スマイルプリキュア&時を超える桃太郎   作:紅鮭

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この時スマイルプリキュアの時間はだいたい7話後ですね。


不運な少女

────バットエンド王国

 

 

ジョーカー「“ベルト”と“パス”を…盗まれたと?キタカゼさん」

 

 

 

バッドエンド王国では全身が白く、侍のような異形が先程の事のいきさつをジョーカーに話していた。

ジョーカーは驚く様子もなく淡々と確認する。

 

 

ジョーカー「困りますねぇ~、あれはプリキュアを倒す為の切り札だったのにそれをみすみす…どこの馬の骨ともわからない者に持って行かれるとは…あなた方の研究施設の警備態勢は一体どうなっていたのでしょうか?」

 

キタカゼ「返す言葉もありません、ジョーカー」

 

 

 

トランプを両手で弄びながら、ジョーカーはネチネチと皮肉、ため息混じりの言葉をはき続け、頭を下げるキタカゼ。

 

 

 

ジョーカー「もう同じものを作ることは出来ませんか?」

 

キタカゼ「ええ、作れたとしてもあれには“パス”が必要ですので…」

 

ジョーカー「恐らく、ベルトを盗んだ者は…地球で“特異点”を捜すでしょうね」

 

 

 

ジョーカーが考えた末に出した結論は、

 

 

ジョーカー「こうなれば“イマジン”を2体解き放すとしますか…」

 

 

キタカゼ「イマジンをですか?少し、早計すぎませんか?」

 

 

ジョーカー「いえ、そろそろ…“プロジェクト・イメージ”を決行しましよう」

 

 

 

すべては悪の皇帝・ピエーロ様の復活のため。

邪魔なプリキュアを排除するため。

 

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

地球

 

 

 

良々「〜〜〜♪♪〜〜♪〜♪♪〜〜♪」

 

鼻歌を歌い、腰までかかる長い茶髪のロングヘアーをなびかせて湖沿いの道を走る七色ヶ丘中学の制服を着た女子生徒がいた。

彼女の名は野上(のがみ) 良々(らら)

上機嫌で走るというよりスキップしながら歌う良々。

 

 

良々「あ~、いい天気。今日は転校早々、いい事があったりして」

 

 

しかし、良々は気付かなかった。前方L字路の曲がり角に人が走ってきている事に。

そして後ろから『侵略者』が近づいている事に…。

 

 

 

ズドン!

 

 

 

良々「うわっ!!」

 

 

 

良々の背中に強い衝撃が走り、足が一瞬もつれた。

 

 

 

???「(近い…、特異点が近くにいる。早く見つけないと…)」

 

 

そして、とある少女も何かの探知機を手に、走っていた。

 

 

少女「(何としても…、イマジンがくる前にこの時代の特異点を…)」

 

 

そう考えながら、特異点を捜す探知機に目をやっていた。

 

 

良々「とっとっと…」

 

少女「え?」

 

 

なんと運の悪いことに二人は曲がり角で衝突してしまった。少女漫画のごとく。

 

良々「ぐはっ!!」

 

少女「キャッ!!」

 

少女の方は尻餅を付いただけでよかったが、良々は湖の方へと勢いよく突き飛ばされた。

なんとか踏ん張ろうとしたその時、良々の体から砂がこぼれ落ちた。

砂はまるで意志を持っているかのように集まりだす。

 

 

???『お前…ぐあっ!!』

 

良々「う、うああああああああぁぁぁぁぁっ!!!」

 

 

その砂は何かを喋ろうとしたが良々に踏み潰され、良々の方は砂に足をとられて手摺りを乗り越え湖へと落ちてしまった。

 

 

少女「いたた…って、あ!!」

 

良々「うばっ…げはっ…あっぷ!」

 

 

その後、その少女によって良々は助けられたのは言うまでもない。

 

 

 

 

 

 

そして良々は近くの公園のトイレで体操服に着替えた。

鞄は海へ落ちる前になんとか手離したから、濡れずには済んだが…。

 

