「パン買ってきたんですけど、食べます?」
そう言いながら一つのフランスパンを取り出すシェーレ。
「ありがとう!」
「・・・・・・・・・・。」
シェーレは持っていたパンを三つに割ろうとするが
むしっ
「あ・・・・」
『「・・・・・・・・・・・・。」』
明らかに平等じゃない大きさにパンが割れる。
「・・・・・・どうぞ大きい方を、私なんてカケラで十分です。」
「・・・・・・・・・・・。」
「そんなに悲しまなくても・・・・。」
シェーレからパンを受け取り、それを食べ始める二人。そんな二人にシェーレは
「慌てなくても大丈夫ですよ。それに食事中でも周囲には最低限の警戒を忘れないことです。」
するといきなりカラスがシェーレの目の前を横切る。
がしっ
カラスは彼女の手からパンを奪い取ると、そのまま飛び去っていった。
バサッ
「・・・・でないと、こうなりますよ。」
「・・・・・・・・・・・・・・。」
「食いかけだけど僕のパンいる?」
「さて、帰ろうか!」
パンを食べ終え、ベンチから立ち上がろうとするのび太だったが
こてん
「???」
何かがのび太の膝の上に落ちる。
「お休みなさい・・・・・・・・・。」
シェーレはのび太の膝の上に顔を乗せている。世間で言う膝枕である。
「・・・・・・・・・・・・・・。」
「これ落ち着きます・・・・。」
「そうなの?」
「ええ、落ち着くというか・・・・・安心します。」
「・・・・・・・・・・・・・。」
「こんなに無防備になって誰かと接する機会なんてまずありませんし、だから不思議な気分なんです。」
「???」
「親でも親戚でも友達でもない。婚約者だからこそ甘えられるって、こういうことを言うんだなって思って。」
「そんなに僕に甘えたいの?」
「わかりませんけど、多分そうなんだと思います。私が自覚していないだけで・・・・・・・すー・・・・・・すー・・・。」
そのまま眠りの世界に旅立つシェーレ。そんな彼女にヤレヤレと呆れるのび太。膝枕をするということは、お互い信頼し合ってるということである。
「大変だね、のび太さんも。」
「まあね。」
ベンチに座りながら会話を始めるのび太と少女。
「時々喧嘩をする時もあるけど、みんな僕の大切な人たちだよ。いつの間にかみんなと一緒にいるのが当たり前になっていたんだ。」
「・・・・・・・・・・・・・・。」
「クロメやチェルシーは可愛いし、レオーネやシェーレは一緒にいると楽しいし・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・。」
のび太の結婚相手は?
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アカメ
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クロメ
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チェルシー
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シェーレ
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レオーネ