ドラえもん のび太のアカメが斬る!   作:雛月 加代

127 / 256
第五章:一難を斬る

「ただいま!ん?」

 

のび太は何故か玄関に置かれている大量のダンボールを見て驚く。

 

「おかえり、のび太くん。」

 

「おかえり、のび太。」

 

「遅かったな。」

 

「おかえり!」

 

「おかえりなさい!」

 

「おかえり!」

 

「おかえり!」

 

玄関で靴を脱ぎ、居間に入るのび太をいつものようにドラえもん、玉子、アカメ、クロメ、シェーレ、チェルシー、レオーネが出迎える。だが今日は一つだけ違う事があった。それは

 

「あれ?翼ちゃん来てたの?」

 

「おじゃましてます!」

 

そう言いながらニコリと笑う元トップアイドル伊藤翼。

 

「たまたま野比くん家に用事があったから・・・・」

 

「用事?」

 

「翼ちゃん、お茶のお代わりはいかが?」

 

「あっ、いただきます。」

 

玉子は翼のコップにお茶を注ぐ。

 

「それにしても野比くん家って中広いんだね、私びっくりしちゃった!」

 

「うん、まあ・・・・・(流石にあのままだと九人は住めないからね・・・)」

 

家そのものを改築すると近所迷惑になるので、ドラえもんの道具で現在家の中はアパート並に広くなっている。

 

「それにしても大変だったな〜。」

 

「そうだね。」

 

そう言いながら全員昨日の事を思い出す。それは『人気トップアイドル突然の引退』の原因を突きとめたテレビ局や新聞記者たちがわんさか押しかけてきたのだった。そしてあまりにもしつこいのでドラえもんの秘密道具の力でなんとか事なきを得たのだった。

 

「ごめんね。みんなに迷惑かけちゃって・・・・・・」

 

「別にいいよ。」

 

「うん、いつもの事だしね〜。」

 

アカメたちが来てから、毎日がトラブルの連続なのでのび太やドラえもんも慣れてしまった。

 

「みんな翼ちゃんからお肉を貰ったから、今夜はすき焼きよ。」

 

「『「『「すき焼き!!!」』」』」

 

玉子の言葉に全員目を輝かせる。玉子はそのまま台所に向かい、のび太はふと何かを思い出す。

 

「そういえば、玄関に荷物があったけど・・・・・」

 

「あれは翼のだ。」

 

「翼ちゃんの?そういえば用事があるって言ってたけど・・・・」

 

翼はたちあがるとのび太の手を掴む。

 

「野比くん、部屋に荷物を運ぶの手伝って。」

 

「『「『「部屋?荷物?」』」』」

 

何を言っているんだこの娘は。翼の言葉に全員混乱する。

 

「あっ、そういえばみんなにはまだ言ってなかったね!」

 

翼はニコリと笑う。

 

「今日から私もこの家に住むことにしたの。これからよろしくね、だ・ん・な・さ・ま♡」

 

そう言いながらのび太にウィンクする翼。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガーン

 

「・・・・・・・・・・・・・」

 

のび太の顔色が急激に悪くなり、ほぼ同時にアカメたちから殺気のようなものが翼に向けられる。一難去ってまた一難。

のび太の結婚相手は?

  • アカメ
  • クロメ
  • チェルシー
  • シェーレ
  • レオーネ

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。