 

 

良々「転校早々、やっぱりついてないなぁ……」

 

少女「ホントごめんね。私が前見てなかったから…」

 

良々「いえ、いいんですいいんです。海に落ちるなんて慣れっこですから」

 

少女「え?慣れっこ?」

 

良々「いやー、私自分で言うのもなんですが、運がないというかついてない事が多いんです」

 

少女「ついてない?」

 

良々「この間はポケットが破けて財布落としましたし、買い物する時商品が売り切れたり、袋の取っ手が切れて卵がダメになったり、野球のボールが後ろから当たったり、傘を持ってない時に大降りの雨が降ったり…」

 

 

 

少女は笑いながら話す良々の話を黙って聞いていたが、あまりの運の無さに心底不憫になった。

 

 

 

少女「た、大変なのね…」

 

良々「そんな事ないと思いますよ」

 

 

 

少女は良々を気遣う様に言うが、良々は少しもガッカリすることなく、むしろニッコリと返答した。

 

 

 

良々「だって、運が悪いって言っても、そんな大した事じゃありません。財布だって普段そんなに多くお金を入てる訳じゃないですし、買えなかったら後日か隣町に買いに行けばいいですし、野球のボールもわざとじゃないですし…それで当たってバッターなんかを責められません。それに大雨で濡れて冷え切った状態で入る暖かいお風呂…私、結構好きなんです」

 

少女「………」

 

良々「たとえどんなに過去がひどくても、未来はどんな色にも染まります。幸運の星はいつか巡り会えますよ。ラッキー・イン・マイ・ハンドです!」

 

 

 

手の平を正面に出し、グッとつかむ様に握り締め、拳をつくる。

気にすることなく言う良々の前向きな様に少女は少し微笑む。

 

 

 

良々「ああっ、そうだ!学校!!遅刻しちゃう!!それじゃ!!」

 

 

 

学校に行くことをすっかり忘れていた良々は体操着姿で通学路へと戻っていった。

 

 

 

少女「不思議な子…。あ、そういえば」

 

 

 

少女は先程、特異点を捜す探知機に強い反応があった事を思い出す。

あの子以外周囲に人はいなかった。ということは、あの子が特異点である可能性がある。

もう一度、探知機を取り出し確認する。

 

 

 

少女「あれ?動かない。壊れた?」

 

 

 

実は良々と衝突したあの時、地面に落ちて壊れてしまったのだ。

 

 

少女「仕方ない。戻って修理するか…」

 

 

 

ヤレヤレとため息を吐きながらポケットに手を入れるが、

 

 

 

少女「あれ…!?“パス”がない!!」

 

 

 

どこを探しても見つからない。

少女・ハナはパスの紛失に青くなる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

良々「やばいなぁ…このままじゃ遅刻かなぁ…?」

 

 

 

良々は時計を見ながらさっき来た道を走っていた。

公園は通学路から引き返した場所にあったので、必然また同じ道を行かなくてはならない。

そして、さっきぶつかった曲がり角をまがった。

 

 

 

良々「ん?」

 

 

 

その時、良々は地面に黒くて四角い物が落ちてることに気づいた。

 

 

 

良々「なんだこれ?」

 

 

 

それは変わったデザインのパスケースだった。

記入してあるマークは時計を連想させた。

それをしばらく見ていると

 

 

 

???「遅刻!遅刻ーッ!!」

 

 

 

という声が聞こえてきた。

 

 

 

良々「ぐはっ!!」

 

???「ぐへっ!!」

 

 

 

野上 良々の本日二回目の衝突だった。

 

 

 

???「いたたた…、ってすみません!!大丈夫ですか!?」

 

 

 

ぶつかてきた少女は良々を気に掛ける。

 

 

 

良々「あ、はい…大丈夫です」

 

 

 

埃を払いながら言った。

 

 

良々「いやー…、今日はよく人にぶつかるなー。そちらも大丈夫でしたか?」

 

???「ええ」

 

良々「そう、よかった。おっと、学校学校!」

 

