Muv-Luv LL -二つの錆びた白銀-   作:ほんだ

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忌敵の講説 01/11/02

 今回の教練は挙動を見せながら行うために、今日は武もシミュレータに乗り込んでいる。管制室からの説明だけでもできないことはないのだが、今の管制室にはあまり長居したくはない。

 

 斯衛に対するXM3の事前説明のためということで、207Bの教官であるまりもだけではなくターニャにウォーケン、そして交渉相手たる第19独立警護小隊の指揮官、月詠真那が来ているのだ。

 先程簡単に挨拶だけは済ましたものの、真那の武への態度は厳しい。以前から思っていたように、冥夜への対応から武はかなりの危険人物とでも認識されているのは間違いない。幼くなったターニャへの疑問さえも顔に出さなかった真那が、武に対してだけは明確に敵意に満ちた視線を送ってくるのだ。付き従う戎美凪も真那に比べるほどではないが、殺気に満ちた顔で睨んでくる。

 

 そんな状況で落ち着いてXM3の説明をできるほどには、武は図太くはなれない。

 

 

 

「さて。後ほど座学でも詳しく教わることになるが、まずは戦術機から見たBETAの姿に慣れてもらう」

 説明のために遮蔽物も起伏もない平野を選択したが、そこにシミュレータ空間とはいえ6機の吹雪が並ぶと壮観ではある。

 管制室でどういうやり取りがなされているか気にならないわけではないが、真那へのXM3の解説などはターニャやまりもなど管制室に残った上官に丸投げしておいて、武は意識を切り替える。

 

 207Bの全員のフェイスウィンドウは表示させたままにしてある。少しばかり視界の邪魔だが「教官」役としては「生徒」の顔を見ることは重要だ。なによりも視線は下手な言葉よりも雄弁である。

 

 

 

「最初はコイツ。人類から空を奪った光線級、だ。思ってたのとは違ったか? 小さいだろ」

 そう武は笑って見せる。

 大きさは3m程度、二本の脚は人に似ているが、倍ほどの長さだ。その上に大きなレーザー発振機たる二つの「目玉」が並んでいる。ただ戦術機の視点からすれば、膝にも届かないくらいの大きさだ。

 

(今までだったらまず最初に絶対に跳ぶなと教えるところなんだろうが、XM3が出来たからなぁ。跳んで逃げる方法をしっかり身に付けて欲しいよな)

 コンボの選択さえ間違えなければ、初期照射を受けたとしても十分に回避はできる。その為のXM3だ。ただ今はあくまでBETAの説明だけなので、細かな個別の挙動ではなく、属種の説明にだけに留めるように気を付けておく。

 

「基本的には、戦術機でコイツの相手をすることはない。あくまで基本的には、だがな。でコイツに狙われた時、レーザー警告が煩く騒ぎ出した時の対処方法は、後日イヤというほどやってもらうが、とにかく『下に跳べ』。意味はまた今度教える」

 

 AL弾頭で重金属雲を作り出しその後の砲撃で薙ぎ払うのが対BETA戦の一応の基本ではある。そしてそれが実現できている戦場は、残念ながら少ない。跳躍ユニットが装備されている戦術機が、回避のために「空」に逃げないのは、結局のところ光線級が排除できるほどに支援砲撃が続けられないからだ。

 

「衛士として覚えておく必要があるのは、光線級に限った話じゃないがBETAは味方誤射をしない。BETAはBETAを破壊するような行動は取らないし、取れない。逆に言えば、他のBETAを壁にすれば撃ってこないんだ。ただし撃つために他のBETAが射線を開けるように行動することはある」

 

 群れが割れる、と言った衛士もいた。照射前の行動としては非常に判りやすいが、逆にそれがパニックを引き起こすこともあった。

 

「ちなみにこんな大きさだ。36mmが至近に着弾しただけで壊せる。なんなら蹴飛ばしてもいい。ただ何気に素早いのでそれだけは注意だな」

 意図して「殺せる」という言葉を使わずに「壊せる」と言っておく。

 そして言葉通りに、蹴り払う。それだけでシミュレータの中に再現された光線級は、ぐしゃりと弾け、ただの血だまりになる。

 

