どーも。キングダムオブポップのキング、プロレス王者の魔王キングオブポップです。王多くない？
まあなんつーかアレですわ。キルバーンに襲われました。いきなり背後から鎌がニョキっと生えてきて異次元に拉致られそうになりました。もっと驚きなのは「今です」というメルルの声と共にどこからともなく現れたクロコダインが鎌を掴んで、異次元から引き釣り出して地面に叩きつけ、これまたどっかから現れたヒュンケルのブラッディスクライドによりピロロが串刺しにされてキルバーン人形が動かなくなりました。「ご無事で何よりです」ってメルルが言うじゃない？ もうね、超怖いんですが。全部メルルの指示なんかい。なんかよく分からないうちにキルバーン死んだ。俺襲われただけ。どういう事。
「イルイル」
「ちょっ」
「なんでしょうか？」
キルバーン人形を魔法の筒に収納したメルルが筒を持ってにっこり笑う。これで黒の核晶は君のものだね。何する気だよ。世界を滅ぼすんですかね。俺、在り方を壊すだけで世界そのものは壊さないよ？ 住み辛そうだしさ。いっそそれ操れるようになんねえかな。アバン辺りならいけそうな気がする。
「狙い通りだな？ ＫＯＰ」
狙いって何の事でしょうヒュンケルさんや。肩をポンポン叩かないでクロコダイン。俺関わってない。ないんだよ。何の説明も受けてないんだよ。もう混乱しまくりだよ。誰がバーンになんて説明するんだよ。俺？ 俺なの？ ふえーん面倒臭いよー。
「あ、ヒュンケルだー」
フレイザードちゃんがとてとてと走ってきた。おおう、可愛いなあ。フレイザードちゃんを見てにっこり笑うメルル。やめて！ 今度は何を企んでるの！
「はいこれ上げる」
「！？」
フレイザードちゃんがヒュンケルに差し出したそれ。なんでそれがここにあるの！？ 見覚えがある形してるよ！？
「……これは？」
「なんかねー、ヒュンケル宛の声が聴こえるの。パプニカの地底魔城の宝箱の中に入ってたの」
……どういう事だってばよ。俺、割ったよね？ あれ、別物？ い、いや確かに耳に当てたの間違って煮込んだ後の一回だけだけどさあ。じゃあ何か？ あれは壊れて聞こえた声じゃなくてマジもんのおっさんの喘ぎ声だったのか。なーんだそうか。
オエエエエエ。
なんて罠を仕掛けてあるんだよ地底魔城。オーク×オークとかそういう薄い本ならぬ貝殻だったって事かよ。未来に生きてんな地底魔城。
「おのれハドラァァァァ！！！」
そんなどーでもいい事を考えて現実逃避してたら、魂の貝殻の声を聞き終わったヒュンケルがキレた。俺も聞いたぜ、おっさんの魂の声をよお。
「ところでフレイザードちゃんいつ地底魔城に？」
「あ……」
「大丈夫、ポップさん怒らないわよ」
「……レオナとの待ち合わせの場所に使ったの」
ああ、レオナ友達だもんな。フレイザードちゃんいつの間にルーラまで覚えたんですかね。城で会う訳にはいかないだろうし、レオナもこっちの事聞きたかったんだろうな。でもだ。
「……危ない事しちゃ駄目だぞ」
「……ごめんなさい」
「よし許した」
ごめんなさいしたならＯＫだ。済んでしまったもんはしょーがないしね。もう心配させるような事はしないでくれよとフレイザードちゃんの頭をポンポン撫でた。こっちはとりあえずいいとして、後はヒュンケルか。
「ヒュンケル、今ハドラー死にかけて培養液に漬かって復活アンドパワーアップ中なんだけど、復活したらタイマンする？ 俺権限で逃げさせないよ？ パワーアップしたハドラーの力を見るとか適当に言っておくけど？ 今、寝込みを襲うのは趣味じゃないだろ？」
「……すまん、恩にきる」
いや正直大人なんだから当人達に任せて放っておこうと思ってた問題が解決するなんてまったく思ってなかったよ。ヒュンケルかアバンどっちか死んだら解決かなくらいに思ってたよ。完全に放置するつもりだったから、それくらいはしょうがないからやってやんよ。フレイザードちゃん関連じゃないんで興味無かったからまぁいいかって思ってたけど、フレイザードちゃんが関わってるならちゃんとするよ。後あのオーク魂の貝殻仕掛けたやつはいつか殺す。
自分で書いたギガブレイクという文字をテクノブレイクと一瞬見間違えた僕はやっぱり駄目人間です。テクノブレイクって響き格好良いよね。