魔王の傭兵【完結】   作:あげびたし

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世界観は書籍版依存で時間軸はシャルティアが洗脳されたのをアインズが救った後なります。

アインズ及びナザリック勢についてはオーバーロードを読むんだ!!
アニメもいいが小説もいいぞ!!

※今回オリジナルアイテムが登場します。


1:亡者の傭兵

ナザリック地下大墳墓第6階層の円形闘技場。今ここにいるのはある検証をするためだ。

アインズ・ウール・ゴウンと名前を変えて以来、未知なる脅威の為にナザリックは戦力増強

を強いられている。

何故なら、共に異世界に転移したギルドのNPCであり自分の子供のように感じている階層守護者の一人であるシャルティアが何者かにより洗脳され、それをアインズ自らが殺すことになったからだ。

 

(思い出すだけで腹わたが煮え返る…!抑制されようが、このじわじわ火で炙られるような感覚は消えないか。)

 

自分には腹わたなど無いのだが、それでもシャルティアを見るたびに思い出してしまうこの気持ちを少しでも抑える為にも、戦力の増強は必要だと感じたのだ。

今回検証するのは『傭兵モンスター』が召喚された場合、どの程度のものなのかという実験だ。

召喚されたモンスターに意思はあるのか、召喚時間は、コストは、意思がなくただ命令されたことだけを行う通常のスキルによる召喚と何が違うのか、その確認だ。

 

「アインズ様!準備が整いました!!いつでも大丈夫です!」

 

元気な声が思考に耽っていた頭を冷ます。声の主である第6階層守護者アウラが相棒であるフェンリルに跨りながらこちらに笑顔を向ける。そしてその周りをアウラのシモベ達が囲む。もちろん双子のマーレも一緒だ。

 

(この笑顔を守る為にも、俺ができることをしなくちゃな。)

 

そう決意し用意した紫色のクリスタルを取り出す。

このクリスタルは傭兵モンスター召喚用のクリスタルであり、いわゆる課金アイテムである。

モンスターの種族ごとに用意されているクリスタルの中で今回の選んだのはアンデット系のものだ。自分のスキル召喚でアンデッドをよく生み出すことが多い為、万が一召喚した傭兵モンスターが、言うことを聞かないポンコツであった場合でもアンデッドならばなんとかなるのでは無いかという考えと、不人気種族であったアンデッド系クリスタルを何故か大量に持っていた、ということもあったのだ。

 

「では始めようか。アウラ、マーレ。もし召喚されたモンスターが敵対行動をとった場合ことは、わかっているな?」

「ハイ!!スキルで行動を制限しながら捕縛ですよね?でも本当に生かしたままで良いんですか?アインズ様に逆らう愚か者なのに。」

「そ、そうです!やっちゃわなくて、い、いいんでしょうか?」

 

双子のエルフはその可愛い見た目に似つかわしくない戦意を漲らしている。しかしそれはアインズのことを思っての行動だということは重々承知している。

 

「良い、万が一にも敵対された場合でも、アンデッドであるならば制御できよう。それに傭兵モンスターは稀に強力な個体が召喚されることがあるからな。殺してしまうには惜しいだろう。」

 

クリスタルによる傭兵モンスターの召喚は任意に召喚するのと違って、ランダムに召喚される。

ランダムがゆえに外れれば最悪だが、レアが当たればレベル90程度の強力モンスターが産まれるのだ。

 

(ゲームの時ならガチャみたいなもんだからってことで、あんまり使わなかったんだよなー。俺、ガチャ運全く無いし。でもだからって、課金ガチャのアンコモンアイテムでも勿体無くて捨てられ無いし。)

 

「あ、アインズ様?どうか、さ、されましたか?」

 

思い出したくない過去を思い出して俯いていた視線の先に、心配そうに見上げるマーレが現れる。その金色の髪を撫でながら気持ちを切り替える。もっとしっかりしなければと。

 

「なんでもないさマーレ。では始めよう。」

 

紫色のクリスタルを掲げ、魔力を注ぎ召喚式を展開させる。

クリスタルが光を放ち、地面に魔法陣が浮かび上がる。

一際大きな光を放つと、周りを白く塗り替えた。

 

刹那、アインズは自分の視界の端に映る、火の粉が酷く気になった。

 

 

 

始めに目に入ったのは地面。

次に、巨大な狼に跨った子供。

そして

 

「ふむ、召喚は成功だな。」

 

声のした方をみると、黒い靄を生み出す、ローブを着た骸骨。

 

上手く聞こえ無い。

というよりも、意識がはっきりしない。

 

「流石アインズ様!でも、なんか弱そうですよコイツ。ボロ布のチェインメイルに頭にもボロ布巻きつけて、見た目ゾンビっぽいですけど。あ、背中に担いだ大鉈は威力ありそうですね。」

 

ぼんやりとした視界、周りには何かわからない生物の群れ。

じぶんの手を握っては閉じる。動く。

足も動く。

そこでふと考える。

 

自分は、誰で何であったのかと。

 

「お、お姉ちゃん!せっかくアインズ様が召喚されたのに、そそれは酷いんじゃ!」

 

反対側を見れば杖を握り締める子供。

杖はこちらに突きつけられている。

反射的に腰に備えていた斧に手が伸びる。

しかしその手は鞭により、止められた。

 

「コラ!!お前何してる!!」

 

もうかたほうの子供が騒ぐ。

酷く煩い。

腕に巻きついたモノが邪魔くさい。

だから、思いっきり振り回した。

 

「え?!ちょ!!」

 

鞭を持った子供がそのまま宙に舞う。自由になった。

だが、そこまでだった。得体のしれない重圧が背中に向けられていたからだ。

 

「貴様…召喚者に逆らうのか?」

 

重圧の主が言う。

はっきりしない頭でもわかる。

コイツはヤバイと。

 

「アインズ様!こいつすんごい力です!!警戒したほうが!!」

「守護者を振り回す力か…確かに妙だな。調べてみよう。」

 

そんなことを骸骨が言いながら手を向ける。

そこからなにやら光が浮かび、骸骨が声を荒げる。

 

「なん…だと?レベル95?!しかもなんだこのステータスは!!」

 

よくわからないことを叫んでいる。

そしてやはりはっきりしない。

ここはどこで、自分は何なのか。

喉の奥の乾きはなんだ。

 

あぁ、篝火に当たりたい。

 

 

 

 




※傭兵モンスター召喚にしようした課金アイテムのクリスタルはオリジナルです。

亡者となった彼の装備を一応紹介。
ダクソ3持ってる人しかわからないようにはしないつもりで書きたいと思いますが念のため。

レベル95
性別:男
素性:騎士

兜:老師の目隠し
鎧:逃亡兵の鎧
手甲:傭兵の手甲
足甲:アルバの足甲

武器
右:ヨームの大鉈
左:羽騎士の断頭斧・呪術の火
最大強化済み

記憶スロット
内なる大力

指輪
鉄の加護の指輪
緑花の指輪
寵愛の加護の指輪
ハベルの指輪
全部+3

その他アイテム
残り火

ステータスはガチガチの脳筋ビルド詳しくは次回
受けない、全部避ける。

オバロスキルとしては作中で。
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