どうもはじめまして沙条 士道(6歳)です。沖田さんとノッブのマスターやってます 作:トキノ アユム
「どうもはじめまして。沙条 士道です」
6歳である僕は今日。小学校に入学した。
ピカピカのランドセルを背負っての新たな環境の始まりに、僕の心は憂鬱だった。
別に学校生活が憂鬱なのではない。むしろ好ましいと言える。他の子達よりちょっと変わっている自覚があるから馴染めるかどうかは分からないが、それでも不穏と普通の人生を目指している僕にとって、学校生活というのは、中々にグットだ。
僕はこれから六年間。目立たず、存在感が薄く、話題にすら上がらないスーパー地味少年を演じていくのだ。
なのに、
それなのに……
「士道ー!! こっち向いてください!! カメラで写真とりますから! 最強無敵の沖田さんがベストショットを撮ってあげますから!!」
手を振りながら、周りの目を気にせずに、大声でこちらに呼び掛けてくる沖田さんこと、沖田 総司と、
「うるさいぞ人斬り!! ワシは今、士道の初陣の姿をハンディカムで映像として残そうとしておるのじゃ! 貴様のやかましい声がとれてしまうだろうが!!」
沖田さんよりもやかましい声を出すノッブこと 織田 信長。
どういう関係かって?
僕の保護者だ。
残念ながら。
……本当に残念ながら。
「あなたの声の方がやかましいです! 後、前に出ないでください。写真に写っちゃうでしょう!」
「士道の想い出の写真に儂が写っちゃうのは是非もないよね!!」
あー。二人共うるさすぎる。というか、周りの視線に気付いてよ。めっちゃ見られてるよ。僕の普通な小学生生活に早くも暗雲がたちこめているのが分かる。
だからとりあえず――
「先生。うちの保護者二人外に放り出していいですか?」
「こふっ! 酷いですよ士道!」
酷くない。後、みんなの前で吐血しないで沖田さん。
「やーい! やーい!! 士道に嫌われてやんのー!」
いや、ノッブ。あなたもですよ。
「嫌われてなんかいませんよ! 士道はですね! 将来私のお婿さんになってくれるって言ってくれたくらい私の事、大好きですから!」
「それならワシも言われたわ。それどころかワシには一緒に天下をとろうとも言ってくれたんじゃぞ!」
……そう言えば言ったな。4歳ぐらいの時に。
「――やはりあなたとは決着をつける必要があるようですねノッブ」
「望む所じゃ……屋上に行こうぜ。久し振りに――キレちまったよ」
周りの視線などアウトオブ眼中の二人は、そのまま出て行ってしまった。
……窓から。
そしてクラスにいる人間、全員の視線が僕に集まる。
僕は小さく溜め息を吐くと、先生に向かって許可を求める。
「ちょっとうちのバカ二人を止めてくるんで、行ってきますね」
気の弱そうな担任教師が何度も頷くのを確認し、僕は廊下に出た。
僕の名は沙条 士道。六歳で小学一年生で……
あの保護者二人の『マスター』をやっている。
『あらあら。大変ね士道』
後、ラスボス系全能お姉ちゃんの弟も。