ウルトラ姉弟(笑)の黒一点~胃痛と戦え!ウルトラセブン!~ 作:三途リバー
「ウルトラマン」とはM78星雲、光の国の出身者で
……早い話しがultraman(漫画)のウルトラマンスーツみたいなモンを装着するってこと。
スパークアーマーを身に纏ってから使える特殊能力は人それぞれであり、光線技を得意とするもの、身体能力が極限まで強化され、格闘を得意とするものなど様々だ。また、ごく1部ではあるが、装着前からちょっとした念動力を使える者もいたりする。
M78星雲人はその力を宇宙の平和を守る―という崇高な目的の為振るう事を決意。かくして全宇宙にその名を轟かす宇宙警備隊が設立された。この物語は、その宇宙警備隊の中で周りに振り回され、胃痛と戦いながら平和を求める
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
俺は今、大変な職場で働いている。別に、とてつもなくブラックだとか上司のパワハラだとか、そういう大変じゃあ無い。むしろ先輩後輩ともに俺を慕ってくれ、良い関係を持てていると言えるだろう。勤務時間は…確かにまぁ多少ブラックなきらいもあるが、俺は仕事内容が好きなので文句は無い。では何が大変なのかと言いますと…
「ぁぁ!!セブン兄、助けて!今日提出の報告書捨てちゃったかも!このままだと父さんのアイアンクローでボクの頭がウルトラダイナマイトしちゃう!!」
「だァれですかァァァッッ!!!!共同調理場に手ぇ洗わずに入ったのォォォ!!私のギロチンで二等分にされたいんですかねぇぇぇッッ!!??」
「あ、あの、2人とも少し落ち着いて…あ、兄さん。少しブレスレットの調子が悪くて…見て頂けますか…?」
「セブーン。お昼奢ってー。」
「おいセブン、この星の惑星軌道の報告なんだが…おい、聞いてるか?返事をしろ。」
……………ご覧の通り、とてつもなく喧しいんです……
「だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!うるっせぇぇぇぇぇぇぇ!!!少しは静かにしろォ!ここ職場だぞ!?!」
「「「「「お前(兄さん)が一番うるさい(です)」」」」」
「くそぉぉぉ!!」
胃に穴開きそう……
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
改めて自己紹介をさせて頂こう。俺の名前はセブン。宇宙警備隊の一員で、『ウルトラ姉弟』唯一の男だ。そもそも俺はここの所属じゃなかったんだけど…とある理由で暫く前に異動してきた。まぁ平和を守るってのは大変だけど俺が苦労するだけで誰かの笑顔が守れるんだったら安いもんだ。だが、ただひとつ納得いかないのが
ウルトラ6姉弟(笑)。
男女比、1:5。
おかしいだルォォォォ!?
「あのさぁ…タロウは後でパソコンからバックアップとって、エースは取り敢えず落ち着いて、ジャックは後で見とくから待って、シルはくたばれ、ゾフィーは今行くから…皆さぁ、もっと俺をいたわれない?」
「くたばれってなによ!?」
あ、無理ですね分かります。
今俺に突っかかって来たのは《一応》俺の姉貴分という事になっている幼なじみ、シル。要領が良く、身体能力も低くない何でもできるウーマン。
だが貧乳である。もう一度言おう。貧乳である。
どのくらいペッタンかというと、スーツを纏った姿が起伏が無さすぎて男に見えるくらい。俺達光の国の者がウルトラ『マン』と呼ばれているのは、実はアイツが男だと間違われてある星で名付けられたからだったりする。
「失礼な事かんがえてる?ん?背負い投げで首の骨折られたい感じ?」
得意なのは投げ技。子供の頃よくやられた…
「あ、あの…!配慮が足らず、すみません…」
頭を下げてくれるウチの良心、ジャック。こいつもガキの頃からの付き合いだ。ヒヨコみたいによく俺とシルの後ろを付いてきた。シルと同じ銀色の髪をストレートにおろし、まさに「お淑やか」という感じの俺の自慢の妹分。顔立ちからスーツからシルに似ており、昔はほんとに姉妹かと思っていたほどだ。だが胸のでかさはダンチ。