 

 

「次は一気にデカいぞ、これが大型種の一環、重光線級だ。最重要目標でもある」

 光線級と同じ二脚に、こちらはただ一つのレーザー発振機を備えた、どこか首の落された鶏のような姿だ。

 

「瞳が柔らかそうだからと言って、短刀片手に突撃なんて考えるんじゃないぞ、彩峰」

『……判りました。無理な接近は挑みません』

 細かな説明の前に、いきなり姿勢が前のめりになっていた慧をネタにして注意しておく。とはいえ、やはり他の皆も倒し方を考えてしまっているようなので、どれほどの脅威なのかを説明していく。

 

「ご覧の通りの大きさで、全身どこをとっても割と固いが、特にこのつぶらな瞳を覆う瞼が硬い。基本的には120mmはコイツの為に温存しておくくらいの気持ちでもいい。もちろん距離さえ詰めることができれば36mmでも抜けなくはないが、あまり期待するな。まあコイツも基本は砲兵に任せておきたい」

 

 一応のところ、重光線級がハイヴ周辺以外に出現することは少ない。ただ少しずつ変わってくるBETAの戦術の関係で居ないとは断言できず、警戒心を植え付けるためにもその情報は伝えずにおく。

 レーザー照射のインターバルなども、座学に任せる。なによりも「安全な時間」があると判らせるのは、コンボを使っての回避がそれなりに形になってからのことだ。

 

 

 

「で次が『現在のところ』は確認されている最大種、要塞級だ。コイツも重要目標だ」

 巨大なクモと称するべきか、巨大な胴を支える細い10本の脚が特徴的だ。戦術機からでも、見上げるような形になるほどの巨体である。

 

「要塞級の特徴は、ご覧のとおりデカい。10本の脚でのろのろと歩くせいで一見遅く見えるが、デカいので移動速度自体はそれなりにある。あと、尻尾というか触手だな。全長に等しいくらいに延ばしてくる上に、ここだけ動きが異様に速い。身体の動きに目を奪われていると、一気に刺殺される」

 

 説明用にわざと大きく触手を振り回してもらっているが、正対した状態だと視界の外側から飛んできたかのように見えるはずだ。判っていても回避できるかどうかは難しい。

 

「倒すなら、胴体を繋いでいる節の部分に120mmを叩き込むのが基本だ。長刀で斬れる、とかいう話もあるが真に受けるなよ、とくに御剣?」

 一線級の衛士、それこそ武やまりもであれば、長刀での切断もできる。が本来は斬り落とすことを狙うべきではなく、中距離からの射撃での制圧が望ましいことは間違いない。

 そして冥夜なら試してみると言い出しかねないので、先に釘を刺しておく。

 

『はい、了解いたしました。可能な限り120mmで対処いたします』

「いい返事だ、その言葉を忘れるな」

 たぶんそうはいっても斬りかかるんだろうな、とは思ってしまう。なので斬りかかることの問題点も続けて話しておく。

 

 武は参考動作として、200mほどの距離を取ったままに時計回りに右側面に入るように走りぬき、120mmを三発続けて節に撃ち込む。胴がへし折られ、自重でゆったりと傾き始める巨体からわずかに下がり、次の動作の準備に入っておく。

 

「コイツの最大の問題は、だ。本体のサイズもあるんだが、腹の中に小型種を積んでいることがある。倒したと思ったら、腹から光線級が出てきました、という話も多い。念入りに潰すことが重要だ。近付くなというのはこれの対処の為でもある」

 斬りかかっておいて纏われ付かれましたとかは無しにしろよ、と湧き出した光線級を潰すため、崩れた胴体周辺に36mmを降り注いだ。

 

 

 

「ここまでの三種が、所属兵種を問わず最重要目標だ。ただし基本的には先に言ったように光線級、重光線級の相手は砲兵が担当するものだが、そうは言ってられない場合もある。対応方法の訓練は、気を抜かないように」