???「あ、そうだ…私も!!」

 

 

 

互いは登校中だという事を思い出し、走り出した。

 

 

 

良々「その制服…もしかして、あなた七色ヶ丘中学の生徒?」

 

???「そうだけど…あなたは?」

 

良々「私、昨日この街に引っ越してきて、今日七色ヶ丘中学に転入するの」

 

???「え!本当!?」

 

 

 

少女は嬉しそうに訊く。

 

 

 

???「私もついこの間転校してきたばかりなの!」

 

良々「へぇ、学年は?」

 

???「二年生」

 

良々「なら私と同じ学年ね」

 

???「え!じゃあ、同じクラスになることもあるってこと?」

 

良々「その時はよろしく」

 

???「うん!!」

 

良々「私の名前は野上 良々。あなたは?」

 

みゆき「私、星空みゆき──今朝から新らしい出会いがあるなんて、もーっ“ウルトラ・ハッピー”!!」

 

良々「私もあなたと出会えた事は“ウルトラ・ラッキー”!!…だったかもね」

 

みゆき「あーっ、それって私のマネ?」

 

 

自分の専売特許をとられ、はっぷっぷーとみゆきは頬を膨らませる。

そんなみゆきを見て良々は表情をほころばせる。

しかし、この時みゆきはわずかに気づいていた。

 

良々は心から笑っていない事に。

 

 

 

 

 

 

 

 

七色ヶ丘中学

 

2年2組

 

 

何とか間に合ったみゆきは自分の席へ着く。

 

みゆき「あかねちゃん、おはよう!!」

 

あかね「おっす、みゆき。なんか今日は嬉しそうやな」

 

みゆき「えへへ…、そう?」

 

みゆきの前に座る関西弁の少女・日野あかねにいつの間にか顔がほころんでいることを指摘され、今朝の出来事をあかねに話した。

 

 

あかね「へぇ、また2年に新しい転校生が来るんかい。今度もウチらのクラスがええな」

 

みゆき「そうだね」

 

佐々木「はーい、みんな席についてー…」

 

 

そんな談笑をしてる時、担任の先生・佐々木なみえが教室に入ってきた。

 

 

佐々木「今日、星空さんに続いて新しいお友達が転校してきました」

 

 

みゆきはきた、と思った。

 

 

佐々木「野上さん」

 

良々「はい」

 

 

入ってきたのは当然、野上良々。

体操着ではなく、学校から借た制服を着ており、ネクタイの色は白地に黒の線が引かれたもの。

 

 

みゆき「野上さーん」

 

 

 

遠い席から良々にむかってみゆきが手を振る。

それに気づいた良々も手を振って返す。

 

 

 

佐々木「あら?二人共知り合い」

 

良々「ええ、今朝登校の途中で知り合いました」

 

佐々木「そう…じゃ、星空さんも含めて皆さんに自己紹介しましょう」

 

良々「はい」

 

 

 

黒板に名前を書くと、皆の方に顔を向けると背筋を伸ばした。

 

 

 

良々「野上良々です。昨日この街に来たばかりなのでわからないづくしですが、これから皆と共に学んで友達になっていこうと思います。よろしくねお願いします。以上」

 

 

 

こんな感じでいいだろと思った矢先、

 

 

 

あかね「え~、もう終わりかい!やっぱり自己紹介の時はだ~れもオチ付けへんのかいな」

 

 

 

あかねは残念そうに叫んで立ち上がった。

 

 

 

なお「それはあんただけだって…」

 

 

 

そんなあかねに緑髪の少女・緑川なおが冷やかにツッコんだ。

 

 

 

良々「あなたは?」

 

あかね「ウチは日野あかね。みゆきの友達や。────にしても何や?まるでカンペみたいなかったい挨拶やなぁ。もっとおもろくオチつけることできへんのかいな?」

 

良々「オチ?そんな漫才じゃないだから…」

 

あかね「んん…漫才か……そやな、もし…みゆきと野上さんがコンビを組むんやとしたら…」

 