故あって昔渡したブレスレット型可変武器を未だに大切にしてくれている。
「あぁ、ジャック…お前だけだよ、ここの癒しは…」
「そっ、そんな…私なんか…えへへ…」
可愛い。
「野獣の眼光でメスの顔をしたジャック姉さんを見ないで下さい。通報しますよ?その前にギロチンで首落としますよ?」
「ちょっ、エースちゃん!?私はそんな…!?」
「あのなぁ、もちっと姉に敬意を払え…あと俺にも。誰が野獣だコラ」
「姉さん方は尊敬してますよ?それに兄さんも。まぁ姉さん方に対する敬愛の念に比べれば劣りますが。姉さん方がヤプールぐらいだとすると、兄さんはヤプールの手下に口かっさばかれた魚怪獣くらいですね。」
「「「おい」」」
姉弟随一の毒舌にしてドS、エース。あ、語呂いいな。まぁとにかくこいつは手がつけられん。口を開けば毒を吐き、戦闘になれば薄ら笑いを顔に貼り付けてギロチンパーリィ。んでもって敵をぶった切った後に
『あぁっ…快っ感…♡』
とか蕩けた声で言っちゃう真性サディスト。蒼いポニーテールを返り血で濡らす様は警備隊でも有名で、
『血化粧の姫君』
なる渾名を付けられている。
こんなサドっ娘だが趣味は料理で、調理場に立つのが切断の次に好きな事らしい。切断の次…。
先ほどブチギレていたのは、調理場を汚されるのを極端に嫌うから。これ絡みでエースを怒らせるとマジでシャレにならん。
「あー…元気出して、セブン兄!ほら、ムルチだってイイトコあるよ!ボクは好きだよ、あの顎の裂け方!」
ありがとうタロウ。そしてそれはフォローにはなっとらん。天真爛漫で脳筋な従姉妹にツッコミを入れ、メガネを外して眉間を揉む。はぁ、やってられねぇ…
タロウは俺の実の従姉妹。血の繋がりが濃かったのか知らんけどスーツが割と似ており、戦い方も心なしか昔の俺っぽい。
良くも悪くもパワー溢れる少女で、よく動き回る。まぁ要は落ち着きがないってこと。走ったりする度そのダイナマイトバストが揺れて目がいくから少し自重を…あ、ちょ、まてエース!バーチカルギロチンはやめろォ!!
……………とにかく、タロウは俺に懐いている。頭を撫でてやると嬉しそうに喉をならすんだなこれが。猫か、お前。可愛いから許すけど。でもそろそろ兄離れして欲しいかなぁってお兄ちゃん思うんだ。
「そう肩を落とすなセブン。私が慰めてやろう。」
「あ、遠慮しときますミスファイヤーヘッド。」
「ぶち殺されたいか貴様…!!」
我が姉弟最大の爆弾、長女ゾフィー。こいつはシルに輪をかけたパーフェクトウーマン…と思いきやそうでもない。
こやつ、艦〇れの五〇雨が裸足で逃げ出すレベルのドジっ子なのだ。コピーを取るといった次の瞬間には火災報知器が鳴り出し、パソコンに向かえば3秒でウイルス感染のお知らせが飛び込むというミラクル。慰めると言って頭でも撫でられた日には、首をへし折られかねんわ。
皆いい奴らなんだけどさぁ…綺麗所が揃ってる良い職場なんだけどさぁ…
「あー、これは死刑ですわ。ファイヤーヘッドは死刑ですわ。」
「うぇぇっ!?セブン兄さん、逃げて下さいっ!」
「あ、是非是非ギロチンを使わせて下さい。」
「あれ?セブン兄って首落ちても戻るっけ?ボクは大丈夫だけど?」
「オメェら俺をいたわれよォォォッッッ!!」
日々、胃に穴が開きそうです…
時系列的には、タロウが帰ってきたあたりです。過去編、レオ編はおいおいやります。…続けばの話しだがな!
ゾフィーに対して塩対応なのはバーベキューの「~なんか放っておいて」発言を、ジャックに対しての甘々は度重なる過保護エピソードを、それぞれ本にしております。タロウが従兄弟ってのはマジ設定です。あとセブンってなんか父と母の養子とか言う話し聞いた気がするんだけど…誰か知ってたら教えてね。
ん?戦闘描写?ナニソレオイシイノ?
リメイクしたとして、どの時期のセブンが見たい?
-
5姉弟時代
-
6姉弟〜レオ指導時代
-
メビウス時代
-
ゼロ誕生以降、ベテラン時代