 支援砲撃で満足な重金属雲が形成されその後の砲撃で光線級種が一掃される、そんな理想的な戦場だけであるならば、人類はこれほどまでに劣勢に追い込まれていない。

 

(さてさて……戦術機、それもシミュレータ越しとはいえ、やっぱり初見はキツイか)

 改めて皆の顔を確認するが、シミュレータとはいえ初めてBETAの姿を見たせいか、やはり顔色は悪い。

 ここまでで何か質問はないかと一応聞くが、半ば予想通り、特に反応はない。

 

「鑑、正直に答えろ。BETAは気持ち悪いか?」

『は、……はい。気持ち悪いです』

「正直でいいことだ。だが恐れる必要はないぞ」

 とくに顔色が悪いのが、壬姫と純夏だ。壬姫に至っては緊張からか、奥歯を噛みしめ、小刻みに震えている。少しは息抜きさせておくかと、声をかけておく。

 

「珠瀬はどうだ? 気持ち悪いか?」

『だ、だいじょうぶですっ!!』

「大丈夫かどうかなどと、貴様の気分は聞いていない。気持ち悪いと思うか?」

『は、はいっ、気味が悪いですっ』

 口に出せたことで、少しばかり緊張は解けたようだが、またそれでも硬い。

 

「繰り返すが、気持ち悪いと感じることは何も悪くない。ただ必要以上に怖がることもない。個々のBETAは戦術機をもってすれば、十分に対処できる。そのための技術は俺だけでなく神宮寺教官からも、徹底してたたき込まれるから、皆も安心しておけ」

『了解っ!!』

 綺麗に揃った六人の返答を聞いて、次の説明に移る。

 

 

 

 

 

 

「次に大型種の残り二種、突撃級と要撃級を続けていくぞ。まずはこちらの突撃級。名前通り、まっすぐ走ってくる」

 突撃級は全高だけでも戦術機に並ぶような大型で、緑とも紫とも言い難い捩じれた三角錐のような外殻が特徴的である。前から見るだけであれば、BETAにしてはまだそれほど嫌悪感を抱かせない外見だ。ただ後ろから見ればブヨブヨとして肉腫が積み重なったような本体から6本の短い脚が隠れており、醜悪なことに違いはない。

 

「最高速度は170km/h程度と、陸上兵器では逃げようのない速度で突っ込んでくる。機甲師団にとっては非常に脅威だ。ただし名前通りに『突っ込んでくる』。速度が乗っている場合は特にそうだが、基本的には小回りが利かない」

 時速170km/hといえば、秒速にしても50m/s近い。戦車などが2kmほど距離を取って射撃を始めたとしても、1分と経たずに接敵され撥ね飛ばされる。接敵と同時に側方へ回避するように移動しながら射撃するのであればまだしも、正面からの打ち合いなど自殺行為とも言える。

 

「そして見た目通りに前面の外殻は非常に硬い。120mmでも至近でなければ弾かれると思っていた方がいい。つまりは前からは撃つな。弾の無駄だ」

 前方500mmほどの距離から左で36mm、右で120mmと続けて撃ち、どちらも弾かれるのを見せてみる。間違いなく「至近距離」と称されるべき距離からの射撃が、一切の効力を発揮できないのを見せつけられ、207Bの面々は言葉を失っている。

 

「逆にこの殻が無い部分は36mmで面白いように撃ち抜けるので、側面や背後に回っての射撃が基本になる。ま、回り込むのに夢中になって後ろから突っ込んできた奴に撥ねられたりはするなよ?」

 その500mの位置からいきなり突進してきた巨体を、武は斜め左前方にわずかに噴射跳躍しギリギリで回避する。即座に左の跳躍ユニットはそのままに右だけを前方に向けることで速度を殺さずに回頭し、無防備な突撃級の背面へ36mmを浴びせる。

 

(っと、試しては見たもののぶっつけ本番でやることじゃねぇな、このドリフトターンは。下手すると最後の射撃外してたぞ……ただ慣れたら便利だろうな)

