ドラえもん のび太のアカメが斬る！

第四章：謎の少女を斬る （中編）

「へぇーっ。静香ちゃんは看護師さんになるのが夢なの？」

「そうなの。看護師さんになって、病気や怪我で苦しんでいる人を助けてあげたいの！！」

「素敵な夢だね。」

そう言いながら笑みを浮かべるのび太と静香。すると

「無理無理。源さんは将来、お嫁さんになるんだから。」

そう言いながら少女はクスクスと笑う。

「なんでそんな事がわかるんだよ？」

「そうよ！未来はまだ白紙のはずよ。」

「それが分かるんですよ、私には♪」

「お待たせ！！」

静香はクッキーが沢山のったお皿を持ってくる。

「わあ！美味しそう！」

「・・・・・・・・。」

のび太と少女はクッキーを一づつ取ると

「いただきまーす！！！」

「・・・・・・・・。」

クッキーをほうばる。

「うっ・・・・・。」

のび太の顔がみるみる青くなる。

「どう？」

「う・・・・うん。美味しいよ・・・・・。」

のび太は苦笑いする。

「本当！嬉しい！！」

静香は大喜びする。すると

「にがい。」

『「！？」』

のび太と静香の視線が少女に集中する。

「砂糖の代わりに塩が入ってる、油の味がする、香りも良くない、焼きが甘い・・・・」

「・・・・・・・・。」

次々と出される駄目出しに静香の顔色がみるみる青くなる。

「それになにより、味見をしてない。こんな物食べてると、お腹壊すよ。」

ガーン

その言葉に静香は涙目になる。

「ひ、酷い！せっかく作ったのに！！」

するとのび太は怒りの眼差しを少女に向ける。その眼差しに少女は

「あっ、ご、ごめん。ゴメンなさい、おばさん！！」

ブチッ

何かが切れる音がした。

「誰がおばさんよ！！！！！」

静香の怒りが爆発する。

「帰ってよ！！！！！！！！！！！！！！！」

今度は周辺にあった物を投げつけてくる。

「『わあああああああああああああああ！！！！』」

二人は大急ぎで静香家を後にした。

「もう、どうしてくれるんだよ！静香ちゃんを怒らせちゃったじゃないか！！」

「？？？」

「言っとくけど。静香ちゃんは将来、僕のお嫁さんになるんだ。だから結婚できなかったら、君のせいだからね！！」

「・・・・・・大丈夫ですよ。のび太さんは将来、ちゃんと結婚できますよ！」

「本当？」

「ええ。まっ、誰とまでは言えませんけど・・・・・。」

そう言いながら少女は笑みを浮かべる。

「？？？」

「ところでさあ、前から聞きたかったんだけど・・・・。」

「？？？」

少女は数歩あるくと、のび太の方に振り向く。

「のび太さんの一番好きな人って誰？」

「えっ、誰って・・・・・・。」