……そもそもミスがあったら編集すればいいだけの話なんですが、
疲労で頭が完全に飛んでましたね。消した後に気づきました。
失礼いたしました。
【春日雄也・ボーダー本部・エキシビジョンマッチ(市街地A)】
転送場所……MAP中央からやや西寄り。
清隆と諒の位置は把握。攻撃範囲には入っているが、まぁ2人なら上手いこと回避するだろう。
転送されるや否や、すぐさま近くの建物の屋根によじ登り、両手にメテオラを起動し合成し始める。
『清隆、諒。予定通りの場所に撃ち込むから注意してくれ』
『『了解』』
「『いくぞ』……メテオラ+メテオラ=爆撃弾(テンペスト)」
何十発もの弾丸を四方八方に発射する。
軌道もばっちり、想定通りの座標目掛けて弾丸は進んでいく。
そして次の瞬間――轟音が幾度もステージに響き渡り、辺り一面に爆炎が広がった。
あちこちで爆発音が響き、それと共に地が震えている。
そして、爆発に巻き込まれたのだろう、誰かがベイルアウトしたようだ。
『なんつー威力してんだよ……』
実際にこれを初めて見た諒は驚き半ば呆れていた。
『雄也くん! 唯我くん爆発に巻き込まれて落ちたよ!』
『おっ、ラッキー』
『残りは2人だが……急いで場所を特定するぞ。美奈子』
『了解! ……ってあれ? 太刀川隊の誰かバックワーム外しっぱなしにしてる?』
『なんだと? 場所は?』
『位置展開するね』
俺からは少し離れているな……しかし、なぜここでバックワームを外す?
そう思っていると、予想外の人物から通信が入った。
『……太刀川さんだろうな』
おもむろに諒がそう告げた。
『何でわかる?』
『なんとなく、だが間違いねぇだろ。弧月2本起動させて、「来るなら来い」って言ってんだと思う』
『まぁ出水が今この段階でバックワーム外すメリットも思い浮かばないし、案外そうなのかもしれないな……』
『そうか、なら諒はそっちに向かってくれ。ただ太刀川さんを使っての釣りの可能性も十二分にあり得るから、周囲への警戒を怠らないように。その時はすぐに援護できるような場所取りはしておく。もしもの時は任せろ』
『はいよ』
諒の推測に合わせ、射手が目視されたり、合成弾を作っているわけでもないのにバックワームを外すとは思えないという点からも、納得のいく答えではあった。
清隆からの通信を受け、諒は一目散に太刀川さんがいると思われる場所に向かっている。
俺も出水を引っ張り出さないとな……さて、どこにいるだろうか。太刀川さんと合流されると面倒だし、できれば出水がこっちを狙ってくれるといいんだが……。
【黒木諒・ボーダー本部・エキシビジョンマッチ(市街地A)】
位置情報を頼りに駆けていると、目の前に想定どおりの人物が現れた。
「待ってたぜ、黒木」
「やっぱ太刀川さんだったか」
個人総合ダントツ1位の攻撃手であり、A級1位の部隊の隊長をしている太刀川慶。
弧月を両手に構えている。もう臨戦態勢に入ってんな……。
――初めてこの男の戦い方を見たときは本当にビックリした。
なんせ、刀を2本振り回してんだからな。
本来二刀流ってのは、刀2本を振り回すもんじゃねぇ。片方、もしくは両方とも小太刀のような短い得物を使うもんだ。
しかも二刀流ってのは本来は攻めるためではなく、守りを重視した剣術。
二刀流の本来の形と較べて、太刀川さんのそれはどう考えても逸脱してやがった。
にも関わらず、初めてランク戦をやったとき、俺は10本やって1本も取れずに負けちまった。
トリオン体に換装したときの運動能力の向上が想定外すぎて、自分の動作の感覚が狂っていた、ということも言い訳にゃできるが、それでもその当時は勝てはしなかっただろうな。