 ダッシュ後の急激な旋回での、想定していたよりも荷重がきつく、武にしても一瞬意識が散漫になりかけた。それでも場合によっては有効な機動だろうと思い、今後の最適化には期待しておく。

 

「あ~あとは狙ってやることじゃないが、先に言ったようにBETAはBETAを破壊するような行動はとらない。なので、脚だけ潰しておけばちょっとした防壁に使える、こともなくはない。繰り返すが、珠瀬、無理して狙うことじゃないぞ?」

『え、は、はいっ! 無理に正面から足を狙うようなことはしませんっ!!』

 短い脚は前後からは見にくく、側面に回った時くらいしか狙えない。また空中からであれば、その巨体が邪魔をする。止めることができれば巨体と外殻の硬さから、これ以上はないと言える対光線級の「盾」だが、新人衛士が無理をしてまで狙うことでもない。

 

 

 

「で最後の大型種、要撃級だ。大型種の大半はコイツだと言ってもいい」

 統計的なデータとしては、標準的なBETA群の15%、大型種に限ればおよそ60%がこの要撃級だ。

 

「色はともかく見た目はデカいカニみたいだが、硬いのは腕の前面だけだ。ここだけは突撃級前面並に硬い。そしてコイツで殴ってくる。遠目からだと判りにくいが、前後にもデカくて、かつ突撃級と違いトップスピードには欠けるが、機敏だ。このデカさで跳び跳ねる、という話まである。流石に要塞級の尻尾ほどじゃないが、思ってもいない距離から殴られることがあるので、できる限り近付くな。戦術機の歩行後進程度の速度だと逃げきれん場合が多い。鑑、鎧衣、勘で避けれるとか考えるなよ? そもそも攻撃範囲に入らないように立ち回れ」

『了解ですっ』

『はいっ、近付かないように善処します』

 

 ほぼまっすぐに突進してくる突撃級と違い、要撃級は素早い。すぐに止まり、転回し、前後左右に距離を詰めてくる。そして見た目以上に長く感じる前腕から繰り出してくる一撃は、戦術機では耐えられない衝撃となる。

 避けられる距離だと思っていたら巻き込まれていた、ということは多いのだ。

 

「あとコイツの尻尾というか首みたいな気持ち悪い奴は、センサー集合体だという。ここを潰しておけば、よたよたと周りを巻き込んでくれるので、ちょっとは楽になるが、これも無理して狙うことはない」

 歯茎、と言われることもある部分だが、要撃級の場合は感覚器らしい。ヨーロッパでこの部分の印象から「タコ助」などと呼ばれているともいう。

 

「さてここまでの大型種に関しては、全般的に、そのデカさが防御力だと思っていた方がいい。それでも36mmで落とせないわけじゃない。要塞級と重光線級は仕方がないが120mmに頼るのは止めておくように」

 外殻部分を除けば、大型種と言えど肉の塊と言っていい。弾数は必要とされるが、36mm高速徹甲弾で十分に破壊可能だった。

 

 

 

 

 

 

「次に、光線級以外の小型種だが……っくそっ」

 説明用に出現させてもらった兵士級を発作的に武は踏み潰してしまう。いまだに心構えができていないことを自覚させられてしまうが、兵士級を見た瞬間に反応してしまった。

 

「……申し訳ありません、神宮寺軍曹。追加お願いします」

『ふむ……』

 回線を切り替え、管制室にいるまりもに詫びを入れる。わずかに溜息が聞き取れたが、まりもは何も言わずに、追加の兵士級を配置し直してくれた。

 

「あらためて、だ。まずは小型種のこの二種、闘士級と兵士級だが、戦術機からすればどっちもどっちだ。区別する必要もなければわざわざ狙って壊すものでもない。跳躍後の着地地点にあれば踏み潰しておこう、くらいでいい。基本的には機械化歩兵の皆様に相手してもらうか、砲兵の面制圧で巻き込むか、だ。大型中型狙いの流れ弾で壊せれば、それでいいくらいに考えておけ」

