北に位置するマルノーラ大陸にある唯一の王国オーザム。近隣には魔王軍の本拠地である死の大地がある。場所不遇。原作ではハドラー復活後、フレイザード率いる氷炎軍団の侵略により壊滅。フレイザードの根絶やしにすると言う言葉通りになった国である。
「オーザムが滅びた？」
「それは正確ではありませんよポップ。オーザムは王族全て追いやられ新たな国として生まれ変わったと、我がカール王国に伝達がありました。『今こそ人類が一丸となり魔族を地上から追い出す為に協力せよ！』と」
「ふーん。で？」
ＫＯＰのＫＯＰに会う為にカール王国からの使者としてやってきたアバンの話を鼻をほじほじしながら話半分で聞く我らが腐れ汚物。ポップ個人としてはフレイザードちゃんにボカロ親衛隊を取られてしまい、メルルに慰められその時不思議な事が起こり気が付いたらベッドの上で天井のシミを数えてる間に何か終わったりしたが、魔王軍的にはパプニカを取り込んで間もないのでとりあえず行動が停滞気味で暇潰しに魔王軍一武道会を開催した。
予選から文字にすればラノベ一冊分くらいの激闘、本戦などそれだけで映画一本作れそうなドラマがあったりしたが、簡単に言うとバランが優勝した。竜の騎士強い。ていうか決勝では竜魔人なってたけど。ポップは準決勝でフレイザードちゃんに負けました。決勝はフレイザードちゃんとバランのメドローア対ドルオーラ対決で地形が変わる激闘だった模様。まさかフレイザードちゃんがメドローアをどこぞの弓兵みたいに多段連射したのを全て避けて、バランがゼロ距離ドルオーラぶつけたカウンターでフレイザードちゃんが同じくゼロ距離メドローアを叩き付けた時は気絶しそうになったね。ほんとフレイザードちゃん生きてて良かった。バランもなんで生きてるの？ フレイザードちゃんは気絶、バランも竜魔人化が衝撃で解けて剣を杖に立つのがやっとだったようだ。
まあフレイザードちゃんバランの弟子だからお互い死なない加減分かってたって後から聞いたけど、もしかしていつもあんな事やってる？ 二人して修行しまくって強くなりすぎじゃないですかね？ フレイザードちゃん魔力量どうなってんの？ 無限なの？ バランも絶対原作より遥かに強いよね？ なんでメドローアゼロ距離で喰らって生きてんの？ ドラゴニックオーラ凄すぎません？ 竜魔人の殺すまで縛りとか何処いったの？ ちょっと二人でバーンさくっと倒してきてくれません？ そろそろ二人ならいける思うんですが。レベリングし過ぎるとクソゲーになるよ？
俺ももっとレベリングしようと思ったポップ。武道会でベスト4で終わったポップは力こそ全ての魔王軍において、その求心力や人気が下降するのは必然かとでも思った？ 残念。大会後、ポップの人気はもはや天井知らずとなっている。プロレス王者として予選免除で本選から出場。一回戦の対ラーハルト戦で事件が起こった。
ポップがラーハルトの初撃を避けた事で、会場中から大ブーイングが起こった。王者が避けるとは何事かと、大一番の立ち会いで変化した横綱白鵬のようにブーイングを受けた。ポップは外圧に負け空気を読み、以降全試合において全ての技、攻撃を受けなければならないという一人だけ縛りプレイのベリーハードモードで戦った。
ラーハルトのハーケンディストールを猛虎破砕拳で鎧の魔槍ごと砕いたポップは、二回戦のヒュンケル戦ではブラッディースクライドを素手で鷲掴みするという荒業で止めた。三回戦のクロコダイン戦では試合時間60分を越える激闘の末、完璧マッスルスパークでクロコダインを仕留めた瞬間に悪魔の目玉を通じ見ていた魔界の住民は勿論、事前にあらゆる地上の国の広場、酒場にも設置した悪魔の目玉TVを通じて見ていた地上の住民は大興奮で歓喜に震えた。文字通り、地上が揺れた。最もトーナメントの巡り合わせが悪く、激戦に次ぐ激戦を全て技を受けきりながら勝利を重ね、奇跡の逆転ファイターの名を手にしたポップは数々の名勝負を繰り広げ、ポップこそ大会のMVPであるという声が少なくなかった。例え彼が準決勝で力尽きようが、その闘いはまさに王者のそれであった。
そしてそれは魔王と呼ばれた人間の活躍に地上の人間は勇気付けられる事にも何故か繋がった。なんでだろう。初めは魔王軍の化け物ぶりに震えた地上の人間だったが、いつしか人間ポップの戦いに心を震わせ、皆一丸となってポップを応援した。まるで力道山が外人レスラーと戦ってる時のようだ。結果ベスト4となったが、ポップは意図せず魔王軍管轄の人間からも絶大な人気を得る事になった。
でも欲しかったボカロ親衛隊達の声援は皆フレイザードちゃんを応援してたので無かった。無かったんだよ。
ちなみに後一人のベスト4はハドラー。大会後、ザボエラ捕まえて超魔生物がどうとか言っていたからプライドボロボロな模様。バランに瞬殺された後、決勝見て「俺は未熟者だ」とか「思い上がっていた」とかほざいていたらしいよ。ヒュンケルに串刺しにされまくってた時に気付けと言いたい。
「カール王国は魔王軍の傘下に入る事に決まったので、今回はその報告に来ました。オーザムには協力出来ないと使者を送ってます」
「つー事は、オーザムは敵国か。いま魔王軍士気アゲアゲで困ってるからガス抜きには丁度いいかも」
「あの武道会ですか。カールでも話題になりましたよ。勝ち目は無いという判断の決定打となりました。狙い通りですね？」
「まっさかー。お、超でかい鼻くそ取れた。……そうそう、ダイ君はどうしてるかアバン先生分かる？」
「ダイ君ですか？ 少しの間指導させてもらいましたが、とても優秀な生徒でしたよ。まさかアバン流刀殺法も三日で完璧に使いこなすとは……」
「まあバランの子で指導も受けてたしねえ」
「ダイ君とは一週間の指導の後に別れたので、それ以来は分かりませんね」
「そっか。オーザム乗っ取ったのはやっぱりパプニカの？」
「はい。元三賢者マリンと、あと元リンガイアで北の勇者と言われたノヴァの二人が主導だったと聞いています」
「ノヴァ？ 誰それ？」
「リンガイアで名を上げた少年のようです。ＫＯＰなら知っている人間もいるのでは？」
「分かった。情報ありがとうアバン先生。後はパプニカが落ち着いたらカールにも入植進めるから準備を……フレイザードちゃんと話しながら進めてもらえる？」
「パプニカの聖女ですか。分かりました。彼女ならカールの国民も安心するでしょう」
という訳でひとまずカール王国もこれで問題は無くなった。しかしマリンと一緒に組んだノヴァとかいうぽっと出は一体何者なんだろう。まあ小物だろう。知らんけど。
ノヴァ？オリキャラかな？
べっ別に恋姫革命のCGコンプに忙しかったり、泣き虫弱虫諸葛公明読んでたり、やっぱり北方三国志が良いと思って読み直したりFGOでジャンヌオルタが出たからがっつりFGOやりだしたり、今さらフェイトアポクリファの小説読み出したりしたせいで更新遅れてる訳じゃないんだからね！