プロローグ
夏、それは大概の男子にとって喜ばしい季節。夏、それは虫が活発になる時期。夏、それはこの男にとって最も最悪な時なのである。
「海だー!」
水着に着替えたジャイアンとスネ夫は叫び出す。目の前には大きな海、光り輝く太陽。そして何より水着美女。
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
そんな上機嫌な二人とは違いのび太はため息をつく。夏休みをのんびり過ごす筈だったのになぜこんな事に・・・・。アカメたちを海に誘ったジャイアンとスネ夫だったが、のび太はこないという理由から彼女たちはその誘いを断ってきたのだ。それ故に二人はのび太を無理やりにここに連れて来たのだ。
「お待たせー!みんな!」
「『あ!!///』」
「・・・・・・・・・・。」
オレンジ色のワンピースを着た静香が走りながらやって来る。そして三人の前に来ると
ジャーン!!
豪快にポーズをとる。
「『おおー!!!』」
スネ夫とジャイアンの口から驚きの言葉が飛び出す。
(良かった。)
二人の反応に静香は内心ホッとし、数ヶ月前の事を思い出す。
「えーーーーーーっ!?」
送られてきた書類を見て静香は愕然とする。それは毎年学園で行われている身体測定の結果である。
チーン
結果を見た静香は思わず石化する。そして数時間後、ことの重大さを理解し、決心した。
ダイエット
そしてこの日から彼女の苦しい戦いが始まった。甘い物を経ち、毎朝ジョギング、ストレッチ、そして筋トレ。その甲斐あって元の体型に戻ることができた。
「のび太さん、どう?」
「うん、とっても良く似合ってるよ!」
「ホント!?嬉しい!」
静香は顔を赤くし、喜ぶ。それは彼女が異常なまでに上機嫌になった事を現していた。
「お待たせ!」
「『///おおーーーーーーーーーー!!///』」
ジャイアンとスネ夫の叫びとともに、海にいた全員の視線が一人の美女に注がれる。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
そしてのび太も思わず言葉を失う。帝都にいた頃に見た物とはまるで次元が違う彼女の水着。
「そ、その水着にしたんだ・・・・・・・・・・・・・・・。」
先日、デパートに新しい水着を買いにいったのび太たち。その際に何度も試着室に入り、のび太に感想を聞いていた。
「だって、のび太、すごく気に入ってたみたいだから・・・・・・」
適当な感想を述べていたのにまさかこんな刺激的な水着を選んでいたとは。こんな水着を着た子がいたら、老若男女問わず誰だってガン見してしまう。
のび太の結婚相手は?
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アカメ
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クロメ
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チェルシー
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シェーレ
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レオーネ