 努めて意識から兵士級を切り離す。

 そもそもが自分で説明しているように、戦術機に乗っていればこの二種は区別するまでもなく、半ば移動途中に轢き潰す程度の物でしかない。

 

 

 

「最後に、戦術機にとっては光線級以外の、主目標を説明する。この戦車級だ。分類としては小型種だが、まあ中型といった方がいい大きさだ」

 赤いクモのような、腹に口を持つ、異形の姿。戦車級は小型種に分類されてはいるものの、乗用車程度の大きさはある。

 

「なにが困ると言っても、数が多い、とにもかくにも数が多い」

 説明していて武も嫌になるが、BETAの特性を体現しているかのように、戦車級は数が多い。物量をその最大の力とするBETAだが、戦車級はその中核だ。BETA群の半数弱が戦車級であり、また基本的に戦車級同士で群れる。おかげで実数以上にその数が多く感じられてしまう。

 

「あと速い。80km/h程度と言われているが、サイズが小さいこともあって、それよりも速く思えることもある。ついでに飛び跳ねる。戦術機の腰程度なら、すぐによじ登ってきたり跳ねついてきたりする」

 垂直の壁でも登ってくるぞ、と脅しておく。

 

「もっとも衛士を殺したBETAとまで言われているが、これに張り付かれると大概の衛士はパニックを起こす。で、味方誤射までがセットだな。パニックを起こした衛士への対処の仕方は、判るか……榊?」

 ある意味で一番残酷な質問を、分隊長である千鶴にはしておく。

 

『距離を取って、説得する……でしょうか?』

 武としてはそう答えるんだろうなぁとは思いながらも、本当にその優等生過ぎる答えを聞いてしまうと、それはそれで心配になる。

 

「違う。IFFを切ってコクピットを撃て。トチ狂った衛士は、戦線を乱す」

 突撃砲の36mmであれば、戦術機はもちろん上面から撃たれれば装甲車両でも破壊してしまう。

 無暗矢鱈に突撃砲を振り回している者を相手に、悠長に説得している余裕はない。可能であれば装備のみを破壊するなり、張り付いている戦車級を外部から排除する事が出来れば良いのだが、IFFが邪魔をすることも多い。

 

「……了解、致しました」

「泣くなとも騒ぐなとも言わん、ただし声に出したならばその分冷静になれ。繰り返すが、対処できない敵ではない」

 そう言いながら、左側方から胸部に向かって飛びついてきた一帯の戦車級を、わざと一拍おいてから、逆手に持った短刀の一刺しで頭から挿し潰す。

 

「戦術機の装甲なんて、コイツらの歯の前じゃあ紙切れ同然……そういう話も嘘じゃない。ただし、なにもすぐに噛みつき始めるわけじゃない、コイツらだって姿勢を整えなきゃ満足に齧りつけん」

 クモのような手足をつかって戦術機さえよじ登ってくるが、狙いも判りやすいのだ。何よりも高密度集積回路とそして人体があるコクピットに向かってくる。手足に張り付いたときに齧り始めるということは実は少ない。

 

「まあ、手慣れてくれば、少々食いつかれても叩き落とせる。朗報としては、小型種のコイツは装甲と言えるものもない。36mmを当てれば弾け飛ぶ。短刀で切り裂くのも簡単だ。相手をする時は、なによりも平常心を保て」

 

 

 

「じゃあ愉しい実技の時間だ。今回限りの特別条件として、武器の耐久性も装甲も残弾も無限にしてある。各自、思う存分堪能してくれ」

『えっ?』

 誰かの驚きに満ちた声が最後に聞こえたが、無視して回線を切る。

 

 各機の足元にうじゃうじゃと戦車級が配置されていく。

 後は教練終了時間まで、ひたすらに機体に張り付こうとする戦車級を引き剥がす、精神をすり減らすような反復訓練だ。

 

 

 

 

 

 

 




なんというか今更感バリバリですがBETAの説明回、こういう感じかな~と。とりあえず戦車級サイキョーなんじゃね?程度です。コトブキヤさんには1/144戦車級詰め合わせパックを出して欲しかった……。

で月詠さんとのお話は次回です。

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