「ああ。久しぶりにお前とサシでやりたかったんでな。昇格戦とか絶好の場だろ?」
「そうっすね。でもいいんすか? この距離だとお得意の旋空が意味ねぇじゃねっすか?」
「ここで旋空使うのも野暮だろ? 観客も沢山いんだし、最強の剣士を決めるに相応しい舞台だってのによ」
「確かにそっすね。どっちがボーダー最強の剣士か決めるにいい舞台に違ぇねぇ……話してる時間ももったいねぇっすね」
その言葉を境に、場の空気が張り詰めた。
先手を取るべきか、受けて返すべきか。いやそんなこと悩む時間もない。
「行くぞ!!」
「来い」
俺は太刀川さん目掛けて駆けた。
太刀川さん、二刀を構え迎え撃つ姿勢をとっている。
かわしてからのカウンター狙いとかじゃねぇな……。
かすかに右腕が下がった。
おそらく左で受けてからの右から横薙ぎ。
ここで素直に切り込めば、間違いなく返り討ちに遭っちまう。
だが、太刀川さんの体勢を崩せさえすれば、右の一閃をかわす余裕も十分にできるはずだ。
だったら敢えて思いっきりかますしかねぇな……。
「はあぁぁぁっ!!!!」
力いっぱいに弧月を振り下ろす。
読まれていたのか、太刀川さんは左の弧月でこれを受け止めた。だが、全力で切り下ろした俺の一発を綺麗に受け止められず、体勢を崩した。
「おっ、やるな……だが甘い!」
体勢を崩しながらも横薙ぎ入れてくる。
読み通り。
太刀川さんの間合いの外に出て、それをかわし、再度即座に詰め寄る。
「そっちこそ甘ぇな!!」
今度は俺が太刀川さん目掛けて袈裟斬りを繰り出す。
「うおっ、危ねぇな! 今度はこっちの――は?」
太刀川さんは難なくそれをバックステップでかわし、カウンターを取ろうとしているが、次の瞬間、俺はさらに半歩身を進め、間髪入れずに切り上げた。
次の一撃を入れる準備動作に移っていた太刀川さんは下からの二撃目に気付くのが遅れている。これなら防ごうにも間に合わねぇだろう。
そして次の瞬間、俺の一撃が太刀川さんの身体に縦一文字の大きな傷を入れ、噴き出した大量のトリオンが俺の勝利を告げた。
「残念、俺の勝ちっすね」
「燕返しか。恐れ入った」
「ちょっと改良してますがね。仕掛けがいい感じに決まって間を外した感じになってましたんで、これ以上にないタイミングと思ってやってみたらやっぱり決まっちまいましたよ」
「ちくしょう」
『トリオン供給機関破損、緊急脱出』
やはり攻撃手1位は伊達じゃねぇ。強かった。決着はあっさりと決まっちゃいるが、少しでも読み間違えてたら、やられていたのは俺だ。
つーか燕返しとは少し違ぇんだが、剣の軌道までは読まれてたか……上手いことやれたからよかったものの、防がれてこっちがカウンター受けてもおかしくなかったわけだ。
だが、とりあえずこれで俺の役目は終わりだな……2人はどうなってんだ?
「あー、しんど。『こっちは済んだぞ。出水とはどうなってる?』」
『諒くんおつかれー! 出水先輩と雄也くんは戦闘中。お兄ちゃんもその付近にいてタイミングうかがってる感じ』
『なるほどな。……っつか清隆。お前マジでやんのか?』
『大マジだ』
『……いや、別に止めねぇけどよ』
『インパクトを残すにはいい方法だと思うが?』
『否定できねぇな』
『安心しろ、ちゃんと事は成す』
とりあえず早く原作前のオリジナルパート早めに終わらせたいんですが、(ちなみに構想段階では10話で収まるはずでした)
色々書きたいこと、書いておきたいこととかが出てきたり、想定以上に話が伸びたりした結果こうなっちゃうんですよね。
自分の作品の操縦桿握れてませんね……精進いたします。