みゆき「え?私と野上さんが?」

 

あかね「星空キ良々・コンビ~」

 

「「「「「「「はっはっはっはっはっはっはっ」」」」」」」

 

良々「あはははは…、名前からして輝いてるね」

 

あかね「え?ホンマか?」

 

 

 

クラスが受けるのと同時に良々も笑って答える。

あかねも喜んだ。

 

 

 

なお「いつもの通りね…あかねも」

 

れいか「そこがあかねさんのいい所です」

 

 

 

そんな二人のやり取りを見てなおと青髪の少女・青木れいかは微笑む。

 

 

 

やよい「(なんか…明るそうな人だな……)」

 

 

 

前列に座っていた黄色髪の少女・黄瀬やよいもあかねと仲良くしている良々にいい印象を受けた。

 

 

 

みゆき「………………」

 

 

 

一方、みゆきは怪訝な顔をして、良々を見据えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな事もあって今日の授業が終わり、放課後。

 

 

 

みゆき「野上さーん、一緒に帰ろうよ」

 

良々「星空さん」

 

 

 

良々は帰宅の準備をしていると、みゆきが声をかけてきた。

 

 

 

良々「悪いけど、今日はパス。探さなきゃいけない人がいるの」

 

みゆき「探さなきゃいけない人?」

 

良々「登校の途中に星空さんに会う前、ぶつかった人がいてね。その時、このパスを落としちゃったみたいなの。大事な物だったら大変だからこれを届けにいかないと」

 

みゆき「私も手伝おっか?」

 

良々「大丈夫、見つからなかったら交番に届けるから──それじゃ」

 

 

みゆきに挨拶を済ませると良々は教室を出て行った。

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

 

公園

 

 

 

良々はパスの持ち主であるあの少女を捜していた。

 

 

 

良々「やっぱりいないか…」

 

 

 

良々は今度は商店街の方を捜そうとした時、

 

 

 

「や、そこのかわい子ちゃん」

 

 

 

軽薄そうな声が聞こえ振り向くと、チャラチャラした4人の学生達がこちらにやって来た。

制服は七色ヶ丘中学のもの、背丈からみて三年生。

良々は直感で感じた──────不良だ。

 

 

不良A「君、可愛いね。どう?俺達とどっかいかなーい?」

 

良々「あの…私、急いでますので…」

 

不良B「うそうそ、ここら辺ウロウロしてたじゃん。声掛けられるの待ってたんじゃないの?」

 

 

 

なんとか逃げようとするが回り込まれてしまう。

高い背丈がより一層怖さを掻き立てる。

 

 

 

良々「こ、困ります!!」

 

タケル「困ります、だってさ」

 

サトシ「キャーワイイ!!」

 

良々「だ、誰か…」

 

 

 

良々は助けを求めようにも運の悪いことに周囲に人はいない。

 

 

 

サトシ「まあまあ、お茶の一杯くらい…」

 

 

 

と、その内の一人が良々に肩を掴んだその時、良々の身体がビクンと震え、また砂がこぼれ落ちた。

その瞬間、良々の目付きが変わり、掴んできた不良の一人の手と胸倉を掴み、そのまま背負い投げを決めた。

 

 

 

サトシ「うわああああああああああああああっ!!!」

 

不良A「サトシーッ!!」

 

 

 

サトシという不良は野球のボールの様に遠くへ投げ飛ばされた。

 

 

 

不良A「て、てめっ、このアマよくも……!!」

 

 

 

不良達が激昂するに対し、良々はギロッと鋭くなった視線をこちらに向ける。

 

 

 

良々「ガチャガチャ、ガチャガチャうるせぇなぁ……、クツワムシか?てめぇら…!!」

 

 

 

その瞳の色は赤く染まり、その眼をみた不良は思わずビビってしまった。

そしていつの間にか、良々の髪形はポニーテールに纏まって、前髪は左右に分かれ、前髪のみ赤く染まっていた。

 

 

 

?良々「俺、参上…」

 

