかける。

 

 

モモタロス『待たせたな。さぁて!!続きといこうぜ』

 

 

その態度に呆れた様子のウラタロスは冷ややかな目で。

 

 

ウラタロス『ホント。マヌケ釣るのに餌は要らないね』

 

 

それが赤いモモタロスをさらに真っ赤にした。

 

 

モモタロス『言ってくれるじゃねぇか』

 

ウラタロス『それが?』

 

 

その姿をウキウキ顔で見つめるナオミ。

 

 

ナオミ「うわぁ…桃太郎対浦島太郎だぁ…♪ガンバレー♪」

 

 

暢気すぎる。

 

 

モモタロス『フンッ!!』

 

 

いきなりウラタロスの首筋を掴むモモタロス。

しかし黙って食らってやる筋合いもない。

 

 

ウラタロス『い、た、い、なぁ、もうっ!』

 

 

モモタロスの腕を捻り、テーブルに頭をを打ちつけた。

もんどりうって叩きつけられるモモタロスに、ウラタロスの追撃ボディプレスが襲い掛かる。

 

 

モモタロス『くらうか!!』

 

 

それをモモタロスは机の下に潜ってかわし、キッチンテーブルに投げ飛ばす。掴み合い、投げ合う二体のイマジン。

 

 

モモタロス『この野郎!!』

 

ウラタロス『効かないよ!!』

 

 

デンライナーが激しく揺れる。

盛り上がるナオミ。

車輪も悲鳴を上げ始め、このままでは脱線する。

急げ!良々、みゆき。

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