戦姫絶唱シンフォギアARMS   作:鈍器スラッガー

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原作開始の11年前からのスタートとなります。
筆者がなんとか思い出したワイルドアームズネタ、
その他多くの作品からのパロディなどで構成されていきます。たぶん。


prologue―英雄の幻影―

――――声が、聞こえる。声が。誰のものなのか、幾つかもの声が入り混じっているのか。

それすらも分からない。

 

『その姿…「■■■■」…?バカな、■■■■■■■の剣士だとッ!?』

『■■■■■■■は、邪神を葬るための兵器なんかではないわ』

『生きようとする命の力を束ねて、未来への扉を開く鍵なのよ』

『未来とは、

 命の輝きが照らした(みち)の向こうにあります。

 ―――それは、ぜったいにぜったいですッ!』

『大切なモノがあるから、

 俺たちは生きていけるッ、戦っていけるッ!

 だから、最後まで奇跡を信じていけるッ!!』

『人間が…、誰かにすがろうとするのは、

 決して、弱いからじゃない!誰かと手を取り合う事で、

 ずっと、きっと、もっと―――

 大きな事を成し遂げられると知っているからッ!』

『僕たち、

 ひとりひとりの力は小さくても、

 ひとつに合わせれば、大きくなるッ!!』

『誰かの手を差し伸べる愛と、

 差し伸べられた手を繋ぐ勇気ッ!

 そして、繋いだ絆を信じる希望――…』

『すべてはその想いから始まるってことを、

 この場に立ち会ったみんなで…

 ―――伝えていこうッ!!』

『特別な誰かに守ってもらうんじゃない』

『誰かが「英雄」になれるのなら

  誰もが「英雄」になれるはず』

『今、ハッキリとわかる

 心がひとつになっていく…』

『■■■■■■■は、英雄ひとりの力で抜くものでは、ないッ!!』

 

…所々に雑音(ノイズ)が入って、よく聞こえない。

もっと、もっとだ。わたしが、わたしの求めるがままに、その声を――――

 

 

 

 

「さあ諸君、見ていたまえッ!」

 

…ここは、何処だ。わたしの体を押さえつけるコレは、何だ。

わたしの前のこの煩い「モノ」は何だ。

 

「――これが、英雄の覚醒だッ!」

 

目の前のモノが発した声と共に、わたしの身体を押さえつけていたモノは崩れ落ち、

身体は無機質な床に打ち付けられる。多少の痛みは勿論ある。が、そんな事はどうでもいい。

周囲の状況を確認する。わたしと同じように、何体ものニンゲンが、

調整槽に縛り付けられている。

――――わたし?そもそもわたしは「何」なんだ?

終わりのない思考を巡らせるわたしに、先程まで私の前で騒音を響かせていたモノが語りかける。

「おはよう、ようやくお目覚めか、『剣の聖女(アナスタシア)』?」

その言葉と共に、わたしの中へ流れ込んでいく記憶。

少しずつ、思い出していく――否。空っぽの中身に、

記憶が、流れ込んでいく――――

 

 

 

 

 

最初に流れてきたのは、わたしにそっくりなもう一人のわたしと、

どこにでもありそうな、平穏な日々。

特別な誰かが守っているわけでもない。

きっと、明日が来ても、明日の明日が来たとしても、

変わることのない、命の輝き。

 

―――でも、そんな日常にも終わりが訪れて。

 

 

たいせつなものは焔に連れ去られて、死にたくなくて、■■■■■■■を引き抜いて、

生き延びて、何かが燃え尽きて、また消える。

それをただ、繰り返す。

繰り返して、6日は経っただろうか。

いつの間にか、周りにはもう何も残っていなくて。

たいせつなものでも、守りたかったものでもない。

顔も名前も知らない「赤の他人(どこかのだれか)」の為に戦い続けて。

辛い。怖い。生きたい。生きたいのなら、戦わなければいい。現在(ここ)から逃げればいい。

…でも、「赤の他人(どこかのだれか)」はそれを許さない。

一方的に守ってもらうために、このわたしに「生贄」として、戦い、死ぬことを強いた。

 

こんなの、ただの都合の良い生贄じゃないか、なんて。

そんな事を考えているうちに、いつしか、繰り返した悲しみも終わりを告げて、

光の奔流に飲み込まれ、全ての焔の災厄とともに、もう一人のわたしは―――――――

 

 

 

 

 




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