 

 

良々の声は良々そのものであるが、先程とは打って変わって低く、ドスの利いたものであった。

 

 

 

?良々「こいつは俺の契約者だ…。てめぇらに好き勝手されちゃ困んだよ。言っておくが、俺に前振りはない。最初から最後まで、徹底的にクライマックスだ。覚悟決めとけよ」

 

 

 

ポキポキ指を鳴らし、強烈な殺気を発しながら残った3人の不良に歩み寄る。

 

 

 

タケル「う、うわああああああっ!!」

 

 

 

一人の不良がその恐怖に押し潰されそうになり、がむしゃらに殴り掛かってきた。

ひょいと、良々はそれを避けると相手の懐に飛び込み脇腹にエルボーを叩き込んだ。

相手は咳込み脇腹を抑え一発で倒れ込んだ。

 

 

 

不良B「ひぃ…!!」

 

不良A「タケルーッ!!」

 

 

 

今度は良々の視界に公園に放置してあったあるものが入り込んできた。それは工事用の鉄パイプ。

 

 

 

?良々「おーぅ、いいモン。見っけ!」

 

 

 

良々はその鉄パイプの一本を手にとると、肩を軽く叩きながら不良達に近づく。

 

 

 

不良A「ひぃ…」

 

不良B「やべえよ。こいつ」

 

?良々「おらぁ!!」

 

 

 

鉄パイプは二人の不良に向けて振るわれる。

不良達はスレスレでそれを避け、さっきまでいた場所はカップアイスみたくザックリえぐられていた。

 

 

 

?良々「行くぜ行くぜ行くぜ!!!」

 

 

不良A・B「「ひぃぃぃぃぃぃぃっ!!」」

 

 

 

逃げようとするも、良々は人間業とは思えない跳躍で二人の前に回り込み、ついに二人の不良は腰が抜け、その場で動けなくなってしまった。

 

 

 

?良々「逃げるなよ。今考えた俺の必殺技を見せてやる」

 

 

 

鉄パイプを振り上げ、ハアアアと気合いを込めると赤いエネルギーのようなものが良々の身体を包み込む。

 

 

 

?良々「必殺・俺の必殺技!!」

 

 

 

そのまんまの名前だが、あからさまくらったらやばそうだ。

そして、そのパイプを振り下ろそうとしたその時、

 

 

 

?良々「ッ!!?」

 

 

 

突然、良々の身体の自由がきかなくなった。

 

 

 

良々『ち…、ちょっと…何やってるの?私…』

 

 

 

良々の身体を止めたのは同じ、良々だった。

いや、正確には良々の『意識』だった。

 

 

 

?良々「なんで…止めんだよ…。せっかく…いい所…なのに…よ……」

 

良々『あなた…誰?私の身体で何やってるの?』

 

?良々「関係……ねぇ…だろ……!」

 

良々『関係なくないわよ!私の身体よ!で~て~け~!!』

 

 

 

内の良々が表に出ようとする。

 

 

 

?良々「ぐっ、うああああああああああああああ!!」

 

 

 

良々の振り上げたパイプは軌道がズレ、二人の目の前に振り下ろされ、パイプは地面に突き刺さった。

そこで良々は正気に戻った。

瞳の色はブラウンになって、髪もおろされ、前髪の色も元に戻っていた。

 

 

 

良々「あ、ゴ、ゴメンなさい。だっ大丈夫でしたか?」

 

不良A「助けてくれーっ!!」

 

不良B「ひぃぃぃぃぃぃ!!」

 

 

 

さっきまで自分がやってた事を思い出し、二人の不良に歩み寄るが気を失った二人を担ぎ、悲鳴を上げて逃げていった。

 

 

 

良々「何なの?……うっ!!」

 

 

 

今度はズキズキと頭痛が走り、フラフラとこの公園を離れる事にした。

 

そして、そんな良々を偶然見ていた人物がいた。

今朝、良々とぶつかった少女・ハナだ。

 

 

 

ハナ「間違いない。ついに見つけた……“特異点”」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

丁度その頃、公園の出口から少し離れた所でみゆき、あかね、やよい、なお、れいかの5人が一緒に帰宅していた。

 

 

あかね「…にしても、今日転校してきた野上さん、中々おもろい子やったな」

 

やよい「そうね。みゆきちゃんみたいに明るい人だったから…」

 

なお「にしても、捜さなきゃいけない人って一体どんな人だろうね?」

 

れいか「見つかるといいですね、みゆきさん」

 

みゆき「……………」

 

あかね「?みゆき?おーい、みゆき」

 

 

れいかがみゆきに話をふったが、みゆきは上の空だった。

 

 

 

あかね「こら、みゆき!!」

 

みゆき「ひゃわ!!」

 

 

 

あかねからねこだましをくらい、ハッと話に気付く。

 

 

 

あかね「どないしたんや?ボーっとして」

 

良々「え?ああ…ちょと考え事してて…」

 

あかね「考え事?」

 

やよい「みゆきちゃん、悩み事?」

 

 

 

やよいが訊くと、

 

 

 

あかね「ないない、能天気なみゆきに限って…」

 

 

あかねが否定した。

 

 

みゆき「ちょと!能天気ってなによ!」

 

 

 

はっぷっぷー、とみゆきは頬を膨らませる。

 

 

 

れいか「それで、何を考えていたのですか?」

 

 

 

今度はれいかが訊いてきた。

 

 

 

みゆき「野上さんの事なんだけど彼女、笑顔が…何ていうか……その…空っぽって言うか…本気で笑ってなかったようなの…」

 

なお「愛想笑いってこと?」

 

みゆき「うん…まるで、何にも描かれてない画用紙みたいな…ほんとに何にもない…」

 

やよい「そんな風には見えなかったけど…」

 

あかね「でも、みゆきの人を見る目はほんまや。野上さんが笑ってない言うたら、そうやろな」

 

なお「あ、野上さん」

 

「「「「え!」」」」

 

 

 

なおの指した先には野上良々が公園からでてきた。

まさに噂をすればなんとやら。

早速みゆきは声を掛ける。

 

 

 

みゆき「ホントだ。おーい、野上さーん!」

 

 

 

しかし、良々はこちらに気付く事なく、頭を抱え、おぼつかない足取りでどこかへ行ってしまう。

 

 

 

れいか「どうしたのでしょう?」

 

 

 

れいかが心配する。

 

 

 

みゆき「わかんない…。でも…、なんか頭抱えて苦しそうだった…。――みんな、追い掛けよう!!」

 

あかね「あ、みゆき!」

 

 

みゆきは良々の顔色が良くないのを察すると、5人は良々の後を追う事にした。

 

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

 

 

同じ頃、ここから少し離れた所で一人の中学生の少年が何かを探しているのか、しきりに地面を見回す。

 

 

 

???「ない…、どこにいったんだ?」

 

 

 

その時、少年は物探しに夢中になり、後ろに『何か』が迫って来ている事に気付かなかった。

その『何か』は少年の背中に入り込み、少年の体から大量の砂がこぼれ落ちた。

 

 

 

???「ッ!?な、何だ…これ?」

 

 

 

少年は自分の体からこぼれた砂に驚いてるとその砂は形を作り出した。

ただし、上半身と下半身が逆になって。

 

 

 

???「う、うあああ……!!」

 

 

 

少年は驚き、後ずさる。

 

 

 

???『キッキッキッキッキッ、そうビビんなってーの。俺はお前に何もしない。それどころかお前の望むべきことをしてやるんだぁ』

 

???「望むべきこと?」

 

 

 

少年は『それ』に聞き返した。

 

 

 

???『そうだ──お前の望みを言え、どんな望みも叶えてやる。お前の支払う代償はたった一つ……』

 

 

 

少年の目の前で囁く『それ』は天使か、悪魔か、それは願った者にしかわからない………。




次回、イマジンVSスマイルプリキュア
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